2016年6月26日日曜日

攻撃も守備もNG・・・このままでは危ない(FC東京戦)

6勝4分7敗 勝点22、得点21・失点19で11位。F.マリノスのファースト・ステージ最終成績だ。最終節のFC東京戦がこの成績に終わった問題点を浮き彫りにしていると思う。

立ち上がり。試合の入り方が悪い。俊輔を欠くチームは強風を言い訳にしたくなるほどボールが繋がらない。相手もミスしてくれているので助かっていたが、上位チーム相手ではもっとピンチになっていただろう。攻撃の起点が低いし、連携なく個の力(齋藤とマルティノスの突破)頼り。終了間際にせっかく1対1のチャンスを迎えても齋藤のシュートは枠に・・・後半は前半よりも少しましになり、徐々に良い流れは来ていたが、カイケが最後仕留められないチャンスが2回。このままスコアレスドローと思った終了間際、CKから平山に決められ敗戦。今節も勝ち点3を逃した。

守備も攻撃も課題山積。上背のないGKは前には強いがハイボールの処理が不安。CBは1対1には強いがラインが低すぎてビルドアップに苦労。ボランチは無駄なファウルでピンチを招く。攻撃陣はスピード頼み。自陣の低い所からのカウンターではシュートチャンスまでに息切れでシュートの精度を欠き、CFにはボールが収まらない・・・セカンド・ステージが来週から始まるが、このままでは降格争いに巻き込まれてしまう可能性すらあると危惧する。当然リスクは伴うが、思い切ったメンバー交代ではないか?

読了:
「マスカレード・イブ」(東野圭吾)

  • 「マスカレード・ホテル」の主人公である新田と山岸が知り合うまでのエピソードが描かれている。最後にはちゃんと「本編」への伏線が張られているので、時間軸通りこちらを先に読んでもストーリーは繋がる。ただ、個人的にはやはり「本編」を読んだうえで、本書で2人がそれまでどのような道を辿り成長してきたかを知る方がベターではないかと思う。(評価A)
「Who Gets What」(アルビン・E・ロス)
  • ノーベル経済学賞受賞者である著者が、受賞理由ともなった「マッチ・メイキング」、「マーケット・デザイン」について、実例を基にどのようなものかを説いている。例として取り上げられている学校選びや就職活動のように、「見えざる手」に委ねるだけでは効率的な解が得られない市場をデザインしていくことで、使える経済学になっている点が面白い。(評価A)
「去年の冬、きみと別れ」(中村文則)
  • 2人の女性を焼き殺した死刑囚と、それを題材に本を書こうとする「僕」の出会いからスタートし、その取材活動を通じて事件の真相が徐々に明らかになっていく。「僕」は最終的に真実にたどり着くが、それは・・・そして最後に謎のメッセージ・・・時間が前後しまくるので読みづらい所もあるが、面白い1冊ではある。(評価A)

2016年6月19日日曜日

もったいない引き分け(1対1 アルディージャ戦)

J1ファーストステージも大詰め。憲剛不在のフロンターレがアビスパと引き分けて首位をアントラーズに明け渡し、レッズは3連敗で優勝争いから完全に脱落した。そんな中F.マリノスはアウェーのアルディージャ戦で引き分け、9位へと一歩後退した。

 ハイライトのみからの感想だが、勿体無い試合だった。相手のGKが当たっていたこともあるが、前半の齋藤のシュート、後半の俊輔のFKなど何で入らなかったのか?家長一人の技術にやられた失点シーンもマークの受け渡しがきちんとされていれば別にやられることはなかっただろう。とにかく勿体無い。こうしたところを修正するのは難しいのだろうが・・・次節はFC東京とのホーム。セカンドステージに繋がる勝利で終わろう!

読了:
「現代思想史入門」(船木亨)

  • 19世紀後半から現在までの約150年間に出現した様々な思想(実存主義・構造主義・ポストモダン思想等など)を、単純に年代別に整理するのではなく、生命・精神・歴史・情報・暴力という5つのカテゴリーから整理しているのが本書の特徴。iPS細胞やITの発展といった現在進行形の課題をどう考えるか、についての示唆もある。入門ということで、個々の考え方についてコンパクトに整理されているのが良い。こうした現状を100年後、200年後の人々はどう整理するのか、と考えると面白い。(評価A)
「硝子の太陽Rouge」(誉田哲也)
  • 「姫川玲子」シリーズの最新刊。捜査一課に戻ってきた姫川が新たに直面したのは、アイドルグループのメンバー一家3人が残虐な手口で殺害されたという事件。手詰まりになった捜査を打開する可能性が出てきたところで、鍵を握りそうな人物が殺されて・・・<ジウ>サーガとのコラボレーションということなので、本書だけだと完全決着とはいかないが、菊田・ガンテツといった毎度おなじみのメンバーが期待通りの働きを見せる。もう一冊(Noir)の方も読むことにしよう。(評価A)
購入&読了:
「マスカレード・ホテル」(東野圭吾)
  • 入院中だった奥さんから「東野圭吾の本何か買ってきて」というリクエストがあって、これまで気になっていた本書を購入した。都内で連続して発生した殺人事件の現場に残されていたメッセージから割り出した次の殺人予告を未然に防ぐため、場所と考えられるシティホテルに刑事たちが潜り込む。フロントマンとして潜入した刑事と教育係のフロントクラークは如何にして真相に近づき、事件を防げるか・・・奥さんが読み終わって「面白かった」というので、読み始めたが、期待通りの面白さで一気に読み終えた。続編の「マスカレード・イブ」も買ってしまった。(評価A+)
購入:
「マスカレード・イブ」(東野圭吾)、「去年の冬 きみと別れ」(中村文則)、「硝子の太陽Noir」(誉田哲也)

2016年6月12日日曜日

これが現状

土曜日のフロンターレ戦。事情があって観戦できず、スカパーのザッピングで時々チェック+ハイライトで見るにとどまる。基本押し込まれる試合で、前半27分にミスから失点。ゴール前の混戦状態からつないでいくという判断はやはり誤りだろう。いずれにしてもシュート0本では・・・後半は少し良い時間も増えたが、喜田が小林を倒してPK献上。大久保にしっかり決められて0対2で敗戦。残念ながらこれが現状の実力差だろう。フロンターレの攻撃は長年熟成させてきたもので、両サイドのスピードと俊輔のパス頼みのマリノスでは歯が立たないという事だ。

前後するが、火曜日のキリンカップ決勝。日本代表はボスニア・ヘルツェゴビナに逆転負け、ここでも現在の実力を思い知らされた。相手はユーロ本選出場を逃し、来日したのも必ずしもフルメンバーとはいえないチーム。それでもゴール前の迫力は素晴らしいものがあった。対する日本は本田・香川抜き。それでも宇佐美と清武が絡むとゴールの予感がしたので攻撃陣は問題が少ない。課題は守備陣。アジアではなんとかなるだろうが、本大会を見据えるならCBをどうするか・・・

読了:
「王とライオン」(米澤穂信)

  • ネパールの国王一家が身内に銃撃され死亡する、2001年に実際に起こった悲劇の裏で起こったもう一つの殺人事件。新聞社を辞めてフリージャーナリストとなったばかりのヒロインがその謎を解いていく・・・カトマンズの街に行った気になる情景描写とタイトルの意味が分かる最終章の意外な展開。「満願」でもそうだったが、今回も「オチ」で驚かされた。流石に2年連続でミステリー3冠を制しただけのことがある。(評価A+)
購入:
「アテンション‐『注目』で人を動かす7つの新戦略」(ベン・バー)

2016年6月5日日曜日

代表はブルガリアにまさかの大勝!F.マリノスはグループステージ突破!!

2011年以来久々に開催されたキリンカップ準決勝。日本代表はブルガリアに7対2で勝利。7日にボスニア・ヘルツェゴビナと戦うこととなった。
 本田が欠場した日本は香川と清武が同時に先発、久々に川島が戻って試合開始。すると4分には柏木がオフサイドぎりぎりで飛び出した岡崎にピンポイントのパス。これを岡崎がしっかり決めて先制。その後ブルガリアが押し返し、きわどいヘディングシュートを放たれたが、川島がはじき出す。前半25分過ぎからは日本のゴールラッシュ。長友のクロスを香川が決めると、岡崎→小林悠→清武(スルー)→香川とつながり3点目。更にはショートコーナーから前線に挙がっていた森重が折り返し吉田が4点目を挙げて試合を決定づける。
 後半も清武・酒井宏が右サイドを崩し(どちらの動きも素晴らしかった!)、吉田(CBが2得点!)・宇佐美が決めて6対0とここまでは完璧だったが、この後プレスが効かなくなり2失点。終盤は双方にPKが与えられたが、浅野が決め、川島がストップと日本にとってはこの上もない結果に。欧州のチーム相手に7得点というのはもしかすると最多?
 この試合を見ると、常連とそれ以外の差は相変わらず埋まっていないのではないかと感じた。結果を出したのは、先発でなくても多くの試合に出ていた清武と宇佐美で、小林もまずますだったが、金崎と原口の二人は、偏見かもしれないが、闘志が空回りしていて、今回も「俺が俺が!」が出過ぎているし、余計なファウルで良いリズムを壊していた印象が強い。最終予選で使うのは「?」ではないか。また、浅野・遠藤航の「リオ組」も浅野のPK獲得シーン以外見せ場を作れなかった。火曜日は香川も使えない可能性がある中で、こうした選手が結果を出せるか注目だ。

日曜日はYNCグループステージ最終戦。ベガルタにアウェーで勝ってグループステージ突破を決めた。
 俊輔不在のリーグ1stステージ開幕戦をホームで落としたマリノスとしては、「雪辱戦」ともいえる重要な試合。ただ、「毎度の事」ながら前半は立ち上がりから押し込まれ、長い距離を走ってのカウンター以外攻撃の形が作れない。遠藤も齋藤も最後まで攻めきれず、伊藤のシュートはポスト直撃。このままスコアレスで折り返しか、と思ったところで今度は俊輔が飛び出し、相手のファウルを誘ってPKを獲得する。これを自ら決めて今日もリードして折り返す。
 後半も前半同様の展開になったが、伊藤のパスから齋藤が冷静に流し込んでリードを広げると、あとはマリノスらしく相手の攻撃を抑えて今週もクリーンシートで勝ちきった。
 これで2年ぶりの準々決勝進出が決まったのはめでたいが、今後ノックアウトステージを勝ち進むにはまだ力不足だ。守備陣のブロックが低いので、前線との距離が大きく、セカンドボールを納められないのは要改善だし、攻撃陣が結局「個の力」頼みになっているのも同様。カイケは出場機会すら得られないし、マルティノスはこのままではカードが怖いので使えない・・・まあ当面は安易に失点しなくなったのを良しとしよう。

購入:
「ストラテジー・ルールズ」(デイビッド・ヨッフィー、マイケル・クスマノ)、「経営戦略概論」(波頭亮)