2012年6月24日日曜日

決勝はスペイン対ドイツ?

Euroは準々決勝3試合が終わり、落ち着くべきところに落ち着いてきた。スペイン対ポルトガルはスペインが勝ち、ドイツは相手がイタリアだろうとイングランドだろうと勝ち抜くだろう。前回はスペインが勝って南アフリカW杯に繋がったが、今回は果たして???
予選リーグを見ていて、ここに日本代表が入ったらどうだろう?と考えていた。A組なら予選リーグ勝ち抜けも可能だろう。欧州組の多い今のザックジャパンは、このくらいのレベルの相手とどんどんアウェーで戦うのが一番の強化になるのではないか?

F.マリノスはまたもスコアレスドロー(ここ4試合で3回目)。無失点が続いてもACLは遠のくばかり・・・移籍のウィンドウが開いたら、高さのあるFWを一枚加えてほしい。

読了:
「課題設定の思考力」(東大EMP、横山禎徳 編)

  • 各分野の最先端を行く研究者との対話から、「課題設定の思考力」を構成する要素としてサイエンス・リテラシー、データ蓄積と実証実験、分野の融合、パラドックスの受容、ものの見方の変化、仮説の検証という6つの点がまとめられている。一方で各教授の苦労話を読むと、日本の大学院教育が如何に貧困であったがが分かり、そちらも面白かった。(評価A) 
「我関わる、ゆえに我あり」(松井孝典)
  • 惑星物理学の第一人者、「地球システム論」で世界的に知られる著者が、ゴーギャンの一枚の絵「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこに行くのか」をなぞるように、人類の誕生から今、将来を語った1冊。まだまだ人類の知っていることは少ないのだという事と科学と哲学は表裏のようなものなのだと改めて感じる。(評価A)
"What Matters Now"(Gary Hamel)
  • "Competing for the Future"(コア・コンピタンス経営)の共著者であるHamel氏の最新作(未訳)。今企業に求められるのは、Value、Innovation、Adaptability、PassionとIdeologyの5つだとして、様々な企業の実例が挙げられている。ここでも日本企業の例が少ないのは、国際競争力を如何に喪失しているかの表れだ。(評価A-)
購入:
「偶然の科学」(ダンカン・ワッツ)、「経営戦略メソッド」(山田修)、「勝ち続ける経営」(原田泳幸)、”The Strategist"(Cynthia Montgomery)

2012年6月17日日曜日

オーストラリア戦、J1再開&オリンピック

オーストラリア戦は最低限のノルマ(勝ち点1)を達成したが、同時に日本の課題も浮き彫りにした。相手が一人退場になった後、畳み掛けられなかった事や放り込みに対する高さの不足にどう対応するか。8月のベネズエラ戦からの対応が見ものだ。3試合を終えてB組で日本が勝ち抜くのはほぼ確定と言って良いが、本大会での結果を期待するためには一層「個」のレベルアップを図って欲しい。
J1が再開。F.マリノスはFC東京に勝ったが、相手が悪すぎた結果で安心はできない。前半は良かったが、後半は俊輔のFKぐらいしか得点の可能性を感じなかった。あれだけのCKを得て1点も奪えなかったという点に目を向けないと成長はない!次節3連勝中のフロンターレ相手で真価が問われる。
オリンピック代表候補35名が発表された。OA枠は議論があるだろうが、個人的には妥当な選択と見る。権田のバックアップとしての林、DF強化のための吉田と徳永はトゥーロン大会で露呈した守備の課題を埋めるのには良いチョイスだ。香川は選ばれなかったが、プラチナ世代の宇佐美・指宿・宮市あたりが予選のレギュラーにとって代わる事を期待する。

読了:
「HPIの基本 業績向上に貢献する人材開発のためのヒューマン・パフォーマンス・インプルーブメント」(ジョー・ウィルモア)

  • 人材開発のコンサルタント向けという点が前面に出ているので、マネジメントがHPIをどう活用するかという観点では物足りなさを感じた。49もある「基本原則」って何?と突っ込みを入れたくなるようなレイアウトも却って理解を妨げている。(評価B-)
「考えるとはどういうことか」(外山滋比古)
  • 「知ること」と「考えること」は全くの別物で、知識が思考を妨げることさえあるという著者の指摘は戦後教育の問題そのものであり、まさに今日本企業がグローバル経済で苦戦している原因の一つと言えるのではないか。若干日本人VS欧米人、日本語礼賛的な内容が気にはなったが、「考えて」読んだ。(評価B)
"Repeatability" (Chris Zook, James Allen)
  • 世界の成功している企業20社(残念ながら日本企業はトヨタだけ)のケーススタディやサーベイの結果を踏まえ、"Profit From The Core"をはじめとする「3部作」の著者(べイン・アンド・カンパニーの戦略Guru)が戦略を実現するための組織能力について記している。Well-differentiated Core、Clear Non-negotiable、Closed-loop Learning いずれも「当たり前」ではあるが、改めて重要性を確認した。(評価A)
購入:
「我関わる、ゆえに我あり」(松井孝典)、「最強の業務改善」(A.T.カーニー監修)、"What Matters Now"(Gary Hamel)

2012年6月10日日曜日

予想以上のスタート

W杯ブラジル大会のアジア最終予選が始まった。B組の日本はオマーン、ヨルダンとのホーム2連戦で勝ち点6を確保。12日のオーストラリア戦に臨む。
2勝は「想定通り」だが、内容は予想を上回るものだった。初戦・第二戦とも前半の早い時間で得点できたことで、相手がゴール前に張り付くような展開が避けられたし、何より守備が安定していた。これまで苦戦していたのがウソのような快勝で、少なくともこの2チームとはサッカーのレベルが違うことを証明した。
オーストラリアはオマーンの暑さにまいっていたような印象を受ける。日程的には日本が有利なので、アウェーであっても最低の仕事(勝ち点1確保)を達成する確率は高い。ヨルダン戦のような攻撃ができれば勝利も十分可能だ。心配は吉田のケガだが、ヨルダン戦で栗原が得点まで挙げて気分を良くしていだろうから、何とか穴埋めはできるだろう。

ユーロ2012もスタート。死のグループB組ではドイツは勝ったが、オランダはデンマークに負けた。次戦の直接対決が見ものだ。

全仏テニスでシャラポアが生涯グランドスラムを達成。今晩ジョコビッチが勝つとこちらも生涯グランドスラム、しかも4大会連続優勝の偉業達成となる。相手はナダルなので、簡単ではないと思うが、注目だ。

読了:
「世界史(下)」(ウィリアム・H・マクニール)

  • 世界各地で発生した古代文明が交流しながら発展する有様。次第にヨーロッパが世界を支配していく過程。2度の世界大戦を経てアジア・ラテンアメリカ・アフリカ諸国が独立していく「戦後史」。改めてストーリーとして通読すると、歴史は偶然ではなく必然の連続であると感じる。ローマ帝国や十字軍の記述が少なかったのが意外だった。(評価A)
「信念の魔術」(C・M・ブリストル)
  • 元々は戦後間もなく書かれた本だし、主としてアメリカ人が対象の本なので、割り引いてみる必要はあるが、信じることができない事が実現することはありえない、というのは真理だろう。「鏡の効果」については早速実践を始めた。上に立つものがどんな顔色・表情をしているか、部下は見ているものだという事を意識するようにしたい。(評価A-)
「宇宙に外側はあるか」(松原隆彦)
  • 宇宙がどのように始まり、今どのようになっていて、将来どうなっていくのかという壮大な謎について人類がどこまで解明できているか?その最先端理論が比較的分かり易く解説されている。ただ、「面白かった」以上の感想が言えない・・・(評価A)
「宇宙はなぜこんなにうまくできているのか」(村山斉)
  • こちらの方が更に分かり易い一冊。「地球で起こっていることは宇宙で起こっている」という出発点や、宇宙の理論を突き詰めて考えていくと「神」の存在にまで影響していくという話など興味深いエピソードが紹介されていて飽きない。(評価A)
「個人と組織を充実させるリーダーシップ」(デイブ・ウルリッチ、ウェンディ・ウルリッチ)
  • 経営学者と心理学者の共著で、働く意味を見つけることと、そのために組織運営がどのようにあるべきかが解説されている。ただ、喩がアメリカのものに偏っていることと訳が正直良くないために、日本においてどのように応用すべきか、ピンとこなかった。(評価B+)
購入:
"Repeatability" (Chris Zook, James Allen)、「課題設定の思考力」(東大EMP、横山禎徳 編)


2012年6月2日土曜日

最終予選開始前夜

明日のオマーン戦でいよいよブラジル大会最終予選が始まる。W杯予選ではいつもホーム初戦は苦戦する印象がある。第三次予選の時もロスタイムに吉田が決勝点を決めて勝った。南アフリカ大会の最終予選ではホームで1勝しかしていない。明日嫌なのはザッケローニや選手が意識しすぎて攻め急ぐことだが、今回は前回と違って絶好調の前田、高さのあるハーフナーと最前列の選手がしっかりしているし、本田・香川の連携も良くなってきているので、ハラハラは少なくてすむのではないか?前半のうちに(決して早くなくて良い)先制して、後半もう1点。2対0が予想スコアだ。ヨルダン戦も油断しなければ大丈夫だろう。是非勝ち点6を持ってオーストラリアに乗り込んで欲しい。

読了:
「隠れていた宇宙(下)」(ブライアン・グリーン)

  • 並行宇宙(だからUni=一つではなくMultiverseと言う)の様々なバージョンについて研究の最先端を解説した本。さすがに一般向けだとしても難解だった。ただ、アインシュタインの偉大さは改めて感じたし、コンピューターの発達がなければ、この問題の解明はここまで進まなかったのは間違いなさそうだ。監訳者あとがきの「SF化する現代物理学」というコメントは素晴らしい。(評価A)
「人を束ねる」(久米一正)
  • 名古屋グランパスエイトのGMがこれまでのサッカー&GM人生を語った一冊。読み始めて、そういえば中大・日立製作所に久米という選手がいたな、と思い出した。経営論(組織行動論)の読み物としても面白いし、Jリーグの課題に関する記述も「その通り」と納得した。F.マリノスの経営陣に読ませたい・・・(評価A)
「図解 コーチング・マネジメント」(伊藤守)
  • コーチングの基本の基本が整理されている。ABCが理解できた。意識せずとも実践していることろはあるが、自分なりに再度咀嚼してコーチングをマスターしたい。(評価A)
「サーバント・リーダーシップ入門」(池田守男、金井壽宏)
  • 金井氏お得意の実務者との共著による一冊。サーバント・リーダーシップが決して部下に媚を売ることではなく、むしろ改革リーダーと共存できるのだということを改めて理解した。明確なビジョンがあってこそのリーダーシップスタイルであり、サーバントという言葉に惑わされてはいけない。(評価A)
「世界史(上)」(ウィリアム・H・マクニール)
  • 下巻読了時に感想を記す。
購入:
「宇宙に外側はあるか」(松原隆彦)、「宇宙はなぜこんなにうまくできているのか」(村山斉)、「考えるとはどういうことか」(外山滋比古)、「個人と組織を充実させるリーダーシップ」(デイブ・ウルリッチ、ウェンディ・ウルリッチ)

その他:
今日は映画「ファミリー・ツリー」を見た。ジョージ・クルーニーが新境地を見せていて良かった。ハワイの風景がきれいで、是非また行ってみたくなった。