2015年6月28日日曜日

1stステージは6位で終了。なでしこベスト4!

J1ファーストステージ。F.マリノスの最終戦はアウェーでヴィッセルと対戦し、1対1で引き分け、6位で前半戦終了となった。ハイライトだけでしか見ていないが、相変わらず効果的な攻撃はできていないように思われた。後半33分から俊輔が登場し、アディショナル・タイムにFKの見せ場を作ったのはセカンドステージに向け明るい材料だ。11日のモンテディオ戦は今年4試合目の観戦。ファーストステージ開幕はフロンターレにボコボコにされたし、モンテディオにはアウェーで敗れている。是非今回は快勝して良いスタートを決めたい。

女子W杯カナダ大会。なでしこジャパンは岩淵の決勝点でオーストラリアに勝利、2大会連続のベスト4を決めた。オランダ戦もオーストラリア戦も1点差勝利だが、決勝トーナメントに入り、チームの連動性が高まってきているのが頼もしい。準決勝はイングランドが相手になる。前回予選リーグで負けた相手であり、勿論難敵だが、決勝進出・さらには連覇も十分期待できる。


読了:
「ラプラスの魔女」(東野圭吾)
  • 竜巻で母親を亡くした脳神経外科の娘と父親が手術を担当した無理心中の生き残りの青年。二人が持つ極めて特殊な能力が事件を起こし、解決してゆく。その中で、7年前の事件の真相が明らかになると・・・「そこまではありえないだろう!」と突っ込みを入れたくなるような前提の小説ではあるが、著者のデビュー30周年記念作品に相応しい読み応えのある作品になっている。(評価A)
「21世紀の日本最強論」(文芸春秋編)
  • GDPに代わる指標でみると日本は世界有数の豊かな国であり、近年のノーベル賞受賞者数の増大や都市の安全などまだまだ捨てたものではない。「日本最強論」というタイトルではあるが、本書の肝は、未だに残る弱点(イノベーションを奨励する経営環境の脆弱さ、ブラック企業が発生する構造的な問題など)を意識し、克服すべきという第二章にある。いわゆる「第三の矢」が着目すべき政策課題だろう。(評価A)
「文系の壁」(養老孟司)
  • 「バカの壁」等の著者が、4人の理系出身者との対談を通じ、「理論と言葉」、「バーチャル・リアリティ」、「『唯脳論』と社会」、「STAP細胞『事件』とジャーナリズム」というテーマを論じる。文系の方がデジタルとか細胞が持つ記憶とか本書を読見進めるうちに様々な新鮮な知的刺激を受けることができた。「なめらかな社会とその敵」と「捏造の科学者」の2冊は是非購入しようと思った。(評価A)
「MBAビジネスデザイン」(早稲田大学ビジネススクール)
  • ビジネススクールの講義を基に、WBSの講師陣(McKinseyやBCGのAlumniを含む)が事例討議なども含めビジネスデザインについて解説。「俺の・・・」チェーンを事例としたビジネスモデル論、B-to-B組織営業のコンサルティング例からM&A、ゲマワット教授のCAGEやAAAといったフレームワークを含むグローバル戦略論まで解説が分かり易いのが特徴。日本のビジネススクールのクオリティを示すと言えるだろう。(評価A)
「世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠」(ジョセフ・E・スティグリッツ)
  • 所謂リーマン・ショックへの対応策はどこが問題なのか、ピケティの示したアメリカの資産格差拡大はどのような社会問題に影響しているか。著者は、「えせ資本主義」が今やアメリカを最早世界でも有数の不平等国としてしまっている、と指摘する。本書を通じ、経済問題は政治問題でもあるということを改めて確認できる。面白かったのは著者がスタート直後のアベノミクスを評価していること。現時点での評価を聞いてみたいと思った。(評価A+)
「禁断の魔術」(東野圭吾)
  • ガリレオシリーズ最新作。元々は作品集「禁断の魔術」収録の中編。文庫化に際し、事件の詳細な背景等が加えられて厚みが増している。湯川の高校の後輩が自らの周囲で起きた事件の復讐を計画し、湯川に指導を受けた技術を武器として利用しようとする。後輩を信じたい湯川がどのような行動をとるのか?「シリーズ最高のガリレオ」と著者が断言する苦悩に満ちた湯川が良い。(評価A+)

購入:
「捏造の科学者」(須田桃子)、「シフト&ショック」(マーティン・ウルフ)、「宇宙はどうして始まったのか」(松原隆彦)、「技術大国幻想の終わり」(畑村洋太郎)、「ハーバード流最後までブレない交渉術」(ウィリアム・ユーリー)、「新1分間マネジャー」(ケン・ブランチャード、スペンサー・ジョンソン)、「1分間意思決定」(スペンサー・ジョンソン)、「佐治敬三と開高健 最強のふたり」(北康利)


2015年6月20日土曜日

W杯予選はいつもこんなもの!?アントラーズ戦

火曜日のW杯予選シンガポール戦はスコアレスドローに終わった。圧倒的に攻めていても点が取れずジリジリする。前回・前々回と全く同じ動きだったが、ただ一つ違ったのは、何が何でも勝つという執念の差だろうか・・・色々な人が指摘している事だが、サイドからの崩しの工夫がなく、本田と香川で中央突破ばかり狙ったこと、香川がディフェンスの間に入りギャップが作れていてもボランチ2人から縦に入らなかったこと、結局イラク戦と同じメンバーとなってやはり固定化されてしまったこと等々、結局ハリルホジッチになっても日本代表の悪癖は直っていなかったということだろう。今後の戦い方・選手起用を考え直す必要を迫られる結果となったのではないか。

F.マリノスは1stステージホーム最終戦のアントラーズ戦で2009年以来のホームでの勝利を狙ったが、0対3で完敗。6位に後退した。これで6試合負けなしもストップ。まだまだ課題が多いということを体感して最終節、更には2ndステージに向かってほしい。

読了:
「新しいグローバルビジネスの教科書」(山田英二)

  • グローバル化とは何かという解説から始まり、グローバルビジネスの変遷、更には今後日本企業が取るべき途は何かまで、まさに「教科書」と言える内容の1冊。「オープン化」、「モジュール化」が進む中で「閉じたクラスタ」で生きてきた日本企業が苦戦しているのはある意味必然でもある。GEのリバースエンジニアリングの取り組み、ヤクルトの「土着化」モデルなど学ぶべき先進事例から学ぶ企業が何社あるだろうか?(評価A)

「リーダーシップの名著を読む」(日本経済新聞社 編)

  • 取り上げられているのはコッタ―、D・カーネギー、S・コヴィーなどそうそうたるGuruによる名著11冊。10冊は読んでいたが、改めて識者の手による解説を読むとそれぞれのバリューを再認識する。逆にこれだけ様々な角度で議論できるほどリーダーシップをモノにするのが難しいという事だ。(評価A)

「新1分間リーダーシップ」(ケン・ブランチャード、パトリシア・ジガーミ、ドリア・ジガーミ)

  • 「1分間マネジャー」シリーズの最新刊。状況対応型リーダーシップⅡという理論の進化を踏まえ改訂されている。自分でも目標設定の際に言っているSMARTはかつてSpecific-Measurable-Attainable-Relevant-Time boundという5つだったが、MがMotivatingにTがTrackableに変わり、動機づけがより強調されているのが興味深かった。(評価A)

「リーダーシップの哲学」(一條和生)

  • 典型的な日本企業から外資系まで12名のリーダーへのインタビューで語られるそれぞれが歩んできたリーダーシップ・ジャーニー、それを踏まえて浮かび上がるのは、「あなたらしいリーダーシップ」を育まなければならないという一見当たり前な結論だ。しかし、12名のリーダーのストーリーを読むと、その意味が良く理解できる。知識創造論とリーダーシップ論を研究してきた著者ならではの「哲学書」だ。(評価A)
購入:
「21世紀の日本最強論」(文芸春秋編)、「世界に分断と対立を撒き散らす経済の罠」(ジョセフ・E・スティグリッツ)、「MBAビジネスデザイン」(早稲田大学ビジネススクール)、「文系の罠」(養老孟司)

2015年6月13日土曜日

日本4対1でイラクに快勝・・・KAMAKURA

木曜日は久々のA代表戦。ロシアW杯第二次予選初戦を控えてのイラク戦は、前半10分までに獲得した2点で勝負あり。結局4対0で勝ったが、喜んでばかりはいられないのではないか。攻撃陣についてはスタメンの4人(岡崎・本田・宇佐美・香川)は連携できていたし、柴崎との相性も良さそうだが、途中交代で入ったメンバーは強引な突破ばかりで、イラクに試合の主導権を渡してしまった。もっとヤバいのがGKだ。CBとの連携もダメだし、判断ミスもあり、試合勘の欠如はどうしようもないと感じた。シンガポール戦は西川か権田で行くべきだし、最終予選まで展望すると、この状態ならそもそも招集すべきではないだろう。

金曜日は休暇を取って久々に鎌倉へ小トリップ。由比ヶ浜駅近くの店で美味しいお蕎麦を食べ、長谷寺のアジサイを見てきた。朝の「めざましTV」で紹介されていた店を確認しつつ歩き回ったので、結構良い運動になった。奥さんとは「また来よう」という事になりました。

読了:
「メンバーの才能を開花させる技法」(リズ・ワイズマン、グレッグ・マキューン)

  • メインの著者(ワイズマン氏)は「Thinkers 50」に選ばれるGuru、共著者(マキューン氏)は今年上期のベストセラー「エッセンシャル思考」著者でもある。「才能のマグネット」、「解放者」、「挑戦者」、「議論の推進者」、「投資家」という「増幅型リーダー」の要素を「消耗型リーダー」との対比で説明しているので、あるべきリーダーの姿が明確になっている。自分の現状を振り返ると、最近特に消耗型に傾斜している事を自覚した。(評価A)
「『ドイツ帝国』が世界を破滅させる」(エマニュエル・トッド)
  • 先日読んだ「逆流するグローバリズム」でもEU危機の根本原因の一つとされていたドイツについて、その台頭・突出に懸念を持つ著者のインタビュー再録からなる世界事情の解説書。EU内で一人勝ちするドイツと本来対抗勢力として機能すべきフランスの体たらく。ピケティへの評価やギリシャ危機の解決はデフォルトによるべきといった著者の金融嫌い・金持ち嫌いがフランスの知識人らしい。(評価A)
「入門 組織開発」(中村和彦)
  • プロセス・コンサルテーションとかAI(Appreciative Inquiry)といったツールに関する解説書はあるが、本書のような組織開発の解説書は著者の指摘するように少ない。本書では組織開発の進化やGEなどの組織開発先進企業での取り組みと、実践するためにツールをどう使っていくかが述べられている。新書という限界があるので、入門書と割り切っているが、参考となる部分が大きかった。(評価A)
購入:
「ラプラスの魔女」(東野圭吾)、「禁断の魔術」(東野圭吾)

2015年6月6日土曜日

ナビスコカップ最終戦の勝利の意味は?

ミッドウィークのナビスコカップ。敗退が決まっていたF.マリノスは予選リーグ最終節でモンテディオに2対0で勝った。デビュー戦となったGK鈴木、FB北谷をはじめ若手中心の先発メンバーで戦い、ラフィーニャとアンドリューがゴールを決め、かつ無失点で勝ったのは大きな収穫ではないか。俊輔や栗原はまだ別メニューのようだが、選手層が一層厚くなることが必ずプラスにつながる筈だ。

日曜日は代表戦による中断前最後のヴァンフォーレ戦)だ。ミッドウィークのレイソル戦でレッズが引き分けたことで1stステージの優勝はなくなったが、2ndステージに向け良い流れを作り、更には年間1位を狙うためには負けられない1戦だ。予想スタメンはほぼ前節通りだが、ラフィーニャをトップに、アデミウソンをセカンドストライカーとするなど攻撃的な布陣も是非試して欲しい。


読了:
「創造する破壊者」(フランク・ライアン)
  • 韓国でのMERSウィルスの感染拡大がトピックになっている中で読むと極めて不思議な思いを抱かざるを得ない。ウィルスと人間とは共生関係にあるとか、ダーウィンの進化説は必ずしも全てを説明できないとか、本書を読むまで常識だと考えてきたことが根底から覆された。逆に、最新の研究でこんなところまで(たとえば「初期の現生人類とホモ・エレクトスとの間には異種交配があった」!)解明しているのだ。長いが非常に面白い一冊。(評価A+)
「ブラインド・サイド」(マイケル・ルイス)
  • サンドラ・ブロックがオスカーを受賞した事でも知られる映画「しあわせの隠れ場所」の原作。現役のNFLプレーヤーであるマイケル・オア―の大学入学までのエピソードは映画と同じだが、原作は彼のポジションであるレフト・タックルがどうして重要性を増したか(タイトルのブラインド・サイドの意味でもある)がNFLのゲームの進化と重ねて描かれている。NCAAでプレーする学生の実態も良く分かる。(評価A)
「プロフェッショナル・リーダー」(野田務)

  • 主人公健太が、上海・シリコンバレー・東京での3つのミッションを通じてプロフェッショナル・リーダーとして成長していくストーリーを基に、リーダーに求められる9つのスキルを説いている。ストーリーに登場する中国企業、アメリカ企業、投資ファンドと日本企業との経営スタイルの違いとそれをどのように克服するかも大きな課題だ。健太のような社員=「出る杭」を大切にできる日本企業がどれだけあるだろうか?現実感が湧かなかった。(評価A)