2009年12月30日水曜日

高校サッカーなどなど

 高校サッカーが開幕。初戦で帝京が敗れた。これもJのユースに有望な選手が所属するようになったという世の流れだろう。ただ、この世代がもっと勝負強くなるには、こうした真剣勝負の場が増えた方が良いようにも思う。
 昨夜の忘年会で昨年ウォートンを卒業した「大学の後輩かつ元同僚」の話を聞いた。投資銀行に就職したMBAは昨年のリーマンショックで大量に解雇されたという。また、某コンサルティングファームも人員はピーク時の三分の二まで縮小しているとの事。またそのファームの経費削減への取り組みを聞くと、まだまだうちの業界は甘いと思う。

今日までの読了:
「経営の教科書」(新将命)
  • 社長(リーダー)が抑えておくべき30のポイント=原則のうち、参考になったのは、①理念・ビジョンの有用性、②生きた戦略の11条件、③ダメな会社の3K(カミ、カイギ、コミッティー)の3点。特にうちが考えなければならないのは3Kが多い事。過剰なコンプライアンス遵守思想で益々悪いほうへ向かっている。結局みなハムエッグの豚のようにコミットメントせず、ニワトリのようにパーティシペートするだけになっている。(評価B+)
「aha! Insight ひらめき思考(2)」(マーチン・ガードナー)
  • (1)同様どこか他の本やTVなどで見たケースが多いのは、これがネタ本になっているからだろう。そうしたケースではあるが、復習してやはり面白く感じた。文章だけで全てを表現するのは難しい内容の本だ。(評価B+)
購入:
「日本辺境論」(内田樹)、「型破りのリーダーシップ」(平尾誠二、金井壽宏)、「プライマルマネジメント」(ポール・ハー)、「ほんもの」(J.H.ギルモア、B.J.パインⅡ)、「Twitterの衝撃」(日経BP出版局編)

2009年12月27日日曜日

今年の経営書Myトップ10

 1月からの投稿を読み返した。書き方が随分変わっていることに驚いた。本の感想は今の方が長いけど、以前の方が感想をストレートに書いていてインパクトがあった。10冊に絞るのは難しかったし、順位付けはしないが、以下が選定結果。
  • 「事実に基づいた経営」(J.フェファー、R.サットン)
  • 「『知の衰退』から以下に脱出するか」(大前研一)
  • 「企業変革の核心」(J.Pコッター)
  • 「戦略実行のプレミアム」(R.S.キャプラン、D.S.ノートン)
  • 「なぜ世界は不況に陥ったか」(池尾和人、池田信夫)
  • 「コークの味は国ごとに違うべきか」(p。ゲマワット)
  • 「決断力の構造」(N.M.ティシー、W.ベニス)
  • 「発想力の視点」(三谷宏治)
  • 「カオティクス」(P.コトラー、J.A.キャスリオーネ)
  • 「売れる会社のすごい仕組み」(佐藤義典)
この10冊に近かったのが、"How the Mighty Fall" (Jim Collins)と「財務三表一体理解法」(國貞克則)の2冊。このほか、番外(経営書以外)では、「日本サッカー偏差値52」(杉山茂樹)と「世界は分けてもわからない」(福岡伸一)が良かった。

読了:
「フリー」(クリス・アンダーソン)
  • 「フリー」(無料・自由)を活用する事の必要性は別にネットの中だけではない、マーケティングを実践する中で必ず考慮に入れる必要性が充分理解できる。次のマーケティングエコシステムを構築するには益々重要。(評価A)
「エコシステム・マーケティング」
  • コカコーラはマーケティング重視の会社である事を改めて示した一冊。パートナーの選び方・Webの使い方等参考になる点が多い。こういう厳しい経済状況であればこそ、こうした「システム」を考えた経営が求められる。(評価A)
「不確実性分析実践講座」(福澤英弘、小川康)
  • ビジネススクールのDecision Science講座を日本人向けに分かりやすく解説している。ただ、内容・メソドロジーは中々高度なので、上滑りする可能性もある。(評価B+)
購入:
「人生と仕事について知っておいてほしいこと」(松下幸之助 述、PHP総合研究所編)

今日で年内のテニスも終了。なかなか上達しないものだ。

2009年12月20日日曜日

クラブW杯バルサ優勝

 UAE開催になったので、ダイジェストしか見なかったが、ようやくバルサがこのタイトルを手に入れた。ペドロは出場した6大会全てでゴールという(恐らく簡単には破られない)記録を作ったし、メッシの活躍はバロンドールに相応しいものだった。しかし、ディフェンスの不安はこれからのリーガ&チャンピオンズ連覇に向け大きな課題になるだろう。レアルは今朝サラゴサに6対0で完勝している。

 先週は名古屋での会議2回にクリスマスパーティー、昨夜のテニスクラスの忘年会と師走らしい忙しさだった。今週・来週は少しペースを変えて、1月初めまでの課題の処理を進めよう。

読了:
「現代哲学の名著」(熊野純彦 編)
  • 20世紀に著された哲学の書物から、5つのテーマに沿った20冊の「名著」を解説した本。名前は聞いた事があるだけの哲学者がどのような足跡を残したのかは理解した。特に大森荘蔵、西田幾太郎、廣松渉などの日本人の著作が紹介されているのが良かった。これだけの哲人が苦労しても万人が納得する真理には至らないという事を思うと、人間は己の事を知るのに、これからもどれほどの時間と労力を費やしていくのだろうと思わずにいられなかった。(評価B+)
"Dynamic Capabilities & Strategic Management"(David J. Teece)
  • 翻訳本に接することがなかったTeeceだが、Resource Based Theoryなどに影響を持っている事を確認した。Sensing、Seizing、Managing Threats/Transformingという3つのステップで企業はその能力をダイナミックに展開し、業績につなげる、というフレームワークは動的な展開を持つという点で参考になる。後半がこれまでの学説の紹介に割かれていた点が残念。(評価B+)
「ゴールは偶然の産物ではない」(フェラン・ソリアーノ)
  • 3冠達成までのバルサの取り組みがどうだったかを書いた本と思い購入したが、実はスポーツクラブ経営のノウハウが凝縮された「経営本」だった。戦略・マーケティング・リーダーシップ・ネゴシエーションなどビジネススクールで学ぶような項目をクラブ経営に如何に生かすかが、実はバルサ成功の鍵という事だ。この本を読んで、こうした事をJのクラブ経営者が充分理解しないと、リーグの存続までも危うくするのではないかと危機感を持った。(評価A)
「ドラッカー 時代を超える言葉」(上田惇生)
  • ドラッカーの数多ある書籍から、今耳を傾けるべき160の至言を集めた本。経済危機から脱することができない中で、ある意味原点に帰る事の意義を伝えていると言ってもいいだろう。経営哲学者ドラッカーの重要性は益々増している。(評価A)
購入:
「忘却の整理学」(外山滋比古)、「競争力の原点」(遠藤功)、「ウーマン・エコノミー」(マイケル・J・シルバースタイン、ケイト・セイヤー)、「経営の教科書」(新将命)、「ストーリーテリングが経営を変える」(John Seely Brown, Stephen Denning, Katalina Groh, Laurence Prusak)、「経営戦略立案シナリオ」(佐藤義典)

2009年12月13日日曜日

東アジア選手権

 「北朝鮮の女子チームを入国させない」という拉致担当大臣およびそれを追認した法務大臣の発言については、一部でしか報道されていないが、将来にわたり日本のサッカーに大きな影響を及ぼしかねない。 FIFAに政治介入と認定されないよう協会はいち早く手を打つべきだ。直前にW杯招致を閣議決定したばかりのこの「お粗末」は、またもこの内閣が時差ぼけ&ガラパゴス化している事を露呈してしまった。いち早く連立を解消し、まともな国政運営を始めて欲しい。

 ゼンショーがウェンディーズの経営から撤退を決めた。個人的には今週一番残念なニュース。アメリカで生活していた頃を思い出す食であり、遠目ではあったが創業者のデーブを見た事もあった。(それも彼の寄付で作られた建物の中で!)国内で最後になるので年内に食べておこう。それにしてもこれもデフレの影響だ。

読了:
”SuperCorp” (Rosabeth Moss Canter)
  • 前作のConfidence(「『確信力』の経営」)に比べると、物足りなかった。確かにIBM、P&G、オムロンなど著者が定義するVanguard Company(先駆け)は社会的貢献や多様性といった点ですぐれているが、正直最後まで"So what?"であった。エクセレントカンパニー、Built to Last(ビジョナリー・カンパニー)といった研究の焼き直しと思われたからだ。書かれている事はそのとおりではあるが・・・(評価B)
「企業戦略白書Ⅷ」(沼上幹、一橋MBA戦略ワークショップ)
  • 主任教授が伊丹氏から沼上氏に交代したことで、どのような変化があるかと思ったが、あまり面白くなったというのが正直な感想。一番は、環境の激変はあったのだろうが、従来のマトリックスを使った時にはどのような事が言えるのか知りたかった、という事。百貨店や太陽電池の業界研究は他でできるのではないか?など突込みをいれたい内容。(評価B-)
購入&読了「インビジブルレイン」(誉田哲也)
  • 姫川玲子シリーズの最新作。これまでは文庫を買っていたのだが、今回は単行本段階で読んだ。今回も犯人および関係者はみんな訳ありの人物。ただ、今回は姫川自身もそのうちの一人に惹かれるというのが前作までと違うところ。また結末は自作以降の新たな展開を予想させる。これからも目が離せない。(評価A)
購入
「ゴールは偶然の副産物ではない」(フェラン・ソリアーノ)、「新版 組織行動マネジメント」(スティーブン・P・ロビンス)、「不確実性分析実践講座」(福澤英弘、小川康)、「エコシステム・マーケティング」(江端浩人、本荘修二)

2009年12月5日土曜日

組合せ決定

 W杯の組合せが決まった。「死の組」とまでは行かないが、難敵ぞろいであることは間違いない。初戦のカメルーンにはこれまで良い勝負をしてきているので、勝ち点3を計算したい。次のオランダは引き分け狙いで、最後のデンマークが大一番・・・というのがグループリーグ突破の理想のシナリオだろう。3チームともフィジカルが強いので、今のメンバーだと厳しいのではないか?稲本をアンカーに置いた守備的な布陣が基本となるような気がする。
 J1は今日いよいよ優勝が決まる。レッズはもはやチームの体をなしていないので、先週同様アントラーズ大勝で終わってしまう気がする。フロンターレは、アントラーズの結果云々ではなく、ここ一番での弱さを克服できるか、正念場だろう。

今週の読了:
「ソウル・コレクター」(ジェフリー・ディーバー)
  • 今回のリンカーン・ライムもまたまた面白かった。何やらGoogleとSASとMSをミックスしたようなスーパーIT(というかインテリジェンス)企業が舞台となっている。現実の世界でここまでプライバシーを覗き、操作することが可能とは思わないが、近未来においては実現してしまうのではないかと不安になる。前作のウォッチメーカーがサイドストーリーに登場しているのも興味深い。そのうち再度ライムと対決する事になるのだろう。ただ、これも毎度なのだが、サックスが突然単独行動をして犯人とぶつかるというのは、そろそろ変えるべきなのではないか?(評価A-)
「実戦マーケティング戦略」、「実戦マーケティング思考」(佐藤義典)
  • 「戦略」の方は著者の戦略フレームワーク概論。「思考」はロジカルシンキングとイメージ発想のコンビネーションの重要性を説いた1冊。どちらも実践的で今日から使える。日頃業務をしていて感じるのは、ただ何となく捌いているスタッフがどれほど多いかだ。フレームワークが使えない。論理思考もいまいち、イメージもNGというのが原因であることは間違いない。この2冊は来年の次世代リーダー養成コース(私塾)で教材にしよう!(評価はどちらもA)
「How the Mighty Fall」(Jim Collins)
  • ビジョナリー・カンパニーの著者が、成功企業と没落企業の比較という同じ手法を用いて5段階の「失敗への工程表」を説いている。成功している段階に驕りが発生し、ひとたび衰退が始まると徒なリストラに走るなど、失敗企業にはある程度共通のパターンがあるようだ。これを防ぐにはやはり第五水準のリーダーや謙虚な企業文化形成など地道な努力が必要。(当たり前の結論かもしれないが・・・))(評価A)
「会社のデスノート」(鈴木貴博)
  • 需要の価格弾力性(それも40年前の分析結果!)が如何に今の経済状況でも通用するか、という点から出発して、トヨタやセブンイレブンなどの企業が採るべき戦略・採ってはいけない戦略が分かりやすく述べられている。なかなか「鋭い」本だ。人間の嗜好は簡単には変わらないという事も良く分かる。(評価A)
 今週聴講した講演で、「100倍レバレッジ」なる言葉を聞いた。国民新党が3議席で300議席の民主党を振り回していることを言うのだとか。社民党も同じようにレバレッジを効かせている。これでは政権が維持できないだろう。早晩連立解消すべきだ。(どうせ来年の参院選挙後には解消できるのだから・・・)

2009年11月29日日曜日

ホーム最終戦勝利

 マリノスは2対0でエスパルスに勝利。小椋と栗原という意外な2人の得点。それにしても(毎度の事だが)FW渡辺に替えて金を入れるというパターンは見ていて疑問だ。来季はこれを見る必要がなくなるのだろうか?
 今朝のテニスのレッスンでは随分走らされたが、思いのほか元気だ。体力がついたのか、事前のアミノ酸摂取が良かったのか?今週から忘年会・クリスマスパーティーが始まるが、この調子で運動を続け来年の人間ドックまでには3kgマイナスしよう!

購入:
「ドラッカー 時代を超える言葉」(上田惇生)、「企業戦略白書Ⅷ」(沼上幹・一橋MBA戦略ワークショップ)

2009年11月28日土曜日

師走へ

 いよいよ11月も終わり。今日はアントラーズ対ガンバ戦とフロンターレ対アルビレックス戦をTVで掛け持ち観戦。アントラーズ対ガンバは結果こそ一方的になったが、お互いに押し込む時間があり、少なくとも前半は面白かった。後半は決定力の差が見事に出たが、ルーカスの退場でThe End!一方フロンターレは押しながらもアルビレックスのカウンター狙いが意外に見事で安心できない一戦になったと思う。最後は個の力でゴールをこじ開けたが、ここらへんがこのチームの限界(=ゆえに最後にタイトルに届かない)なのかも。逆にアルビレックスの戦い方はW杯での日本(およびグループリーグ最下位候補)のあるべき戦術を示唆するようにも思われた。来季監督が変わらなければもっと面白いだろうに・・・ということで最終節まで優勝は持ち越し。野沢がいる分アントラーズ優位は変わらない。

今週の読了:
「ザ・クリスタルボール」(エリヤフ・ゴールドラット)
  • TOC理論の生みの親がセールスにまで切り込んだ。という触れ込みだが、結局は製造と同様にボトルネックが何か(この場合にはロジスティックス、とりわけ最小の配達単位の捉え方)を考え、そこに焦点を当てて全体最適化を図りましょう!ということでは共通。読み終わってB-Schoolのオペレーションマネジメントでやった「ビアゲーム」を思い出した。もうひとつ、売り上げ重視の日本企業で、リターンを重視する考えが採用されるかという点も気になった。(評価B+)
「リスクにあなたは騙される」(ダン・ガードナー)
  • 行動経済学にも通じるが、人間はリスクをとらえるのも「予想通り不合理」という事を「証明」する1冊。「頭」と「腹」との関係。アンカリングなどの法則。マスコミ・「専門家」が如何に腹に訴えかけているか。なるほどという事例が満載で、思いのほか読み終えるまで時間を要した。それにしても「大衆」は真実を知らされていないものだ。(評価A)
購入:
「フリー」(クリス・アンダーソン)、「aha! Insightひらめき思考(2)」(マーチン・ガードナー)、「実戦マーケティング思考」(佐藤義典)

その他
 明日深夜はクラシコ。バルサの調子が戻ってきたので、できれば圧勝して欲しい。

2009年11月22日日曜日

首位陥落

 今日は奇しくもリーガエスパニョーラとJ1いずれも首位が入れ替わった。バルサはアウェー戦で昨年のような攻撃力を発揮できていない事がここまでの「苦戦」(あくまで去年との比較)に繋がっている。今週はインテル、レアルをホームに迎えるが前半の正念場だ。鍵はアンリかな?また神の手が出たりして・・・一方フロンターレはプレッシャーに負けていた。関塚監督はここぞという時の勝負運が弱いのか?アントラーズの野沢と好対照。
 マリノスはヴィッセルに2点差を追いつかれて10位のまま。目標のないチームらしい試合だった。来季はどういうメンバーになるのか?何となくヴェルディやジェフの後を追いそうで嫌な予感がする今日この頃である。

読了:
「逆転のグローバル戦略」(西村裕二)
  • 昔一緒のプロジェクトをやった事を思い出しつつ読んだ。著者の期待するように、日本企業はこれから3年の間で世界の「ハイパフォーマンス企業」が持つ5つの経営力(市場創造展開力、M&A力、ものづくり力、グローバルオペレーション力、経営管理力)を身に付け、優位に立つ、というシナリオは難しいだろうと率直に思う。残念ながら現状の日本企業の経営者で、ここまでダイナミックに戦略を打てる人はごく僅かで、それも創業社長のような人に限定されるのではないか。むしろ3年後にキャッシュフローを改善した欧米のみならずアジアのハイパフォーマンス企業が日本企業を買いに来て「ウィンブルドン現象」が起こるほうがシナリオとしてありうるのではないか?(評価A)
「衝撃!EUパワー」(大前研一)
  • ちょうど初代大統領がベルギーのファンロンバイ首相になったという良いタイミングでEU関連本を読んだ。著者の言うとおりヨーロッパが地域国家を超え、EUという一枚岩となると、益々日本の内向きな姿勢が相対的な地盤沈下を加速する事になるだろう。著者が示唆している「EUの周辺地域」とでもいうべき各国をグローバル戦略の中でどれだけ生かす事ができるかが日本企業生き残りの鍵。そのためには経営力を相当強化しないとNGだろう。(評価A)
「異業種競争戦略」(内田和成)
  • 先週はアクセンチュア、(元)マッキンゼー、そしてBCGというラインアップだった。業界の垣根越えた戦いをどう捉え勝ち抜くか。戦略を考える際の5つの切り口(省略・束ねる・置き換え・選択肢の広がり・追加)という考え方は全業種に応用できる。問題はこうしたものの見方をできる人材の層がどれだけ厚いかだろう。実例であがっている企業はそうした能力が企業文化に組み込まれている。最初から創らないといけない企業との格差は益々大きくなる。(評価A)
「予想通りに不合理」(ダン・アリエリー)
  • デュークの教授が書いた本ということで、買ってみた。(私の在籍中にFuquaで教えていたか記憶はないのだが、謝辞にジブというマーケティングの先生があったのが面白かった。)行動経済学の本ではあるが、小難しい理論ではなく、多くの実験エピソードが語られて、如何に人間の行動は不合理(でも説明がつく)という事が理解できた。個人的にはデュークのバスケ試合チケットの価値に関する実験が面白かった。これを先に読んで、次にセイラーの「実践行動経済学」という順序が良いだろう。(評価A)
「のめりこむ力」(川上真史)
  • 日本のHRコンサルティング第一人者による「働き方」本。単純作業がテクノロジーで肩代わりされたことで、仕事が複雑化(相対的に)し、昔のような育成ができなくなっている事を上司がどれだけ理解しているだろう?結局「阿呆が阿呆のまま歳を重ねるだけ」で組織としての力量はさっぱり高まらないというのが多くの企業の現実だろう。そのような中で自らのめり込む事ができる社員がどれだけいるだろう?月並みな結論かもしれないが、高校や大学からもっと自分で発信させる力を育てないと企業の努力だけでは難しいと思わざるを得ない。そのあたり著者がどう考えているか聞いてみたい。(評価B+)
「不毛地帯(1)~(5)」(山崎豊子)
  • サンデー毎日連載時に父が毎週読んでいた小説を読んでみた。ちょうどTVでリメークされたので、登場人物が俳優とオーバーラップして仕方なかったが、ツボにはまって非常に面白かった。実際におこった事件を題材にその裏側を書くという手法は著者一流のものだ。生き馬の目を抜く商社(勝者)のビジネス。政・官・財のドロドロした癒着構造。その中で、元大本営参謀としての屈辱から一途に日本の国益を守ろうとする一個人。こういう図式で見ると、戦後版「坂の上の雲」といった趣があると感じた。(評価A+)
購入:
'How the Mighty Fall" (Jim Collins), "Dynamic Capabilities & Strategic Management" (David J. Teece), "Resource-based Theory" (Jay B. Barney, Delwyn N. Clark), "SuperCorp" (Rosabeth Moss Canter), "Theory U" (C. Otto Scharmer)

2009年11月15日日曜日

スコアレスドロー

 日本代表の南アフリカ戦はスコアレス。10時半からの試合が何故か12時近くから放送という事で、久々に生を全く見なかった。新聞・ネットで見ただけだが収穫は現地を体験できた事ぐらいではないか?強化を図るのであればこのタイミングで既に南アフリカ行きを決めた強豪国に胸を借りたかったが、アジアカップ連覇を絶たれたことがこんなところにも響いている。この点をセルジオが2年前に批判していた事を今更ながら思い出す。もっとも、オシムが倒れていなければ別の形で強化されていたであろうが・・・

今週の読了:
「ワークショップ・デザイン」(堀公俊、加藤彰)
  • 仕事にもっとワークショップ(以下WS)を導入したいので、自分の知識を整理するために読んだ。これまでファシリテートしてきたWSのクオリティはそれなりであることを確認したが、まだまだ引き出しを増やす必要ありと感じた。結局のところ、WSにおいても事前に充分準備する事。とりわけ柔軟・臨機応変に進められるようシナリオを準備しておくことが必要だ。(評価B+)
「『戦う自分』をつくる13の成功戦略」(ジョン・C・マクスウェル)
  • この人の本もかれこれ10冊目。自分はこれまで本当に教訓を生かしてきただろうか?誰も見ていないときに何をやっているか?という問いがもっともきつかった。Talent Is Never Enough.という原題の意味を良く考えよう。監修者(渡辺美樹氏)ではないが、この人の本は定期的に読み返して自己診断をするようにしよう。(評価A)
「日本銀行は信用できるか」(岩田規久男)
  • 日銀の金融政策が他の中央銀行と比べ、如何に「官僚的」か、その原因がどこにあるのかを解説している。一番のショックは日銀で政策決定に関わっている人の経済理論認識レベルの低さだ。FRBのグリーンスパンやバーナンキは退任すればすぐにでも経済学部・大学院の教授になれるのと対照的だ。原因の一つとされる東大法学部出身者である自分から見ても、現状はおかしい!こういうところもChangeしなければ、沈没の速度が速まるばかりだろう。(評価A-)
「経営戦略の思考法」(沼上幹)
  • 経営戦略論の5大「学派」がそれぞれどう発展し、相互に影響しているかを明らかにし、「カテゴリー列挙法」、「要因列挙法」および「メカニズム解明法」という経営戦略を考える際の3つの思考法を提唱、実例をどう理解するかまで解説した本。久々に「重い」一冊で、読み終えるのに想定以上の時間がかかった。静的な分析ではなく、ダイナミクスを理解する動的な思考が必要である事、また理論もそのような展開を見せている事を確認した。上級者向けテキスト。(評価A)
購入:
「異業種競争戦略」(内田和成)、「ザ・クリスタルボール」(エリヤフ・ゴールドラット)、「会社のデスノート」(鈴木貴博)
このほかにAmazonで洋書5冊を取り寄せ中。

2009年11月7日土曜日

代表選考 木村Out 木村In

 南アフリカ&香港遠征メンバーが発表された。結局10月の3戦を経て残った「新戦力」は森本のみと言っていいだろう。代表の序列はなかなか覆せないようだ。個人的には米本(FC東京)、か宇佐美(G大阪)あたりを「サプライズ」として呼んで欲しかったが・・・前回も書いたがこのままでは若手が世界を経験できないまま迎えるロンドンオリンピックや2014ブラジルW杯の予選が非常に不安だ。

 マリノスは「予定通り?」監督交代となった。今の戦力(=フル代表こそ中澤ひとりだが、各世代の代表経験者がゴロゴロしている)にもかかわらず中位~下位をうろうろするのは監督の力量不足であることは間違いない。問題は後任で、正直「何で和司なの?」というのが率直な感想だ。OBから選ぶのであれば、リスクが取れる若手だろうし、多少高い買い物になっても西野、関塚、シャムスカ等々から選んだほうが良かったのではないか(強化部が岸野氏を考えていたというのが本当なら正しい方向だった)。あれだけ過去に実績のある選手がこれまで監督をやってこなかったのにはそれなりに(=良い意味ではなく)理由があるはず。来年もスタートで躓いて降格圏→また交代とならないことを祈る。

今週の読了
「脳に悪い7つの習慣」(林成之)
  • 愚痴を言ったり、言われたことをコツコツやったり、常に効率を考えたりしている身には結構キツイ本だった。NLPや行動科学にも通ずる箇所が多いというのはそれだけ、これらの理論が脳科学の点でも理に適っているということなのだろう。ノートにチャックリストを転記したので、定期的にセルフチェックしてみよう。(評価A)
「aha! Insight ひらめき思考(1)」(マーチン・ガードナー)
  • aha Gotcha!同様楽しく読んだ。どこかで見た記憶のある問題が多かったが、それぞれ裏にきちんと数学的な理屈があるのだと改めて理解。(評価B)
「成功は一日で捨て去れ」(柳井正)
  • 「一勝九敗」の続編。柳井氏が社長に復帰してから今までの歩みと彼の経営方針が改めて語られている。一番感じるのはオーナー経営者ならではの「自由度」。多くの社員を抱えながらも、リスクを取り続けられるのは柳井氏がオーナーだからではないか?と思った。こうした腹の据わり方は松下幸之助にも繋がるようだ。もうひとつ面白かったのはドラッカーを尊敬しているという箇所。世の中の「柳井氏絶賛」という本は別の著者によるものばかりだったので、少々意外だった。(評価A)
「売れる会社のすごい仕組み」(佐藤義典)
  • これまで読んできた数々のマーケティング理論が体系的に繋がったという意味で、「最高」のテキスト。戦略BAsiCS、マインドフローなどはフレームワークとして非常にすぐれている。ぶれない事、一貫性がキーワードであり、常に競合との相対的な地位を考えていく事も重要だ。ただ、本当に使いこなすには、それぞれ基になった理論がきちんと理解できている必要がある。その意味では本当の戦略家にしか真価は理解できないのではないか?と感じた。早速、理論編ともいえる「実戦マーケティング戦略」を購入した。
購入
「予想通りに不合理」(ダン・アリエリー)、「アクセンチュア流 逆転のグローバル戦略」(西村裕二)、「衝撃!EUパワー」(大前研一)、「のめりこむ力」(川上真史)、「実戦マーケティング戦略」(佐藤義典)

2009年11月1日日曜日

This Is It!

 昨夜MJの"This Is It"を見た。単なるコンサートのメイキングではなく、ほとんど実際のショーを見ているような感覚を持った。MJは100%の力を発揮してはいなかったようだが、それでも存在感が圧倒的。また、周りのスタッフが真剣に取り組む様子からはMJと共演できる喜びで一杯だということがストレートに伝わってきた。また、その真剣さゆえ、本番とほとんど変わらないクオリティが味わえた。本番を実現させてやりたかったと改めて思ったし、もう彼ほどのエンターテイナーは出現しないと思う。日経ビジネスの記事ではないが、MJの死はアメリカの転換期を示唆するという感じすら抱いた。

 マリノスは天皇杯3回戦を突破。相手は「アマチュア」というが、多くはJ経験者であり、また、開催時期がJ終盤と重なる部分が大きくなっている。そういう意味で天皇杯は益々番狂わせが起こりやすい大会になりつつあるのではないか。天皇杯までベストメンバールールを持ち出すのであれば、逆にナビスコ杯を若手中心の大会にするとか工夫しないと、トップチームの疲弊と若手(特にU17~U20)の育成が出来なくなり、フル代表の先細りまで気にする事になりはしないかと心配だ。(プラチナと言われたU20が世界切符を逃し、宇佐美たちを備えたU17が全敗という結果は重たい。)

読了:
「松下幸之助 経営回想録」(松下幸之助、堺屋太一)
  • 内容はコッターの「幸之助論」などにオーバーラップするが、自らどう考えたかを語っているという点で意味のある本。水道哲学、PHPなどなどがどのように生まれたか知ることができ面白かった。この経営者の素晴らしいところは利益の意味を正確に捉えていることだと思う。(評価A)
「8つの鍵」(ロイス・クルーガー)
  • 「7つの習慣」や「成功の9ステップ」と重複する内容だが、逆に考えると成功しようと思うなら、きちんと計画を立て、何が何でも実行する事しかないのだと再確認できる本。唯一違うかなと思うのは、経済的成功だけが成功ではないと明確に語っているところ。(評価B+)
「戦略の不条理」(菊澤研宗)
  • 戦略を構築すべき次元を物理的世界、心理的世界、知性的世界の3つであるとし、ポーターやリソースベースト・ストラテジーを物理的世界でのみの戦略と批判している。孫子の戦略論がこの3つの領域全てを意識しているということなのだが、知性的世界の中で考えるのが「取引コスト」というのは何か納得できない。(評価B)
「リフレクティブ・マネジャー」(中原淳、金井壽宏)
  • 内省するマネジャーの話に留まらず、社内教育・社会人教育の有り様にまで、対話形式の本は議論を進めた。リフレクションというかダブルループ思考がなければ、マネジャーは進化できない。逆にこれができない人間をマネジメント職につけてはいけないと思う。しかし現実は・・・来年度の課題である人材育成に参考となること大。(評価A)
購入:
「不毛地帯(4)(5)」(山崎豊子)、「日本銀行は信用できるか」(岩田規久男)、「売れる会社のすごい仕組み」(佐藤義典)、「リスクにあなたは騙される」(ダン・ガードナー)、「ワークショップデザイン」(堀公俊+加藤彰)、「経営戦略の思考法」(沼上幹)、「『戦う自分』をつくる13の成功戦略」(ジョン・C・マクスウェル)、「ソウル・コレクター」(ジェフリー・ディーバー)

2009年10月25日日曜日

のどが痛い

 先週は5日間で電話会議6回。向こうは違うのにこちらは一人。体調がいまいちの中、宿題はなんとかこなしたが、スタッフの英語力を上げないと大変だ。ほっとしたためか昨日からのどが痛い。
 マリノスはJ1残留が確定。それにしてもゴール前の迫力の無さは深刻だ。ガンバと比べるとアタッキングサードでの「個の力」が格段に劣っていたように思う。本当にフォワードを育てられないチームだ!今更ではあるが本気でリーグタイトルもしくはACL圏内を目指すのなら、ここを強化しなければだめだろう。(監督は勿論交代!)

読了:
「たまたま」(レナード・ムロディナウ)
  • 確率・統計の本としてはエピソードも豊富で抜群に面白かった。モンティ・ホール問題(3つドアの選択問題)やOJシンプソン事件といった(特にアメリカ人なら)誰でも知っていそうな問題だけでなく、確率がどのように科学されてきたか歴史も分かる。保険会社の社員にとっては(一通り基礎を学ぶ前提で)必読書といっても良いかも。(評価A+)
「フロンティア突破の経営力」(小川政信)
  • 「戦略を構築する際に見ているランドスケープが会社毎に異なる」というのは良い洞察だと思う。ビール業界のケースは参考になる。また、N=3で仮説を検証・整理していくというアプローチも、「分析症候群」に陥らないために意識すべき方法論だと思う。ただ、後半のケースは正直なところあまり面白くなかった。(評価B+)
「aha! Gotcha ゆかいなパラドックス(1)」(マーチン・ガードナー)
  • 無限回帰、エッシャーの騙し絵、マジックナンバー9、消えた1ドルなどなど、どこかで聞いた事のあるパラドックス満載。誰かに試してみたくなるテーブル芸のネタ本のようで面白かった。それにしても人間はいろんな事を真面目に考えるものだ。(評価B)
「論語」(金谷治 訳注)
  • Diamondハーバードビジネスレビュー10月号をきっかけに、初めて論語を全て読んでみた。漢文の授業で見たことのある文章が懐かしかった。多くの経営者が参考にしているのは何故かと考えるに、孔子が上に立つものの指針を「民の視点」で説いているからではないかと感じた。

購入:
「成功は1日で捨て去れ」(柳井 正)
今週は先週大量購入の「在庫」を整理する予定。

2009年10月18日日曜日

勝ち点40

 昨夜のグランパス戦の勝利でマリノスの勝ち点が40に到達。過去の降格チームの実績から見て事実上「降格ゾーン」からは脱出した。ロスタイムの決勝ゴールで狩野が一皮むける事を期待する。暫定首位がフロンターレになったが、PKを二つも外して勝ったのをどうみるか?強運?

先週の読了:
「ソウルケイジ」(誉田哲也)
  • 「ストロベリーナイト」に次ぐ姫川玲子もの第二弾。現代の日本が如何に弱者に厳しいかが垣間見えるような設定の下、死体無き殺人を巡る推理もの。一方では「親子愛」の物語でもある。人物設定がきちんと一貫しているのがこのシリーズの良いところで、今回は姫川と度々対立する日下の過去・現在が親子愛のサイドスオーリーとして展開されている。また、姫川玲子もスーパーヒロインではないところが良い。次回作以降にも期待。(評価A)
「思考する営業」(杉田浩章)
  • 経験・勘・度胸(KKD)や義理・人情・プレゼント(GNP)が未だに幅を利かす営業の世界を如何に改革するか。そのヒントが営業トータル・クオリティ・マネジメント(TQM)にあるとBCGパートナーが説く一冊。そもそも売り上げ至上主義で利益を損なうような営業が横行している点、経営者であるべき営業マネジャーの会計リテラシー向上が根本ではないかと考えるので、そうした観点が一貫していないとTQMの効果は生まれないだろうと思う。(評価B+)
「(新版)動機付ける力」(Diamondハーバードビジネスレビュー)
  • ピグマリオン効果やコンティンジェンシー理論など、モティベーションに関わる有名な論文および最近の論文が集約されている。理論の再整理ができた。(評価B+)
「フォーカル・ポイント」(ブライアン・トレーシー)
  • 人生の計画を立案し、どんな点に注力するか(=フォーカルポイント)。感想よりも実践。「7つの習慣」も「思考の現実化」も「積極的な考え」も行き先は同じ。(評価A)
購入&読了
「顧客の信頼を勝ちとる18の法則」(山岡隆志)
  • アドボカシー・マーケティングとは何か、プッシュ&プル戦略やCRMとの違いなど分かりやすく解説されている。USの実例ばかりでなく、リッツ・カールトン大阪やMKタクシーなどの日本企業の例も紹介されている。顧客感動・信頼は間違いなくこれからのマーケティングの課題になる。(評価A)
購入:(連休&「読書の秋?」で沢山買ってしまった。)
「aha! Gotcha ゆかいなパラドックス(1)」、「aha! Gotcha ひらめき思考(1)」(マーチン・ガードナー)、「たまたま」(レナード・ムロディナウ)、「論語と算盤」(渋沢栄一)、「不毛地帯(3)」(山崎豊子)、 「フロンティア突破の経営力」(小川政信)、「リフレクティブ・マネジャー」(中原淳、金井壽宏)、「戦略の不条理」(菊澤研宗)、「脳に悪い7つの習慣」(林成之)、「松下幸之助 経営回想録」(松下幸之助、堺屋太一)、「現代哲学の名著」(熊野純彦)

2009年10月11日日曜日

二つのチームはどう融合するのか

 先週の香港戦とスコットランド戦。結果はどちらも完封勝利だったが、やはり不満が残った。良く分かったのは、岡田監督はジーコ同様選手の順位付けを明確にしていて、それは簡単には変えられないということだろう。昨夜の試合で順位を上げられそうなのは森本だけのような気がする。個人的には松井や徳永が今のメンバーに代わってもいけると思うのだが・・・いずれにせよ、14日のトーゴ戦のスタメンで答えがわかるのではないか?

 水曜・木曜と台風の中、秋田に出張した。初めてだったので、もう少しゆっくり見たかったところはあるが、ハタハタやきりたんぽ等堪能した。ただ、新幹線で戻るのはきつい!腰が爆発しそうだ。

先週の読了:
「金融革新と経済危機」(藤井眞理子)
  • ブラックマンデーやLTCM破綻からリーマンショックまで、経済危機が起こる前にどのような金融革新があったのか、なぜ危機が繰り返されるのかが丁寧に書かれている。単純な「金融革新=悪」的な論調でないので読んでいて抵抗感が少なかった。極論かもしれないが、バブルは起こるもので、正に「自己責任」で踊らされないようにする。規制は最小限に留めるが、適宜見直すというより他に対策はないと思う。(評価A)
「静かなる改革者」(デブラ・E・メイヤーソン)
  • ダイバーシティを実現し、差別をなくすために「草の根」の社員たちが如何に努力しているかを纏めた一冊。人種差別・性差別だけでなく、性的嗜好についても取り上げている点で民主党的」なところがやや気になった。日本でどこまで受け入れられるかは若干疑問があるが、一方で性差別がまだまだ(取り分け企業で)強いのも事実。いくつか参考になる「気の使い方」例があった。(評価B)
「主体的に動く アカウンタビリティ・マネジメント」(ロジャー・コナーズ、トム・スミス、クレイグ・ヒックマン)
  • 「オズの魔法使い」を基に、いかにして社員が主体性を発揮するようになるか。そもそもアカウンタビリティとはなにかまで説いた一冊。アカウンタビリティの定義にある要件(自分の意志で現実を見つめ、問題に当事者として取り組み、解決策を見出し、それを実行しようとする)はいかなるところにも当てはまる。自分自身の課題としては、どうやって部下全員にそうした意識を浸透させられるかだと確認した。(評価A)
購入:
「不毛地帯(1)、(2)」(山崎豊子)、「ソウルケイジ」(誉田哲也)、「8つの鍵」(ロイス・クルーガー)、「フォーカル・ポイント」(ブライアン・トレーシー)、「新版 動機付ける力」(Diamondハーバード・ビジネスレビュー編集部)、「思考する営業」(杉田浩章)

2009年10月3日土曜日

東京落選

 オリンピック招致の失敗は2018年もしくは2022年W杯招致にも影響があるだろう。メインスタジアムをどうするか再検討が必要になってくる。逆にリオは2014年W杯のブラジル開催のレバレッジが効いたのかも?
 J1ではエスパルスが暫定ながら首位になった。今の清水のサッカーなら優勝してもなんら不思議ではない。監督がきちんとビジョンを持って取り組んできた結果だろう。財政的には決して恵まれてはいないチームが頑張るのはいいことだ。(ただ、来年ACLを戦わなければならなくなると選手層の薄さがネックになるだろう・・・)

読了:
「組織で使える論理思考力」(飯久保廣嗣)
  • 日本にKT法を導入したこの道の第一人者が、何故日本の企業で論理思考が根付かないように見えるのか、欧米企業との違いはどこかなどといった現象を説き、かつ日本流にアレンジした論理思考法の概略を解説した一冊。外資に勤めていると著者の言っているような事態にぶつかる事が多いのは事実。ただ、日本人だから非論理的ということはないし、フレームワークを共有化することで乗り越えられる事が多い。よほどKKD主導の日本企業の方が棲みにくいと思うのは外資経験が多くなったためか?(評価B+)

「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」(松下幸之助 述、松下政経塾編)

「社長になる人に知っておいてほしいこと」(松下幸之助 述、PHP総合研究所編)

  • 「リーダーに・・・」が東洋経済の上期No.1経営書に選ばれたのも頷ける。2冊とも会社の席に置いて壁にぶつかったら読もうと思った。オーナーシップ、熱意、ポジティブシンキング、信念、一貫性、執着・・・読んでいて感じたのはこれら全てが備わっていたからこそ松下幸之助は「神様」だったのだろうということ。また、ジャック・ウェルチやルー・ガースナーなどと共通する点が如何に多いかということ。「社長道」は古今東西を問わない真理の道ということなのだろう。(評価A+)

「コンサルタントの解答力」(野口吉昭)

  • 回答ではなく解答であるところがこの本のポイント。相手の状態を見て答えようということでは「空気の読み方」といった感じもした。ある意味「コールドリーディング」の考え方にも通ずるようだ。コンサルタントに不可欠なだけではなく、シニアになればなるほどこうした力が必要だろう。(評価B)

「1からの戦略論」(嶋口充輝、内田和成、黒岩健一郎 編著)

  • 題名どおりの入門書。各章に企業のケースを入れているので理解が進む。また、主要なフレームワークはほぼ網羅されている。学部レベルでこのくらいの勉強ができていると会社生活も楽なのではないかと思う。(でも日本企業の場合は逆かも?)それにしても、各章の参考図書の半分強は読んでいたのには我ながらビックリした。(評価B+)

購入

「静かなる改革者」(デブラ・E・メイヤーソン)、「主体的に動く」(ロジャー・コナーズ、トム・スミス、クレイグ・ヒックマン)

2009年9月27日日曜日

調子の波

 J1は益々上位が詰まってきた。今年は各チームの好不調の波が大きい気がする。レッズ・ガンバ・グランパスは一時期の不調を脱しつつあり、一方アントラーズとフロンターレが沈んできている。上位になると試合数は欧州トップクラスのJ1なので、こうした波の影響を少なくするには控えをどう考えるかが重要になっている。バルサのカンテーラのような仕組みを充実すること、もしくは大学の強化指定選手を上手く活用することが上位チームには必要。マリノスはそんな必要もない下位暮らし(涙)アウェーでも浦和に完勝して頭一つ抜け出したいところだ。

連休の影響で読了は2冊のみ。
「職場は感情で変わる」(高橋克徳)
  • 「不機嫌な職場」共著者のひとりである筆者が「職場の感情」とパフォーマンスへの影響を説いた一冊。私見では、職場の感情を左右するのはリーダーがどのようなマネジメントをしてきたかではないかと思う。知り合うことは重要かもしれないが、著者がある意味懐かしむ「昔の職場」は必ずしもハイパフォーマンスをもたらすのではなく、馴れ合い、傷の舐め合い、ぬるま湯という結果の方が多かった(多い)気がする。多少ギスギスしてもパフォーマンスを生み出す職場が今は求められる。(評価B)

「いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ」(吉川洋)

  • 東洋経済の上半期ベスト経済書No.1の本ということで読んだ。ケインズとシュンペーターの著書の概要やその違いは理解できたが、何を「いまこそ、学べ」なのかという点では良く分からなかった。経済危機でケインズが再評価されているが、その点に関しては「アニマルスピリット」の方が良く書かれている。イノベーションに関しては、多くの本でその必要性が説かれており、何を持って「いまこそ」か益々不明。タイトルを気にせず、経済学史の本と思えば良いのだろう。(評価B)

購入:

「金融改革と市場危機」(藤井眞理子)

その他:

「金融」といえば、最近の金融を巡る情勢は非常に気になる。金融機関サイドに全く問題がなかったなどというつもりはないが、アイフルの清算の動き、モラトリアム、郵政民営化見直し。全て金融が何たるかを理解できない政治(政府・国会)の産物だ。グレーゾーン金利廃止で最終的に損をしているのは(借り手としてだけではなく、銀行への預金者としての)消費者だし、モラトリアムが始まれば、融資条件が厳しくなって、困るのはこれから事業を拡大しようとする「成長企業予備軍」だろう。ゆうちょや簡保の温存は民業圧迫以外のなにものでもない。脱官僚依存が誤った方向を助長しそうで心配だ。

2009年9月21日月曜日

連休半ば

 今日は神保町で本屋めぐり。6冊購入。昨日と合わせて計8冊。ただ、新書&薄めの本が多いのが特徴。
 
読了:
「ニッポンの思想」(佐々木 敦)
  • 80年代以降の思想家8人をクローズアップし、彼らの思想と日本社会の移り変わり及び相互関係をまとめた1冊。名前は聞いた事はあるが、著作を読んだ事のない8人なので、個人的には難しかったが、オウムやオタク等への影響もしくはそうした現象の解釈が理解できた。8人以外に小林よしのりなども登場。天皇および天皇制への立場の違いが整理されていたのが面白かった。時にこうした本を読んでもう少しマトモな感想を書きたいとも思う。(評価できず)

購入:

「論語」(金谷 治 訳)、「いまlこそ、ケインズとシュンペーターに学べ」(吉川 洋)、「1からの戦略論」(嶋口充輝、内田和成、黒岩健一郎)、「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」「社長になる人に知っておいてほしいこと」(松下幸之助 松下政経塾)、「職場は感情で変わる」(高橋克徳)、「コンサルタントの『解答力』」(野口吉昭)、「組織で使える論理思考力」(飯久保廣嗣)

2009年9月19日土曜日

五連休スタート

 今日はマリノス対アントラーズに行くつもりだったが、ちょっと風邪気味で断念。結果は勝利だったので、行きたかった。勝ち点差が詰まってきたので、もうしばらくマリノスの順位とは別に優勝争いは楽しめそうだ。
 TVで見ていたFC東京対ガンバの主審は酷かった。判断ミスが多く、はっきり言って下手だった。先週のアントラーズ対フロンターレでの中断判断もそうだが、もっともっと審判のレベルアップが必要。さもないとリーグ、代表全ての偏差値向上は図れない。

今週の読了(読みかけだった本を読みきったのでいつもより大量):
「謀略法廷」(ジョン・グリシャム)
  • あとがきにもあったが、著者のアメリカ法曹界への惜別の書といった趣の本。保険会社に勤める身とすれば、アメリカの行き過ぎた賠償責任判決に思うところはあるが、この本に描かれているような形で裁判所の「保守化」が進むとなると話は別。経済合理性が優先され基本的人権(特に生存権)が充分守られない社会で良いのか?今回の金融危機はそうした社会への警鐘ではないか?等考えさせる本。ただ、正直読後感は良くなかった。(評価B)

「大搾取」(スティーブン・グリーンハウス)

  • アメリカの格差社会がどこまで来ているか。上記「謀略法廷」とも合い通じるところがあった。日本のように解雇が極めて難しい労働法もマネジメントの立場からは困るが、(ここに描かれている「現実」を多少割り引いて考えるにしても)アメリカは逆の方向に極端に行ってしまったのではないか。ただ、コストコのような考えの会社が発展する懐の深さを持っているのもまた、この国の強さなのではと思う。(評価B+)

「顧客感動マーケティング」(ジム・チャンピー)

  • このシリーズの特徴である「必ずしも皆が知っているわけではない」企業も含め、成長している企業が如何に顧客の体験を重視しているか解説した一冊。メッセージの一貫性というのがキーワード。いくら広告でうまいことを言っても、デリバーできなければ逆効果。「責任力」をスローガンにして大敗した自民党幹部に読ませたい。自部門の日々のオペレーションを如何に均質化するかが課題なので、ヒントにして成果に結び付けたい。

「頂きはどこにある」(スペンサー・ジョンソン)

  • 好調(頂き)も不調(谷底)も、自分の心がけ次第。チャンスの後にはピンチ、ピンチの後にはチャンスが来るという事を信じて誠実に行きなさい。という感じの本。「情けは人のためならず」というのも読後の今思いついた。全ては心の持ち様ということで、勝間本にも繋がる。(評価B-)

「コーチングの神様が教える後継者の育て方」(マーシャル・ゴールドスミス)

  • マネジャーは全ていつか考えないといけないのが後継者選び。顧問などとなっていつまでも口を出すくらいなら辞めるな!というのは名言だと思う。逆に後継者候補の立場から読んでみると面白いが、ちょっと読むタイミングは早すぎたかな。(評価B-)

「カオティクス」(フィリップ・コトラー、ジョン・A・キャスリオーネ)

  • 「波乱の時代」の経営戦略(とりわけマーケティング)は如何にあるべきかがコンパクトにまとめてある。個人的には「危機の時代のリーダーシップ」と並んで今年今までのベスト。過去日本であまり取り上げられていなかったダベニーのHypercompetitionなどにも言及して事前の備え、いざ乱気流に巻き込まれたときの対応などを解説している。(評価A+)

「戦略シフト」(石倉洋子)

  • オープン化とORからANDへ、ICTの活用し、「グローバルに考え、ローカルに行動」することで「ガラパゴス化」することなく成長しようというのがキーコンセプト。「いつかまた栄光の日々が戻ってくる」と信じている多くの企業経営者には耳の痛い話だろう。何だか久しぶりに日本人による戦略論らしい戦略本を読んだ気がした。(評価A-)

「もっとも大切なこと」(ハイラム・W・スミス)

  • 自分は何をしたいのか、使命はなんなのか。こういう事をとことん突き詰めて考えるのは日本人には苦手な作業だと思う。この本はそのプロセスを後押ししてくれるように思う。折角フランクリン・コヴィーのプランナーを使っているのだから、この連休で少し考えよう。(評価A-)

とりあえず購入はなし。次に読むべき本を探すのも連休中の課題。

2009年9月12日土曜日

ガーナ3-日本4

 勝ったには勝ったけど、収穫があったのかは別問題といった感じの試合でした。稲本が入って守備が落ち着いたというのが印象で、やはり今の代表には海外で長くやってきているだけの強さが必要なのだと思う。私的にはボランチの一枚はやはり稲本で決まり。ただ、今後のAマッチは格下(仮にランクは上でも選手は一軍半というケースを含む)なので、今の監督は戦術を変えないでしょう。結局課題積み残しのまま本番突入という最悪のシナリオまっしぐらです。
 今日のJでは鹿島-川崎の「ノーゲーム裁定」が問題になるでしょう。特に川崎はACL、ナビスコ決勝と日程が目白押しなので、もう一試合追加は厳しい。どんなに時間を要してもここはMLBのように最後までやる(もしくは明日残り15分だけ)というのが公平なのではないか?と思う。

読了:
「手に取るようにNLPがわかる本」(加藤聖龍)
  • 色々な「脳理論」の本がNLPをヒントにしているということが良く分かった。本自体は最後の方がちょっと怪しげなトーン(なんとか宗教の道場みたい)になったのが残念。ただ、NLPの基本は分かったので、実際の局面で使ってみようと思う。(評価B-)

「MBAマーケティング(第3版)」(グロービス経営大学院)

  • 新版と比べるとネットビジネスに関わる記述が格段に多くなったように思う。One-to-oneなどというコンセプトも、ネットビジネスを考えると、ある意味当然になっているためか、表舞台から姿を消していた。目新しい発見はないが、まあこのシリーズらしく、最新の理論が復讐できたので良しとしよう。(評価B)

「ドラッカーへの旅」(ジェフリー・A・クレイムス)

  • ドラッカー最晩年のインタビュー記録と共に、彼の考えていたコンセプトが多くの経営者に影響を与え、その焼き直しで多くの経営学者が恩恵を得たかということが理解できた。一番面白かったのはドラッカーがGEの経営者としてウェルチよりレジー・ジョーンズを買っていたという点。ウェルチがドラッカーに直接教えを請う機会が多かったにも関わらずということなので、余計に興味深かった。「現代の経営」を読み直そうと思った。(評価A-)

購入:

「戦略シフト」(石倉洋子)、「カオティクス」(フィリップ・コトラー、ジョン・A・キャスリオーネ)、「顧客感動マーケティング」(ジム・チャンピー)、「コーチングの神様が教える後継者の育て方」(マーシャル・ゴールドスミス)、「頂はどこにある」(スペンサー・ジョンソン)

2009年9月6日日曜日

オランダ3-日本0

 昨夜の試合は結果が示す以上の意味を持っていないようだ。岡田監督はやり方を変えることはできない。コメントを読む限り現在の延長線上でしかチームを作る気がない。はっきりしたのは、本田はもう呼ばれる事すらないかもしれないという事。
 本当に4強を目指すのなら(というか、もう少し現実的に予選リーグ突破を目指すのなら)、アジア仕様のチームコンセプトではNG。守備を基軸とするチーム作りしかないだろう。ボランチは守備重視で稲本、鈴木啓太プラス遠藤の3枚。前目にW中村(もしくはどちらかと松井)。FWは平山かハーフナー(指宿もあり)でロングボール起点で逆襲からFK・PKの1発狙い。後半は俊輔を今野に代えて徹底的に守るというようなイメージではないか。

読了:
「経営行動」(ハーバート・A・サイモン)
  • 「限定された合理性」というコンセプトが生まれた本。「解剖学」という観点で経営の意思決定がどのようになされるか解説されているが、正直なところ各章補足のコメンタリーがないと理解できなかった。こうした「古典」から経営理論が発展してきたのだなと理解できたのが良かったというのが正直な気持ちだ。(評価B)

購入:

「大搾取」(スティーブン・グリーンハウス)

2009年9月5日土曜日

民主大勝・名古屋・オランダ戦

 民主の勝利はほぼ予想通り、ただ、308というのは中途半端だ。参院が厳しいからといって、根本的な理念の異なる社民党と国民新党と連立というのは首を絞める結果になるのではないか?自民が分裂して、一部が民主党に取り込まれる形で政界再編というのが、本当に官僚依存打破という構造改革を行うには望ましい姿だと思う。
 水曜日に名古屋へ日帰りで行った。何年か前と比べると街が静かで、朝も道路は空いていた。やはり都市が元気にならないと地方重視だけでは国の勢いは無くなる。みんな本当は感じているのに建前だけが先行する。今のような1票の格差があるままでは、都市型政党は誕生しない・・・
 話は一変。今晩はオランダ戦。トルシエ時代のフランス戦のような位置づけになるのか?それともジーコ時代のドイツ戦?何となく後者のような結果になって、ニッポンは強いなどという「神話」が復活してしまい、最終的に南アフリカの本番に悪影響(=予選リーグで3敗)を及ぼすように思われてならない。

読了:
「人を助けるとはどういうことか」(エドガー・H・シャイン)
  • 心理学の本?というのが率直な感想。助けを求める側と助ける側のポジション(つまり助ける側が自然と優位に立つ)を踏まえて、助ける側がどうしなければならないか。人をリードし、マネージする立場の人間が特に弁えなくてはならない事だと思う。支援する側は専門家・医師・プロセスコンサルタントという3つの立場で接するという点が特に重要。(評価B+)

「経済危機は9つの顔を持つ」(竹森俊平)

  • 今回の経済危機について著者が様々なバックグラウンドを持つ9人の識者と行った対談集。アメリカの景気刺激策への評価が総じて否定的なのと、小泉内閣での不良債権対策への評価(著者の「竹中さんは日本の恩人」という発言が象徴)の2点が面白かった。この本だけで結論を出すのは問題がありそうだが、やはりアメリカが危機以前のように世界経済の成長を牽引することは不可能との認識を持って経済政策を考える必要がありそうだ。(評価B+)

「グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業」(夏野剛)

  • ネットビジネス発展のためには結局のところ経営者が世代交代せよというメッセージが強く打ち出されているように思う。リアルなビジネスでできる事をまずはネットでもやってみる。その上でリアルでなければプラスできない要素、またその逆の要素を考えていけば良い。携帯についても古い世代の先入観を排除して考える。といったところが本書から読み取った「レッスン」だ。退場すべきは役人も同じ。特に、ここでも3流役所である厚労省のネットでの薬販売規制が一番の例である。著者にはこんな観点でももっと突っ込んで欲しかった気もする。(評価A)

いまのところ今週は購入書籍はない。

2009年8月30日日曜日

ニューラケット

 今日から新しいラケットがデビュー。何回か回転のかかった良いショットが出たので〇。慣れればもっと良くなるだろう(というか願望である)。
 マリノスはここ7戦でわずかに2勝。昨夜もそうだが、ゴールに迫れども結果シュートが打てない。毎回スタメンが定着しないから渡辺も坂田もその他の選手も安全策になっている。もう一工夫必要などど監督が言うべきではない!リスクを取れないようにしているのはリスクをとってほしい監督本人ではないのか?毎節下位が近づいている!今の監督ではACL圏内など望むことは不可能。早期に手を打つべきだ。

今週の読了:
「組織が大きく変わる『最高の報酬』」(石田淳)
  • 行動科学の観点で、金銭的報酬以外の「報酬」を活用することが如何に重要か。経済危機の影響で賃上げ・ボーナスが望めない状況だからこそ、組織活性化に必要だということは頭では理解している。課題は如何にして今の組織の実態と融合させるかだ。来年度以降の詳細オペレーション戦略策定の際にいくつか実践したいと思う。(評価A)

「『確信力』の経営学」(ロザベス・モス・カンター)

  • 企業だけでなく、プロやNCAAのスポーツチームのリーダーたちがどのようにして「勝ち癖」をつけ、「負け癖」を克服しているかについて、「確信力」という観点から解説。個人的にはデュークのコーチKなどが登場して分かり易かったが、そのあたりに疎い人には却って難解になったかもしれない。アカウンタビリティ、コラボレーション、イニシアチブという3つの要素全てが揃わないと確信は築けないし、それでも「常勝」は難しい。まあ、現状はまずどうやって負け癖を克服するかが課題だし、その点では参考になるところが多かった。(評価A)

「ガイアの夜明け ニッポンを救え」(テレビ東京報道局)

  • 毎度思うが、スタッフはよく色々な題材を見つけてくるものだ。逆に言えば、ピンチをチャンスに変える工夫はそこここにあるということだろう。ニッポンを救うのではなく、世界を救う意気込みが分かるエピソードを読むと、危機克服の処方箋であるように思われる。いずれにせよ、人口減=市場規模縮小の国内市場だけ考える「内向き」な企業は益々苦しくなると感じた。(評価B)

「インテグレーティブ・シンキング」(ロジャー・マーティン)

  • ロジカルシンキング一辺倒では根本的な問題解決はできない。視点・手段・経験を駆使した統合的思考でそういった状況を打破するのだ、と著者は説く。P&Gのラフリー氏のエピソードはそうした考えがうまくいった例として大変興味深い。ただ、このような考えから出てくる施策は他者にはなかなか想像できないのではないか?その意味からはリーダーシップやコミュニケーションスキルとの統合も必要なのだろうと考える。(評価B)

購入:

「MBAマーケティング(第3版)」(グロービス経営大学院)、「ドラッカーへの旅」(ジェフリー・A・クレイムス)、「グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業」(夏野剛)、「ニッポンの思想」(佐々木敦)

その他

今夜は俊輔のリーガデビュー。ただ、アウェーなのであまり期待できないだろう。むしろ第2節のレアル戦の方が面白そうだ。記念に録画しよう!その前のオランダ戦も、前半はベストに近いメンバーを組んでくれそうなので、今の代表の実力を測る意味でしっかり見たい。いよいよシーズンインという感じだ。

2009年8月22日土曜日

勝ちきれず・・・

 マリノスはレイソルとドロー。山瀬の「シミュレーション」は明らかに誤審。でも狩野のところでペースが落ちて良い攻撃ができていなかったので、結果は却って良かったのかも?
 今朝自民候補の応援に山本一太参院議員が来ていた。世代交代を訴えていたけど、今回はやはりNG。小泉改革から全面的に後退した自公政権は交代してもらいましょう。改革に期待して前回自民に入れた人は失望して今回民主に入れるという投票行動になるのだろう。ハテさて何人の党幹部・閣僚が戻ってこれるだろう?このままなら比例入れて半分かも。

読了:
「ビジネス成功脳スピード構築」(苫米地英人)
  • コンフォートゾーンから抜け出したエリアの目標設定、Have toではなくWant toというマインドの切り替え、エフィカシーなど重要なことはわかるが、結局はTPIEトレーニングの売り込み本。ただ、考え方に一定理解はできるので、自己流でも何か取り組んでみたいとは思わせるものだった。(評価B-)

購入:

「手にとるようにNLPがわかる本」(加藤聖龍)

2009年8月20日木曜日

いずこも混戦?

 昨夜は鹿島、川崎、新潟が負け、上位が足踏み。もう少し中位・下位のチームが頑張れば混戦になる。名古屋・磐田が調子を上げてきたのに対し、浦和はボロボロになってしまった。AFC圏内から落ちたにも拘らず監督の続投宣言をだすなど、マリノス以上にフロントがおかしくなっている。マリノスはあんなものでしょう?流石に山瀬・兵藤・狩野の「パサートリオ」揃い踏みがなくなった分だけ勝ちに繋がるようになったが・・・
 プレミアではMan-Uとリバプールが早々と1敗。ブンデスではバイエルンが今一のようだ。いずこも混戦かな?(チェルシー、ヴォルフスブルグ独走だったりして)
 
今週ここまでの読了:
「プロの課題設定力」(清水久三子)
  • 問題解決力の本はあまたあれど、課題設定力の本は少ないので、それなりに参考になった。課題設定のために視座・視野・視点が重要であることやラテラルシンキングの果たす役割などの点については、役に立ちそうだ。(評価B)

「こころを動かすマーケティング」(魚谷雅彦)

  • 日本人として何十年ぶりかで日本コカコーラの社長を務めた著者の経験を踏まえたマーケティング論。所謂「4P」のうち、価格に関するエピソードはないが、マーケティングが本来の役割どおり商品(Product)に関してもきちんと影響を発揮できているというのは、コカコーラがUSの会社だからだろう。「明日があるさ」キャンペーンの話は読んでいて不覚にも涙が出そうになるくらい良かった。そういえば、10数年前、コンサルの頃、コカコーラがOne-to-oneマーケティングを考えているという話をパートナーがしていたのを思い出した。その時は「?」だったが、それだけマーケティングを真面目に考えている会社なのだと今は納得できた。(評価A-)

「発想の視点力」(三谷宏治)

  • 我が家の三谷さん本(共著除く)はこれが4冊目。直接知っている人の中でトップ3に確実に入る「地頭力」の高い人というのが三谷さんに対する私の評価。今回も十二分にそのあたりが発揮されている。「比べる・ハカる・空間で観る」言われると簡単だが、実践すると中々難しい。ただ、これが課題設定力・問題解決力ともに高める決め手だろう。(評価A+)

購入:

「人を助けるとはどういうことか」(エドガー・H・シャイン)、「『確信力』の経営学」(ロザベス・モス・カンター)、「インテグレーティブ・シンキング」(ロジャー・マーティン)、「経済危機は9つの顔を持つ」(竹森俊平)

2009年8月16日日曜日

みなとみらい(海のエジプト展、ラ・マシン)



 昨日は久々にみなとみらいに行った。8年ほど前に働いていた頃よく行っていた店もいくつかは消えていた。時の流れを改めて感じる。パシフィコ横浜の「海のエジプト展」は面白かった。「ローマ人の物語」などでアレクサンドリアという都市は知っていたが、一部が海に沈んでいたというのは正直この間まで知らなかった。ギリシャ系のプトレマイオス王朝、キリスト教支配時代、そしてイスラム統治というエジプトの移り変わりが知識としても整理できたのが収穫だった。今週は上野の「トリノ・エジプト展」で更に前の時代を勉強してこよう。


 その後ラ・マシンが動くのを(遠くからであったが)見ることができた。(写真)高い入場料を払わずともよかったのでラッキー!若干日に焼けはしたがエンジョイできた1日だった。

読了:
「社長力養成講座」(小宮一慶)
  • 自らも社長でありコンサルでもある著者が整理した「経営者がやるべき事」解説書。日経を1面から読もうとかROA重視とか内向き企業はNG、CSをESより重視、ダメな会社は新規営業がうまい等々自分を省みるためのヒントがあって、単なるノウハウ本を超えていた。倒産した会社の社長は「明るく元気・大雑把で見栄っ張り」というのは素晴らしい観察!(評価B+)

「『多様な意見』はなぜ正しいのか」(スコット・ペイジ)

  • 難しかったというのがまず第一の感想。多様性が重要というのは「『みんなの意見」は案外正しい」に共通するテーマだが、こちらの方が学術的研究の色が強い。実例の解説は良いが研究の解説に関しては正直どこに向かおうとしているのか分からなかった。最後に国の発展にも多様性が重要としていたが、日本のような多様性を容認しなかった国が何故世界第二の経済力を得られたか説明されていなかった。著者の見解を聞いてみたい(評価C)

「目に見えない資本主義」(田坂広志)

  • 貨幣価値で測れるものをベースとする資本主義が新たなパラダイムの下変わりつつある事(それも弁証法に則り螺旋状の発展を遂げる)、その結果かつての日本的経営が再び力を得る、というのが主旨と読めた。しかし、「合理化」、「最新化」の二つ(それも正直具体的にはピンとこない)が弁証法の結果というのは「?」である。金融資本主義が反省を踏まえて弁証法的に復活するというシナリオだってあり得るのでは?と突っ込みを入れたい。(評価C)

「世界は分けてもわからない」(福岡伸一)

  • アミノ酸の話、ランゲルハウス島の話からがん細胞活性化メカニズムを巡るコーネル大学での「スキャンダル」に至るまで上級なミステリーのようなストーリーの展開で一気に読んだ。サキヨミでのコメントはいただけないし、正直好きになれないが、著者の文書力には毎度の事ながら脱帽。面白うございました。(評価A)

購入:

「こころを動かすマーケティング」(魚谷雅彦)、「発想の視点力」(三谷宏治)、「組織が大きく変わる『最高の報酬』」(石田淳)、「ガイアの夜明け ニッポンを救え」(テレビ東京報道局)

2009年8月8日土曜日

J選抜大勝

 今少し前にJOMOカップが終わった。J選抜が4対1でK選抜に勝利。現在の両国リーグ(および経済環境)を考えるとこの位の点差はある意味当然だろう。(何で去年ホームで負けた!)ただ、4点のうち3点は「外国人」プレーヤーによるもので、ここにも日本サッカーの課題が現れている。出でよ!頼りになるフォワード!!
 俊輔の本拠地デビュー戦を見る限り、エスパニョールでも1年戦っていけそうだ。自らもっと仕掛けられれば点も取れそうだし、首脳陣の信頼も更に高まるだろう。「W杯ベスト4なんて軽々しく言えない」と日本の本当の実力を理解し、三十路を過ぎても更に向上を目指す俊輔だから、当然本人は意識している事だろう。WOWOWでの中継が楽しみになってきた。

今週の読了:
「ネットワーク思考のすすめ」(西口敏宏)
  • 一橋ビジネスレビュー連載も読んだが、この著者のネットワーク思考はトヨタのサプライヤーネットワークをベースにしているところが特徴。ただ、この本ではサッカーなどにも言及されており、より一般化されている。「近所づきあい」と「遠距離交際」をどう組み合わせるか。特に他社との差別化には「遠距離交際」を如何に活用するかが鍵だろう。(評価B)

「不透明な時代を見抜く『統計思考力』」(神永正博)

  • 表紙の「小泉改革は格差を拡大したのか?」でキワモノ?と思い敬遠していたのだが、内容は初心者から中級者が統計を正しく捉えるための知識が分かりやすく整理されていると思った。小泉政権の評価についても全て否定するわけでなく、「昇給無き景気回復」の可能性を示唆しており、格差社会についても小泉改革の前から流れがあったことがきちんと読み取られている。(評価A)

「ネコに学ぶ組織を変える『9つの教え』」(スティーブン・C・ランディン)

  • 読み始めて初めて著者が「フィッシュ」の著者であることが分かった。前著の舞台だったシアトルのフィッシュマーケットを含み、活気のある組織を作るにはネコ型人材が必要というのが結論だが、9つの教えより「イノベーションへの4つの壁」(①ゆとりがない、②目の前の常識、③失敗への恐れ、④画一的なリーダシップ)が参考になった。(評価B+)

「不況後の競争はもう始まっている」(ボストンコンサルティンググループ)

  • BCGがこの経済危機発生後に発行しているニュースレター等の翻訳版。Collateral Damageという原題は昨年後半からの経済状況を正確に捉えた言葉だ。ラム・チャランの「徹底のリーダーシップ」より一歩突っ込んで景気回復時に優位に立つため何が必要かを明らかにしている。ただ、処方箋の第一はキャッシュマネジメントというのは共通。これが常道なのだと再確認した。(評価B)

「協力のリーダーシップ」(Diamondハーバードビジネスレビュー編集部)

  • DHBR論文集の最新版。「チームEQ]、「フェア・プロセス」、「ハイパフォーマーチーム」など改めて読み返すと、日々の仕事を進める上での示唆に富んでいると再確認される。年度後半に向けての業績評価や来年の組織を考える上でも頭の片隅に置いて参考としたい。(評価A-)

購入:

「目に見えない資本主義」(田坂広志)、「ビジネス成功脳スピード構築」(苫米地英人)、「プロの課題設定力」(清水久三子)

その他

総選挙は「政権交代」シングルアジェンダになってきた。前回の「郵政民営化」と同じ現象だが、今回は完全に攻守所を入れ替えている。このままだと自民は大惨敗を免れないだろう。さて、自分が選挙責任者ならどうするか・・・(宿題?)

2009年8月2日日曜日

6試合ぶりの勝利

 昨夜は久々にフラストレーションの少ない試合だった。中盤の「出し手」が整理できたのが良かった。ナビスコ杯、リーグ戦と相次いだ活躍で長谷川も自信を持っただろう。これで水沼あたりが覚醒すればもっと面白い試合ができる。2週間空くのでしっかりコンセプトを固めて再開後に臨んでもらいたいと思う。
 明日早朝はエスパニョール対リバプール。俊輔がどのくらいマッチしているか凡その検討がつくのではないか?いよいよ欧州のリーグ開始が近づいたと実感する。
 今日はフランス旅行の写真プリントアウトを完了。2時間かかったが、カミさんの喜ぶ顔を見ると改めて行って良かったと思う。それにしてもそろそろPCも限界?だいぶ使い勝手が悪くなってきた。来年へ向けての課題。

先週の読了:
「誇りと復讐」(ジェフリー・アーチャー)
  • イギリスの法廷劇&復讐劇というストーリーだが、読み応えがあって楽しめた。日本以上に「格差社会」というか未だに「階級社会」である英国でなければあり得ない物語だと感じた。話し方一つとっても、主人公が「労働階級」の言葉遣いをいちいち矯正されたり(これ自体伏線なのだが)、遺産のケタ外れの大きさとか、これを読むと日本のどこが「格差社会」かと思う。イギリスの司法制度や下院の仕組みなども分かるし、そういう点からも「ためになる」物語だ。(評価A)

「スモール・ジャイアンツ」(ボー・バーリンガム)

  • 株式未公開の会社にも優れた経営者がいて、立派な業績を上げている。その成功要因は大企業と実は変わらない。ということが良く分かる一冊。読んでいて感じ取ったたキーワードは「こだわり」である。自らの進路を自ら定め、やりたいことを責任もって貫く。目の届く範囲はきめ細かくマネージする。企業文化を大切にする等々。経営者のこだわりが(勿論方向性の正しさが前提ではあるが)成功をもたらしているのではないか。(評価A)

「実践 行動経済学」(リチャード・セイラー、キャス・サンスティーン)

  • 行動経済学の第一人者であるセイラーが、医療・貯蓄など日常生活の意思決定に心理学的な要素を駆使した働きかけが如何に有効かを説いた一冊。色々な実例が出てきて、確かにとかなるほどとか思うことが多かった。「影響力の武器」にも通ずるところが多い。経済学というより、消費者行動論の本といった趣さえある。(評価B)

「徹底のリーダーシップ」(ラム・チャラン)

  • 金融危機発生を受け、リーダーシップ論のGuruが「今何をすべきか」について緊急出版したという一冊。CEOだけでなく、その他の経営幹部がそれぞれのファンクションの中で何をすべきかまで説いている。根底を流れるのは、Cash is King!というフィロソフィーだと思う。金融機関の力が弱っている状況では、黒字倒産のリスクは高まる。この点からもチャラン氏の指摘は的を射ている。日本企業もキャッシュフローマネジメントに一層力をいれるべきではないか。(評価A)

「大前の頭脳」(大前研一)

  • 日経BPサイトで連載の「産業突然死の時代」をベースに、単に著者の考え方を案内することで、その構想力・発想力の一端を知ろうという本。基本は自分の頭で考えること、常識(特に統計で裏打ちされているとする常識)を疑うということ、の2点だろう。ただ、「言うは易く行うは難し」である。日頃の鍛錬あるのみか・・・内容は他の本と重複するところが多かった。(評価B)

「マーケティング脳VSマネジメント脳」(アル・ライズ、ローラ・ライズ)

  • マーケティングの第一人者からは世の中のCEOはこう見えるのだ、ということが良く分かる。右脳と左脳という単純化は極端のような気もするが、確かにCEOの方が理論的に考えざるを得ない環境におかれていることは確かだ。毎日市場から業績に関する評価を突きつけられる身になれば仕方ないだろう。著者はマーケティングの肩を持つが、マーケティング側にも問題はある。日常の仕事の中では、経営の言語でCEOを説得する努力が不足している局面を多々見る。結局のところ私はマネジメント脳が強いと実感した。(評価A-)

購入:

「不況後の競争はもう始まっている」(BCG)、「協力のリーダーシップ」(HBR)、「謀略法廷(上・下)」(ジョン・グリシャム)、「社長力養成口座」(小宮一慶)、「ネコに学ぶ組織を変える『9つの教え』」(スティーブン C.ランディン)

2009年7月26日日曜日

新宿にて

 昨日新宿で久々クリスピークリームのドーナツを買った。土曜の昼ごろだったためか、混雑はなく2~3分で店内に入れた。そういえばコールドストーンアイスも同じ。これらの店が真価を示すのはブームが去ったこれからだろう。うちのように長時間並ぶのは嫌だと敬遠していた潜在顧客層はどれだけ大きいのかを見極めた戦略が必要だ。
 Sportivaで日本がW杯ベスト16に入れるかという専門家アンケートを行っているが、結果が面白い。日頃Jの解説でよく出てくる人は、希望的観測を含めYesとしているのに対し、ヨーロッパのリーグを良く解説しているメンバーは揃ってNo。世界の「フットボール」がどのように動いているかを感じる度合いがそのまま現れているようだった。そういえば俊輔もベスト4などとはしゃいでいない。話が飛躍しすぎているかもしれないが、同様のことは日本のスポーツジャーナリズム全般に言えるのではないだろうか?

読了:
「全脳思考」(神田昌典)
  • 答えのない世界で答えを出すにはどうするか。大前とは違った切り口で神田が挑んだ答えという1冊。具体的な人物を120%Happyにするということからスタートして対策を考えるというのは、最初どうかなと思ったが、戦略・打ち手を具体的にし、実効性のあるものとするには意味のある手法と評価している。イメージストリーミングやマインドマップと組み合わせることで、じっくりと戦略を練る会議で使ってみたい。(評価A-)

「超・階級」(デヴィッド・ロスコフ)
  • 「グローバル時代」のパワーエリートとはどのような人物なのか、それはどこにいるのか、どのように生まれているのかを書いた本。WEF(ダボス会議)というのが一つのキーワードになっている。著者が指摘するように、確かにWEFの出席者を見てみると、日本以外でこの会議が如何に重要視されているか良く分かる。逆にそれゆえこの本で言及されている日本人の少なさも理解できる。昨年・今年と首相が出席しているものの、存在感は圧倒的に乏しい。予算審議には全閣僚出席などという馬鹿げた国会運営をしているからだ。今後こうした本で益々無視されていくのだろうと思うと、情けない。(評価B)

「人が『やらないこと』をやる人」(ニティン・ノーリア、ジェイムス・チャンピー)(20日購入)

  • ノーリア、チャンピーというGuru2人の著作だったが、いささか期待はずれであった。ビジネスで成功するためのノウハウ集とだが、もっと対象を絞り込んで深く分析して欲しかった。(評価C)

「決断力の構造」(ノールM.ティシー、ウォレン・ベニス)

  • こちらもティシーとベニスというOBの2大Guruによる書。決断力という一点に絞って優れたビジネスリーダーはどんな準備をし、どう宣言し、問題にどう対処するかを説いている。GEとP&Gの例が多いが、著者が関与している様々な企業の例が挙げられているし、ウェルチについてさえ、問題があったことを明らかにしているところが素直に良かった。それにしても人事の決断についてこれだけページを割くというのは米国企業ならではだろう。逆に日本ではこの点が軽んじられすぎていると個人的には思う。(評価A)

「アインシュタイン・ファクター」(ウィン・ウェンガー、リチャード・ボー)

  • イメージストリーミング解説の1冊。脳の持つ潜在力を生かす手法としてのイメージストリーミングはどのように行うのか、なぜ意味があるのかなど詳しく述べられている。ドクター中松まで登場したのでちょっと驚いたが、彼のユニークな思考がどこから生まれるのか一端を垣間見た思いがした。ここまでシステマティックに行ってはいないが、自分の経験でもふとした瞬間、答えが出てくるということはある。自分の脳もすごいと思うことからスタートかも。もう少し短いと良かったのだが・・・(評価B-)

購入

「ネットワーク思考のすすめ」(西口敏宏)、「『多様な意見』はなぜ正しいのか」(スコット・ペイジ)、「不透明な時代を見抜く『統計思考力』」(神永正博)、「もっとも大切なこと」(ハイラム・スミス)

2009年7月19日日曜日

オーバーラップ

 マリノスは昨夜も最後詰め切れず引き分け。見ていて改めて気づいたのはMFに同じ役割のプレーヤーがダブっているのではないかということ。山瀬と兵藤そして(昨日は出ていないが)狩野とパスの出してとしての方が上手い選手ばかり。加えて松田もボランチの時はパスの出し手になっている。船頭多くしてという状況に思われた。BKしても同じだ。小椋、田中、小宮山・・・誰が出ても良いということは逆に本当に優れた選手ではないという裏返しだろう。
 もう一点おかしいと思うのは交代選手の出し方。坂田は良いとしても、勝ち越し点が欲しい時になぜキムや長谷川なのか?別に二人が悪い選手とは思わないが、やはり本来渡辺に代えるならFWの選手だろう。どうもマリノスは伝統的にFWが育たない!せっかく福岡で成長したマイクをあっさり鳥栖に出してしまうのだから・・・(しかも山瀬弟と二人でしっかり点を取っているではないか!)
 やはり監督交代が私的な解決法である。

読了
「海の都の物語(1~6)」(塩野七生)
  • ヴェネチアが約1,000年もの長い間共和国として生き残れたのは何故かを説いた本。通説(主にローマカトリックの視点による説)に対し、独自の視点から反論している姿は、(書かれた順序では本書の後になる)「ローマ人の物語」にも相通じる。自らの強みを活かし、イスラムとの関係でも実践的な取り組みをしてきたヴェネチアの姿は、戦後高度経済成長を遂げた日本になんとなくオーバーラップしていた。ナポレオンの攻勢に対し、ジタバタを繰り返す末期のヴェネチア政府は今の自民党そのもののように見えた。(評価A)

「『ハイパフォーマーの問題解決力』を極める」(池上孝一、小島美佳)

  • ハイパフォーマーが備える問題解決力を4つのファンダメンタルスキル(視点、目的意識、判断基準と優先順位、アスピレーション)と15のアドバンススキル(パワーバランス把握力、関係構築力、傾聴力、質問力、リサーチ力、検証力、イシュー特定力、スコープ設定力、ソリューション策定力、アクションプラン構築力、伝達者特定力、チャネル選択力、ドキュメンテーション力、プレゼンテーション力、交渉力)に分解したところがこの本の最大の特徴。アクションプランまで策定しきちんと伝達できるようにする事がソリューション策定と同じに重要であるということは、改めて部下へも徹底したい。(評価B+)

「現場の知恵が働くチームイノベーション」(源明典子)

  • スコラコンサルティングによる一連の著作同様、実際に取り組んだコンサルティング事例から「ボトムアップ」での改革手法を案内している。確かにボトムアップでの取り組み、現場の巻き込みは重要だと思うが、取り上げられていた事例の時間軸が長すぎる!3年かかってここまでかよ!と突っ込みを入れたくなるようなすすみ方だ。もっともっとスピード感のある取り組みをしないと許されない企業が圧倒的多数だろう。コンサルタントとしての軌道修正が遅いために余計な作業をさせているような点もある。そういう意味であまり参考にはならない。(評価D)

「危機の時代の『やる気』学」(金井壽宏)

  • 所謂OBについての諸理論を紹介しつつ、独自の「やる気学」を展開した一冊。野田稔氏との対談も面白かった。不思議なことではあるが、毎回金井氏の著作を読むと、何だかその日は元気になる。今回もそうだった。希望と緊張の勾玉などユニークだし分かりやすかった。リーダーとして如何に実践するかが私的課題。(評価A)

「一瞬で相手を落とす!コールドリーディング入門」(石井裕之)

  • 書店で立ち読みをしたときに目に留まったエピソード(血液型ルーズなるテクニック)が面白くて購入した本。コールドリーディングのテクニックは確かにすごいが、それよりもあとがきにあった「大切な人とのコミュニケーションが問題なら、その人に目を向けるべき」という主旨の言葉が一番良かった。相手と向き合う勇気なくしてはコミュニケーションは成立しないという事だ。(評価B+)

購入:

「新版 経営行動」(ハーバート・A・サイモン)、「決断力の構造」(ノール・M・ティシー、ウォレン・ベニス)、「大前の頭脳」(大前研一)、「徹底のリーダーシップ」(ラム・チャラン)、「マーケティング脳VSマネジメント脳」(アル・ライズ、ローラ・ライズ)、「誇りと復習(上・下)」(ジェフリー・アーチャー)、「世界は分けてもわからない」(福岡伸一)、「スモール・ジャイアンツ」(ボー・バーリンガム)、「実践 行動経済学」(リチャード・セイラー)

2009年7月12日日曜日

山形に負けるとは・・・

開幕当時、勢いのあった山形にならともかく、勝ちから見放されていたチームにプレゼントとは。今年も監督交代のカンフル剤を打つ時期かもしれない。

読了:
「1Q84」(上・下)(村上春樹)
  • 昔カフカの小説(「変身」とか)を読んでいた時のような感覚を味わったというのが正直な感想。二人の主人公のすれ違い・クロスする人生に何やら怪しげなカルト集団が絡み。そこに「傷だらけの天使」(古いなー)の岸田今日子を思わせるマダムがいたり・・・結局「リトル・ピープル」って誰?確かに面白かったが、何となくマーケティングに踊らされた感はぬぐえなかった。(評価B)

「経営思考の『補助線』」(御立尚資)

  • 経営を取り巻く潮流を捉え、どう舵をとるか。経営者の根本的な業務だと思うが、現実には時代を読む事は難しいし、そういう時にこそ、著者のようなコンサルタントの価値がある。個々のテーマはともかく、御立氏の切り口・語り口の面白さはこの種の中ではトップクラスではないか。過度の一般化は危険だと承知で、こういう「ケイパビリティ」に関してはマッキンゼーよりボストンコンサルティングに軍配が上がると素直に思う。(評価B+)

(現在「海の都の物語」仕掛中)

購入:

「全脳思考」(神田昌典)、「一瞬で相手を落とす!コールドリーディング入門」(石井裕之)

2009年7月5日日曜日

高原・柳沢・・・「元」代表

高原が2得点、柳沢が復活と昨日のJ1は「昔の名前?」が活躍していた。それで思い出したのが「元代表」という肩書き、確か欧州などではそのプレーヤーが引退して初めて「元」ということになる筈。日本は恐らく一般のスポーツジャーナリズムの問題だろうが、一度呼ばれなくなるとすぐに「元」になる。カズのように明言しているかどうかは別として、現役のプレーヤーは常に「代表」を目指すものだと思う。本人が明確に「代表からの引退」を表明した坪井や加地以外は「元代表」という肩書きは止めるべきだと思う。高原、柳沢、石川(直)などには今の代表メンバーを本当に脅かす存在になって欲しい。それがJ、代表のレベルアップになると信じる。

先週の読了:
「影響力の武器ー実践編ー」(N.J.ゴールドスタイン、S.J.マーティン、R.B.チャルディーニ)
  • 名著「影響力の武器」で示された「社会的影響力の原理に基づいた」6つのテクニック(返報性、権威、コミットメントと一貫性、希少性、好意、社会的証明)がいかに実践されているか実例を挙げた本。チャルディーニより他の2名が主として執筆しているようだ。見せ方、説明の仕方で効果が変わるということは沢山ある。マーケティングだけでなく、日頃の部下との接し方などについても意識して使ってみたいと改めて思う。(評価B+)

「ブラック・スワン」(上・下)(ナシーム・ニコラス・タレブ)

  • 正規分布をメインにする確率論の限界を説いた本。というと実も蓋もないような本だが、著者は経済学者だけでなく、数学者やら哲学者までバッサバッサと切り捨てる。毎度感じるが欧米のインテリの知識は半端じゃない。そういう意味で面白かった。ただ、内容の分かりやすさは「まぐれ」に軍配。それだけこちらの知識レベルが低かったためだろう!?(評価B-)

「パラダイムの魔力」(ジョエル・バーカー)

  • 未来を考えるために必要なパラダイムの考え方を解説した本。原書は92年、日本語訳も95年であり、これまで読んだ本で何度か紹介されていたものの、購入する機会がなかったので読まずにいた本。「ブラック・スワン」の後だったので、未来を予測することの限界を考えながら読んだ。自分としての結論は、結果が無誤謬などと考えず、常にベクトルが正しいかと自省していければ、パラダイムシフトをコントロールできるのではないかと言うこと。(評価A-)

「名著で学ぶ戦略論」(石津朋之ほか)

  • 孫子、クラウセビッツ、リデル・ハートなどの著作とその意義、他の研究書を網羅的に解説した1冊。取り上げられたのは全部で50冊だが、やはり冒頭の3人の影響力が頭抜けて大きいのが確認できた。他では毛沢東の評価が高かったのが読んでいて面白かった。(評価C)

「昭和史-戦後篇-」(半藤一利)

  • 発刊された順番ではなく、幕末史から昭和史、そして戦後篇と読んできて、現在の「みっともない」この国がいつどのように道を外したのか整理できた。本当の意味で戦後、グランドデザインなきままにGHQ=米国の言いなりで左(憲法9条)に右(自衛隊創設)へと揺れたこと、高度成長にかまけて政治特に外交をまともに考えてこなかったこと。官僚主導でそれこそ未だにパラダイムの変換ができないこと、そして何よりこの島国以外に関心を示さない飼いならされた小市民たち。これらの結果なんだろうと思う。本当に痛みを伴う改革をしなければ、GDPランクと共に沈んでしまうという危機感・閉塞感・・・何か変わるのだろうか?

購入:

「1Q84(上・下)」(村上春樹)、「超・階級」(デヴィッド・ロスコフ)、「海の都の物語(4・5・6)」(塩野七生)、「危機の時代の『やる気』学」(金井壽宏)

2009年6月27日土曜日

スペイン敗れる

コンフェデでスペインがアメリカにまさかの敗北。リーガ終了まもなく、中盤のイニエスタ、M.セナを欠いたとはいえ、まさに「まさか」だ。ただ、アメリカもFIFAランクでは上位の強豪。W杯では第二シードとランクされてもおかしくないチーム。日本代表もこのあたりと常に「良い勝負ができる=アウェーでも引き分けられる」ようにならないとグループリーグ突破は無理だろう。トップシードの国々とやる以上に実質的な強化になるように思う。(興行的には「?」だろうが・・・)
俊輔はエスパニュールに決まり、松井はグルノーブル、稲本はレンヌと移籍先が明確になってきた。今後の焦点は本田だろうが、ここに来て他の代表クラスも海外移籍と言い始めた。W杯本番で個人プレー=売り込みに走られるよりはましなので、決められるなら決めてしまって欲しい。
来週は色々な締め切りが重なって大変な1週間になりそうだ・・・

読了:
「イノベーションの新時代」(C.K.プラハラード、M.S.クリシュナン)
  • イノベーションには「個客経験の共創」と「グローバル資源の活用」が不可欠で、その実現のためにどのような手をうつべきかを説いた本。やや技術面に偏った内容であったが、読み応えは充分。マイクロファイナンスの事例を取り上げているのは「ネクスト・マーケット」の著者ならでは。「ゲームの変革者」と共に戦略構築作業の際に読み直したい。(評価A-)

「コンテキスト思考」(杉野幹人、内藤純)

  • A.T.カーニーのコンサルタントが「自己否定」と言えなくもない「コンテキスト」の重要性を説明。ロジカルシンキングとコンテキストの組み合わせが重要というのはその通りだと思う。問題はコンテキストは共有されているようで、個々人の思考フレームワークのフィルタで様々に解釈されている可能性が高いこと。リーダーはコンテキストを物語の形などで共有するという努力が求められる。(評価B)

「戦う組織の作り方」(渡邉美樹)

  • 実力主義の徹底でいかに「戦う組織」を作ってきたか、その経験談ともいえる1冊。自らがなぜ50歳という「若さ」で会長に退くかの説明を含め面白く読んだ。(出張帰りの新幹線でアルコールの入った状態という悪条件だったが・・・)(評価A-)

「なぜ、エグゼクティブはたやすくバンカーから脱出できるのか」(パコ・ムーロ)

  • タイトルが非常にミスリーディングであるが、内容はこの種のノウハウ本としては良く纏まっている。判断の際の時間のかけ方、リーダーは無誤謬でなければならない、といった点については、なるほどそのような点も留意しなければならないなと感じた。ただ、So What?と言われると苦しい。(評価B-、タイトルはF)

購入

「影響力の武器 実践編」(N.J.ゴールドスタイン、S.J.マーティン、R.B.チャルディーニ)、「パラダイムの魔力」(ジョエル・バーカー)、「現場の『知恵』が働くチーム・イノベーション」(源明典子)、「経営思考の『補助線』」(御立尚資)、「『ハイパフォーマーの問題解決力」を極める」(池上孝一、小島美佳)

2009年6月21日日曜日

あづい

今日は2週間ぶりにテニス。室内は蒸し暑くて汗だく。熱中症になりそうなコンディションだった。俊輔は一両日中に結論が出そう。マリノスは今現在前半途中でレッズとスコアレス。先週は後半風邪が悪化してしんどかったが、何とか回復。今週は中盤に出張なので気合を入れていかないと!

先週の読了:
「新版MBAファイナンス」(グロービス経営大学院)
  • シリーズの最新作(改訂版)で、B-Schoolでのファイナンスの講義(基礎およびコーポレートファイナンス)を思い出し整理するには最適。各章の始めのケース内容をみると日本企業のトップが如何に数字(=財務)に弱いことかと考えさせられる。うちのような外資では結局NPVはなんぼか、ハードルレートをクリアできるのかが判断の決め手となる。これはこれで問題があり、プロジェクトのビジネスケースを作る際に「無理」をして最後のExecutionで首を絞めることが往々にしてある。ただ、そんな場合でも仮説のどこに無理があったか後々検証できる分マシだと思う。いずれにしてもファイナンスの重要性を再認識した。(評価:B)

「財務3表一体理解法」、「財務3表一体分析法」(いずれも国貞克則)

  • 触れ込み通り、P/L、B/S、C/Sの関係をここまで分かりやすく説明した本(前者)はなかったし、分析に際しても絶対値を視覚化する手法は参考になった。特に後者の中で使われている実例を見ると、トヨタの絶対的な大きさが見えたり、マツダと三菱との結果としての体力差が理解できたりして、内容の本筋以外でも楽しめた。視覚化手法は今後業務を進める上で是非とも使ってみたい。(2冊とも評価A)

「戦略の失敗学」(森谷正規)

  • 過去の実例からHD-DVD、花王のFD事業、みずほのシステム統合、ハイパーネットや自民党など幅広い材料を取り上げて失敗の原因を分析するだけでなく、リニアモーターや後期高齢者健康保険など今後予想される失敗を取り上げているのが特徴。ただ、分析の結果とされる12の原因はMECEではないと思われ、解釈の余地が大きい。ブルーオーシャン、リソースベース論、イノベーションのジレンマといった切り口で説明することも可能ではないか。この点、学問と言う点では「失敗」と思われる。(評価C)

購入:

「コンテキスト思考」(杉野幹人、内藤純)、「アインシュタインファクター」(ウィン・ウェンガー、リチャード・ポー)、「なぜ、エグゼクティブはたやすくバンカーから抜け出せるのか」(パコ・ムーロ)、「『戦う組織』の作り方」(渡邉美樹)、「ブラック・スワン」(ナシーム・ニコラス・タレブ)

2009年6月14日日曜日

体調今ひとつ

旅行以後の仕事の疲れもあって微熱状態。先週はカタール戦も消化不良だったし、俊輔の移籍も「?」となるなど体調不良を増強するようなモヤモヤした一週間だった。

俊輔の移籍について詳しい事はわからないが、報道の通りとすればマリノス経営陣は「帰ってきたいのならどうぞ」という態度で何やら条件変更を申し出た様に思われる。契約に対する考え方の違いと言えばそれまでなのだろうが、清原に対する某YG球団の態度を思い出させる。こんなことでは100年経っても世界に誇れるフットボールチームは誕生しないだろう。いっそ俊輔にはエスパニョーラでバルサとのダービーに出てもらい、マリノスにはJ2降格という高い代償を払ってもらう方が良いのかもしれない。

読了:
「ゲームの変革者」(A.G.ラフリー、ラム・チャラン)
  • P&Gがラフリー体制の下、いかにイノベーションに取り組んできたかという「自慢話」に、チャランが他の企業でも同様の取り組みがなされていた事を補足して理論を強化するという体裁の1冊。全て自前でやるのではなく、Connect & Development(C&D)コンセプトで他社の良い所も取り込んでイノベーションを推進するというのが肝。そのためにはNIH症候群を回避するマネジメントが重要であり、本書でもその点(企業文化)について多くの記述が割かれている。新たなコンセプトではないが、経営者の目からの記述なので実践的。(評価B)

「続・影響力の法則」(アラン・R・コーエン、デビッド・L・ブラッドフォード)

  • オリジナル(1冊)の後半部分の翻訳。具体的なシチュエーションで影響力をどう生かすかに重点が置かれている。同僚の巻き込み方、上司の使い方など、私が新入社員の頃先輩に最初に教わったレッスンの内容が描かれている。最近の同僚・部下を見ていると、上記のような影響力の使い方が下手なために余計な仕事をしている事が多い。その意味ではこうした本の必要性は益々高まっているのだろう。新任のマネージャーに読ませたいテキストである。(評価B)

「アニマル・スピリット」(ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー)

  • マクロ経済学においても行動理論の検討が必要ということを説明した1冊。資本主義自体ではなく、コントロールのメカニズムの不調が今回の危機の原因とする極めて当たり前の整理がされていて安心。また、アメリカが今回実行した各種施策が分かりやすく整理されている。ただ、訳者(山形浩生氏)のあとがきの通り、もう一歩代替理論を踏み込んで明らかにして欲しかった。(評価B-、あとがきを入れるとA-)

「最強国家ニッポンの設計図」(大前研一)

  • SAPIO連載記事の集大成。20年以上前の「平成維新」等一連の著作で提案されていた施策のアップデート版。道州制などの基本的コンセプトは同じなので、逆にいうとこの20年抜本的な改革を何もせず放置してきた事が明らかになったとも言える。選挙が近づくと真の争点隠しに改革案が出て、終わると消える繰り返し。制度疲労は益々昂進。結局は自民も民主も地方票が欲しくて大きな政府へまっしぐら!大前氏のいう「A案」を掲げる政党は出てこないのか?憂鬱な気分も昂進・・・

購入:

「イノベーションの時代」(C・K・プラハラード、M・S・クリシュナン)、「戦略の失敗学」(森谷正規)、「名著で学ぶ戦争論」(石津朋之)、「財務3表一体理解法」・「財務3表一体分析法」(国定克則)、「昭和史-戦後篇-」(半藤一利)、「海の都の物語1~3」(塩野七生)

2009年6月7日日曜日

バルサ3冠、UK&France Trip、W杯出場決定


2週間ぶりの投稿である。この間UKとフランスへの観光があったため、今も若干の時差ぼけ状態。
28日の朝(現地時間は27日)、バルサがUEFAチャンピオンズリーグに勝って3冠を達成。旅支度をしながらだったため、じっくり見るというわけにはいかなかったが、後の解説を見ると完勝といって良いだろう。ロンドンのホテルについてBBCを見ると延々バルセロナからの生中継で凱旋の様子を見ることができた。
旅行はロンドン・パリ・ノルマンディおよびロワールの「おいしいところ、特に世界遺産てんこ盛りツアー」だったので移動が多かったが、奥さんは写真が沢山とれたのでご機嫌。こちらも世界史の復習ができた。英語が使えると便利だというのを改めて感じたのと、帰国後成田からの高速が妙に空いていて、経済状態を反映しているように思われた。
(写真はロワールのシャンボール城での1枚)

そして昨晩の日本VSウズベキスタン戦。あの酷い主審の下でも勝てたのが唯一の収穫という位、内容はお世辞にも良かったとは言えない試合だった。押し込まれたときに中盤でルーズボールを拾えなかったのが問題で、守備を意識し過ぎて守備的なMF(遠藤と長谷部)に俊輔まで戻ってしまったことが原因だったように思う。スポーツナビの観戦記にもあったが、俊輔の出来はよくなかった。最初に俊輔OUT・阿部INで遠藤を一枚前に出すということでも良かったのではないか。まあ結果としてプラス2試合(カタール戦、オーストラリア戦)を本番への準備試合とすることができたので、若手(選ばれているメンバーという条件付ではあるが)の底上げを図るのが良いのではないか。(特にカタール戦)

読了:
「世界経済はこう変わる」(神谷秀樹、小幡績)


  • 財政出動は余計に経済を悪化させる、倫理なき金融機関は退出させよ、経営と金融の原点に帰れ、等々まるで終末論のような一冊。何となく日本経営礼賛にも通ずる対談は「?」であった。規制緩和の行き過ぎがあったアメリカと、依然として規制でがんじがらめの日本とでは論じる土台が違う。コンプライアンス不況、消費者過剰保護の原因を取り除くことが日本経済復活の処方箋であるべきだと思う。(評価D)

「ピタゴラス流経営術」(加藤廣)



  • 「信長の棺」等の作者による経営論ということで期待したが、見事な期待はずれ。考え方は京セラのアメーバ経営やブラウン・アセア・ボブリのアバカス経営の焼き直しにしか思えないし、やたら脱線が多くて、本論はせいぜい30ページがいいところの駄作。やはり同氏は歴史小説を書いていていただければよい。(評価F)

「リーダーシップ:アメリカ海軍士官候補生読本」(アメリカ海軍協会。武田文男・野中郁次郎共訳)



  • 「一人の人間がほかの人間の心からの服従、信頼、尊敬、忠実な協力をえるようなやり方で、人間の思考、計画、行為を指揮できかつそのような栄誉を与えうる技術(アート)、科学(サイエンス)ないし天分」というリーダーシップの定義は経営にも使える。「上司が家庭に訪問したときの心得」までが描かれており、海軍という「カルト」独自の観点も多いが、リーダーシップ論のテキストとしてはかなり高い水準のものだと思う。日本に同様のものはある?知りたいものだ。(評価B)

「経営の神は細部に宿る」(清水勝彦)



  • 「木も見て森も見る」ことの重要性を説いた一冊。アメリカのビジネススクールで教鞭をとる著者(しかも元戦略コンサルタント)が書いているところに価値がある。「小さなことは気にしない」一辺倒ではなく、ノイズとシンプトム(兆し)を見分ける能力が求められるということだろう。自らの戒めとしておきたい。(評価A)

購入:


「最強国家ニッポンの設計図」(大前研一)、「アニマルスピリット」(ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー)、「新版MBAファイナンス」(グロービス経営大学院)

2009年5月24日日曜日

旅行準備

今週後半からの旅行に備え、衣装など購入した。忙しい旅にはなりそうだが、13年ぶりのロンドン、28年ぶりのフランスなので楽しみだ。
マリノスはジェフに何とか引き分け。1ヵ月後俊輔が加わるとしても、今のままでは厳しそう。何か同じタイプの選手ばかりで攻撃パターンに多様性が感じられなかった。
バルサは水曜日に備えているのだろうが、ホームでの敗戦はあまり良い流れではないだろう。客観的にはマンUの方が有利だ。(出場停止メンバーについて見たとしても、アウベス、アビダルがNGのバルサはフレッチャー一人のユナイテッドより厳しい。)

先週の読了:
「ソフトパワー」(ジョセフ・ナイ)
  • 結局駐日大使には任命されなかった著者だが、オバマ政権でのソフトパワーの位置づけは確実に強まるのではないか。結局のところ好き嫌いが判断の基準になりやすいのは経営だろうが、政治だろうが変わらないのでないか。アメリカの前政権はその点を見誤ってアフガンもイラクも結局「解決」できなかった。ハードとソフトの組み合わせは益々有効になるだろう。翻って考えると我が国の政府のソフトパワーの無さはもっと深刻。北朝鮮政策に関する国連での動きを見るといつも歯がゆい。いつになったら世界で経済力に相応しい発言力を持てるのか?
「サバイバル脳」(河合太介)
  • コンサルタントの描く実践的「ビジネス勝負脳の鍛え方」といった本。①対人関係脳②学び脳③発想脳④時間脳⑤情報脳⑥実践脳⑦お金脳の七つを鍛えてビジネスライフを充実させようというのが趣旨。印象に残った「物語力の有効性」は「ソフトパワー」向上にも通じるところがある。忙しいからこそ考える時間を作るというのは「レバレッジ経営術」そのもの。実行できるかどうかが経営者・リーダーの評価ということなのだろう。

「ビジネス三国志」(石井淳蔵ほか)

  • プレジデント誌に掲載していた頃はざっとしか読まなかったが、改めて纏めて読んでみると、三国志云々とは関係なく、マーケティング戦略はどのように構築すべきかという観点で参考になった。所謂「漁夫の利」というのは実際のビジネスの世界では難しく、むしろ「ブルーオーシャン戦略」とか「イノベーションへの解(実践編)」で描かれていたように、市場・顧客をどのように定義しなおし、新たなバリュープロポジションをもたらせるかが勝負のように思われる。Wiiにしてもプレミアムモルツにしても考え方は同様だろう。もう一つの示唆は勝負は一度きりではないということ。ルールは何度でも書き換えられる。マーケット・市場を再定義することが出来れば敗者復活・一発大逆転のチャンスも存在するということだ。

「凡才の集団は孤高の天才に勝る」(キース・ソーヤー)

「天才」(マルコム・グラッドウェル)

  • 正反対の本のようだが、どちらも結局は「努力に勝る天才なし」という結論になっているのではないか。前者は努力の単位が「集団」であり、後者は「個人」という違いのように思われる。前者で面白かったのは、ダーウィンの進化論やモールス信号の発明、ライト兄弟の業績などが単純にその人たちだけで成し得たものではなく、先達たちの業績の上に乗っかっているという記述。「集団」は時空を超えていても良いのだろう。後者ではジュニアのアイスホッケー代表について「早生まれ」がほとんどいないという話(長嶋茂雄や桑田真澄など早生まれのスターはそれだけ「天才」なのだろう。)や、文化が如何に人間の思考パターンや性格に影響を及ぼすかと言う話が面白かった。また、累計1万時間の練習時間に如何に早く到達するかがポイントという話は、先日見たテレビで、車椅子テニスプロの国枝氏が苦手なショットを1万本打って身に付けるという点と共通しているように思う。やはり「努力に勝る天才なし」だ。

購入:

「リーダーシップ(アメリカ海軍士官候補生読本)新装版」(武田文男、野中郁次郎 共訳)、「ピタゴラス流経営術」(加藤廣)、「ゲームの変革者」(A.Gラフリー、ラム・チャラン)

2009年5月17日日曜日

バルサ2冠達成

レアルが敗れたので明日(日本時間)のマジョルカ戦を待たずにリーガ優勝が決まった。クラシコ大敗後のレアルは「目標を失う事で組織のモチベーション・モラール(やる気)がどれほど影響を受けるか」を示す良いサンプルだと思う。昨夜はマンUも優勝を決めたので、両雄ともローマに向けての障害がクリアされた。良い試合になると思う。一方マリノスは北斗の1発で開幕以来のホーム敗戦。いつになると安定するのだろう?中断期間で若手がどれだけ成長するかが鍵。

昨日から新型インフルエンザの感染拡大で持ちきりだ。言い分はあるのだろうが、「季節性インフルエンザ」と決め付けて対応が後手になった学校は「脇が甘かった」と言わざるを得ない。(USでもNYの高校から始まっていたのだから・・・)明日からはマスクしていこう!

先週の読了:
「ザ・チェンジ」(門田由貴子)
  • 「甦る組織」同様ファシリテータの活動により企業を活性化するというテーマの一冊。こちらの方が中堅企業にも当てはまるより実践的なノウハウを提供していると感じた。偶々先週月曜に某食品メーカーの人と飲んで、彼の苦労を聞くと、この本が取り上げているような「内輪の論理に凝り固まって思考停止になっている企業」が多いのだろうと考えた。うちの現場も同じ、というかなまじホワイトカラーなのでもっと危ないと今更自覚。

「グローバル資本主義の未来」(NHK)

  • 米・露・中国の現地取材を通じ、現状が「どこまで落ち込んでいるか」に焦点を当てた番組の「再現本」。未来がどうなるのかについては「?」このあたりがNHKの限界ではないか。最後の大田弘子氏による分析というか問題提起だけの本と思う。

「ビジネス・インサイト」(石井淳蔵)

  • 経営・とりわけマーケティングにおけるインサイトの重要性と、如何にインサイトを生み出すかについて述べられている。新書という限界のためかどちらつかずの印象は否めないが、ポランニーのTacit Knowing (Knowledgeでない)に関する解説や、ケーススタディの有効性などについては頷ける所が多かった。マーケティングをはじめ経営課題に取り組み、解決していくためには「引き出し」(フレームワーク・経験等々)を如何にたくさん持っているかが重要だと思う。それがインサイトに繋がるのだろう。

「コークの味は国ごとに違うべきか」(パンカジ・ゲマワット)

  • このタイトルだと「トンでも本」に分類されてしまいそうだが、グローバル経営戦略論としては内容の濃い一冊。「フラット化する世界」に対し、そんな簡単な割り切りはできないよと「待った」をかけている。取り上げられている事例からは、セミ・グローバリゼーションとは「グローバル化できる機能とローカライズすべき機能をきちんと見極めること。徒に統合のみ追求しないこと」というある意味当たり前のコンセプトとも言える。ただ、そのために何を整理し、どう戦略を構築するかという点まで言及されているので、経営企画・事業企画の担当は必読だろう。返す返すもタイトルが「もったいない」。

購入:

「凡才の集団は孤高の天才に勝る」(キース・ソーヤー)、「天才」(マルコム・グラッドウェル)、「世界経済はこう変わる」(神谷秀樹・小幡績)

2009年5月10日日曜日

いつもの週末復活

GWが終わり、「いつもの」日曜日が戻ってきた。今朝はレアルが惨敗し、バルサに王手がかかった。昨日はマリノスがアウェー初勝利。大分には申し訳なかったが、勝てる相手に取りこぼすようではダメだ。

読了:
「グローバルリーダーの条件」(大前研一、船川淳志)
  • 「知の衰退からいかに脱出するか」リーダー版といった趣の本。日本がこれまでリーダー育成を怠ってきたつけが回っているのは企業だけではない!政治、官界、学界全てがガラパゴス化している。エピソードに出てくるが、「ビジョナリーカンパニー」を読んだことがないのは日本人マネジャーだけ、というのが典型だろう。ともすると現場主義が横行して、理論を馬鹿にしがちなのが日本人マネジャー。しかし、ロジカルでない自分勝手な考えでこれからの経済を乗り切ることは絶対に不可能だ。いつになったら「日本特殊論」を止められるのか?せめて自分はそういう狭隘な思考に陥らないよう改めて心がけたい。

「ファシリテーター 甦る組織」(芦崎治)
  • ありがちなビジネス小説ではあるが、きちんと理論的なまとめもあり、部下に読ませたいと思う1冊。ここに描かれている企業は当に典型的な日本企業。実際にはこんなに簡単に考えが変わるとは思えないが、うちの職場も何とか3割の変革容認層を見極めてリードしていこうと決意した。

購入:

「ソフトパワー」(J.ナイ)、「ビジネス三国志」(石井淳蔵ほか)

2009年5月6日水曜日

GW終了

今日で5連休終了。中盤までに映画2本を見て、後半は家でゆっくりできた。「バーン・アフター・リーディング」はコーエン兄弟作品らしく、お馬鹿ではあるが、政府への皮肉たっぷりの1本、「スラムドッグ$ミリオネア」は流石オスカー受賞作という見事なお手並みだった。どちらも正解。今月後半からは「天使と悪魔」、「T4」、「トランスフォーマーリベンジ」などこれも楽しみなラインアップがそろう。益々週末が忙しくなりそう。

読了:
「レッドゾーン」(上・下)(真山仁)
  • 「ハゲタカ」シリーズ最新作。相変わらずタイムリーなテーマをテンポ良くまとめた作品で、個人的には「バイアウト」より好きかも。ソース会社のM&A防衛策に関する判決、ソブリン・ウェルス・ファンドやUSの自動車産業救済策等への批判的な見解は合意できるものであり、如何に「神の見えざる手」からほど遠い市場になっているか考えた。毎度ではあるが、単に「日本的な資本主義礼賛」にならないのが本シリーズのいい所で、NHKがドラマ化しても描けなかったところだと思う。ただ、今回芝野の役回りは「?」(映画化が決まっているので、柴田恭平に何らかの役割を与えたかったとしか思えない。)また、アランの死の真相究明は余計だった。さて、ハゲタカは次に何を狙うのか?

購入:

「サバイバル脳」(河合太介)

その他:

心配したクラシコはバルサの圧勝。如何にバルサが現在のリーガで頭抜けた存在かが証明されたのではないか。明日朝のチェルシー戦も圧倒して、マンUとの決勝を見たい。

2009年5月2日土曜日

GW初日

昨夜テニスの振り替えレッスンがあったので、筋肉痛のGWスタート。朝「昭和史」を読みきり、O/Lで旅行代金を処理、昼は奥様の買い物にお付き合いで、夜は久々モンスーンカフェで食事。それなりに充実していたと思う。マリノスは連勝で一桁順位まで上がってきた。勢いが出てきたと思うので、このまま負けずにいって欲しい。

今週の読了:
「リーダーシップ行動の源泉」(ケン・ブランチャードほか)
  • 著者のSituational Leadership論がどう展開されるか期待したのだが、見事に「肩透かし」を喰らった気持ち。DISCの診断は他所でやってという感じなので、自分はどうするかという観点では何のプラスにもならない。せめてURLくらいReferされていてもよさそうに思う。

「なぜ世界は不況に陥ったのか」(池尾和人、池田信夫)

  • 経済危機解説本ではあるが、過去30年ほどを3つの周期に分け、今回の危機はそうした歴史の結果と分析しているところが良い。面白かったのは現在の日本の大学(学部レベル)で教えられているマクロ経済学に対する批判。これがそのまま所謂「リフレ」派に対する批判になっていた。水曜日には思わず本屋で最近のマクロ経済学のテキストを見てしまった。また、単純な投資銀行=悪という図式にも組していないことも評価したい。

「ビジネスで失敗する人の10の法則」(ドナルドR.キーオ)

  • コカコーラ元COOの実践的なビジネス論。後でコメントする「マネジメント・バイブル」とは「成功した経営者によるビジネス書」という共通点はあるが、本書の切り口はリーダーシップ重視。リスクに対する恐れ、裸の王様となること、コンプライアンス軽視など当たり前ではあるが重要なポイントが整理されている。自らの失敗(ニューコーク発売など)にも触れている(ただし、結果オーライ的な切り口であるのは残念)。

「マネジメント・バイブル」(ヘルムート・マウハー)

  • こちらはネスレ元CEOの著書。切り口は異なるが、トップが考えなくてはならない項目を機能別に整理している。

「昭和史」(半藤一利)

  • 昭和初期から終戦までの日本史がよくわかる1冊。この人は「海軍礼賛」の傾向があると思っていたが、案外海軍の愚行もきちんと述べられていた。日本人は本当に歴史に学んでいるのか自問させられる。郵政選挙の投票行動など、戦争に自ら追い込んでいった戦前の世論形成とどこが違うのか?知的衰退一方のこの国の将来が益々心配になった。

購入:

「レッドゾーン」(真山仁)、「よみがえる組織」(芦崎治)、「ザ・チェンジ」(門田由貴子)、「ビジネス・インサイト」(石井淳蔵)

その他:

明日朝はクラシコ。ここのところ結果が出ていないバルサは、チェルシーとのセカンドレグに良い流れを作れるか興味深いところだ。

2009年4月26日日曜日

今日は調子良し

今朝のテニスはミスもあったがまずまずの出来。罰ゲームはなんとか免れた。バルサはバレンシアと引き分け。流れが悪かったようなので、これで良しとすべきだろう。今週はCLチェルシー戦に加えクラシコとサッカー好きにはたまらない1週間だ。

今日の購入:
「グローバルリーダーの条件」(大前研一、船川淳志)、「グローバル資本主義の未来」(NHK編)、「コークの味は国ごとに違うべきか」(バンカジ・ゲマワット)

2009年4月25日土曜日

GW直前

何とか会議だらけの1週間終了。今日は雨なので外出は明日に変更。

今週の記録
読了:
「勝利のタイムマネジメント」(ハイラム・スミス)
  • TQ「タイムクエスト」が良かったので何か得るものがあるのではと期待したが、同書の繰り返しのような1冊だった。何でグラディエーターなのか今でもよく分からない。失敗だったかな。

「日本の難点」(宮台真司)

  • ほぼ同世代の著者による日本&日本人論。本当に必要な軍備(9条改正)、教育の問題(格差論のおかしさ)など共感できる点が多かった。ただ、著者の民主党に対する疑念に同意するところはあるが、現状を本当に変えるには一度何が何でも自民党を政権から引きずりおろし、解党するところまでやる必要(緩やかな革命?)なところまで来ていると改めて思う。

「プロフェッショナルたちの脳活用法」(茂木健一郎)

  • 毎度お馴染みの「茂木本」。「みんな悩んで大きくなった」というのが感想。本当の天才なんてやっぱりいない。ただ、多くの人は成るべくして成ったと同意できるような心(=脳)の持ち方をしている。後付で脳科学の理論を当てはめなくても参考になる。

「戦略管理会計」(西山茂)

  • 経営戦略、組織、マーケティング。全ての機能と管理会計が密接に繋がっていることを改めて整理できる本。MBAでの講義のフォローアップとして最新の理論を学ぶという意味では最適な1冊だった。ただ、最後の編は業界スペシフィックすぎて参考にならなかった。この点は残念。

購入:

「なぜ世界は不況に陥ったのか」(池尾和人、池田信夫)、「マネジメント・バイブル」(ヘルムート・マウハー)、「ビジネスで失敗する人の10の法則」(ドナルド R.キーオ)

その他:

今週末はバルサVSバレンシア。ここのところ給与が払われて息を吹き返したバレンシアとどう戦うか。セビージャ戦の勢いを持ってすれば怖くは無い。一方レアルはセビージャ相手。いよいよ正念場。

2009年4月19日日曜日

今週もきつそう

月末に近づき、会議目白押しの1週間。もう少し纏まって考える時間が欲しいというのは贅沢なんだろう。
マリノスはアントラーズ相手に善戦。勝ち点1で良しとせざるを得ない現状は寂しいが・・・バルサもレアルも1対0で勝利。やはりクラシコまではこのままか?日程はバルサの方が厳しいので、もう一山あるかも。

先週の読了:
「日本サッカー偏差値52」(杉山茂樹)
  • 代表の力は結局選手だけでなく、監督やファン、マスコミなどの総合力だという観点がユニークで面白かった。日本は未だにプロ野球の悪い影響から中央集権がお好みのようで、そのことが今の偏差値にも影響しているのだろう。とりあえず来年ベスト16に残るには監督の値を上げるしかないのでは?フェリポーンなど大物招聘も選択肢だろう。今の態勢ではグループリーグ勝ち抜きは残念ながらイメージできない。早く予選突破してオランダ、スコットランドやアルゼンチンなど欧米の強豪に「嫌と言うほどの実力差」を思い知らされて欲しい。

「昇進者の心得」(ダイヤモンドHBR)

  • マネジャーが陥りやすい問題を様々な角度の論文で解説したアンソロジー。結局のところスキルもさることながら人間力がないと良いマネジャー・リーダーにはなれないというのが結論のように思われた。

「戦略実行のプレミアム」(ロバート S.キャプラン、デビッド S.ノートン)

  • BSCに関わる一連の著作の集大成と言える一冊。多くの実例により、BSC、戦略マップ、組織のアラインメントに加えTDABCによる業務分析まで盛り込んだ贅沢な内容。これ一冊を十二分に理解すればStrategy Officeが難なく勤まる。そう思って本棚を整理し、著者の一連の著作を並べて置いた。日常の仕事の中で意識して活用してみたい。戦略本では今のところ今年1番。

「実戦 行動ファイナンス入門」(真壁昭夫)

  • 行動経済学を踏まえて投資行動が心理にどう影響されるか解説されている。資産運用をするにあたっての示唆もあったので、生かしてみようと思った。

「最強のコスト削減」(A.T.カーニー)

  • コスト削減のプロジェクトで定評の高いコンサルティングファームなので、期待したのだが、「この程度?」という内容で正直がっかりした。ただ、逆に言えば、日本の会社一般ではこんな程度のコスト削減策も実行していないということなのだろう。最終章のカウンターソーシングのコンセプトのみ「買い」。

購入:

「戦略管理会計」(西山茂)、「プロフェッショナルたちの脳活用法」(茂木健一郎)、「日本の難点」(宮台真司)

2009年4月13日月曜日

ACL疲れ?

昨日はACL参加4チーム中3チームが負け。ウィルスは強いようだ。バルサやマンU、リバプールの力強さとの違いがサッカー偏差値の差?(次回読後感想予定)

読了:
「世界の知で創る」(野中郁次郎、徳岡晃一郎)
  • ニッサンが如何にして日米欧3拠点での設計体制を確立するにいたったかが書かれている。周り(同僚、同級生)にOBがいることもあるので、何となく親近感を持って読んだ。毎度のことながら、如何に暗黙知を形式知とし、共有するか、そこからどうアウフヘーベンするかというテーマに行き着いているようだ。日米欧でも可能というのが今回のポイントというところだろうか。しかし、ゴーンが着任しなかったらどうなっていたか?興味深い。

購入:

「リーダーシップ行動の源泉」(ケン・ブランチャード他)、「勝利のタイムマネジメント」(ハイラム・スミス)、「実戦!行動ファイナンス入門」(真壁昭夫)、「日本サッカー偏差値52」(杉山茂樹)

2009年4月11日土曜日

祝!マリノス初勝利

ようやく勝った。神戸には相性が悪かったのだが、2年分の鬱憤を晴らすかのようなゴールラッシュ。これで若手に自信が戻れば最悪の事態は避けられそうだ。
今週は長かったし、色んなことがいっぺんに起こって慌しい1週間だった。とどめの大阪日帰りで疲がピーク。今日はマッサージで少し回復した。

読了:
「人間の未来」(竹田 青嗣)
  • ヘーゲルの社会論を再評価し、そこから出発して今後人間が辿るべき道を説いた本。結局のところ、環境との関わりかた。「自由主義」への批判としか読めなかった。その意味では期待外れの一冊となった。

「組織文化を変える」(K.S.キャメロン、R.E.クイン)

  • ミシガン大学ビジネススクール教授による「企業文化マネジメント論」。家族文化、イノベーション文化、官僚文化、マーケット文化の4つを基準とするが、どれか一つが好ましいとするのではなく、企業の置かれている環境、成長段階等によって変革させることや、トップの戦略との適合性を重視している。ダウンロードした付録で現在のうちの文化を分析してみたい。

「微分・積分を知らずに経営を語るな」(内山 力)

  • 経営の課題を解決する際に、微分・積分の考え方が鍵であることを比較的分かりやすく解説している。タイトルに反して?やさしい解説書。ただ、MBAなどの基礎知識のない人は「ふーん」で終わってしまうかも。

購入:

「最強のコスト削減」(A.T.カーニー編)、「昇進者の心得」(Diamondoハーバードビジネスレビュー編)

2009年4月5日日曜日

パスポート

5月でパスポートの期限が切れるため、1日に申請した。受け取りは日曜日にできるので久々中華街にでも寄ってみたい。

読了:
「シナジー・マーケティング」(D.A.アーカー)
  • 「サイロを如何に打ち破って効果的なマーケティングを行うか」というある意味古典的な課題に対するアーカーの解答といった感じの本。ただ、これが答えと断定するのではなく、企業の実情に合わせてCMOがとるべき戦略を網羅しているだけのように思われる。逆にそれほど難しい課題という事なのかも。

「天下人を育てた参謀の知略」(百瀬明治)

  • 大河ドラマの主役である直江兼続をはじめとする参謀たちが、如何に大名に影響を与えたかが理解できた。その中でも兼続だけは「御盛り役」ではなく、年上の主人に影響を与えたという点で特筆すべき能力の持ち主と言えるのかもしれない。

「戦略キャンプ」(松山雅樹、森田元、田中宏明、佐藤俊行)

  • 課題解決のための「戦略キャンプ」の意義・進め方がケースに沿って解説されている。ファシリテーションの方法など参考になる点が多かったので、キャンプではないが、戦略会議の際などに実践したいと思う。本当は当社もこのくらい時間と労力をかけるべきなのであろうが・・・

「ストロベリーナイト」(誉田哲也)

  • 猟奇的連続殺人事件を追う女性刑事とそれを取り巻くメンバーが生き生きしているのが面白かった。シリーズ化されたのもうなずける。ただ、東大法学部→キャリア官僚のキャラクターが、いかにも「大衆受け」するステレオタイプで描かれているのは、東大法OBとしては「ちょっとなー」というところ。同じ著者の「ジウ」を読もうか迷っている。

「諜報的生活の技術」(佐藤優)

  • 佐藤氏の著作としては、本人のいうように「世俗化」されたもの。しかし、知的水準は高い。第二章以降の鈴木宗男氏、アントニオ猪木氏らとの対談が特に良い。

「中村俊輔 スコットランドからの喝采」(マーティン・グレイグ)4/1購入

  • 日本のサッカー選手について、外国のジャーナリストが書いた本というのは初めてでは?レッジーナ以降の俊輔がどのうような成長の軌跡を辿ったかがスコットランド人の目で書かれている。マンU戦のフリーキックがどれほどのインパクトを残したかなどは勿論だが、レッジーナやセルティックが俊輔の入団を契機に経営革新し、成長軌道に乗っているというのが非常に興味深い。球団経営にスターの存在がもたらす影響を示した本という観点から見るのも一興。

購入:

「昭和史」(半藤一利)、「世界の知で創る」(野中郁次郎、徳岡晃一郎)

その他:

マリノスはどん底。俊輔が帰ってきてくれるのを待つしかないか?一方バルサはFIFAウィルス(こんなのあるんだと今朝初めて知った。でも言いえて妙)にも罹らず勝利。明日レアルはどうかな?

2009年3月29日日曜日

本棚整理(続き)

新しい本棚の組み立てが終わり、本も戻した。ただ、意外に収納力が上がっていなかったので、思い切って古い本を処分することにした。第一次候補約50冊が決まった。

読了:
「企業変革の核心」(J.P.コッター)
  • Sense of urgency を如何に有するかで改革は決まる。というのはその通りだと思う。しかしながら本来改革は危機が表面化する前に開始するのが正しいので、Sense of urgencyを持たないのが普通。どう解決するかが一流の変革リーダーなのではないか?

「動的平衡」(福岡伸一)

  • 福岡氏の著作は3冊目だが、これが一番面白かった。話がダイエットにまで及んでいて楽しく読めた。

「大暴落1929」(J.K.ガルブレイス)

  • 「バブルが崩壊するたびにベストセラーになる」と言われる1冊。今の危機が1929年と似ているところが多いという事が理解できた。ここのところ株価は底を打ったかの状況だが、果たして回復力は本物か?

「職業としての政治・職業としての学問」(M.ウェーバー)

  • 1920年ころの歴史(第一次世界大戦が終了、ロシア革命の直後)を振り返りながら読んだ。「政治」の方が今に続くところが多かったように思った。

「部下の心をつかむセルフコーチング」(K.ルードマン、E.アーランドソン)

  • α男のタイプ別診断では戦略家+実務家と出た。確かに思い当たる節がある。もう少し周りに任せる度合いを大きくしていかないと厳しいと感じた。

購入:

「諜報的生活の技術」(佐藤優)、「組織文化を変える」(キムS.キャメロン、ロバートE.クイン)、「戦略実行のプレミアム」(ロバートS.キャプラン、デビッドP.ノートン)、「微分・積分を知らずに経営を語るな」(内山力)

その他:

日本はバーレーンに何とか勝利。あと1勝で南アフリカ行きの切符を手に出来る。しかしながら監督の自画自賛ほどこのチームに実力があるのだろうか?折角サイドを切り崩しても(内田も長友もそれなりに機能していた思うが)センタリングを単純に上げられない。玉田、達也、大久保の誰に190センチのバックを振り切って決める力があるのか?そうなると更に何とかしようとして時間がかかり、相手の守備に防がれてしまう。これでは世界で全く通じない。本戦の監督はやはり交代させるべきだ、と考えるのは私一人ではないだろう。

2009年3月20日金曜日

本棚の整理

前からこの三連休の「宿題」だった本棚の整理に着手。買い替え予定の古いシェルフを空にした。思い切って古い本を処分しようと考えていたが、中々難しい。恐らく読み返すことのないものが大半なのだろうが・・・

今週ここまでの読了(読みかけだった本を一気に片付けた5日間だった):
「リーダーシップとニューサイエンス」(M.ウィートリー)
  • ケン・ブランチャード推薦ということで期待したのだが、正直なところ難解。カオスなどの考え方が現実の世界でどう関連してくるのかについては、最終章のみで、しかも引用されている例も企業経営におけるリーダーシップとは遠いように感じた。

「擦り合わせ思考力」(辺見芳弘)

  • BCG、アディダス、東ハトでの経験から日本人ならではの「擦り合わせ」で如何に競争優位を作れるか描かれている。経験に基づく考察は参考になった。東ハトでのロジスティックス失敗のエピソードを何処かで読んだ気がしていたのだが、読み終えた後で佐山氏の「社長の器」で辺見氏が語ったのを思い出した。毎度感じるが、BCG出身者の方がマッキンゼー出身者に比べると「泥臭い」。これはファームの文化?それとも大前氏と堀氏の違い?

「脳を活かす生活術」(茂木健一郎)

  • シリーズの3作目。基本は同じ、勉強でも、仕事でも生活でも。脳をきちんと鍛えることが必要。いまのところ「仕事術」が一番役立っている。

「偉大なる選択」(S.コヴィー、D.ハッチ)

  • 細切れに読んでいた本を最後に一気に読み終えた。エピソード一つ一つの重みもさることながら、「使命感」をきちんと持って生きている人の多いことに感銘を受けた。結局のところ、最後の最後でどう判断し、どう前向きに生きられるかなのか?「生活術」にも通じるのではないか?

「後藤田正春」(保阪正康)

  • 後藤田さんの印象は、政界入りが遅かったことと、その割りに重要なポジションに就いていた点くらいしか印象になかったのだが、内務省から自衛隊(警察予備隊)発足への関わり、警察庁長官としての苦労から初めての選挙での失敗等知らなかった半生を改めてみると、一度総理にしてみたかったと思った。今の与野党にここまでの政治家はいないのでは。

「ビジネスリーダー論」(J.P.コッター)

  • 80年ころのコッター「処女作」。ゼネラルマネジャーが学者の考える「To-be-model」と如何に異なっているのかをあらわしている点で、ミンツバーグの「マネージャーの仕事」に通じるところ大。「アジェンダ」を如何にセットし、取り組むかについてマネジャーの仕事として重視しているのが特徴といえよう。

購入:

「戦略キャンプ」(IBMビジネスコンサルティング 松山雅樹監修、森田元・田中宏明・佐藤俊行)

2009年3月15日日曜日

1周忌&テニス復活

昨日は父の一周忌。久々に親戚が集まった。料理も良かったが、気疲れしたというのが正直なところ。それにしても、当然のことながら「年寄りばかり」になったものだ。
今日からテニスに復帰。無理をしそうになって途中で休憩したが、思いのほか良いボールが返せた(特にフォアボレー)しばらくはテーピングをして無理しないようにしよう。

先週後半の読了は1冊のみ:
「金融危機の経済学」(岩田規久男)
  • サブプライムの問題から発生して、今日に至るまでの危機の広がりを丁寧に解説している。今まで読んだ中では「振り返り」として一番良いのではないか。ただし、今後の再発防止策が「金融機関の資本規制によるレバレッジの抑制」というのは寂しかった。格付け機関の問題は?金融工学を活用した商品の今後の有り様は?などもっとあるのではないだろうか。この点が少し物足りなさを覚えた。

購入:

「ビジネス・リーダー論」(J.P.コッター)、「企業変革の核心」(J.P.コッター)、「シナジー・マーケティング」(D.A.アーカー)、「部下の心をつかむセルフ・コーチング」(K.ルードマン、E.アーランドソン)、「天下人を育てた参謀の知略」(百瀬明治)

その他:

マリノスはやっとスコアレスドロー。フロンターレと共に神奈川県勢は未だ勝ち星なし。何と新潟が連勝。ますます波乱の一年になりそうな気配だ。

明日朝はWBCキューバ戦。早起きする人が多いのだろうな。

2009年3月10日火曜日

AFC開幕

ガンバもグランパスも良いスタートを切ったようだ。フロンターレとアントラーズを含め、恐らく一次リーグは日本勢は全て勝ち上がるだろう。Jはその位当然だと思う。「来年はマリノス」と期待したいが、黄金時代再来にはまだ数年かかるかな。

現時点の読了:
「マッキンゼー式 最強の成長戦略」(P.ヴィギュエリ、S.スミット、M.バグハイ)
  • 今だからこそ?必要な成長戦略論。市場を細分化して考えようとは、T.レビットの「マーケティングマイオピア」やJ.ウェルチが後半掲げた「市場を大きく捉えよ」というコンセプトとある意味真っ向から対立するコンセプトだが、今うちが置かれている環境を考えると示唆に富んでいると思う。M&Aを含めた二つの戦略がOragnic(有機的な)成長を大きく上回る貢献をしているという実態を果たして現在の環境下日本の経営者がどれほど理解できるだろうか?

「IFRS」(PwC)

  • うちは外資系なのでIFRSは「お馴染み」だが、これから日本企業はどうするのか興味があって買ってみた一冊。ブランドの評価やリースの会計処理からM&Aへの影響まで、経営戦略への意味合いが比較的分かりやすく書かれている。それにしても会計事務所は同じことを繰り返すのだろうか?今のPwCはかつてAndersen Consulting (AC)とArthur Andersen (AA)双方にコンサル機能を持っていたのとよく似ている。AAがEnronと共に消滅を余儀なくされた歴史まで追いかけるのだろうか?

2009年3月8日日曜日

J開幕

昨日からJ開幕。マリノスは広島に惨敗。アントラーズとガンバが強そうだが、AFCが始まると調整に苦労するのではないか?早くも残留争いを予想するとジェフ、ジュビロ、ヴィッセルあたりか。残念ながらマリノスもこの集団に加わりかねない厳しい展開が待っていそう。(組み立てまではいけるので、決定力頼みなのはオール日本人の代表と共通。俊輔が戻ってきたとして彼頼みになるのまで共通。情けなや!)

今週の成果:
読了
「ハーバードケネディスクールからのメッセージ」(池田洋一郎)
  • 同じ「留学モノ」では岩瀬大輔氏の「ハーバードMBA留学記」に軍配を上げる。確かに著者はキャンパスだけでなく、世界を飛び回り貴重な経験をされたのは認める。そのことが彼にとって大きな意味をもったのだということも伝わってくる。ただ、彼が「MOF官僚」という肩書きを使わずにはこれらの経験はありえなかったのではないか?池田氏はそのことをどこまで意識しているのか?少なくとも文章からはいまひとつ感じられなかった。彼が留学経験を今後どう活かすのか?Taxpayerとして監視していかなければならないと思う。

「市場の変相」(M.エラリアン)

  • 「現在の金融危機をいち早く予想した」とされる一人。単純な「金融経済=悪」という論調でないのが好印象。

「大事なことだけ、ちゃんとやれ」(J.キルツほか)

  • クラフト、ナビスコ、ジレットでCEOを歴任した著書の体験的な経営論。バフェットから高く評価されるということだが、株主一辺倒ではなく、顧客に目線が行っている点で、単なるコストカッターではないと言うことだろう。ただ、そうした経営者でも一旦マスコミに目をつけられると「稀代の悪党」になってしまうという。全てのステークホルダーを満足させるのは不可能という事を証明しているのかもしれない。

「クリエイティブ都市論」(R.フロリダ)

  • この人のメガリージョンの考え方は、大前の地域国家や、ポーターのモデルなどにも通じているが、ボヘミアンとゲイのいる都市が暮らしやすいといのは確かに一見すると信じがたい議論に思える。かつて済んでいたRTPもメガリージョンを形成しているが、確かに暮らしやすかったことが思い出された。東京圏について非常に大きなポテンシャルを評価してくれているが、果たして「東京集中」の悪いところばかり強調する政治に期待できるのだろうか?

購入:

「大暴落1929」(J.K.ガルブレイス)、「職業としての政治・職業としての学問」(M.ウェーバー)、「金融危機の経済学」(岩田規久男)、「人間の未来」(竹田青詞)

その他:

前回書いた霞ヶ関の考え方からすると、西松建設事件の捜査は「国策捜査」の臭いがプンプンする。報告書の記載にも拘らず逮捕というのは異例だろう。また、本当に西松だけか?他のゼネコンはどうか?マスコミの突っ込みは相変わらず浅い。昨日まで反麻生が手のひらを返したように反小沢になる夕刊紙は何がお望みなのだろう?

バルサ久々の勝利。それにしてもエトーは何回外せば気が済むのか!?

2009年3月1日日曜日

さーん月

激動(痛)?の2月が終わり3月に突入。昨日はようやくジムで身体ならし。で、今日は筋肉痛。久々だが、やはり元気に越したことはない。今日は医療費還付の書類作成も完了。毎度のことながら、面倒な作業だ。e-TAXとやらは、PCの付属機器を購入しなければならないので、納税者の立場で考えられていない。これも利権?

読了:今週は6冊
「リーダーシップからフォロワーシップへ」(中竹竜二)
  • 早稲田の現ラグビー監督のリーダーシップ論。サーバントリーダーシップやら第5水準のリーダーシップ(ビジョナリーカンパニー2)に通じるのではないかとの感想。本当に強い組織を作るには、トップだけがリーダーシップを持っていてもダメ。あらゆるフォロワーがリーダーでなければならない。個人的にも「やり遂げた」実感のあるプロジェクトは全て共通していた。それにしてもラグビーの指導者に比べ日本のサッカー指導者の本は少ないのでは?

「経営者に贈る5つの質問」(P.ドラッカー)

  • 非営利組織の経営はかくあるべしというのが元々の趣旨であるが、一般企業にも充分役立つ。これらの質問は「マネジメント」とか「現代の経営」の頃から一貫して出されている。それだけ実行するのが難しいということなのだろう。

「マンデーモーニングリーダーシップ」(D.コットレル)

  • リーダーシップ実践書としては、高いレベルのものだと思う。環境の違いはあるにせよ、日本の企業でも考えなければならない項目が多かった。

「ビジネスインテリジェンス」(北岡 元)

  • Competitive Analysisとは何か解説された本。経営戦略論では静態的なため「古い」とされつつある「5フォースモデル」に光が当たっていたりするのが面白い。「自分ならどうするか」ではなく、「競争相手の社長はどう動くか」がポイントであること。経営戦略を策定する立場との違いなど、参考になる。確かに往々にしてこれらの点は忘れがちになる。

「起業家の本質」(堀紘一ほか)

  • パナソニック、ホンダ、ソニー、京セラといった「ベンチャー」はいかに「グローバル企業」にまで伸し上ったか、その中で起業家はどう動いたか、周りの観察だけでなく、松下幸之助や盛田昭夫自らの文章も読めてよかった。

「コンサルティング実践講座」(須藤実和)

  • 経営コンサルとして最低限抑えるべきノウハウが網羅されている。プレゼンに多くページを割いているのがユニークなところ。

購入:

「市場の変相」(M.エラリアン)、「大事なことだけ、ちゃんとやれ!」(J.キルツ)、

「マッキンぜー式最強の成長戦略」(P.ヴィキュエリ、S.スミット、M.バグベイ)、

「脳を活かす生活術」(茂木健一郎)、「IFRS」(PwC)、

「リーダーシップとニューサイエンス」(M.ウィートリー)、「動体平衡」(福岡伸一)、

「擦り合わせ思考力」(辺見芳弘)、「ストロベリーナイト」(誉田哲也)

2009年2月22日日曜日

クラス会

昨夜は17回目のクラス会。いつになく深刻な集まりだった。卒業後27年ということで、皆それなりに責任あるポジションになったことで、一層深刻度合いが高いのだろう。金融機関、メーカー、役人それぞれ見方は違うが今回の経済危機が皆を直撃しているのを感じた。面白かったのは霞ヶ関の連中。よほど政権交代が嫌なのだろう。「ほとぼりが冷めるまで地方にいたい」というのが本音のようだ。

読了:
「読まない力」(養老孟司)
  • クラス会の往復で読みきった。政治が嫌いと言いながら、結構ポイントをついた文章が並んでいて面白かった。「幸せって何?」という問いかけがちりばめられているという印象を持った。ここでも考える力が減っていることを憂う記述。「一体この国はどうなってしまうのだろう?」

購入:

「起業家の本質」(堀紘一、松下幸之助ほか)、「コンサルティング実践講座」(須藤実和)、「クリエイティブ都市論」(R.フロリダ)

その他:

ダービーでエスパニョールがバルサに勝利。カンプノウでは27年ぶりの勝利だとか。一方レアルは大勝。勝ち点差が7まで縮まった。

今週末は身体を動かそう!再来週にはテニス復活が目標。

2009年2月21日土曜日

クラス会

今日は大学のクラス会。詳細は明日

読了:
「人脈力」(岡島悦子)
  • この人もセレンディピティをちゃんと捕まえた一人。自分のブランドを確立する点は何とか見習いたいものだ。

「さらばアメリカ」(大前研一)

  • 大前氏ならではのアメリカ論。むりやりの人類学に持っていかないところが良い。大前氏も書いているが、生活してみた実感としてアメリカは豊かだった。大学の力についてもAgree。早晩アメリカは復活するのではないかと個人的には思う。それに引き換え日本は・・・

「回復力」(畑村洋太郎)

  • 誰でも鬱になる。失敗したときの対処法として参考になる。

「ビジネス<勝負脳>」(林 成之)

  • 星野ジャパンはなぜ勝てなかったか、なでしことの差を脳医学の観点で考えるというのが面白い。今回のWBCは「サムライジャパン」さて結果は?岡田ジャパンと比べてみよう。

「リーダーシップの本質」(堀 紘一)

  • BCG以降の堀氏の本の中では一番の本ではないか。多くの経営者が側に置いているというのもあながち嘘ではあるまい。リーダーに求められるものが網羅的かつコンパクトに纏まっていると思う。

購入:

「マンデーモーニングリーダーシップ」(D.コットレル)、「ビジネスインテリジェンス」(北岡元)、

「経営者に贈る5つの質問」(P.F.ドラッカー)

2009年2月15日日曜日

2月15日

読了:
「ローマ亡き後の地中海世界」(下)(塩野七生)
  • 西ローマ帝国滅亡から1,000年あまりの地中海における覇権争いというか海賊の歴史といった趣の本。下巻はビザンチン帝国滅亡後におけるトルコ対キリスト教国のパワーゲームが記されている。フランス、スペインに対する記述の「冷たさ」を見るにつけ、著者は「イタリア人」なんだなと妙に納得。一方で各国の活動の遅さは今の我が国に通ずるところがあると感じながら読み終えた。

購入:

「リーダーシップの本質(新版)」(堀 紘一)、「リーダーシップからフォロワーシップへ」(中竹竜二)

「ビジネス<勝負脳>」(林 成之)、「読まない力」(養老孟司)

その他:

遂にバルサの連勝ストップ。でも最後に追いつくのは底力の差だろう。明日のレアルの結果が楽しみになった(意外にお付き合いが良い?)

2009年2月14日土曜日

スコアレスドロー

オーストラリア戦は結局スコアレスドロー。見ていて非常に歯がゆい試合だった。決定的なチャンスを作らせなかった事を持って「半歩前進」と見る向きが多いようだが、私には内容でも完敗に思えた。結局個々の選手の力は相手の方が勝っていたし、厳しい試合の経験の差は埋められようも無いくらい深かった。
気になったのは選手の走力の無さ。フォワード陣のゴール前への走り方・入り方はあれで良いのか?質・量共に合格は田中のみと思われる。その他中盤からの押し上げもオシム時代から後退している。本当にW杯ベスト4を目指すのなら、30%の走力向上が必要だろう。

今週後半の読書記録
読了:
「資本主義はなぜ自壊したのか」(中谷巌)
  • 「改革派からの転向の書」としてもてはやされているようだが、グローバリズムにこれほどまでに組み込まれた日本について、「アメリカとは文化が違うから自由資本主義はNGです。ブータンやキューバは幸せです」などと言ったとしても何の解決にもならない。目指すべき方向についても「エッ?」せめて北欧の良いところを見習い「高負担・高福祉」を目指しましょう位「転向」して欲しかった。霞ヶ関に擦り寄って政府の審議委員になりたいのだろうか?と真意を疑いたくなった。

「正しく決める力」(三谷宏治)

  • 三谷さん、相変わらず切れ味抜群です。ACの頃、「Macを10倍売るにはどうするか」など三谷教室で考えたことがかなり身になったのを思い出す。サバイバルゲームの効用は私もやってみて大いに共感!正しい質問をすることについては、どんどんやっていこうと思う。

その他:

久々にマッサージに行った。左足を庇ったため、逆に右足に疲労が溜まっていて、痛かった(涙)。

2009年2月11日水曜日

今日はオーストラリア戦

最低でも引き分けが監督留任の条件だろう。相手のコンディション不良に頼らざるを得ないのは真に情けない。今のフル代表にはそのくらいの危機感を持っている。今晩そんな危惧を吹き飛ばして欲しい。

読了:
「現場力復権」(遠藤功)
  • 3部作に続く「現場力」もの。現場、見える化など上辺だけ繕った企業の続出に「元祖」が待ったをかけたという趣の本と言えるのではないか。10年以上前、一緒に仕事をしたときから遠藤さんの姿勢は変わっていない。そういえば遠藤さんはよくジーコの本を引き合いに出していたのを思い出した。

「幕末史」(半藤一利)

  • ペリー来訪から西南戦争までの約25年のハイライトが纏まった本だと思う。改めて見てもそれぞれの立場で、若い登場人物たちがもがきながら突っ走った様子は面白い。半藤氏は登場人物たち自身何のための倒幕→新政府樹立かという理由・ビジョンが描けていなかった、というのを基本としているよう感じられた。一人そうしたことを意識したのが大久保利通だったのだろう。数多くの作家がそれぞれの視点から作品を書けるということ一つをとっても、今に至る日本史の一大ターニングポイントであったのだと、今更考えた。

購入:

「回復力」(畑村洋太郎)、「人脈力」(岡島悦子)、「さらばアメリカ」(大前研一)

その他:

明日からは杖なしで出勤できそうだ。この何日間は大きな社会勉強であった。何より分かったのが、都心のターミナルと呼ばれる駅のバリアが如何に高いかだ。新宿も渋谷もとにかくエレベータの数は少ないし、乗り換えが不便。あくまでも「健常者」の目線で設計されている。グランドデザインはこんな所でも欠落している。高齢化社会進展と共にこれらのバリアが街の衰退に繋がるのではないだろうか?

2009年2月9日月曜日

2月9日

相変わらず松葉杖での出勤。階段を下りるのはまだ怖い。

読了:
「クオリア立国論」(茂木健一郎)
  • クオリアを大事にすることが差別化に繋がるということのようだ。ミシュランも色々言われるが一応星獲得のレストラン数は東京が世界一とも聞く。フランス人との共通点、欧米人とのクオリアの捉え方の違いなど個々のエピソードはそれなりに面白かったが・・・
「ダメな議論」(飯田泰之)
  • 一見非の打ち所のない議論でも一皮剥けると「トンデモ論」。5つのチェック方法は参考になる。「見てきたような嘘をつく」ことの無い様、自らの言説にはきちんと責任を持ちたいと思わせる。

「経営者の品格」(プレジデント編)

  • 繰り返し出てくるのは松下、盛田、本田の3人。その他(土光さんなど)は限られるばかり。古い雑誌記事の抜粋ではあるが、結局のところ現在の経営者にこの人たちに匹敵する大物がいなくなったということなのだろう。

その他:

バルサは10連勝!でも追うレアルも7連勝と必死に食い下がる。どちらが先に躓くか?次節あたりひと波乱?

フィンランド戦は戦前予想が良い方に大外れ!でも勝ちがオーストラリア戦にそのまま繋がるとは考えられない。日本が有利な点はチーム練習の多さ。これで豪州とはやっと互角と見るべきだろう。W杯出場を第一とするなら、まずは負けない試合ができるか?正に試金石!

2009年2月7日土曜日

松葉杖つき通勤

読了:(記入漏れ)
「行動科学分析マネジメント」(舞田、杉山)
  • ケースはちょっと安っぽかったが、考え方は良く伝わってきた。日常のマネジメントにどう活用するか考える価値あり。

購入:

「資本主義はなぜ自壊したのか」(中谷巌)、「ハーバード・ケネディスクールからのメッセージ」(池田洋一郎)

その他:

松葉杖をつきながら通勤して感じたのは、「バリアフリー」がうわべだけであることだ。多くの駅には確かにエレベータが設置されてはいるが、ホームが狭くてラッシュ時などは人の波でそこまでたどり着けないような所もあるし、後から文字通り「とってつけた」為に非常に不便な位置にあったりする。結局遠回りせざるを得ないのが実情。

もう一点、優先席ですら中々席を譲ってもらえない現実。目が合うといきなり「寝たふり」モードに入る人(どちらかというと比較的若年の男性)がなんと多いことか!昨日の京王線は結局空いた席に自らすすんで座るしかなかった。また、全席優先の市営地下鉄では譲ってもらえたのだが、その若者は「どうぞ」ではなく、「座りますか?」疑問形かよ!前回怪我をしたとき(7年前)の方がまだましだった。それでも譲ってくれる人はまだいるので、そのときには、きちんと「ありがとうございます!」と言おう。

2009年2月3日火曜日

2月第一弾

今月は早々に肉離れを起こし、安静でスタート。情けない・・・
お陰で?読みかけの本が良いペースで片付いた。

読了:
「ジェネラル・ルージュの凱旋」(海堂 尊)
  • 白鳥があまり出てこない第三弾。ナイチンゲールの沈黙との時間的なオーバーラップというのは斬新な手法。内容は最早ミステリーというよりは社会派エンターテインメントと言うべきもの。今の医療現場の実情が良く出ている(のだろう)。解説にもあったが、映画・TVとも田口・白鳥のイメージと違う配役だと改めて思う。(もっともボーンコレクターでライムが黒人になった例もあるか。)

「レバレッジ・マネジメント」(本田直之)

  • 意外に共感できる「経営のポイント集」だった。

「マネー力」(大前研一)

  • マネーに関する昨年の記事再録という色合いは強いが、読み終えて早速投資一覧を更新した。さて、今年の原資はどこに投資するか・・・

「世界潮流の読み方」(ビル・エモット)

  • 英「エコノミスト」的な世界の見方。小泉純一郎の評価が高いのが典型。ポスト小泉3首相の哲学の無さというか官僚による操られ方を見ると、著者の読みと反してこの先日本の没落が見えてならない。

「できそこないの男たち」(福岡伸一)

  • 「生物と無生物とのあいだ」も面白かったが、この本も性決定のメカニズムを素人にもかなり分かりやすく説明しており負けていなかった。ただ、最後に出てくるハーバードの教授のエピソードは正直なくて良かった。

その他:

バルサも少し疲れ気味のようだ。次節はCB3人不在をどう埋めるか。それでもメッシ・エトー・アンリに加えボージャンの調子が上がってきたので、この際超超攻撃的布陣で乗り切って欲しい。

明日は日本対フィンランド。湘南に練習試合で負けている相手だが、快勝といけるか?結局1点差の勝ち→消化不良でサポーターブーイング→岡田の言い訳的なエンディングではないか?オーストラリア戦では俊輔とヤットのマークが間違いなくきつくなり、10月のウズベキスタン戦と同様の戦いになると思われる。また引き分け以下ということなら、いよいよ監督交代しないと二位通過も危うくなる!明日の戦い方で11日の結果も更に良く見えてくるだろう。

2009年1月31日土曜日

男道

もう一冊あった!
「男道」(清原和博)
  • もっとG球団の批判を展開しているかと思っていたが、意外に控えめ。先々のことを考えているのかな?トーリ監督のヤンキーズ批判とはずいぶん違う?読み終わって思ったのは、「清原がメジャーにいっていたらどうだったろう」という点。もっと記憶に残る打者で終われていたのではないか?

マネジメント ほか

今週は重たい本が多かったように思う。

読了:
「マネジメント」(P.ドラッカー)
  • 「トップマネジメントは何をしなければならないか」はすべて網羅されていると言っても過言ではない。その点では究極の経営書ではないか。折に触れ見直したい。

「『知の衰退』からいかに脱出するか?」(大前研一)

  • 久々の大前流「日本人論」。日頃から提起している「正解のない社会でどう生きるか」、「英語、財務、ITの重要性」といった課題を単に読ませるだけではなく、考えさせようという試みが面白かった。チェックポイントではいくつか当てはまるところがあり、自らも考える力が減退しているのではないかと危機感を持つ。

「どうすればビジネスチャンスを逃さないか」(J.チャンピー)

  • リエンジブーム真っ只中のころDukeに講演に来たチャンピーに会ったことを思い出した。プロセスをどうするかという切り口について「改善」に慣れている日本人は抜本的なリエンジになじむだろうかといった話をした。この本は日本ではあまり知られていない会社を題材に、戦略論を展開している。しかし、面白いのは万能薬はないと明確にしていること。リエンジで懲りた?

「事実に基づいた経営」(J.フェファー、R.サットン)

  • 「世の中のGuruが説く理論は半分しか正しくない」というのが一貫して流れるテーマ。上の本も似たようなところがある。今週読み終えた本すべて共通しているのが、「どうすべきか」は自分の頭で考えろ!という点。安易に答えを求めず、考え抜くことが結局一番重要ということなのだろう。

購入:

「レバレッジ経営術」(本田直之)、「クオリア立国論」(茂木健一郎)、「ローマ亡き後の地中海世界(下)」(塩野七生)、「現場力復権」(遠藤功)、「正しく決める力」(三谷宏治)

遠藤さん、三谷さんと懐かしい人の本が並んでいたので同時購入

その他:

1)前回「楽勝か?」としたバーレーンによもやの敗戦。結局俊輔&ヤットがいないとダメというのをライバルに曝しただけ。予選は何とかなっても、この監督で本番は戦えないだろう。2010も予選リーグ敗退とその結果一層のサッカー離れという負のスパイラル持続が益々危惧される。

2)「かんぽの宿」売却を巡る報道で、サンクコストを理解していない記事が何と多いことか。購入時の投資金額をベースに、今これらの施設を売却など出来るはずもないし、そんな事を解答したらファイナンスの成績は間違いなくF!まともなジャーナリストはいないのか!

2009年1月25日日曜日

1月19日~25日

読了:
「グランズウェル」(C.リー、J.バーノフ)
  • フォレスターリサーチっぽい内容。日本企業はこのうねりにどう立ち向かうか。単純なWeb2.0戦略ではNG?

「グローバルマインド」(藤井清孝)

  • 著者は大学の同期のよう。今のところ出発点の違いが結果を大きく変えている。さて私はこれからどうすべきか?

「CEOを育てる」(R.チャラン)

  • 毎度のGE礼賛とは幾分違う「徒弟制度の勧め」。でも「未来のリーダーへの手紙」の方が良かった!

「大激震」(堺屋太一)

  • 正直がっかりした。通産官僚時代からの自慢オンパレード!唯一面白かったのは「歴史街道」のすすめ。

「白洲次郎 占領を背負った男」(北 康利)

  • 白洲次郎はスポーツカーに乗った写真くらいしか記憶になかったのだが、改めてその仕事の濃さが理解できた。構想力・実行力や理想主義など何となく坂本竜馬と重なった。

購入:

「知の衰退からいかに脱出するか?」(大前研一)、「事実に基づいた経営」(J.フェファー、R.サットン)、「こうすればビジネスチャンスを逃さない」(J.チャンピー)、「経営者の品格」(プレジデント編)

その他:

バルサは今週も大勝。リーガ、CL、国王杯3冠も夢ではない?

今週はアジアカップ予選。今回も「外弁慶」状態?であれば2点差で完勝!

2009年1月18日日曜日

読書記録:2週間分

読了:


「起きていることはすべて正しい」(勝間)

  • セレンディピティをいかに捕まえるか。これが鍵?幸運の女神には後ろ髪がないという。正月から読んだ一連の本すべて共通だが、要は自分が何をするか次第なのだろう。

「科学のクオリア」(茂木)


「脳は天才だ」(茂木)



  • 日本の最前線の科学が分かりやすく解説されている2冊。ようやくというか改めて「クオリア」の意味が分かった。

「すべての経済はバブルに通ずる」(小幡)



  • 今回の金融危機後に発行された書籍の中で、いまのところ一番論理の切れ味が良い本。経済はねずみ講と言い切るスタートから興味深く読めた。

「資本主義は嫌いですか」(竹森)



  • この本も流石東洋経済がベスト1と評価しただけのことはある。特に2005年の学会と金融危機初期の中央銀行の対応との関係は面白かった。2009年1月段階での評価を聴いてみたい。

「リーダーパワー」(ナイ)



  • クリントン次期国務長官がソフトパワーを重視すると言い始めたのもこの人の影響だろう。後々まで残したい1冊。

「アダムスミス」(堂目)

  • アダムスミスの業績が良くまとまっていると思う。単に自由放任を主張していたのではないという事を初めて知った。

「マネジメント」(上)(ドラッカー)

「白洲次郎 占領を背負った男」(上)(北)

この2冊はすべて読んだ後に感想を加えることにする。

購入:

「行動分析マネジメント」(舞田竜宣、杉山尚子)、「ダメな議論」(飯田泰之)、

「白洲次郎 占領を背負った男」(上)(下)(北康利)、「後藤田正春」(保阪正康)、

「ジェネラルルージュの凱旋」(上)(下)(海堂尊)、「大激震」(堺屋太一)、

「CEOを育てる」(ラム・チャラン)、「グローバルマインド」(藤井清孝)

「男道」(清原和博)、「マネー力」(大前研一)

風邪&出張の影響で未読がだいぶ溜まってしまった。今週から挽回じゃ!

その他:

バルサ強し!デポルティーボが弱すぎる!!レアルはどうかな?

ナチュラルに張替えてからボレーの感触が良くなった!今期皆勤まで後1回!頑張ろう

2009年1月4日日曜日

間違いだらけの経済政策+脳にいいことだけをやりなさい

本日の成果


読了:
「間違いだらけの経済政策」榊原英資
  • グローバル化、金融化が不可逆だということ、ただ単純に「モノ作り」と叫ぶだけではNGであること等共感できるところもあるが、新たな経済理論の展開という点では物足りなかった。

「脳にいいことだけをやりなさい」マーシー・シャイモフ

  • 引き寄せの法則、ザ・シークレットなどとも繋がっていたのには驚いた。すべてがうまくいくかどうかはあるが、Positive Thinkingは有効だと思う。要はどれだけ実践できるかだろう

その他

バルサ3-マジョルカ1:後半だけ見たが、一方的な展開。動きはさほど良くなかったので、それでも休み明け初戦をきっちり勝ったのは大きい。この分だと3冠も夢でないか?

2009年1月3日土曜日

2009年ー再開

新年早々茂木健一郎氏の本を立て続けに読んだ。彼に倣ってブログを再開する。
確かにインプットとアウトプットのバランスは大事だと思う。少しずつでも発信してみよう。
読書記録をメインとしていくことにする。

3が日の実績
読了:
「ローマ亡き後の地中海世界(上)」塩野七生
  • 中世ヨーロッパ史をすっかり忘れていた事に呆然。サラセンの意味、十字軍の成果などが再確認できた。それにしてもイタリア人のしたたかさかな!
「脳を活かす勉強法」「脳を活かす仕事術」茂木健一郎
  • タイムプレッシャー、瞬間集中法など真似てみよう。

購入:
「脳を活かす勉強法」「脳を活かす仕事術」「脳にいいことだけをやりなさい」
「起きていることはすべて正しい」「幕末史」
「アダムスミス」「世界潮流の読み方」
「できそこないの男たち」「グランズウェル」