2016年4月21日木曜日

カップ戦初勝利。でも・・・(サガン鳥栖戦)

ミッドウィークのナビスコ杯グループステージ。ここまで未勝利のF.マリノスは今節もリーグ戦からスタメン全員を入れ替えて臨んだ。対するサガンは熊本大地震の影響でリーグ戦が中止となったため、ベストメンバーが先発しており、試合はスタートから攻め込まれる展開になった。前半途中でサイドからのクロス中心の攻撃にアクセントをつけていたMF鎌田がアクシデントで交代してからは攻撃の局面ができ、20分過ぎには左サイドに入った高野のクロスがハンドとなりPKを獲得。これを伊藤がしっかり決めてマリノスが先制する。この1点を最後まで守りきったF.マリノスがリーグ戦に続き1点差でサガン鳥栖を破った。
 結果は勝利したものの、今日のメンバーからリーグ戦の先発メンバーが出てくるかとなると「?」だ。守備では終盤危ない場面がポストに救われたこともあり今季2回目のクリーンシート達成も、ゴール前の横パスをカットされてピンチを作る場面が(特に終盤)見られたし、攻撃面でも確かにボール回しはできるがゴール前に入っていく迫力に物足りなさを感じざるを得なかった。皆、「ここでアピールしてリーグ戦で先発する」という覚悟を持っていただろうが、結果は「?」。サンフレッチェ戦のメンバーは前節と同じでしょう。。。

読了:
「迷走する民主主義」(森政稔)

  • 民主党政権はどのようにして生まれ、どのようにして消えて行ったのか。政策面および政権運営面での失敗を改めて整理しつつ、民主主義が直面している問題点を解説している。ロールズやサンデルにも言及し、政治哲学と現実の政治との「ねじれ」を明らかにしたり、民主主義を維持していくための教育の必要性に関する議論を整理したりしているので、読み応えがあった。(評価A)

2016年4月16日土曜日

「らしくない」快勝は快進撃の始まり?(ジュビロ戦)

熊本での大地震の影響で2試合が中止となったJ1第7節。F.マリノスはアウェーのジュビロ戦。外出していたので後半30分過ぎからTV観戦。それまでは経過をネットで確認するだけだったが、チェックする都度得点が増えるというマリノスらしからぬ状況に驚いた。最終的には5対1で完勝。カイケと喜田のJ初ゴールというオマケまでついた「おいしい」試合になった。カイケとマルティノスが合流して3試合目、ようやく攻撃が噛み合いだしたようだ。ナビスコカップ戦を挟み次節はホームでのサンフレッチェ戦。今度こそ日産スタジアムでの初勝利といきたいものだ。

今週は代表の試合日程が次々決まった。
まずは、フル代表のロシアW杯最終予選。オーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラクそしてタイ。アジアカップ4強のうち3チームと対戦することになったが、イラン・韓国・中国との対戦が避けられたのをプラスと捉えたいし、簡単でないのは承知の上でも、本選でベスト8以上に残りたいなら、ここでは圧倒的な差を見せつけて勝ち抜いてほしい。

また、リオ・オリンピックに出場するU23チームの対戦相手も決まった。ナイジェリア、コロンビア、スウェーデンと強豪揃いだ。3連敗もあり得る相手だが、厳しいと思っていたアジア予選を優勝で飾ったチームの伸びしろに期待しよう。

読了:
「ダークマターと恐竜絶滅」(リサ・ランドール)
  • 6600万年前、恐竜絶滅をもたらした彗星はダークマターの作用で地球への衝突軌道を進み始めた!?SFのようなタイトルだが、本書を読むと「なるほど、そういう事が起こるのか」と納得させられる。恐竜絶滅の原因についてどのように考えられてきたのか、ダークマターについての研究はどこまで進んでいるのか(WIMPとMACHOという二つの候補は言葉の選び方からして面白い)、といった解説も充実している。著者らが提唱する「二重円盤モデル」について今後どんな検証結果が出てくるのかにも注目。(評価A+)
「21世紀 地政学入門」(船橋洋一)
  • 日本人が自らには無縁と考えがちな地政学だが、最近の世界情勢、すなわちウクライナ、特にクリミア半島をめぐる欧州とロシアの関係、IS・シリア・更にはイランとサウジの対立といった中東をめぐる緊張の高まり、そして中国の海洋進出・北朝鮮の動きといった日本の周辺における状況を考える上で欠かせない常識になった。本書はそうした情勢を考える上での示唆に富んでいる。(評価A)
購入:
「夢幻花」(東野圭吾)、「ヤバすぎる経済学」(スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー)

2016年4月10日日曜日

レッズ相手の無失点を良しとしよう!?

J1ファーストステージ第6節は今季2回目の生観戦。去年夏の対戦での快勝を再現!と行きたかったところだが、試合は開始早々飯倉のファインセーブから始まり、最後まで押されっ放しだった。マリノスはボール奪取の位置が低く、カウンターに出ても長い距離を走るという毎度ながらの状況。今節は齋藤が欠場し、遠藤が代わりに出たが、やはり実力差は歴然。カイケやマルちゃんとの連携も今一つで攻撃は単発。点を取れそうな気がほとんどしなかった。守備も結構危ない場面の連発で、前節から「当たっている」飯倉がいなければ失点していただろう。という訳で、今日は勝ち点1を儲けた、と前向きに捉えましょう。

NCAAトーナメントがVillanova大の優勝で終わって数日、Dukeバスケットボールで大きなニュースがあった。NBAドラフト挑戦が予想されていた2年生Grayson Allenが来季もBlue Devilsの一員としてプレーすることが正式に発表されたのだ。シーズン途中のケガで今季大部分を棒に振った4年生Amile Jeffersonも特例措置を申請して来季プレーできる見込みだ。ここに優秀な新人3人が加わるので、2年ぶりの全米王座奪還への期待が益々高まってきた。

読了:
「スティグリッツ教授のこれから始まる『新しい世界経済』の教科書」(ジョセフ・E・スティグリッツ)

  • 先日来日し、安倍首相に消費税引き上げの延期を提言したノーベル賞受賞者スティグリッツ教授が、これ以上の格差拡大を抑え、世界経済が成長軌道を取り戻すにはどうすべきかを説いた1冊。提言は主にアメリカを意識したものではあるが、その内容は、議会における共和党の影響力で政策が思うとおりに進められないアメリカよりも、失速気味のアベノミクスを何とかしたい日本の方が実現可能かも、と思われる。(評価A)

「ハーバードでいちばん人気の国 日本」(佐藤智恵)

  • ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)のケースで取り上げられている日本企業および日本経済の事例紹介を通じ、日本の実力はまだまだ捨てたものではない、と著者は説く。確かにHBSだけでなく、我がFuqua School of BusinessやWhartonなどのJapan Trekは人気のようで、日本に対する関心が高いことはうかがわれる。しかしながら取り上げられたケースの中身を見ると、テッセイ(新幹線お掃除劇場)のような新しい事例はあるが、岩崎弥太郎やホンダのアメリカ進出といった過去のケースが多い事を考えると、先が思いやられる。(評価A)

「成長企業の法則」(名和高司)

  • Fortune 500のような世界企業のランキングがある中、著者は売上1兆円以上のグローバル企業(非上場会社、規制業種は除く)を売上高成長率・企業価値成長率・平均利益率の3点で評価しランキングを付けた。ランキング自体もさることながら、様々な事情でランクから漏れた企業も含めた成長戦略(著者はLEAPというフレームワークから分析している)が、日本企業に示唆するところが多いのではないか。個人的には著者が古巣McKinseyへの批判を展開している点も面白かった。(評価A+)
購入:
「スーパーボス」(シドニー・フィンケルシュタイン)、「世界のエリートが学ぶ マクロ経済入門」(デヴィッド・モス)、「<日本哲学>入門講義」(仲正昌樹)、「政治家の見極め方」(御厨貴)、「現代思想史入門」(船木亨)

2016年4月3日日曜日

俊輔・マルティノスそして飯倉(F.マリノス2-1ガンバ)

今節のJリーグ、ガンバ戦は花見ディナーから帰宅後前半15分から観戦。直後にアデミウソンに決められて今節もクリーンシートはならず。F.マリノスはカイケ・マルティノスともあまり機能しているように見えずジリジリとしていたが、そのマルちゃんが得たFKを俊輔が決めて同点に追いつく。その前に足場が滑って大きく枠を外していたというから、修正力の素晴らしさを讃えよう。
 後半マルティノスと齋藤のサイドを変えたあたりから攻撃が機能し始め、その学の突破からカイケがヘディングシュートを放つ。ガンバ宇佐美が負けじとシュートを放ち飯倉が防ぐと、そのCKからカウンターアタック、マルティノス→学→マルティノスとわたり、冷静に決めたマルちゃんが来日初ゴール!これで逃げ切りと思っていたが、今回もロスタイムに小林が宇佐美を倒しPKを献上してしまう。しかし遠藤のシュートを読み切った飯倉が弾きだして、ようやく決着。マリノスは3連勝を飾った。
 新外国人2人同時のデビューはリスクもあったと思うし、まだ連動した攻撃とまではいかなかったが、攻撃力アップの手応えが感じられた事で、次節ホームのレッズ戦が楽しみになってきた。今季日産スタジアムでの初白星を期待する!

読了:
「B面 昭和史1926年-1945年」(半藤一利)

  • 「昭和史」の著者である半藤氏が、いわゆる歴史本に描かれている政治・経済の動き(これをA面と呼ぶ)ではなく、その裏側で庶民はそうした出来事をどのように捉えていたのかを当時の新聞記事や(永井荷風らの)日記から繙いている。本書を読むと軍部の暴走はマスコミが煽り、庶民がそれを熱狂をもって受け入れてきた面があること、ひいては「空気」に左右される日本人には今後もポピュリズムを無批判に受け入れる大きなリスクがあることなどを考えさせられた。(評価A)

「中東複合危機から第三次世界大戦へ」(山内昌之)

  • シリア内戦、ISの台頭、イランとサウジアラビアの関係悪化、もうひとつのイスラム大国であるトルコの実情、さらにはこれらの事態に対する米欧・ロシアの思惑。本書を読むとこれらが複雑に絡まっている(Interlinkしている)事が良く理解できる。イスラムの教え自体についても分かり易く解説されているので、報道の裏を読むのに必要な知識を得られた。最近またクローズアップされている地政学の入門書的な要素もある。(評価A+)