2011年以来久々に開催されたキリンカップ準決勝。日本代表はブルガリアに7対2で勝利。7日にボスニア・ヘルツェゴビナと戦うこととなった。
本田が欠場した日本は香川と清武が同時に先発、久々に川島が戻って試合開始。すると4分には柏木がオフサイドぎりぎりで飛び出した岡崎にピンポイントのパス。これを岡崎がしっかり決めて先制。その後ブルガリアが押し返し、きわどいヘディングシュートを放たれたが、川島がはじき出す。前半25分過ぎからは日本のゴールラッシュ。長友のクロスを香川が決めると、岡崎→小林悠→清武(スルー)→香川とつながり3点目。更にはショートコーナーから前線に挙がっていた森重が折り返し吉田が4点目を挙げて試合を決定づける。
後半も清武・酒井宏が右サイドを崩し(どちらの動きも素晴らしかった!)、吉田(CBが2得点!)・宇佐美が決めて6対0とここまでは完璧だったが、この後プレスが効かなくなり2失点。終盤は双方にPKが与えられたが、浅野が決め、川島がストップと日本にとってはこの上もない結果に。欧州のチーム相手に7得点というのはもしかすると最多?
この試合を見ると、常連とそれ以外の差は相変わらず埋まっていないのではないかと感じた。結果を出したのは、先発でなくても多くの試合に出ていた清武と宇佐美で、小林もまずますだったが、金崎と原口の二人は、偏見かもしれないが、闘志が空回りしていて、今回も「俺が俺が!」が出過ぎているし、余計なファウルで良いリズムを壊していた印象が強い。最終予選で使うのは「?」ではないか。また、浅野・遠藤航の「リオ組」も浅野のPK獲得シーン以外見せ場を作れなかった。火曜日は香川も使えない可能性がある中で、こうした選手が結果を出せるか注目だ。
日曜日はYNCグループステージ最終戦。ベガルタにアウェーで勝ってグループステージ突破を決めた。
俊輔不在のリーグ1stステージ開幕戦をホームで落としたマリノスとしては、「雪辱戦」ともいえる重要な試合。ただ、「毎度の事」ながら前半は立ち上がりから押し込まれ、長い距離を走ってのカウンター以外攻撃の形が作れない。遠藤も齋藤も最後まで攻めきれず、伊藤のシュートはポスト直撃。このままスコアレスで折り返しか、と思ったところで今度は俊輔が飛び出し、相手のファウルを誘ってPKを獲得する。これを自ら決めて今日もリードして折り返す。
後半も前半同様の展開になったが、伊藤のパスから齋藤が冷静に流し込んでリードを広げると、あとはマリノスらしく相手の攻撃を抑えて今週もクリーンシートで勝ちきった。
これで2年ぶりの準々決勝進出が決まったのはめでたいが、今後ノックアウトステージを勝ち進むにはまだ力不足だ。守備陣のブロックが低いので、前線との距離が大きく、セカンドボールを納められないのは要改善だし、攻撃陣が結局「個の力」頼みになっているのも同様。カイケは出場機会すら得られないし、マルティノスはこのままではカードが怖いので使えない・・・まあ当面は安易に失点しなくなったのを良しとしよう。
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「ストラテジー・ルールズ」(デイビッド・ヨッフィー、マイケル・クスマノ)、「経営戦略概論」(波頭亮)