2012年8月26日日曜日

連続不敗記録・・・

昨夜のセレッソ戦に敗れ、F.マリノスの「連続不敗記録」は15でストップした。ここ何試合か相手に2点ずつ取られ、基本だった守備に綻びが生じつつあったので、敗戦も不思議ではなかった。チームの根本的問題得点力不足は解消されていない状況で、守備陣に疲れが見えている。9月はFC東京、レッズ、アントラーズ、アルディージャと難しい相手が続く。このままでは中位まで落ちることを覚悟しなければならないだろう。

香川がプレミアで初得点を挙げた。開幕前予想していたより以上にファーガソン監督の信頼を得ているのは間違いない。昨夜のフラム戦でルーニーが負傷したことで、香川への期待が更に高まるだろう。ここで頑張れば、「不動」のレギュラーを掴める。真に「プレミアで成功した最初の日本人」となる予感は十二分だ。

読了:
「ビジネスモデル・イノベーション」(野中郁次郎、徳岡晃一郎 編著)

  • 「知識創造経営」、「賢慮の戦略論」という立場から見たビジネスモデル創造・変革の重要性が語られている。日産のような日本企業の例や、シンガポールの産業育成国家戦略までが取り上げられている。感想は2つ。フレームワークとして「ビジネスモデル・キャンバス」が使われているのは、邦訳が出るだいぶ前から注目していた自分として鼻が高かった事、および、日本が企業戦略も国家戦略も共にグローバル時代に取り残されているのを再認識した事。(評価A)
「ワーク・シフト」(リンダ・グラットン)
  • 2025年に働き方がどうなっているかについて、テクノロジーの進化、グローバル化の進展、人口構成の変化と長寿化、社会の変化、およびエネルギー・環境問題の深刻化という5つの要因を通じて予測した良書。著者の期待には反するが、「漫然と迎える未来」の暗いシナリオが実現し、その中で「草食化」した日本人が今以上に存在意義を失う姿が想像された。(評価A)
「企業参謀ノート [入門編]」(大前研一監修、プレジデント書籍編集部編)
  • 「企業参謀」とは別の本というか「改訂版」ととらえた方が良い。「常識を疑え」、「制約条件を取り払え」、「イフに対する本能的恐れを捨てよ」といった「企業参謀」でのレッスンが、新たな事例と共に蘇ってきた。残念ながら、ここでも多くの日本企業&リーダーが何も学んでいないことが証明されている。そうなりたくないので、改めて「本編」を読むことにする。「実践編」も楽しみだ。(評価A+)
「虚像の道化師」(東野圭吾)
  • 「ガリレオ」シリーズの最新作。東野作品らしく、4つのエピソードすべてに「捻り」があって、「ああその手があったか!」という驚きを覚える点も含め安心して読めた。TVや映画のイメージが強いので、読んでいると福山雅治たちの演技が見えるようだった。(評価A)
購入:
「ヒッグス粒子と宇宙創成」(竹内薫)、「これからのリーダーが『志すべきこと』を教えよう」(ジョン・C・マクスウェル)、「ウォートン流 人生のすべてにおいてもっとトクをする新しい交渉術」(スチュアート・ダイアモンド)、「なぜビジョナリーには未来が見えるのか?」(エリック・カロニウス)

その他:
昨日久々に銀座に行った。歩行者天国を歩く人の少なさは、映画のシーンみたいだった。その一方で、ブランドショップで買い物をする中国人の何と多かった事か!残念ながら勢いの差を認めざるを得ない・・・

2012年8月19日日曜日

ベネズエラ戦、トータル・リコール

15日のベネズエラ戦はフラストレーションの溜まる試合だった。早々に先制したが、追加点を奪えずに後半追いつかれる展開。今野・栗原出場停止のCBに代役の目途がたったわけでもなく、宮市や酒井(高)など新戦力の底上げにもならなかった。イラク戦は大丈夫か?
しかし、思い起こすと、6月の最終予選3連戦前もこんな試合をしていたが結果はついてきた。今回も、ヨーロッパのリーグが始まれば香川はじめ各選手のコンディションが上がるので、UAE戦を経て9.11の本番はしっかりやってくれるだろう。選手の方が「成熟」(=大事な試合はちゃんとやるという切り替えができるようになること)したのかも。

J1はサンフレッチェが一歩抜け出したが、まだまだ混戦。F.マリノスは15試合負けていないのに、昨夜も勝ちきれなかった。ここ2試合連続ホームで2失点というのが気になる。去年も最後に守備が破たんした・・・また同じパターン?

「トータル・リコール」のリメイク版はシュワちゃんのオリジナルよりも面白かった。CGの進化で、より映像がリアルだったし、コリン・ファレルが「スーパーマン」にならかったのもGood!オリジナルを知っていると、ムフフとなるような仕掛けもある。もちろん前作を見ていなくても楽しめる。

読了:
「『革命家』の仕事術」(ガイ・カワサキ)

  • ’99年の本の新訳版。神のように創造し、王のように命令し、奴隷のように働く。革命家というより、エヴァンジェリスト(伝道師)の働き方にぴったりだ。日本企業が復活するためには、こうした「尖った」人材を使えるマネジメントが不可欠。でも無理だろうな・・・(評価A)
「実践としての戦略」(G.ジョンソン、A、ラングレイ、L.メリン、R.ウィッティントン)

  • Strategy as Practice (SAP)を研究するアカデミー向けの本だったので、選択を間違えた。しかし、取り上げられている論文とそのケースを読むうちに、戦略を実行する段階は勿論、立案する段階からヒトの要素が大きい事を改めて認識した。ミンツバーグの戦略クラフティングというコンセプトはまさに生きている。(評価B+)
購入:
「企業参謀ノート[入門編]」(大前研一監修 プレジデント書籍編集部 編)、「Personal MBA」(ジョシュ・カウフマン)




2012年8月11日土曜日

なでしこ銀メダル、U23は4位

今朝の3位決定戦で日本サッカーのオリンピックは幕を閉じた。

なでしこは史上初のメダルを獲得。アメリカには負けたが、堂々たる戦いができた。改めて日本が戦った国のランクを見ると、南アフリカ以外の5試合はすべてトップ10であり、その中で決勝に勝ち残りアメリカと互角に戦ったことで、日本の実力が改めて証明された。今大会が終わるとメンバーの交代が予想されるが、すでに岩淵が証明しているように、日本の若手は現メンバーより技術は高いものを持っている。来週からは地元開催のU20ワールドカップが始まる。是非ここで優勝し、多くがリオ五輪のメンバー入りしてアメリカを破り金メダルを獲得して欲しい。

男子の方は結局メダルなしに終わったが、戦前の予想を大きく覆す健闘だった。私自身も決勝トーナメントには残れるだろうとまでは予想していたが、ベスト4までは考えられなかった。3位決定戦が日韓戦になり、メダルを逃した今振り返ると、香川を呼ばず、OAの招集でこたごたしなければどうだっただろうか?と考えずにはいられない。今回の結果を受けて、協会にはオリンピックとA代表をどう位置づけるのか、改めて方針の明確化を求めたい。そうした「混乱」にも拘らずベスト4に残ったメンバーの健闘は称えられるべきだし、ロンドン組がA代表を底上げし、ブラジルW杯の中心メンバーになることは間違いない。今年10月以降、ザッケローニが誰を呼ぶか注目だ。

読了:
「ゴールド・スタンダード」(マイク・シャシェフスキー、ジェイミー・K・スパトラ)

  • 今朝日韓戦のあとコーチK率いる男子バスケットボールアメリカ代表が決勝進出を果たすのを見た。本書は前回北京大会でアメリカが金メダルを「奪還」する過程を通して、チーム運営に関するコーチKの哲学が表わされている。戦う集団を作るためのノウハウにも学ぶところが多いが、個人的にはコービー・ブライアントやレブロン・ジェームズのような真にスーパーなスターが、エゴを捨て、国のために戦う姿勢に感銘を受けた。デュークで学んだことを改めて誇りに思う。(評価A+)
「失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇」(野中郁次郎 編著)
  • ロングセラー「失敗の本質」から4半世紀。本書では、現場リーダーの役割を重点に日本軍の問題点が明らかにされている。残念ながら、本書に書かれた多くの問題は、平成の今になっても解決されず残っていると言わざるを得ない。その意味で、本書は日本企業が歴史/失敗から学べないかを間接的に証明しているとも言えるだろう。(評価A+)
「トライブ」(セス・ゴーディン)
  • これからの組織・リーダーシップの在り様について説かれている。変化を起こす、ビジョンを示す、フォロワー同志をつなげるといったリーダーシップのあり方は参考になるが、そうは言っても大多数の人はフォロワーであり、牧場の羊である事実は変わらないのではないか?特に日本では・・・(評価B)
購入:
「ワーク・シフト」(リンダ・グラットン)、「虚像の道化師」(東野圭吾)

2012年8月5日日曜日

いよいよ準決勝

オリンピックのサッカーは男女とも準決勝に勝ち残った。
なでしこはブラジルに苦戦しながら2対0で勝利。現在のランクは下でも、実力的には互角以上の相手なので、「挑戦者」としては正しい戦い方だ。予選リーグでの佐々木采配を批判する向きもあるようだが、責められるべきは1位に過酷な条件を強いたオリンピック組織委員会だ。現にスウェーデンは敗退している。決勝までどう戦うか、どこにピークを持っていくか、というマネジメントの点で、佐々木采配は「天晴れ!」だ。フランス戦は直前の対戦と逆にこちらの方が良いコンディションで戦えるので、決勝に進出してくれると信じる。
U23はエジプトに3対0。堅守から永井のスピードを生かした速攻という戦い方が確立した。永井が負傷交代してからはしばらく押し込まれていたが、スペイン戦同様、相手の退場を誘い、かつ今回は後半突き放すことができた。4試合無失点はこちらも「天晴れ!」だ。U23も直前に戦ったメキシコが相手になる。なでしこ同様に日本の方がコンディションは有利だ。是非決勝でブラジルと戦ってほしい。

F.マリノスはベガルタと引き分け。順位は一つ下がったが、「負けなし」は継続中。爆発力=連勝が期待できないチーム力を考えると、やっぱりACLは正直厳しい。このあたりをキープしていけばベストだろう。

読了:
「競争戦略の謎を解く」(ブルース・グリーンウォルド、ジャッド・カーン)

  • コロンビア・ビジネス・スクールの人気講義の内容をまとめた1冊。ポーターの"Five Forces"への批判から、競争優位のタイプや、ゲーム理論を踏まえた競争戦略構築までがケースを交え説かれている。ROICをKPIとして考えることなど参考になるところが多かったが、一つ残念なのが原書が2005年と古いこと。今のアップルやグーグル、SNSなどが出現したことで、内容は変わるのか?著者の見解を聞いてみたい気がした。(評価A)
「ザ・ディマンド」(エイドリアン・J・スライウォツキー、カール・ウェバー)
  • 爆発的な大ヒットを生み出すために必要な6つのキーワード(マグネティック、ハッスル・マップ、バックストーリー、トリガー、トラジェクトリー、バリエーション)を明らかにし、ケースを通じ成功企業は具体的にどう動いたのかが分析されている。今年のビジネス本で間違いなくベスト10に入る1冊。日本企業は失敗例ばかりで、唯一asimoがこれからの可能性を語る最終章で取り上げられているのが、日本企業の現状なのだろう。(評価A+)
「なぜ、あの会社は儲かるのか?ビジネスモデル編」(山田英夫)
  • 「模倣の経営学」にも重なる所があるが、異業種のビジネスモデルから学んだ企業の事例が豊富に取り上げられており、また、実際にどうやって学ぶべきかのヒントも解説されている。経営戦略を考えるには極めて実践的な手法だし、学ぶべきところが多い。日本企業だってできる会社があるではないか!と少し安心した。(評価A)
購入:
「実践としての戦略」(ゲリー・ジョンソン、レイフ・メリン、リチャード・ウィッティントン、アン・ラングレイ)、「ビジネスモデル・イノベーション」(野中郁次郎、徳岡晃一郎)、「トライブ」(セス・ゴーディン)、「『革命家』の仕事術」(ガイ・カワサキ)