初戦の中国戦はモッタイナイの一言。代表経験のあるメンバーで固めたバックラインが破たんし、2点のリードを守りきれないでドローに終わった。柿谷と工藤の代表初ゴール&アシストは収穫だし、セントラルMFの山口蛍は流石のプレーで可能性を感じた。
第二戦目のオーストラリアで先発全員を入れ替えたのには驚いたが、相手の出来の悪さもあって中国戦より却って良かったぐらいだった。FBの鈴木・千葉やセントラルMFの高橋・扇原から前線への縦パスが入り、「一軍」の時より攻撃のスピードが速かった。豊田が本領を発揮、大迫とのコンビが良かったし、齋藤のゴールはMarvelous!だった。守備は相変わらずだが、勝利が何よりだ。
日曜日の韓国戦は中国戦のメンバーが中心となるだろうが、できれば豊田と柿谷が同時に入ったところを見たい。
代表ウィークで中断中のF.マリノスは火曜日にマンUと対戦。「俊輔vs真司」の直接対決が見られなかったのは残念だが、F.マリノスは良いサッカーで見事逆転勝利を挙げた。選手層が多少なりとも厚くなってきたので、8月を乗り切れればACL圏内確保ができるのではないか、と期待が大きくなった。
逆にマンUは金曜日のセレッソ戦も引き分けに終わった。高温多湿の日本の気候にやられたところもありそうだが、プレミア開幕までにどこまで仕上げられるだろうか。ただ、その中で香川は存在感を増しつつある。頼もしい限りだ。
読了:
「稼ぐ力を取り戻せ」(冨山和彦)
- コーポレイト・ディレクション、産業再生機構、経営共創基盤での経験を通じ、日本企業・とりわけ製造業がとるべき途を説いた1冊。内容は正しい。とりわけ前半の「日本企業が陥りがちな5つの罠」は必読だ。しかし、言われている内容をExecuteすることは可能だろうか?目先の円相場で一喜一憂しているように見える日本企業には高いハードルだ。(評価A-)
「天佑なり」(上)(下)(幸田真音)
- 首相・蔵相・日銀総裁を歴任した高橋是清の生涯を、「日本国債」などのベストセラー作家が小説化した。日銀が大規模な金融緩和を行っているタイミングで読んだが、日露戦争の戦費調達のための国債発行がいかに大変だったかを知り、日銀の使命とは何か考えさせられた。アメリカでの奴隷生活やペルーの鉱山開発失敗などのエピソードを見ると逆に明治時代のダイナミズムが感じられた。(評価A)
「銀行王 安田善次郎 陰徳を積む」(北康利)
- 「天佑なり」の高橋是清とは日銀本店建設の「プロジェクト」を通じて知り合うことになる安田善次郎の伝記。渋沢栄一と並び評されるべき人物だというのを改めて理解した。若いころ、東京都関係の仕事をしていた際に、「あそこは芙蓉グループの牙城だ」と言われたが、本書を通じ改めてそうなった背景等が分かった。(評価A)
購入:
「金融依存の経済はどこへ向かうのか」(池尾和人+21世紀政策研究所)