2009年11月29日日曜日

ホーム最終戦勝利

 マリノスは2対0でエスパルスに勝利。小椋と栗原という意外な2人の得点。それにしても(毎度の事だが)FW渡辺に替えて金を入れるというパターンは見ていて疑問だ。来季はこれを見る必要がなくなるのだろうか?
 今朝のテニスのレッスンでは随分走らされたが、思いのほか元気だ。体力がついたのか、事前のアミノ酸摂取が良かったのか?今週から忘年会・クリスマスパーティーが始まるが、この調子で運動を続け来年の人間ドックまでには3kgマイナスしよう!

購入:
「ドラッカー 時代を超える言葉」(上田惇生)、「企業戦略白書Ⅷ」(沼上幹・一橋MBA戦略ワークショップ)

2009年11月28日土曜日

師走へ

 いよいよ11月も終わり。今日はアントラーズ対ガンバ戦とフロンターレ対アルビレックス戦をTVで掛け持ち観戦。アントラーズ対ガンバは結果こそ一方的になったが、お互いに押し込む時間があり、少なくとも前半は面白かった。後半は決定力の差が見事に出たが、ルーカスの退場でThe End!一方フロンターレは押しながらもアルビレックスのカウンター狙いが意外に見事で安心できない一戦になったと思う。最後は個の力でゴールをこじ開けたが、ここらへんがこのチームの限界(=ゆえに最後にタイトルに届かない)なのかも。逆にアルビレックスの戦い方はW杯での日本(およびグループリーグ最下位候補)のあるべき戦術を示唆するようにも思われた。来季監督が変わらなければもっと面白いだろうに・・・ということで最終節まで優勝は持ち越し。野沢がいる分アントラーズ優位は変わらない。

今週の読了:
「ザ・クリスタルボール」(エリヤフ・ゴールドラット)
  • TOC理論の生みの親がセールスにまで切り込んだ。という触れ込みだが、結局は製造と同様にボトルネックが何か(この場合にはロジスティックス、とりわけ最小の配達単位の捉え方)を考え、そこに焦点を当てて全体最適化を図りましょう!ということでは共通。読み終わってB-Schoolのオペレーションマネジメントでやった「ビアゲーム」を思い出した。もうひとつ、売り上げ重視の日本企業で、リターンを重視する考えが採用されるかという点も気になった。(評価B+)
「リスクにあなたは騙される」(ダン・ガードナー)
  • 行動経済学にも通じるが、人間はリスクをとらえるのも「予想通り不合理」という事を「証明」する1冊。「頭」と「腹」との関係。アンカリングなどの法則。マスコミ・「専門家」が如何に腹に訴えかけているか。なるほどという事例が満載で、思いのほか読み終えるまで時間を要した。それにしても「大衆」は真実を知らされていないものだ。(評価A)
購入:
「フリー」(クリス・アンダーソン)、「aha! Insightひらめき思考(2)」(マーチン・ガードナー)、「実戦マーケティング思考」(佐藤義典)

その他
 明日深夜はクラシコ。バルサの調子が戻ってきたので、できれば圧勝して欲しい。

2009年11月22日日曜日

首位陥落

 今日は奇しくもリーガエスパニョーラとJ1いずれも首位が入れ替わった。バルサはアウェー戦で昨年のような攻撃力を発揮できていない事がここまでの「苦戦」(あくまで去年との比較)に繋がっている。今週はインテル、レアルをホームに迎えるが前半の正念場だ。鍵はアンリかな?また神の手が出たりして・・・一方フロンターレはプレッシャーに負けていた。関塚監督はここぞという時の勝負運が弱いのか?アントラーズの野沢と好対照。
 マリノスはヴィッセルに2点差を追いつかれて10位のまま。目標のないチームらしい試合だった。来季はどういうメンバーになるのか?何となくヴェルディやジェフの後を追いそうで嫌な予感がする今日この頃である。

読了:
「逆転のグローバル戦略」(西村裕二)
  • 昔一緒のプロジェクトをやった事を思い出しつつ読んだ。著者の期待するように、日本企業はこれから3年の間で世界の「ハイパフォーマンス企業」が持つ5つの経営力(市場創造展開力、M&A力、ものづくり力、グローバルオペレーション力、経営管理力)を身に付け、優位に立つ、というシナリオは難しいだろうと率直に思う。残念ながら現状の日本企業の経営者で、ここまでダイナミックに戦略を打てる人はごく僅かで、それも創業社長のような人に限定されるのではないか。むしろ3年後にキャッシュフローを改善した欧米のみならずアジアのハイパフォーマンス企業が日本企業を買いに来て「ウィンブルドン現象」が起こるほうがシナリオとしてありうるのではないか?(評価A)
「衝撃!EUパワー」(大前研一)
  • ちょうど初代大統領がベルギーのファンロンバイ首相になったという良いタイミングでEU関連本を読んだ。著者の言うとおりヨーロッパが地域国家を超え、EUという一枚岩となると、益々日本の内向きな姿勢が相対的な地盤沈下を加速する事になるだろう。著者が示唆している「EUの周辺地域」とでもいうべき各国をグローバル戦略の中でどれだけ生かす事ができるかが日本企業生き残りの鍵。そのためには経営力を相当強化しないとNGだろう。(評価A)
「異業種競争戦略」(内田和成)
  • 先週はアクセンチュア、(元)マッキンゼー、そしてBCGというラインアップだった。業界の垣根越えた戦いをどう捉え勝ち抜くか。戦略を考える際の5つの切り口(省略・束ねる・置き換え・選択肢の広がり・追加)という考え方は全業種に応用できる。問題はこうしたものの見方をできる人材の層がどれだけ厚いかだろう。実例であがっている企業はそうした能力が企業文化に組み込まれている。最初から創らないといけない企業との格差は益々大きくなる。(評価A)
「予想通りに不合理」(ダン・アリエリー)
  • デュークの教授が書いた本ということで、買ってみた。(私の在籍中にFuquaで教えていたか記憶はないのだが、謝辞にジブというマーケティングの先生があったのが面白かった。)行動経済学の本ではあるが、小難しい理論ではなく、多くの実験エピソードが語られて、如何に人間の行動は不合理(でも説明がつく)という事が理解できた。個人的にはデュークのバスケ試合チケットの価値に関する実験が面白かった。これを先に読んで、次にセイラーの「実践行動経済学」という順序が良いだろう。(評価A)
「のめりこむ力」(川上真史)
  • 日本のHRコンサルティング第一人者による「働き方」本。単純作業がテクノロジーで肩代わりされたことで、仕事が複雑化(相対的に)し、昔のような育成ができなくなっている事を上司がどれだけ理解しているだろう?結局「阿呆が阿呆のまま歳を重ねるだけ」で組織としての力量はさっぱり高まらないというのが多くの企業の現実だろう。そのような中で自らのめり込む事ができる社員がどれだけいるだろう?月並みな結論かもしれないが、高校や大学からもっと自分で発信させる力を育てないと企業の努力だけでは難しいと思わざるを得ない。そのあたり著者がどう考えているか聞いてみたい。(評価B+)
「不毛地帯(1)~(5)」(山崎豊子)
  • サンデー毎日連載時に父が毎週読んでいた小説を読んでみた。ちょうどTVでリメークされたので、登場人物が俳優とオーバーラップして仕方なかったが、ツボにはまって非常に面白かった。実際におこった事件を題材にその裏側を書くという手法は著者一流のものだ。生き馬の目を抜く商社(勝者)のビジネス。政・官・財のドロドロした癒着構造。その中で、元大本営参謀としての屈辱から一途に日本の国益を守ろうとする一個人。こういう図式で見ると、戦後版「坂の上の雲」といった趣があると感じた。(評価A+)
購入:
'How the Mighty Fall" (Jim Collins), "Dynamic Capabilities & Strategic Management" (David J. Teece), "Resource-based Theory" (Jay B. Barney, Delwyn N. Clark), "SuperCorp" (Rosabeth Moss Canter), "Theory U" (C. Otto Scharmer)

2009年11月15日日曜日

スコアレスドロー

 日本代表の南アフリカ戦はスコアレス。10時半からの試合が何故か12時近くから放送という事で、久々に生を全く見なかった。新聞・ネットで見ただけだが収穫は現地を体験できた事ぐらいではないか?強化を図るのであればこのタイミングで既に南アフリカ行きを決めた強豪国に胸を借りたかったが、アジアカップ連覇を絶たれたことがこんなところにも響いている。この点をセルジオが2年前に批判していた事を今更ながら思い出す。もっとも、オシムが倒れていなければ別の形で強化されていたであろうが・・・

今週の読了:
「ワークショップ・デザイン」(堀公俊、加藤彰)
  • 仕事にもっとワークショップ(以下WS)を導入したいので、自分の知識を整理するために読んだ。これまでファシリテートしてきたWSのクオリティはそれなりであることを確認したが、まだまだ引き出しを増やす必要ありと感じた。結局のところ、WSにおいても事前に充分準備する事。とりわけ柔軟・臨機応変に進められるようシナリオを準備しておくことが必要だ。(評価B+)
「『戦う自分』をつくる13の成功戦略」(ジョン・C・マクスウェル)
  • この人の本もかれこれ10冊目。自分はこれまで本当に教訓を生かしてきただろうか?誰も見ていないときに何をやっているか?という問いがもっともきつかった。Talent Is Never Enough.という原題の意味を良く考えよう。監修者(渡辺美樹氏)ではないが、この人の本は定期的に読み返して自己診断をするようにしよう。(評価A)
「日本銀行は信用できるか」(岩田規久男)
  • 日銀の金融政策が他の中央銀行と比べ、如何に「官僚的」か、その原因がどこにあるのかを解説している。一番のショックは日銀で政策決定に関わっている人の経済理論認識レベルの低さだ。FRBのグリーンスパンやバーナンキは退任すればすぐにでも経済学部・大学院の教授になれるのと対照的だ。原因の一つとされる東大法学部出身者である自分から見ても、現状はおかしい!こういうところもChangeしなければ、沈没の速度が速まるばかりだろう。(評価A-)
「経営戦略の思考法」(沼上幹)
  • 経営戦略論の5大「学派」がそれぞれどう発展し、相互に影響しているかを明らかにし、「カテゴリー列挙法」、「要因列挙法」および「メカニズム解明法」という経営戦略を考える際の3つの思考法を提唱、実例をどう理解するかまで解説した本。久々に「重い」一冊で、読み終えるのに想定以上の時間がかかった。静的な分析ではなく、ダイナミクスを理解する動的な思考が必要である事、また理論もそのような展開を見せている事を確認した。上級者向けテキスト。(評価A)
購入:
「異業種競争戦略」(内田和成)、「ザ・クリスタルボール」(エリヤフ・ゴールドラット)、「会社のデスノート」(鈴木貴博)
このほかにAmazonで洋書5冊を取り寄せ中。

2009年11月7日土曜日

代表選考 木村Out 木村In

 南アフリカ&香港遠征メンバーが発表された。結局10月の3戦を経て残った「新戦力」は森本のみと言っていいだろう。代表の序列はなかなか覆せないようだ。個人的には米本(FC東京)、か宇佐美(G大阪)あたりを「サプライズ」として呼んで欲しかったが・・・前回も書いたがこのままでは若手が世界を経験できないまま迎えるロンドンオリンピックや2014ブラジルW杯の予選が非常に不安だ。

 マリノスは「予定通り?」監督交代となった。今の戦力(=フル代表こそ中澤ひとりだが、各世代の代表経験者がゴロゴロしている)にもかかわらず中位~下位をうろうろするのは監督の力量不足であることは間違いない。問題は後任で、正直「何で和司なの?」というのが率直な感想だ。OBから選ぶのであれば、リスクが取れる若手だろうし、多少高い買い物になっても西野、関塚、シャムスカ等々から選んだほうが良かったのではないか(強化部が岸野氏を考えていたというのが本当なら正しい方向だった)。あれだけ過去に実績のある選手がこれまで監督をやってこなかったのにはそれなりに(=良い意味ではなく)理由があるはず。来年もスタートで躓いて降格圏→また交代とならないことを祈る。

今週の読了
「脳に悪い7つの習慣」(林成之)
  • 愚痴を言ったり、言われたことをコツコツやったり、常に効率を考えたりしている身には結構キツイ本だった。NLPや行動科学にも通ずる箇所が多いというのはそれだけ、これらの理論が脳科学の点でも理に適っているということなのだろう。ノートにチャックリストを転記したので、定期的にセルフチェックしてみよう。(評価A)
「aha! Insight ひらめき思考(1)」(マーチン・ガードナー)
  • aha Gotcha!同様楽しく読んだ。どこかで見た記憶のある問題が多かったが、それぞれ裏にきちんと数学的な理屈があるのだと改めて理解。(評価B)
「成功は一日で捨て去れ」(柳井正)
  • 「一勝九敗」の続編。柳井氏が社長に復帰してから今までの歩みと彼の経営方針が改めて語られている。一番感じるのはオーナー経営者ならではの「自由度」。多くの社員を抱えながらも、リスクを取り続けられるのは柳井氏がオーナーだからではないか?と思った。こうした腹の据わり方は松下幸之助にも繋がるようだ。もうひとつ面白かったのはドラッカーを尊敬しているという箇所。世の中の「柳井氏絶賛」という本は別の著者によるものばかりだったので、少々意外だった。(評価A)
「売れる会社のすごい仕組み」(佐藤義典)
  • これまで読んできた数々のマーケティング理論が体系的に繋がったという意味で、「最高」のテキスト。戦略BAsiCS、マインドフローなどはフレームワークとして非常にすぐれている。ぶれない事、一貫性がキーワードであり、常に競合との相対的な地位を考えていく事も重要だ。ただ、本当に使いこなすには、それぞれ基になった理論がきちんと理解できている必要がある。その意味では本当の戦略家にしか真価は理解できないのではないか?と感じた。早速、理論編ともいえる「実戦マーケティング戦略」を購入した。
購入
「予想通りに不合理」(ダン・アリエリー)、「アクセンチュア流 逆転のグローバル戦略」(西村裕二)、「衝撃!EUパワー」(大前研一)、「のめりこむ力」(川上真史)、「実戦マーケティング戦略」(佐藤義典)

2009年11月1日日曜日

This Is It!

 昨夜MJの"This Is It"を見た。単なるコンサートのメイキングではなく、ほとんど実際のショーを見ているような感覚を持った。MJは100%の力を発揮してはいなかったようだが、それでも存在感が圧倒的。また、周りのスタッフが真剣に取り組む様子からはMJと共演できる喜びで一杯だということがストレートに伝わってきた。また、その真剣さゆえ、本番とほとんど変わらないクオリティが味わえた。本番を実現させてやりたかったと改めて思ったし、もう彼ほどのエンターテイナーは出現しないと思う。日経ビジネスの記事ではないが、MJの死はアメリカの転換期を示唆するという感じすら抱いた。

 マリノスは天皇杯3回戦を突破。相手は「アマチュア」というが、多くはJ経験者であり、また、開催時期がJ終盤と重なる部分が大きくなっている。そういう意味で天皇杯は益々番狂わせが起こりやすい大会になりつつあるのではないか。天皇杯までベストメンバールールを持ち出すのであれば、逆にナビスコ杯を若手中心の大会にするとか工夫しないと、トップチームの疲弊と若手(特にU17~U20)の育成が出来なくなり、フル代表の先細りまで気にする事になりはしないかと心配だ。(プラチナと言われたU20が世界切符を逃し、宇佐美たちを備えたU17が全敗という結果は重たい。)

読了:
「松下幸之助 経営回想録」(松下幸之助、堺屋太一)
  • 内容はコッターの「幸之助論」などにオーバーラップするが、自らどう考えたかを語っているという点で意味のある本。水道哲学、PHPなどなどがどのように生まれたか知ることができ面白かった。この経営者の素晴らしいところは利益の意味を正確に捉えていることだと思う。(評価A)
「8つの鍵」(ロイス・クルーガー)
  • 「7つの習慣」や「成功の9ステップ」と重複する内容だが、逆に考えると成功しようと思うなら、きちんと計画を立て、何が何でも実行する事しかないのだと再確認できる本。唯一違うかなと思うのは、経済的成功だけが成功ではないと明確に語っているところ。(評価B+)
「戦略の不条理」(菊澤研宗)
  • 戦略を構築すべき次元を物理的世界、心理的世界、知性的世界の3つであるとし、ポーターやリソースベースト・ストラテジーを物理的世界でのみの戦略と批判している。孫子の戦略論がこの3つの領域全てを意識しているということなのだが、知性的世界の中で考えるのが「取引コスト」というのは何か納得できない。(評価B)
「リフレクティブ・マネジャー」(中原淳、金井壽宏)
  • 内省するマネジャーの話に留まらず、社内教育・社会人教育の有り様にまで、対話形式の本は議論を進めた。リフレクションというかダブルループ思考がなければ、マネジャーは進化できない。逆にこれができない人間をマネジメント職につけてはいけないと思う。しかし現実は・・・来年度の課題である人材育成に参考となること大。(評価A)
購入:
「不毛地帯(4)(5)」(山崎豊子)、「日本銀行は信用できるか」(岩田規久男)、「売れる会社のすごい仕組み」(佐藤義典)、「リスクにあなたは騙される」(ダン・ガードナー)、「ワークショップデザイン」(堀公俊+加藤彰)、「経営戦略の思考法」(沼上幹)、「『戦う自分』をつくる13の成功戦略」(ジョン・C・マクスウェル)、「ソウル・コレクター」(ジェフリー・ディーバー)