2010年12月25日土曜日

天皇杯ベスト4&2010年に読んだ本ベスト10

天皇杯は4強が出揃った。すばり本命ガンバ、対抗アントラーズだろう。ガンバは遠藤抜きでセミファイナルを戦わなければならないのが不安ではあるが・・・アントラーズはACL出場のモチベーションが一番高いので、準決勝は勝てるだろう。ただ、相手がガンバだとそこで目標達成になるので決勝は???それにしてもFC東京の攻撃はなんと雑なことか!降格もやむなしと納得。今日解説の早野氏が言っていたように、この様子ではJ2でも苦戦するのではないか?

去年もやったべスト10。感想をざっと読みなおすと、印象に残っている本で、A+をつけていなかった本が何冊かあった。その点を修正した上でジャンルをある程度ばらして選定した。
  1. 「ストーリーとしての競争戦略」(楠木健)
  2. 「ビジネスで一番大切なこと」(ヤンミ・ムン)
  3. 「フリーライダー」(河合太介、渡部幹)
  4. 「世紀の空売り」(マイケル・ルイス)
  5. 「マルコム・グラッドウェルThe New Yorker傑作選」
  6. 「エグゼクティブの悪いくせ」(綱島邦夫)
  7. 「戦略思考のフレームワーク」(西村行功)
  8. 「宇宙は何でできているのか」(村山斉)
  9. 「選択の科学」(シーナ・アイエンガー)
  10. 「銃・病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド)
10位の「銃・病原菌・鉄」については出版は前だったが、今年読んだためランクイン。8位と9位の2冊については、評価はAだったのだが、印象に強く残っていたことから逆転でランクインした。他にも「ビジョナリー・カンパニー③衰退の法則」(去年原書を読んだのでランクインせず)、「カイシャ維新」(朝日新聞社が最近ビジネス書の出版で頑張っていることの証でもある)、「戦略的思考をどう実践するか」(ゲーム理論テキストの最高峰ではないか)などが惜しくもランク外となったが、印象に残っている。

この週末で大量に買い込んだ本で来年末まで印象に残るものは何冊あるだろう?

2010年12月24日金曜日

アジアカップ日本代表

1月のアジアカップ代表の顔ぶれは、予想したよりも「マイルド」な感じだ。初選出は李のみで、「海外組」が8名。思いのほか「保守的」な人選のように思われる。マリノスはゼロ、予備登録で最多だったFC東京からは結局権田と今野だけが残った。中澤、栗原、闘莉王、森本がけがをしている中で、それでも勝ちに行こうということなのだろう。天皇杯の日程の関係で準備できる期間が限定されるが、それでも3位以内はノルマだと思う。月並みではあるが頑張ってほしい。

読了:
「デジタル・リーダーシップ」(ポール・A・アルジェンティ、コートニー・M・バーンズ)
  • タイトルがミスリーディング。内容はコーポレート・コミュニケーションをどのようにSNSなどの流れに合わせていくべきかということ。ツイッタ―やFacebookなどが「炎上」したときにどうすべきかという点については参考になったが、それ以外では直接仕事につながる点がなかった。(評価B+)
「デフレの正体」(藻谷浩介)
  • 今年のベスト経済書で上位にランクされているだけのことはある。Factに基づく分析を徹底し、空気に流されないスタンスからの現状分析は説得力がある。世代間の所得移転を推進することについては、総論は賛成だが、自分も譲渡する側なので、将来の年金像が明確にならないと実行には反対だ。そこをもっと政策的に詰める必要があるだろう。(評価A)
購入(年末・年始の休み用というわけではないが、大量に買い込んでしまった。)
「バランスシートで考えれば、世界の仕組みがわかる」(高橋洋一)、「経営戦略の巨人たち」(W・キーチェル三世)、「企業戦略白書Ⅸ」(沼上幹、一橋MBA戦略ワークショップ)、「面白がる思考」(山梨広一)、「プロフェッショナルマネジャー・ノート」(プレジデント書籍編集部編)、「繁栄(上)、(下)」(マット・リドレー)、「ハーバードの人生を変える授業」(タル・ベン・シャハー)、「野村総合研究所のやる気を引き出すチーム改革」(野村総合研究所品質管理本部)、「超MBA進化論」(大中忠夫)、「組織エスノグラフィー」(金井壽宏、佐藤郁哉、ギデオン・クンダ、ジョン・ヴァン・マーネン)

2010年12月18日土曜日

ラストスパート

今週はとにかく会議ばかりの1週間だった。海外との電話会議5回、フェイストゥーフェイス13回は多分最多記録だろう。外人たちがクリスマス休暇に入る前に終わらせるという事情があるので、半分以上は英語の会議。とにかく、しんどかった。年末までの2週間は多少時間的な余裕ができるので、改めて来年のプランをどう実現するか考えよう。

チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦の組み合わせが決まった。UEFAが仕組んだのか、インテル対バイエルン、バルセロナ対アーセナル、レアルマドリー対リヨンはいずれも「因縁のマッチ」ということで、盛り上がるだろう。ただ一人参戦する内田にも頑張ってもらいたい。

読了:
「東大講義録 文明を解くⅡ」(堺屋太一)
  • 遷都論はともかく、農業については生産者の確保を重視すべきといった大胆な発想転換なしに、日本の将来はないという点は肯けるところが多い。グローバル経済の論理が理解しきれない日本は、今回のTPP参加を逃したら、それこそ「平成三十年」の世界にまっしぐらに突き進んでしまうという危機感を改めて感じた。(評価A)
「ザ・ライト・ファイト」(サジュ=ニコル・ジョニ、デイモン・ベイヤー)
  • 「仲良しグループ」では組織の発展はない。リーダーは時に大胆に対立を仕掛けることで組織の活性化を図る必要がある。その通りだと思う一方で、日本人のメンタリティは方向性の対立が即感情的な対立になり、そのしこりが取れない、という問題も認識する必要があると思う。副作用はあるが、うちの現状を考えると、リーダーとしてはライト・ファイトを仕掛けてみようと考えた。(評価A)
「直観力マネジメント」(ユージン・サドラースミス)
  • 分析症候群に陥ることなく、スピード感のある経営をするには直観力が重要という点は同意できる。しかしながら、時に拙速だとしても後戻りできるようリスクヘッジをしておく事も必要だろう。また、結局のところ分析と直観両方を使い分けることができなければ最終的な勝利はつかめないのも事実だ。(評価A-)
「場のマネジメント 実践技術」(伊丹敬之、日本能率協会コンサルティング)
  • 組織力、とりわけ現場力の強化を図るために「場」の設定が有効という点はAgree。ただ、スピードの求められる外資などではワイガヤが定着するまで待てないというのが正直なところだ。それよりは少数の精鋭を選んで、彼らにリードさせる手法を選んだ方が良いのではないかと思う。(評価B+)
購入:
「お金の流れが変わった」(大前研一)、「シェア」(レイチェル・ボッツマン、ルー・ロジャース)、「ストレスフリーの整理術」(デビッド・アレン)、「『人を動かす人』になるために知っておくべきこと」(ジョン・C・マクスウェル)、「デフレの正体」(藻谷浩介)

2010年12月12日日曜日

不景気?

昨日は横浜で必要なものをあれこれ購入。世間ではボーナス支給最初の週末ということで、デパートはごった返していた。こういうところだけ見ると、日本の景気はそれほど悪く思われない。しかし、もっとマクロに見ると、内需だけではなく外需までもっと取り込んで需給ギャップを埋めないといけないのは明らか。先週読んだ「日本経済『余命3年』」ではないが、どんどん「左翼化」を強める民主党政権ではこの国は地盤沈下するだけだ。うちのような外資はそのあたりにとても敏感で、かつ大胆な組織変更(採算のとれない事業からの撤退まで含む)は厭わないので、来年以降本当に結果(=日本でも儲かるビジネスをやっていける事の証明)が求められるだろう。(Jが終わったのでちょっと真面目な話題になった)

今年のデューク・ブルーデビルスはNCAAバスケットボールトーナメント連覇の期待が大きいが、ここにきてスーパー1年生(カイリー・アービング)が足のけが(重症らしい)で欠場したため、やり方を変える必要が出てきた。ここはコーチKの下、他のメンバーが頑張ることで、アービング復帰後に一層強くなれるようにして欲しいと思う。

読了:
「ダメになる会社」(高橋伸夫)
  • 結局会社は経営トップの器以上にならない。株主のチェックなどフィクションである。だからまともな経営者が経営している(ように見える)会社が良い会社ということなのだろう。冒頭のAプロダクション(アミューズだと思う)の株主総会の話が一番良かった。(評価A-)
「不合理だからすべてがうまくいく」(ダン・アリエリー)
  • 「予想どおりに不合理」に続く第二弾。著者が負った大けがの治療に関する描写はリアルすぎてちょっと気が重くなったが、それ以外は前作に負けず示唆に富んでいたと思う。著者がデュークにいる間にいちど話を聞いてみたい。2016年のリユニオンに行く理由がまた一つできた。(評価A+)
「日本経済『余命3年』」(竹中平蔵、池田信夫、鈴木亘、土居丈朗)
  • 共著者4人とも大臣経験者や仕分け人など政府の経済政策決定に近いところにいた経験者だけに、「経済学での常識が実現されない」という思いが強く出ていると思う。提案されている政策も現政権の何がしたいのか分からない政策よりもずっと良い。国債の売却タイミングを早めようかと思った。(評価A)
「東大講義録 文明を解くⅠ」(堺屋太一)
  • 自己紹介の場から自慢話が多いのは気に障るが、やはり著者の歴史にかかわる慧眼には敬服させられる。現在にも十分通じる問題提起もあり、逆に日本が結局「平成30年」の世界にまっしぐらに進んでいるという危機感を覚えた。Ⅱにも期待。(評価A)
購入:
「直観力マネジメント」(ユージン・サドラースミス)、「場のマネジメント実践技術」(伊丹敬之+日本能率協会コンサルティング)、「デジタル・リーダーシップ」(ポール・A・アルジェンティ、コートニー・M・バーンズ)

2010年12月4日土曜日

来年はマリノス?

J1最終節でFC東京の降格が決まった。代表クラスの選手を揃えながら勝ちきれなかった事が最後に響いた。何か来年のマリノスの姿を見ているようだ。それにしてもマリノスの経営陣はお粗末!去年俊輔と契約寸前で破談となり社長交代に至った事が全く生かされていない。今回の松田・山瀬たちへの戦力外通告のやり方は、他の選手のみならずサポーターに対する説明責任を全く果たしていない。これまでハーフナー、乾をはじめマリノスを出ていった後から活躍している選手が数多くいることで、サポーターは現状のチームマネジャーの選手を見る目について大きな疑問を持っていると思う。であれば尚更このことを前提にして説明責任を果たすすべきだ。マリノス経営者のやり方は下手すぎる。来季も今年同様の成績が続くなら監督と社長・強化部長みんなで辞めていただこう。

読了:
"Power" (Jeffrey Pfeffer)
  • 権力の源泉は何か。どのようにすれば効果的にPowerを使えるのか。その代償は何か。かつての”Managing with Power"とは違った意味で権力の分析を行った一冊。立居振舞いひとつをとっても「どうすれば優位に立てるか」というノウハウは参考になる。(評価A+)
「強さと脆さ」(ナシーム・ニコラス・タレブ)
  • 「ブラック・スワン」のペーパーバック化の際に追加された補足が別冊の形で出版されたもの。著者が「ブラック・スワン」で言いたかったこと(と言ってはいなかったこと)が説明されている。ただ、これを本当に理解するのには本当の意味で教養が必要。(評価A)
購入:
"Strategy from the Outside In" (George S. Day, Christine Moorman)、「東大講義録 文明を解くⅠ、Ⅱ」(堺屋太一)、「日本経済『余命3年』」(竹中平蔵、池田信夫、鈴木亘、土居丈朗)、「ザ・ライト・ファイト」(サジュ=ニコル・ジョニ、デイモン・ベイヤー)