2009年3月29日日曜日

本棚整理(続き)

新しい本棚の組み立てが終わり、本も戻した。ただ、意外に収納力が上がっていなかったので、思い切って古い本を処分することにした。第一次候補約50冊が決まった。

読了:
「企業変革の核心」(J.P.コッター)
  • Sense of urgency を如何に有するかで改革は決まる。というのはその通りだと思う。しかしながら本来改革は危機が表面化する前に開始するのが正しいので、Sense of urgencyを持たないのが普通。どう解決するかが一流の変革リーダーなのではないか?

「動的平衡」(福岡伸一)

  • 福岡氏の著作は3冊目だが、これが一番面白かった。話がダイエットにまで及んでいて楽しく読めた。

「大暴落1929」(J.K.ガルブレイス)

  • 「バブルが崩壊するたびにベストセラーになる」と言われる1冊。今の危機が1929年と似ているところが多いという事が理解できた。ここのところ株価は底を打ったかの状況だが、果たして回復力は本物か?

「職業としての政治・職業としての学問」(M.ウェーバー)

  • 1920年ころの歴史(第一次世界大戦が終了、ロシア革命の直後)を振り返りながら読んだ。「政治」の方が今に続くところが多かったように思った。

「部下の心をつかむセルフコーチング」(K.ルードマン、E.アーランドソン)

  • α男のタイプ別診断では戦略家+実務家と出た。確かに思い当たる節がある。もう少し周りに任せる度合いを大きくしていかないと厳しいと感じた。

購入:

「諜報的生活の技術」(佐藤優)、「組織文化を変える」(キムS.キャメロン、ロバートE.クイン)、「戦略実行のプレミアム」(ロバートS.キャプラン、デビッドP.ノートン)、「微分・積分を知らずに経営を語るな」(内山力)

その他:

日本はバーレーンに何とか勝利。あと1勝で南アフリカ行きの切符を手に出来る。しかしながら監督の自画自賛ほどこのチームに実力があるのだろうか?折角サイドを切り崩しても(内田も長友もそれなりに機能していた思うが)センタリングを単純に上げられない。玉田、達也、大久保の誰に190センチのバックを振り切って決める力があるのか?そうなると更に何とかしようとして時間がかかり、相手の守備に防がれてしまう。これでは世界で全く通じない。本戦の監督はやはり交代させるべきだ、と考えるのは私一人ではないだろう。

2009年3月20日金曜日

本棚の整理

前からこの三連休の「宿題」だった本棚の整理に着手。買い替え予定の古いシェルフを空にした。思い切って古い本を処分しようと考えていたが、中々難しい。恐らく読み返すことのないものが大半なのだろうが・・・

今週ここまでの読了(読みかけだった本を一気に片付けた5日間だった):
「リーダーシップとニューサイエンス」(M.ウィートリー)
  • ケン・ブランチャード推薦ということで期待したのだが、正直なところ難解。カオスなどの考え方が現実の世界でどう関連してくるのかについては、最終章のみで、しかも引用されている例も企業経営におけるリーダーシップとは遠いように感じた。

「擦り合わせ思考力」(辺見芳弘)

  • BCG、アディダス、東ハトでの経験から日本人ならではの「擦り合わせ」で如何に競争優位を作れるか描かれている。経験に基づく考察は参考になった。東ハトでのロジスティックス失敗のエピソードを何処かで読んだ気がしていたのだが、読み終えた後で佐山氏の「社長の器」で辺見氏が語ったのを思い出した。毎度感じるが、BCG出身者の方がマッキンゼー出身者に比べると「泥臭い」。これはファームの文化?それとも大前氏と堀氏の違い?

「脳を活かす生活術」(茂木健一郎)

  • シリーズの3作目。基本は同じ、勉強でも、仕事でも生活でも。脳をきちんと鍛えることが必要。いまのところ「仕事術」が一番役立っている。

「偉大なる選択」(S.コヴィー、D.ハッチ)

  • 細切れに読んでいた本を最後に一気に読み終えた。エピソード一つ一つの重みもさることながら、「使命感」をきちんと持って生きている人の多いことに感銘を受けた。結局のところ、最後の最後でどう判断し、どう前向きに生きられるかなのか?「生活術」にも通じるのではないか?

「後藤田正春」(保阪正康)

  • 後藤田さんの印象は、政界入りが遅かったことと、その割りに重要なポジションに就いていた点くらいしか印象になかったのだが、内務省から自衛隊(警察予備隊)発足への関わり、警察庁長官としての苦労から初めての選挙での失敗等知らなかった半生を改めてみると、一度総理にしてみたかったと思った。今の与野党にここまでの政治家はいないのでは。

「ビジネスリーダー論」(J.P.コッター)

  • 80年ころのコッター「処女作」。ゼネラルマネジャーが学者の考える「To-be-model」と如何に異なっているのかをあらわしている点で、ミンツバーグの「マネージャーの仕事」に通じるところ大。「アジェンダ」を如何にセットし、取り組むかについてマネジャーの仕事として重視しているのが特徴といえよう。

購入:

「戦略キャンプ」(IBMビジネスコンサルティング 松山雅樹監修、森田元・田中宏明・佐藤俊行)

2009年3月15日日曜日

1周忌&テニス復活

昨日は父の一周忌。久々に親戚が集まった。料理も良かったが、気疲れしたというのが正直なところ。それにしても、当然のことながら「年寄りばかり」になったものだ。
今日からテニスに復帰。無理をしそうになって途中で休憩したが、思いのほか良いボールが返せた(特にフォアボレー)しばらくはテーピングをして無理しないようにしよう。

先週後半の読了は1冊のみ:
「金融危機の経済学」(岩田規久男)
  • サブプライムの問題から発生して、今日に至るまでの危機の広がりを丁寧に解説している。今まで読んだ中では「振り返り」として一番良いのではないか。ただし、今後の再発防止策が「金融機関の資本規制によるレバレッジの抑制」というのは寂しかった。格付け機関の問題は?金融工学を活用した商品の今後の有り様は?などもっとあるのではないだろうか。この点が少し物足りなさを覚えた。

購入:

「ビジネス・リーダー論」(J.P.コッター)、「企業変革の核心」(J.P.コッター)、「シナジー・マーケティング」(D.A.アーカー)、「部下の心をつかむセルフ・コーチング」(K.ルードマン、E.アーランドソン)、「天下人を育てた参謀の知略」(百瀬明治)

その他:

マリノスはやっとスコアレスドロー。フロンターレと共に神奈川県勢は未だ勝ち星なし。何と新潟が連勝。ますます波乱の一年になりそうな気配だ。

明日朝はWBCキューバ戦。早起きする人が多いのだろうな。

2009年3月10日火曜日

AFC開幕

ガンバもグランパスも良いスタートを切ったようだ。フロンターレとアントラーズを含め、恐らく一次リーグは日本勢は全て勝ち上がるだろう。Jはその位当然だと思う。「来年はマリノス」と期待したいが、黄金時代再来にはまだ数年かかるかな。

現時点の読了:
「マッキンゼー式 最強の成長戦略」(P.ヴィギュエリ、S.スミット、M.バグハイ)
  • 今だからこそ?必要な成長戦略論。市場を細分化して考えようとは、T.レビットの「マーケティングマイオピア」やJ.ウェルチが後半掲げた「市場を大きく捉えよ」というコンセプトとある意味真っ向から対立するコンセプトだが、今うちが置かれている環境を考えると示唆に富んでいると思う。M&Aを含めた二つの戦略がOragnic(有機的な)成長を大きく上回る貢献をしているという実態を果たして現在の環境下日本の経営者がどれほど理解できるだろうか?

「IFRS」(PwC)

  • うちは外資系なのでIFRSは「お馴染み」だが、これから日本企業はどうするのか興味があって買ってみた一冊。ブランドの評価やリースの会計処理からM&Aへの影響まで、経営戦略への意味合いが比較的分かりやすく書かれている。それにしても会計事務所は同じことを繰り返すのだろうか?今のPwCはかつてAndersen Consulting (AC)とArthur Andersen (AA)双方にコンサル機能を持っていたのとよく似ている。AAがEnronと共に消滅を余儀なくされた歴史まで追いかけるのだろうか?

2009年3月8日日曜日

J開幕

昨日からJ開幕。マリノスは広島に惨敗。アントラーズとガンバが強そうだが、AFCが始まると調整に苦労するのではないか?早くも残留争いを予想するとジェフ、ジュビロ、ヴィッセルあたりか。残念ながらマリノスもこの集団に加わりかねない厳しい展開が待っていそう。(組み立てまではいけるので、決定力頼みなのはオール日本人の代表と共通。俊輔が戻ってきたとして彼頼みになるのまで共通。情けなや!)

今週の成果:
読了
「ハーバードケネディスクールからのメッセージ」(池田洋一郎)
  • 同じ「留学モノ」では岩瀬大輔氏の「ハーバードMBA留学記」に軍配を上げる。確かに著者はキャンパスだけでなく、世界を飛び回り貴重な経験をされたのは認める。そのことが彼にとって大きな意味をもったのだということも伝わってくる。ただ、彼が「MOF官僚」という肩書きを使わずにはこれらの経験はありえなかったのではないか?池田氏はそのことをどこまで意識しているのか?少なくとも文章からはいまひとつ感じられなかった。彼が留学経験を今後どう活かすのか?Taxpayerとして監視していかなければならないと思う。

「市場の変相」(M.エラリアン)

  • 「現在の金融危機をいち早く予想した」とされる一人。単純な「金融経済=悪」という論調でないのが好印象。

「大事なことだけ、ちゃんとやれ」(J.キルツほか)

  • クラフト、ナビスコ、ジレットでCEOを歴任した著書の体験的な経営論。バフェットから高く評価されるということだが、株主一辺倒ではなく、顧客に目線が行っている点で、単なるコストカッターではないと言うことだろう。ただ、そうした経営者でも一旦マスコミに目をつけられると「稀代の悪党」になってしまうという。全てのステークホルダーを満足させるのは不可能という事を証明しているのかもしれない。

「クリエイティブ都市論」(R.フロリダ)

  • この人のメガリージョンの考え方は、大前の地域国家や、ポーターのモデルなどにも通じているが、ボヘミアンとゲイのいる都市が暮らしやすいといのは確かに一見すると信じがたい議論に思える。かつて済んでいたRTPもメガリージョンを形成しているが、確かに暮らしやすかったことが思い出された。東京圏について非常に大きなポテンシャルを評価してくれているが、果たして「東京集中」の悪いところばかり強調する政治に期待できるのだろうか?

購入:

「大暴落1929」(J.K.ガルブレイス)、「職業としての政治・職業としての学問」(M.ウェーバー)、「金融危機の経済学」(岩田規久男)、「人間の未来」(竹田青詞)

その他:

前回書いた霞ヶ関の考え方からすると、西松建設事件の捜査は「国策捜査」の臭いがプンプンする。報告書の記載にも拘らず逮捕というのは異例だろう。また、本当に西松だけか?他のゼネコンはどうか?マスコミの突っ込みは相変わらず浅い。昨日まで反麻生が手のひらを返したように反小沢になる夕刊紙は何がお望みなのだろう?

バルサ久々の勝利。それにしてもエトーは何回外せば気が済むのか!?

2009年3月1日日曜日

さーん月

激動(痛)?の2月が終わり3月に突入。昨日はようやくジムで身体ならし。で、今日は筋肉痛。久々だが、やはり元気に越したことはない。今日は医療費還付の書類作成も完了。毎度のことながら、面倒な作業だ。e-TAXとやらは、PCの付属機器を購入しなければならないので、納税者の立場で考えられていない。これも利権?

読了:今週は6冊
「リーダーシップからフォロワーシップへ」(中竹竜二)
  • 早稲田の現ラグビー監督のリーダーシップ論。サーバントリーダーシップやら第5水準のリーダーシップ(ビジョナリーカンパニー2)に通じるのではないかとの感想。本当に強い組織を作るには、トップだけがリーダーシップを持っていてもダメ。あらゆるフォロワーがリーダーでなければならない。個人的にも「やり遂げた」実感のあるプロジェクトは全て共通していた。それにしてもラグビーの指導者に比べ日本のサッカー指導者の本は少ないのでは?

「経営者に贈る5つの質問」(P.ドラッカー)

  • 非営利組織の経営はかくあるべしというのが元々の趣旨であるが、一般企業にも充分役立つ。これらの質問は「マネジメント」とか「現代の経営」の頃から一貫して出されている。それだけ実行するのが難しいということなのだろう。

「マンデーモーニングリーダーシップ」(D.コットレル)

  • リーダーシップ実践書としては、高いレベルのものだと思う。環境の違いはあるにせよ、日本の企業でも考えなければならない項目が多かった。

「ビジネスインテリジェンス」(北岡 元)

  • Competitive Analysisとは何か解説された本。経営戦略論では静態的なため「古い」とされつつある「5フォースモデル」に光が当たっていたりするのが面白い。「自分ならどうするか」ではなく、「競争相手の社長はどう動くか」がポイントであること。経営戦略を策定する立場との違いなど、参考になる。確かに往々にしてこれらの点は忘れがちになる。

「起業家の本質」(堀紘一ほか)

  • パナソニック、ホンダ、ソニー、京セラといった「ベンチャー」はいかに「グローバル企業」にまで伸し上ったか、その中で起業家はどう動いたか、周りの観察だけでなく、松下幸之助や盛田昭夫自らの文章も読めてよかった。

「コンサルティング実践講座」(須藤実和)

  • 経営コンサルとして最低限抑えるべきノウハウが網羅されている。プレゼンに多くページを割いているのがユニークなところ。

購入:

「市場の変相」(M.エラリアン)、「大事なことだけ、ちゃんとやれ!」(J.キルツ)、

「マッキンぜー式最強の成長戦略」(P.ヴィキュエリ、S.スミット、M.バグベイ)、

「脳を活かす生活術」(茂木健一郎)、「IFRS」(PwC)、

「リーダーシップとニューサイエンス」(M.ウィートリー)、「動体平衡」(福岡伸一)、

「擦り合わせ思考力」(辺見芳弘)、「ストロベリーナイト」(誉田哲也)