2010年5月30日日曜日

今晩イングランド戦

 今夜はイングランド戦。前回は小野の得点で引き分け。そのあとチェコに勝利してドイツW杯への期待が大きくなった。今回は相手の方が高いモチベーションで来る可能性が高く、一方こちらは付け焼刃のアンカーテスト。サンドニでやったフランス戦(0対5)のように惨敗する事も充分予想される。そんな中で選手がどういうパフォーマンスを示すのか、本番に繋がる何かを学ぶか?

読了:
「リーダーシップ・チャレンジ」(ジェームズ・M・クーゼス、バリー・Z・ポズナー)
  • リーダーにとって必要な要素を「5つの指針」、「10の実践」を実例を交え丁寧に解説している。内容自体には新しい事はないが、他人を動かすための指針よいうよりも自らがどう範を垂れるかに重点が置かれている。巻末の一覧表が良い。(評価A)
「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」(アダム・カヘン)
  • 力と愛、どちらか一方が強いだけでは真の改革はできない。今の日本ではリーダーに力がなさすぎる。小泉改革への反感だろうが・・・政治家に読ませるべき本。(評価B)
「20歳のときに知っておきたかったかこと」(ティナ・シーリグ)
  • 起業家を目指す学生向けの集中講義ではあるが、レッスンがいっぱい詰まっている。一番響いたのは「何かをしようとしている」事と「何かをする」事は全く異なるということ。前者は言い訳に過ぎないというのは耳が痛かった。(評価A)
「ダイナミック・ケイパビリティ」(C・ヘルファット、S・フィンケルスティーン、W・ミッチェル、M・ぺトラフ、H・シン、D・ティース、S・ウィンター)
  • ダイナミック・ケイパビリティに関する第一人者たちによる論文集。企業の能力には「専門的適合度」と「進化的適合度」が求められること。特に戦略的な打ち手が成功するためには両方の高い適合度合いが必要と読めた。ただ、結局、経営者の能力に帰するところが多いように思われ、このあたりが限界と感じられる。(評価B+)
購入:
「銃・病原菌・鉄」(上・下)(ジャレド・ダイアモンド)、「戦略暴走」(三品和広)

2010年5月23日日曜日

監督の力

 今朝5時半過ぎに眼が覚めたのでTVをつけ、インテルがチャンピオンズリーグで優勝したことを知った。準決勝でバルサを破ったところで「決まり」という感じではあったが・・・会場がサンチアゴ・ベルナベウということもあり、レアルのファンに益々「モウリーニョ待望論」が巻き起こるだろう。
 一方、新聞では連日日本代表の後任監督人事が報じられている。今日はペケルマンが有力になっていた。またベニテスも候補とか・・・W杯の結果を監督に押し付けようとするサッカー協会の陰謀とも思えるような勢いだ。こんなことならもっと早く手を打つべきだったし、できたと思う。
 他の出場国でもフランスが同様の状況だ。日本と共通しているのは監督が国民の支持を得ていない事。ただ、あちらはグループリーグ突破の確率は日本より断然高く、優勝を争えるか否かというハイレベルでの議論だ。日本がここまで行くのはまだ50年早い???
 これだけ監督の力を云々されるのは、結局、サッカーにおいては、選手を選び、ピッチに送り出すのは監督であり、その手腕が結果を左右する可能性は野球などより格段に高いということなのだろう。

読了:
「OQ オーナーシップ指数」(ジェームス・L・へスケット、W・アール・サッサー、ジョー・ホイーラー)
  • 名著(だと思う)サービスプロフィットチェーンの著者による続編。顧客のオーナーシップ、従業員のオーナーシップが最終的に利益に繋がるのだということを実例を参考に説いている。毎度お馴染みの企業ばかりでない企業の例なのが好感を持てる。先日の「ヒューマン・シグマ」や「エンゲージメント・マネジメント戦略」とも通じているが、この種の本が特にUSで書かれたのは恐らく金融危機を契機とする「株主価値」一本への反省なのだろう。(評価A-)
「ストーリーとしての競争戦略」(楠木建)
  • 今年これまでの中では一番の「戦略論」。一橋ビジネスレビュー掲載時にも興味を持って読んだが、やはり一冊通して読んだほうが良い。往々にして独りよがりの論理で戦略を構築してしまいがちだが、人にストーリーを話して納得してもらえるようなところまで具体性を持たせないとと思う。5つのC(競争優位、コンセプト、構成要素、クリティカルコア、一貫性)のつながり、一見不合理に見えても「なるほど」と膝を打たせるようなストーリー作り・・・ハードルは高いがやる価値は大きい。(評価A+)
「社長の値打ち」(佐山展生 編著)
  • アスクル、リンクアンドモチベーション、アクセンチュア、星野リゾート、日本交通や富士ゼロックスといった企業の経営者が如何に課題と向き合い、解決していったか。こんな話を定期的に聞けるのはMBAの特権だと思う。(自分もデュークの時にそういう機会に恵まれていた)個人的には村山さんが懐かしかった。(評価B+)
「組織力」(高橋伸夫)
  • アンチ成果主義?第一人者による組織論。一連の成果主義批判の本よりは面白かったし、共感できるところも多かった。問題はこの先新入社員が先細りの状況ではおなじように事が進まないということ。巻末の「組織化の社会心理学」抄訳は「?」(評価B+)
購入:
「アニマル・シンキング」(ベラ・ブライベル、サリー・バルエル)、「ビジネスリーダーにITがマネジメントできるか」(ロバート・オースティン、リチャード・ノーラン、シャノン・オドンネル)

2010年5月15日土曜日

23人プラス7

 日本代表23人が決まった。予想は8割弱が当たり。個人的には大久保と玉田が「やっぱり入ってしまったか!」(入って欲しくなかったのに)と思う。結局ジーコの時と同じで選手の序列に従って22人選び、プラス川口を呼んだというストーリーに見えた。まあ、選ばれてしまったものは仕方ないので、まずは24日の韓国戦にどんな試合をするか注目したい。前回惨敗したので、勝負にこだわって欲しいと思うが、今回はそれよりも本番につながるサッカーができるかどうか見極めたい。
 マリノスは勝ちきれずサンガと引き分け。消化不良はいつまで続くのだろうか?この分だと今年も監督交代?

読了:
「わが友マキアヴェッリ」(塩野七生)
  • 君主論であまりに有名なマキアヴェッリだが、20代後半まで「フリーター」で、「ノンキャリア官僚」の経験者というのは、恥ずかしながらこの本を読んで初めて知った。メディチ家との因縁など細かな描写はいつもながら関心するが、(私にとって)肝心な君主論についてあまりにあっさりとした記述だったのが残念。佐藤優氏の解説は「?」。わが友と思うのは勝手だが、評価が下るのはまだまだ先だろう!と突っ込みを入れたくなる。(評価B+)
「新版 問題解決プロフェッショナル」(齋藤嘉則)
  • 初版を読んだのは確かAC戦略グループの伊豆合宿の時だったので、13年も経っていたのだ。改めて読み返すと、確かにこの本が今に至る「問題解決本」、「コンサルタントの技はこれだ!本」の走りだったことが分かる。内容については言う事なし。(評価A)
「ヒューマン・シグマ」(ジョン・H・フレミング、ジム・アスプランド)
「エンゲージメント・マネジメント戦略」(稲垣公雄、伊東正行)
  • 前者は人を伸ばす事の重要性は繰り返し書かれているが、結局「ヒューマン・シグマを実践するにはギャラップのコンサルティングを受けなさい」といっているだけの本だったように思う。(評価B-)一日空けて読んだ後者にはそのあたりについて、従業員満足→顧客満足→業績アップの図式を成立させるためマネジャーは何をしなければならないか、かなり具体的に書かれている。(評価B+)
「明日のリーダーのために」(葛西敬之)
  • JR東海会長である著者が如何に自身リーダーとして成長したかを記したある意味「自慢本」。著者のような考え方は日本の年功序列のぬるま湯企業でしか通用しないと思う。ただ、これを読むと日本の政界、官僚組織、親方日の丸体質の公企業が世界の常識から遠く離れた「経営」をしていた(恐らく今もしている)ということが分かる。(評価B+)
「競争と公平感」(大竹文雄)
  • 極めてまともな本。是非うちの「ぶったるんだ」社員たちに読ませたい。構造改革・競争なくして成長なし、という「世界の常識」はここまで事細かく噛み砕いて解説しないと受け入れられないのだという事が分かる。国民新党・社民党を組み込んだ事のツケはあまりにも大きい。参院選ではお灸をすえる必要がある。(評価A)
購入:
「ポジティブ・チェンジ」(ダイアナ・ホイットニー、アマンダ・トロステンブルーム)、「ダイナミック・ケイパビリティ 組織の戦略変化」(C・ヘルファット他)、「戦略論1957-1993」「戦略論1994-1999」(いずれもDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編訳)、「人材の複雑方程式」(守島基博)

2010年5月9日日曜日

いよいよ・・・

 バルサはセビージャに辛うじて勝利。勝ち点差1のまま最終節になる。油断さえしなければホームでの勝利=優勝は達成できるだろう。ここに来てボヤンが成果を上げているのが大きい。レアルは個の力に加え、チームとしての結束も強くなっているように思う。最終盤まで勝ち続けているのは流石だ。オフに会長が変な動き(=金に物を言わせての選手獲得and/or優勝を逃した事での監督更迭)をしなければ来年はもっと僅差の争いになると思う。

 明日はW杯日本代表の発表。おそらく監督は最後の1~2名についてギリギリまで悩んでいるのだろう。今回もサプライズがあると言われているが、インパクトは小さいのではないか?個人的には22人目に宇佐美、最後の一人にカズを発表したら岡田支持率がググッと上がるのにと思う。自分ならば以下の23人。
GK:楢崎、川島、西川
FB:中澤、闘莉王、長友、駒野、今野、阿部、岩政
MF:俊輔、遠藤、松井、本田、長谷部、稲本、憲剛、石川、香川
FW:矢野、森本、岡崎、宇佐美

読了:
「日本経済の真実」(辛坊正記、辛坊治郎)
  • ハイパーインフレの項目以外大いに納得できる日本経済解説書だと思う。マスコミの人間なのでマスコミに関する批判が少ないのが残念だが、小泉・竹中改革の評価、大企業優遇批判・外資批判の誤りなど数々の「正しい」解説は高く評価する。「亀は国を滅ぼすか?」は最高に良かった。(評価A)
「まさか!?」(マイケル・J・モーブッサン)
  • 意思決定の際に陥りやすい「罠」について実例を入れて解説。FACTが何かを基に考える必要性を説いている。また所謂専門家の意見を聞きすぎる事の功罪などにも触れられており、巻末に訳者が纏めた8点はノートに書きとめようと思う。(評価A)
「ハカる考動学」(三谷宏治)
  • 「発想の視点力」から「ハカる」事について切り出して更に解説を加えた1冊。個人的にはドラクエ対FFのケースが懐かしかった。AC戦略グループ当時(97年)三谷さんから直接出題されて、プロジェクトの合間に「何が言えるか?」と懸命に考えたのを思い出した。思考力について色々な本が出されているが、三谷さんのが一番実務に近いと思う。(評価A)
購入:
「リーダーシップ・チャレンジ」(ジェームス・M・クーゼス、バリー・Z・ポズナー)、「20歳のときに知っておきたかったこと」(ティナ・シーリグ)、「組織力」(高橋伸夫)

2010年5月5日水曜日

GW最終日

 今日で1週間の休息も終了。昨日は母の日ランチで若干の親孝行。GWの課題は終了した。昨夜から今朝にかけては改めて「マネジメント(エッセンシャル版)」に眼を通した。気になる記述にマーカーを引いたが、経営の目的やトップマネジメントの役割について沢山のハイライトがついた。このあたりが自分の関心事なのだと今更思う。

読了:
「残念な人の思考法」(山崎将志)
  • 著者の経歴を見ると同じ頃にACにいたようだ。(もっともこちらは在籍が短かったので仕事で知り合うチャンスは小さかったが・・・)プロローグに書かれた経営者(たぶんNDのN氏)に比べると誰もが「残念な人」になるとは思うが、それは別にしても本書に書かれているような人は身の回りに多いと感じる。自分自身も果たして部下に仕事を任せる際、「考え方」と「前提条件」を共有できるようにしているだろうか、などと考えた。(評価A)
購入:
「未来を変えるためにほんとうに必要なこと」(アダム・カヘン)、「競争と公平感」(大竹文雄)、「日本経済の真実」(辛坊治郎、辛坊正記)

その他
バルサはテネリフェに勝ってマジックナンバー2.得失点差も広げてまたしてもレアルにプレッシャーを掛けた。前節のような試合だと下位相手でも安心できない。しかしバルサも次戦が厳しい事に変わりはない。プレミアのチェルシー&マンUのように最終節までもつれ込む可能性は80%とみる。
Jではマリノスの試行錯誤が続いている。俊輔をボランチにして若手を起用するようだ。当面は面白くなくても勝ち点3を稼ぐ結果オーライの状態になるのだろう・・・(でもそれが一番強いチームなのかも・・・)

2010年5月2日日曜日

GW中盤

 マリノスもバルサも勝利で何となく落ち着いた日曜日である。
 マリノスは相変わらず波に乗るところまでは行かないが、勝ち点はそれなりに増やしている。ただ、上位チームとの力の差があるので、W杯休みの間にしっかり地力をつけてACL出場権を目指して欲しい。
 バルサは難敵ビジャレアルに完勝。あと3戦全勝するのみだ。来週のセビージャ戦で全て決まるので後ろを振り返らずタイトルを確保して欲しい。

読了:
「統計学を拓いた異才たち」(デイヴィッド・サルツブルグ)
  • ベイズ理論のベイズくらいしか統計学者を知らなかった身としては、いかにして統計学が今の姿になたかを知るために大いに参考になった。面白かったのはナイチンゲールがパイチャートを発明したということと、ナイチンゲールという名の学者の貢献を描いた1章。そのほかにもピアソンとフィッシャーの件など、知らなかったことが多かった。もう一つは、統計学が極めて実務に近い存在だということ。ギネスなどの企業がそれなりに貢献していて驚いた。(評価A)
「W杯の透視図 蹴球対談」(倉敷保雄・西部謙司)
  • 南アフリカ大会の展望と日本代表の問題点をFoot!の司会者とコメンテータでもある二人がしゃべり倒している。「通」好みの予想がされているように思う。(評価B+)
購入:
「わが友マキアヴェッリ フィレンツェ存亡 1,2,3」(塩野七生)、「ヒューマンシグマ」(ジョン・H・フレミング、ジム・アスプランド)、「オーナーシップ指数 OQ」(ジェームス・L・へスケット、W・アール・サッサー、ジョー・ホイーラー)、「エンゲージ・マネジメント戦略」(稲垣公雄、伊東正行)、「EVERNOTE」(コグレマサト・いしたにまさき、できるシリーズ編集部)、「いかにして問題をとくか」(G・ポリア)