2011年11月27日日曜日

優勝決定せず

J1は最終節まで3チームが優勝の可能性を残す結果になった。最終節はレイソルがレッズ、グランパスはアルビレックス、ガンバがエスパルスとのアウェーを戦う。相手のモチベーションという点で、一番不利なのはレイソルだろう。ヴァンフォーレが勝ちそうなので、レッズは最終戦も高いテンションで臨むことになる。最後はグランパスという感じか?マリノスは4位がかかっているし、天皇杯の事も考えて次節は勝ちきってもらいたい。

スペインではレアル・マドリーがダービーに快勝。バルサがヘタフェにまさかの黒星で勝ち点差が6に広がった。2週間後はサンチャゴ・ベルナベウでのクラシコ。今年もバルサの逆襲がここから始められるか?見ものだ。

今晩はU-22のシリア戦。マッチレースを優位にするためには、大量点が欲しい。日程は有利なので、FW勢(大迫、永井、大津、山崎)に期待。

デューク・ブルー・デビルズはマウイでの大会で優勝。来週は現在ランキング3位のオハイオ州立とのアウェー戦が待っている。シーズンはまだ序盤なので、改善すべきポイントが明らかになる方が勝ち負けより重要かも。

読了:
「スティーブ・ジョブズ」(Ⅱ)(ウォルター・アイザックソン)
  • 唯一ジョブズ本人が制作に関わったというだけあって、ジョブズの長所・短所とも詳しく描かれている。彼の凄さは、世界を変えるプロダクトづくりにとことん拘った事、マーケットが欲しているものではなく、その一歩先を行っていたところなどだろう。すべてが成功ではなく、失敗も数多くしているところも経営者として成功するには必要だったのだろう。ただ、彼の下で働けるか考えると、答えはNOだ。(評価A)
「ガイアの夜明け 復興への道」(テレビ東京報道局 編)
  • このシリーズを読むと、「日本の企業も捨てたものではないな」と思う。今回取り上げられていた企業も復興のために何ができるかという観点(=真のCSR社会的使命といっていいだろう)から様々なステークホルダーの利益を最大化するよう努力しているように思われる。こんな「良い企業」が栄えるにはどうするのか、改めて「この国をどのような国にTransformするのか=国家戦略」の必要性を感じた。(評価A)
「インフォーマル組織力」(ジョン・R・カッツェンバック、ジア・カン)
  • カッツェンバック氏はマッキンゼー時代から組織・リーダーシップのGuruだっただけに、久々の著書に期待した。インフォーマルな組織を重視するという事はかつての日本企業では「当然」だったと思う。その意味ではあまり得るものがなかったように思う。しかし、「インフォーマルな組織の活用」を実践しようとすると本当に難しい。特に「速いシマウマ」を探すのが大変だ。(評価A)
購入:
「予測できた危機をなぜ防げなかったのか?」(マックス・H・ベイザーマン、マイケル・D・ワトキンス)、「ボトムアップ・マーケティング戦略」(アル・ライズ、ジャック・トラウト)、「カテゴリー・イノベーション」(デービッド・A・アーカー)

2011年11月20日日曜日

コーチK 903勝

先週は代表が北朝鮮に負けたり、F.マリノスが「J1終戦」を迎えたりとサッカーでは良い事がなかった。しかし、デュークのバスケットボールチームは予定通り(初戦は接戦だったが)開幕から3連勝で、Mike Kzyzewski(マイク・シャシェフスキー)コーチ(コーチK)が監督としてのNCAAディビジョン1での最多勝利記録を書き換えた。YouTubeを見るとオバマ大統領までが祝福している。このあたりが、いかにカレッジバスケットボールがアメリカ人の生活の一部になっているかを示していると思う。ついでに言うと、コーチKにちなんで、スペルがKonguratulationsとなっている。もっとついでに言うと、リーダーシップの本でコーチKに言及している事があるが、正しい和訳(シャシェフスキー)ができている本にお目にかかった事がない。翻訳家は本当にアメリカの文化が分かっているのか、と疑問に思う。さて、本題に戻るが、今年のチームは主力3人が抜けたため、事前評価ではUNCに負けている。しかし新人のリバースがシーズン通して活躍できれば2年ぶりのFinal 4も十分可能だと期待している。

F.マリノスは今節で4位以下が確定し天皇杯に優勝する以外ACLの目が無くなった。その天皇杯では「マツつながり」の次戦、松本山雅との対戦が興味深いし、組み合わせ上、ここで勝つとグランパスかレイソルとの対戦が待っている。難敵が多いブロックだが、ある意味目標が明確になったので、今度こそ自力でACL切符をもぎ取って欲しい。

読了:
「変化の時代、変わる力」(御立尚資)
  • タイトルのとおり、「経営思考の『補助線』」と同様、日経ビジネスオンラインの連載コラムの再録。リスクテイクが一つのキーワードとなっている。「リスクを取っている」との反論があったそうだが、外資に努める者の目にはギャンブルにしか見えない。もう少しまともな戦略家が出てこないと失敗の山が高くなるだけだろう。(評価A)
「『空気』の研究」(山本七平)
  • 戦艦大和の沖縄への出撃やイタイイタイ病の話など、日本人の行動を規定する「空気」とは何かが、それを打破するためのに差される「水」と対比する形で解き明かされている。読んでいて改めて感じるのは、戦前から一貫してマスコミが「空気」の形成に大きな役割を果たしていること。そのマスコミのレベルが益々低下している中で、「空気」に流されることのリスクが大きくなっていることだ。(評価A)
「訣別‐大前研一の新・国家戦略論」(大前研一)
  • 内容は「サピオ」や他の著書で述べられていることと重複していたが、こうやって全体を統括すると、いかに今の政権が(というか自民党時代も含め)国家戦略を構築できていないかが見えてくる。著者の戦略の一部だけをコピーしても、全体最適にはならない。せっかく国家戦略室があるのだから、本当に政治主導で(というか官民総力あげて)国家戦略を策定してほしい。TPP参加問題など、きっちりした戦略があればこんな幼稚な議論が起こる筈もない。(評価A+)
「スティーブ・ジョブズ(1)」(ウォルター・アイザックソン):(2)読了後に纏めて感想を述べる。

「リーダーシップ」(山内昌之)
  • 前首相、前々首相が如何にリーダーシップという点で「首相の器」でなかったかが良く分かる。というか、本書を読むと、政治家がどんどん小粒になってきて、最早本書で取りあげたレベルの宰相など現れないのではないか、と暗くなった。与野党問わず、本書を読んで少しでも真似してもらいたい。(評価A)
「ゲーム・ストーミング」(デーブ・グレイ、サニ・ブラウン、ジェームズ・マカヌフォ)
  • 問題の特定、解決策の策定の局面で議論を活発にしていくため、特に日本では、本書に書かれた数々のゲームが有効だろうと思う。もっとこうしたテクニックを取り入れて「楽しく」仕事をしていくようにしなければと思う。(評価A)
購入:
「告発 ニッポンの大問題!」(竹中平蔵、中田宏)、「プロの知的生産術」(内田和成)、「国債・非常事態宣言」(松田千恵子)、「チーズは探すな!」(ディーバッグ・マルホトラ)、「マックスウェルの悪魔」(都筑卓司)、「宇宙は本当にひとつなのか」(村山斉)

2011年11月12日土曜日

第三次予選突破

予定通り日本とウズベキスタンがいち早く最終予選進出を決めた。日本のいるC組は「2強2弱」という構図が強かったが、他の組ではヨルダンだけが全勝で勝ち抜きを決めただけだ。オーストラリアがオマーンに取りこぼしたのが意外だった。このままで行くと、既に決まった3ヵ国以外で最終予選に残るのは、A組がイラク、B組が韓国とレバノン、D組がオーストラリアとサウジアラビア、E組がイランとカタールという感じだろうか。クウェートも可能性が残っているが、過去の対戦成績を考えると個人的にはここで消えてほしい。

北朝鮮が敗退し、中国も厳しいので、最終予選では韓国と同じ組にならないと相手が中東4か国という可能性が出てきた。ウズベキスタンとまた同じ組になるのであれば、欧州組が多い日本としては中東4ヵ国の方が「アウェイで移動時間が短い」とポジティブに考える必要があるかも・・・日本にとって理想の組み合わせは韓国、サウジアラビア、レバノン、イラクというところだろうか。自国開催を控えるカタールとはやりたくないかも。ただ、日本代表には組み合わせがどうであれ、「不動の本命」と言われるよう、残る2試合も、控え組の充実と勝利という両方の課題を克服してもらいたいと願う。

読了:
「日本の大転換」(中沢新一)
  • 著者は日本で「緑の党」的な活動を開始するという。復旧ではなく転換という考え方はその通りだが、自分の考えている方向とはあまりにかけ離れているので、正直なところ途中から読むのが苦痛だった。「贈与」が原理となる経済???(評価B-)
「歴史は『べき乗則』で動く」(マーク・ブキャナン)
  • 地震予知はなぜ困難か、株価変動のメカニズムなどが実は「べき乗則」で説明できる。そうした事例は原題のとおりUbiquity、つまりどこにでも存在し得る、ということが非常に分かり易く説明されている。人間もまた自然界の法則の中でしか生きられないのだ。(評価A)
「『上から目線』の構造」(榎本博明)
  • 「上から目線」というのはひとつの象徴的な現象であって、日本人の対人能力が「退化」しているのだと思うと恐ろしい。そう考えてみると、本書で書かれているような「病巣」は、ビジネスの関係で遭遇する「クレーマー」などにも通じるところがあるように思う。若手社員との付き合い方が難しい訳だ。(評価A-)
「日本経済の底力」(戸堂康之)
  • グローバル化と産業集積によって日本経済を復興・成長させようという著者の考え方は、日本以外の各国では恐らく「まっとう」な意見として受け入れられるだろう。残念ながら我が国では「TPP参加への事前協議入り」という出発点に立つだけで一苦労だ。ますます先が思いやられるばかり。来年の今頃には現在のギリシャやイタリアのようになってしまうのではないか?(評価A)
購入:
「インフォーマル組織力」(ジョン・R・カッツェンバック、ジア・カン)、「スリーピング・ドール」(上・下)(ジェフリー・ディーヴァ―)

2011年11月5日土曜日

Phantom of the Opera

今日は「オペラ座の怪人」25周年記念講演(映画)を見てきた。ニューヨークのマジェスティック劇場で2回見たり、映画で見たりでストーリーも曲も良く分かっているミュージカルなのに、またまた感動した。冒頭シャンデリアに灯がともり、テーマ曲が流れ始めたら涙が出てきた。今回はカーテンコールでサラ・ブライトマンが登場し、歴代のファントムと歌うという「おまけ」もあり特別料金の価値は十分あった。好きなものは好きなので、またNYで見ようと思った。

F.マリノスは本当に久々のリーグ戦勝利。ハーフナーに点を取られた時は「まただめか?」と思ったが、何とか逆転できた。3強の一角を崩すのは他力本願の状況だが、このまま4位を維持すれば、天皇杯の結果次第でACLに出場できる可能性も残る。今節のような泥臭い試合を続けて何とかあと3試合勝ち切って欲しい。

読了:
「As One」(ジェームズ・クィグリー、メルダッド・バグハイ、近藤聡、木村伸幸)
  • デロイトのコンサルティング部門が共同で行ったリーダーシップに関する調査・研究の集大成の一冊。ある意味当然だろうが、リーダーとフォロワーとの関係(アーキテクチャ)が、組織の置かれている環境や課題にマッチしていなくては機能しない事、逆に機能させるために求められることが説かれている。(評価B+)
「人間と国家」(上・下)(坂本義和)
  • 「ある政治学徒の回想」というサブタイトルのように、坂本先生の回想録。学生の時、先生の講座は必修ではなかったが、有名教授の話はどのようなものかと興味本位で学期初めのの講義だけ聴講した記憶がある。その時から「リベラル」という評判はあったし、今の自分のスタンスとは違う戸いう事も知っていたつもりだったが、本書を読んで改めて先生が単なる理想主義者とは違うのだと理解した。学生当時教わった教授が沢山登場してノスタルジックな気分になった。(評価A)
購入:
「スティーブ・ジョブズ」(Ⅰ、Ⅱ)(ウォルター・アイザックソン)、「空気の研究」(山本七平)、「リーダーシップ」(山内昌之)、「ガイアの夜明け 復興への道」(テレビ東京報道局 編)、「訣別」(大前研一)