2014年3月30日日曜日

ちょっと早すぎた?頂上対決

F.マリノスはアントラーズとの一戦。昨年は4試合戦い2勝1敗1分けだが、2勝はナビスコカップでのもの。リーグ戦で大迫にやられた印象が残っている。F.マリノスとしてはホームでもあり連敗は避けたいところだった。

しかし結果は1対3で逆転負け。公式戦3連敗となってしまった。TVでも観戦していないので論評はできないが心配な状況だ。4月は連戦が続くので、一刻も早く流れを変えたい。ラッキーボーイになるのは誰?新婚の齋藤・端戸の2人に期待!

読了:
「ビジネスモデル・イノベーション」(ラリー・キーリー他)

  • ビジネスモデルを構成する要素を10に分解(利益モデル、ネットワーク、組織構造、プロセス、商品性能、製品システム、サービス、チャネル、ブランド、顧客エンゲージメント)、イノベーションを起こすためには複数の構成要素で特徴を出すことが不可欠と説く。教科書的といえばその通りだが、自社のビジネスモデルを如何に差別化するかという観点から有効なフレームワークではないか。(評価A)

「改革力」(上山信一)

  • 元マッキンゼーで大阪市の改革に前々任の關市長当時から関わっている著者が、改革のノウハウを説いた一冊。頭でっかちの理論ではなく、数多くのプロジェクトにおける実戦経験がベースになっているのが良い。一方で、「抵抗勢力」の頑固さを見ると、いかに役所にまつわる既得権益の岩盤が硬いかも理解できる。(評価A)

「シンプルな戦略」(山梨広一)

  • こちらは現役のマッキンゼーコンサルタントによる戦略本。久々に本格的な経営戦略指南書を読んだ。日本企業の薄っぺらな戦略を見ると、「ひと言で言える戦略」を作るには、顧客に喜ばれ、競争に勝て、自社が儲かるという要素について、6つのステップに従い、とことん追求しないとダメなことが、どこまで伝わるだろうか?(評価A+)

「90日で成果を出すリーダー」(マイケル・アトキンス)

  • 新任リーダーが成功するために何が必要か、逆にやってはならないことは何か?2003年の初版から10年、説かれていることは色あせていないと実感した。5つのビジネス状況(立ち上げStart-up、立て直しTurnaround、急成長Accelerated growth、軌道修正 Realignment、成功の持続 Sustaining success)で異なる機会と課題にどう取り組むか。新任でなくともリーダーとして学ぶべき点が多かった。(評価A)

「経営革命大全 新装版」(ジョセフ・H・ボイエット、ジミー・T・ボイエット)

  • こちらも2002年に翻訳された本の新装版。リーダーシップ・学習する組織・競争戦略など7つのテーマ別に、1998年当時のGuruがどのような理論を展開していたかが整理されている。改めて新装版を読むと、多くの理論が今も「生きている」ことに驚くだろう。KIT三谷教授による「補論」でも、言及されている本が少ないことが証明している。ある意味経営学は停滞しているのかもしれない。(評価A)


購入:
「問題解決」(高田貴久、岩澤智之)、「ビジネスモデルの教科書」(今枝昌宏)、「ウェブとはすなわち現実社会の未来図である」(小林弘人)、「原発敗戦」(船橋洋一)

2014年3月22日土曜日

ACLとJ1の両立はやはり厳しい

F.マリノスは火曜日のメルボルン・ヴィクトリー戦に敗れ、ACL予選リーグで未だ勝ち星なしの勝ち点1にとどまった。俊輔、ボンバー、伊藤を休ませての遠征ではあったが、グループでは一番「格下」と見られていた相手だったので、言い訳できない敗戦だ。残り3戦で2位まで上がるのは正直厳しくなった。ホーム2戦勝利が最低条件になり・・・最終戦までに広州恒大が1位通過を決めていれば・・・まあ意味のある戦いをしてもらいたい。

ACLは厳しくなったが、先週のヴォルティス戦と併せ、新戦力の融合が更に進んだのはポジティブに捉えたい。俊輔のバックアップとして藤本のトップ下をテストできたことは大きい。彼らだけでなく、佐藤や熊谷も力をつけているので選手層が厚くなり、チーム内の競争が激しくなっている。5月までの連戦を戦い抜くための基礎はできた。ヴァンフォーレにも勝って4連勝だ!

ところでDuke Blue DevilsはNCAAトーナメント1回戦で格下Mercerに敗れ早々に姿を消した。March Madnessを味わうことなくシーズン終了。恐らくParkerとHoodはNBAに行くだろう。来シーズンは有望な1年生が入るので2010年以来の優勝を期待したい。

読了:
「デリバティブとはさみは使いよう」(岩橋健治)
  • 大学の同級生が書いた1冊。オプションなどデリバティブ商品の解説ではなく、企業(特に中小企業)がどのようにデリバティブを活用したらいいのか、また、どんな場合には活用してはいけないのかを解説している。彼は長年デリバティブを売ってきた立場から、今の銀行の問題点についても暗に指摘している。(評価A)
「不変のマーケティング」(神田昌典)
  • 著者が独立後まもなくはじめた「顧客獲得実践会」のニュースレターをベースに、ダイレクト・マーケティングの実戦ノウハウが集約された1冊。紹介されている事例は確かに現在でも通用するものばかり。うちの業界のような規制業種であって、かつチャネル営業の業態であっても、参考となる点は多かった。(評価A)
「リーダーシップ・エッセンシャル」(スティーブン・R・コヴィー)
  • コヴィー博士の主要著作である「7つの習慣」、「第8の習慣」、「第3の案」そして「原則中心のリーダーシップ」などから、リーダーシップに関連するパーツを集約した1冊。自分自身の内面からスタートし、人間関係→チーム→組織へと影響を拡大していくという考え方が、他のリーダーシップ論と違って深い。改めて自分自身を見つめ直すきっかけになる。(評価A+)
購入:
「イノベーション戦略の論理」(原田勉)、「ライアーズ・ポーカー」(マイケル・ルイス)、「リーマン・ショック・コンフィデンシャル」(アンドリュー・ロス・ソーキン)

2014年3月16日日曜日

映画三昧(?)のウィークエンド

この週末は映画2本を見た。

一本目は「それでも夜は明ける」(12 Years a Slave)。ある日突然誘拐され奴隷となった「自由黒人」が、生き延びるために自分を偽り、それでも希望を捨てないで最後に自由を勝ち取るまでのストーリー。アカデミー作品賞を取るだけの力作だった。

二本目はリメイク版の「ロボコップ」。前回制作されたのが1987年ということにややびっくり。「オリジナル」版を生かしながら、マーフィーがもっと人間ぽさを残しているなどディテールに変更が加えられている。マイケル・キートン、ゲイリー・オールマン、サミュエル・L・ジャクソンが脇を固めていて、それなりに面白い映画だった。

F.マリノスはミッドウィークの広州恒大戦を勝ちきれず、ACLでは2試合で勝ち点1にとどまっているが、Jではすべてクリーンシートの3連勝となった。ヴォルティス相手で取りこぼしはないと思ったが、冨澤、伊藤、藤本の得点での快勝だ。サンフレッチェとサガンが敗れたので、早くも全勝はアントラーズとF.マリノスだけになった。次節からは昨年勝てなかった相手との試合が続く。ACLを戦いながらのハードなスケジュールが続くが、「今年は違う」というところを見せて欲しい。

読了」
「領域を超える経営学」(琴坂将広)
  • コンサルタント、経営者の経験を持つ学者という日本ではユニークな経営学者による国際経営学の1冊。国境を超える商流発生から現代に至るまでの国際経営の実態および経営学の変遷が丁寧に描かれている。「テキスト」と呼ぶのに相応しい内容だ。「世界の経営学者はいま何を考えているのか」よりもマイケル・ポーターなどの実践経営学を評価していて、バランスの取れた内容になっている。(評価A)
「宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか」(ロジャー・ペンローズ)
  • ホーキング博士の師匠である著者が、熱力学の第二法則(エントロピー増大の法則)の観点から宇宙の始まりにおける「インフレーション理論」を批判、サイクリカル宇宙論という新たな考えを展開している。数式はほとんど使用されていないが、極めて難解だった。訳者あとがきがなければどうあんったことか・・・(難しすぎて 評価B)
購入:
「経営革命大全 新装版」(ジョセフ・H・ボイエット、ジミー・T・ボイエット)、「不変のマーケティング」(神田昌典)、「リーダーシップ・エッセンシャルズ」(スティーブン・R・コヴィー)、「改革力」(上山信一)

2014年3月9日日曜日

最後はちょっと焦ったけど・・・開幕2連勝

F.マリノスは今節アウェーのエスパルス戦。齋藤のゴールで早々と先制し、その後も優位に試合を進めたが、追加点が決められなかった。ロスタイム大前にきわどいシュートを2本打たれたが、何とか無失点でタイムアップ。昨年に引き続き連勝スタートとなった。この後ACL含む連戦が続き、3月終わりからJでも苦手との対戦が続くので、勝ち点を失わなかったのは大きい。
 2節を終わり全勝は4チーム。中でもサンフレッチェがセレッソに続きフロンターレにも勝って好調を維持している。一方ベガルタ、アルディージャ、ヴォルティスが連敗スタート。次節F.マリノスはヴォルティス戦。申し訳ないが、しっかり勝ち点3をいただこう。

カレッジバスケットボールはいよいよシーズン終盤、March Madness本番を迎える。わがDuke Blue DevilsもACCリーグ最終戦で宿敵UNCを破り、13勝5敗で終了した。アウェーで明らかな格下チームに取りこぼしていたのがトーナメントに向け不安材料だ。今週末はACCのトーナメントが行われ、いよいよNCAAの組み合わせが決まる。ACCトーナメントに優勝すればNo.1シードの可能性があるが、果たしてどうなるか・・・

読了:
「第五の権力」(エリック・シュミット、ジャレッド・コーエン)
  • Googleの会長による著書ということで気になって読んだ。本書では国家・革命・テロリズムなどががどのように変わるかが祖側鎖れている。最終章で著者らは技術とコネクティビティに期待をかけているが、率直なところ誰もがネットワークでつながる世界がそんなにバラ色ではないように感じた。(評価A)

「危機とサバイバル」(ジャック・アタリ)
  • 「ヨーロッパ最高の知性」と称されるアタリ氏の最新作。今世紀に予想される危機を生きのびるために、個人は、企業は、国家は、そして人類は何をすべきか。著者の説く7つのサバイバル戦略はビジネスで成功するためにも必要なものであり、意識しなければと思う。日本については「国家債務危機」に続き悲観的な見方がなされている。(評価A)

「10年後躍進する会社 潰れる会社」(鈴木貴博)
  • 5つの業種(自動車、テレビ、電力、外食、銀行)について現在底流に起こっている動き(自動運転技術、ネット広告、シェールガス革命など)から10年後を予測し、今のプレーヤーがその地位を失う可能性に言及している。富士フィルムが「車が売れなくなったトヨタ」を想定して自らTransformしたように、多くの企業が根本的な立地の変更を想定しなければ、著者の言うように衰退するだろうと考えた。10年後に結果を評価してみたい本だ。(評価A)
購入:
「宇宙の始まりと終わりはなぜ同じなのか」(ロジャー・ペンローズ)、「デリバティブとはさみは使いよう」(岩橋健治)、「デザインする思考力」(東大EMP)、「シンプルな戦略」(山梨広一)、「90日で結果を出すリーダー」(マイケル・ワトキンス)、「ひるまないリーダー」(ジョゼフ・L・バラダッコ)

2014年3月1日土曜日

連敗で迎える開幕。果たしてどうなるか???

J1が開幕した。F.マリノスはスーパーカップの敗戦に続き水曜日ACLで全北現代に完敗した中、アルディージャとホームで初戦を迎える。2試合戦ったことで、準備不足が多少なりとも解消すれば良いが・・・。新戦力では下平が良いし、藤本もそれなりに実力を発揮している。後はトップがどれだけ頑張れるかだ。過密日程の中、去年のような開幕ダッシュは厳しいが、しぶとく勝ちを拾っていかないと今季は厳しい。内容は問わないので、明日こそは今季初勝利を期待する。

今日行われた試合では開幕前予想で降格候補に挙がっている2チーム(ヴォルティス、ヴァンフォーレ)が大量失点で敗れた。その他ではベガルタ、グランパス、セレッソとガンバがホームで敗戦、レイソルが引き分けで、結局ホームで勝利したのはサガンだけだった。ダイジェストで見る限りだが、サンフレッチェ、セレッソ、レイソル、FC東京は上位に来るのではないか。明日初戦を迎えるフロンターレも今年は優勝候補だ。

読了:
「グローバリゼーション・パラドクス」(ダニ・ロドリック)

  • 「ハイパー」グローバリゼーション・民主主義・国家主権の3つ全てを同時に達成することはできない。民主主義・国家主権を優先し、それを通じ(ハイパーではない)グローバリゼーションを目指すべきだ、というのが著者の主張。決して単純な反グローバリゼーションではないのが良い。日本の産業政策への評価が高すぎるように気になる点はあるが、読む価値のあった1冊。(評価A)
「『企業変革』入門」(鈴木博毅)
  • ジャック・ウェルチ、ルー・ガースナー、ゴードン・ベスーンがいかにGE、IBM、コンチネンタル航空の変革に成功したかを、それぞれの著書のポイントを集約する形で1冊にまとめている。進め方の詳細については各企業が置かれた環境で異なるが、やっている事自体は共通していることが改めて理解できた。ウェルチのように内部昇格の経営者でも変革が可能という事をどれだけの日本企業が学べるだろうか?(評価A)
購入:
「10年後躍進する会社 潰れる会社」(鈴木貴博)