2015年5月31日日曜日

地震・・・5連勝はならず・・・5位後退

ミッドウィークのナビスコカップ、フロンターレ戦は1対2で敗戦しF.マリノスの予選リーグ敗退が決定した。「すべてのタイトルを取る」と豪語していた中での予選敗退で、今季のナビスコカップの戦い方については批判もあるだろうが、ケガ人続出の中、新監督がリーグ戦をより重視し、カップ戦は出場機会の少ない選手の見極めに使うというのは現実的な選択だったと思う。その中から三門のようにレギュラーを掴んだ選手が実際に出てきているし、戦力全体の底上げにはなったのではないか。ただ、選手が戦う意識、チーム内の競争に勝とうとする意識を持って臨んだかについて不満は残らざるを得ない。

土曜日のガンバ戦は1か月ぶり3試合目の生観戦。前半立ち上がりはペースの奪い合い。ガンバがポゼッションに対しマリノスはカウンターと今シーズンならではの戦い方。ガンバゴール前でのハンドで得たPKをアデミウソンがしっかり決めてからは、マリノスペースの時間帯が続き、惜しい場面が続くも追加点は奪えずハーフタイムに。
 後半ややガンバが盛り返す中、突然スタジアムが揺れた!小笠原沖を震源とするM8.5の巨大地震が起こり試合は10分余り中断した。揺れの激しさはともかく・長さは3.11を思い出させるものだった。(写真は地震直後の日産スタジアムの様子。掲示板には注意を促す文言が・・・)



再開後も惜しいチャンスを外し続け、リンスの退場で10人になったガンバが押し込むようになり、たまらずFKを与え、アディショナルタイム最後のプレーで押し込まれドローに終わった。
 「たられば」論だが、押し込んでいた時間帯でのゴール前における集中力がもう一つだった。アデミウソン外し過ぎ!レッズがサガンに大勝したことで1st Stageの優勝はほぼ絶望となったが、6月の4試合(ナビスコカップのモンテディオ戦含む)は2nd Stageや天皇杯につなげられる戦い及び結果を残して欲しい。

読了:
「変わらないために変わり続ける」(福岡伸一)

  • かつてポスドクとして学んだロックフェラー大学に客員教授として25年ぶりに戻った著者が、最新科学に関するエピソードとニューヨークでの生活にまつわる話をまとめた週刊文春連載記事の再録。山中教授の講演、STAP細胞に関する話も興味深かったが、やはりNYの様子を読むとワクワクさせられる。(評価A)
「逆流するグローバリズム」(竹森俊平)
  • ここにきて懸念が再浮上しているギリシャ危機(Grexit問題)、膠着しているウクライナ情勢という欧州の問題へのEU・ECB、アメリカ・IMFの対応を通じ、ユーロの問題点、IMFの失敗などが解説されている。ドイツが内在的に抱える矛盾については今後欧州経済情勢を考える上で有効なヒントになる。日本の立ち位置に関する最終章を読むと、いかに日本人、特にマスコミの鈍さが良く分かる。(評価A+)
「戦後リベラルの終焉」(池田信夫)
  • 昨年大きな話題となった一連の朝日新聞による誤報問題はなぜ起こり、なぜ放置されたのか。その構造的な矛盾を明らかにする中で、「リベラル」と呼ばれる人々の地盤沈下がどのようにして拡大していったのかが説かれている。イギリスにおける労働党の大敗北の原因にもある種通じるトレンドなのかもしれないと思いながら読んだ。(評価A)
「チームの力‐構造構成主義による”新”組織論」(西條剛央)
  • 「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を立ち上げた実践経験を踏まえ、チームを運営するために必要なものは何か、自身が提唱した構造構成主義の立場から解説している。「価値」・「方法」・「人間」という3つの原理の重要性は、かつてのようにガチガチに硬直した組織運営では立ち行かなくなった現状を考えると一考すべきものだと思う。(評価A)
「従属国家論」(佐伯啓思)
  • GHQによる憲法制定時のプロセスの問題点と今だに残るディレンマと、新たな段階に入った「日米同盟」の意味など考えさせられるテーマの1冊。戦後の日本はアメリカの価値観を無批判に受け入れている。著者は日米構造協議とそれ以後の構造改革のブームを例に日本が依然としてアメリカの従属国家だと問題提起する。保守もリベラルも角度は違うが同じだという指摘は重いものがある。(評価A)
購入:
「『ドイツ帝国』が世界を破滅させる」(エマニュエル・トッド)、「新しいグローバルビジネスの教科書」(山田英二)、「入門 組織開発」(中村和彦)、「リーダーシップの名著を読む」(日本経済新聞社編)、「新1分間リーダーシップ」(ケン・ブランチャード、パトリシア・ジガーミ、ドリア・ジガーミ)、「リーダーシップの哲学」(一篠和生)

2015年5月24日日曜日

4連勝!暫定4位!!

ミッドウィークのナビスコカップ。ボンバー以外10名のスタメンを交代したF.マリノスは、ヴィッセル相手に2点ビハインドの状況から一端は追いつくも、直後に突き放されて2対3で敗戦。グループB6位に沈んだままで、準々決勝進出はほぼ絶望となった。中島のデビュー、伊藤の復活などポジティブな材料もあったので、これはこれで良しと割り切って、松本山雅戦で4連勝を目指そう!

という中で始まった松本山雅戦。早々にアデミウソンの見事なボレーが決まり、主導権を握った。その後齋藤のドリブル突破から放たれたシュートがこぼれたところを中町が決め、前半は2対0で終了。後半もっと点が取れそうな予感があったのだが、齋藤が「これを決めなきゃ・・・」というシュートを外したあたりから試合全体がつまらなくなった。松本山雅はロングボール一辺倒で、マリノスもややそれに合わせて大味なゲーム運びになった。最後に藤本が決めて締めてくれたので、やっと溜飲を下げた感じだ。これで4連勝&暫定4位浮上だ!次週はミッドウィークにカップのフロンターレ戦、さらにガンバをホームに迎えてのリーグ戦と負けたくない試合が続く。伊藤に加えラフィーニャもベンチに復帰、俊輔も戻ってくるだろう。総力上げて公式戦3連勝(&リーグ戦5連勝)で5月を締めくくって欲しいものだ。

読了:
「ハーバード流 逆転のリーダーシップ」(リンダ・A・ヒル、グレッグ・ブランド―、エミリー・トゥルーラブ、ケント・ラインバック)

  • イノベーションを導くリーダーシップの役割とは?ピクサー・グーグルなどイノベーティブな企業のリーダーたちが実際にどのようにチームを率いているのかを分析することにより、イノベーションのプロセスとしてコラボレーション・発見型の学習・統合的な決定という3つが重要であること、また、リーダーがそれぞれに対応する形で「創造的な摩擦」、「創造的な敏速さ」、「創造的な解決」という3つの能力を育てていることが説かれている。日本的なリーダーシップとの大きな差を改めて実感させられる。(評価A)

「なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?」(ケリー・レオナルド、トム・ヨートン)

  • 著者はジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイドなど有名なコメディアンを輩出したシカゴの名門コメディ劇団「セカンド・シティ」の役員。彼らのインプロビゼーションでのノウハウが企業におけるコミュニケーション能力向上にいかに役立つかが分かり易く解説されている。また、顧客と共創することの重要性や彼ら自身が失敗から多くを学んでいることなど、単なるテクニック以外の教訓も示されている。(評価A)

「IGPI流 ビジネスプランニングのリアル・ノウハウ」(冨山和彦、経営共創基盤)

  • 冒頭の新規事業計画失敗例には多くの日本企業が、「うちの事例では?」と思ったのではないだろうか?著者はコンサルティングや実際の企業経営の経験から、まともな事業計画とはどのようなものなのか、また、その基となる事業戦略策定の勘所が何なのかをコンパクトに説明している。事業計画を作成する際にPLだけでなく、BSやキャッシュフローを意識するアプローチは参考にすべきところだ。「勝ちパターンとは『顧客と企業が太い糸で一直線につながっている状態』」というのが印象に残った。(評価A)


2015年5月17日日曜日

リーグ戦3連勝で暫定5位に浮上

F.マリノスは今節「お得意様」のエスパルスとアウェーで対戦し、三門と藤本のゴールで勝利。これでリーグ戦3連勝となった。ハイライトを見ただけなのだが、前節同様に試合のペースを握ることができなかったようだ。それでも勝てているので取りあえず良しとするか・・・ここからミッドウィークにナビスコカップが入ってくる。正直決勝トーナメント進出は厳しい状況だし、ホームでの試合なので、ここは割り切って故障者の回復状況を見ながらコンディション調整を優先に戦って欲しい。

読了:
「低欲望社会」(大前研一)

  • 若者が欲を失くしているという日本固有の現象を踏まえて経済を見る必要がある。著者が「心理経済学」の続編と言えそうな本書を読むと、アベノミクスの限界が真の姿を現すように思われる。ピケティとは違った形での資産課税や、移民政策などの従来発想にない政策転換も含め、この国のカタチをどうするのか。本書をヒントとすべき点は多い。(評価A)
「意思決定のジレンマ」(ラッシュワース・M・キダ―)
  • コンプライアンスを考える上で極めて有意義な「参考書」ではないか。単純な「正」対「悪」の選択ではない、「どちらも正しいが両方を取ることができない」ジレンマの状態に陥った時、どうやって判断するか、本書は頭の「フィットネス」に相応しい一冊である。監訳の中島茂弁護士による日本での事例など解説が入ったことで、ちょっと古い(2009年版)原書がアップデートされている点も良い。(評価A+)
「HARD THINGS」(ベン・ホロウィッツ)
  • 著者はネットスケープに勤務の後、CEOとして会社設立から売却まで経験。現在はその経験を活かしてネットスケープ創業者のアンドリーセン氏とベンチャーキャピタルを運営している。本書を読むとCEOとは本当に大変な職業なのだと納得させられる。規模や難易度は全く異なるが、チームをマネージする際に役立つヒントも多く、本書がアマゾンの売り上げ上位にいることが良く理解できる。(評価A+)
購入:
「メンバーの才能を開花させる技法」(リズ・ワイズマン、グレッグ・マキューン)、「プロフェッショナル・リーダー」(野田務)、「従属国家論」(佐伯啓思)

2015年5月9日土曜日

3バックでグランパス戦勝利!これからも継続?気づいたら映画6本も見ていた・・・

ミッドウィークのグランパス戦。F.マリノスは2対0で今シーズン水曜日では初となる勝利を挙げた。ここに来て俊輔の肉離れなどまたまたケガ人続出という状況で、苦肉の策ともいえる3バックが上手くはまった。1点目は相手のミスからのゴール、2点目は相手が一人少なくなった中で生まれたゴールで、もっと点が取れていたと思われるのはいつものF.マリノスらしさということだろう。ただ、グランパス選手の疲労度を考慮しても、小林と下平が高い位置をとり、相手のストロングポイントであるウィングバック(特に永井)をしっかり押さえたあたり3バック採用は成功といえるのではないか。日曜日はアルビレックス戦。レッズ戦からの(ナビスコカップ含む)7連戦、残念ながら2勝4敗と負け越しは決まっているが、最後は連勝で締めくくって欲しい。

GWが終わり3月から続いていた映画・舞台鑑賞も一段落となった。そこで感想を纏めると・・・

映画編:

  • 「君が生きた証」:大学内の銃撃で息子を亡くした父親が、生前に残した曲を人前で披露したところ反響が大きくなるという流れが、途中で「なるほど、そうだったのか」という展開になる。これが原因で見終わった後少し気分が重かった。
  • 「ジュピター」:ラナ&アンディ―ウォシャウスキーによるぶっ飛んだ発想のファンタジー。ミラ・クニス演じる、シンデレラにも通じるようなヒロインの設定が面白かった。
  • 「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」:カメラワークが見事。個人的にはブロードウェイのマジェスティック劇場が何度も映るので、「オペラ座の怪人」良かったなあ、などと思いながら見ていた。アカデミー作品賞を取ったのだから、マイケル・キートンが主演男優賞でも良かったのでは?
  • 「パレードへようこそ」:ゲイ&レズビアンの集団が、サッチャーの政策に反発しストを決行した炭鉱労働者の支援に立ち上がるというUKでの実話が題材。元気が出る映画で、何故か「フル・モンティ」と同じ匂いがした。
  • 「グッド・ライ」:こちらもスーダンの難民がUSに移住するという実話が基になっている。こちらは見た後、心があったかくなる映画。
  • 「セッション」:映画通の中でアカデミー作品賞に推す声も大きかった作品。音楽学校でのレッスンの場面など主人公と鬼教師とのやり取りに途中息苦しくなるようなところもあったが、ラストの「キャラバン」は凄かった。
舞台編:
  • 「レ・ミゼラブル」:新たな演出(映画と同じ)になってからは初めて見た。名曲の数々はやはり何度聞いても良かった。隣で見ていた奥さんに「『民衆の歌』の時は歌いだしそうだった」と言われてしまった・・・
読了:
「素数はなぜ人を惹きつけるのか」(竹内薫)
  • 出現の仕方がランダムなだけでなく、素数には興味深い性質があるということ。名前だけは聞いたことがったリーマン予想がどんなものであるか。また、素数の年に生まれるセミといった自然界での不思議。更には超ひも理論と素数との関係。本書はこれらのテーマをできるだけ分かり易く、「素人向け」に解説してくれている。使えそうなネタが多かった。(評価A)
「日本財政『最後の選択』」(伊藤隆敏)
  • 日本の財政赤字がいつまで持ちこたえられるのか。著者は楽観論・悲観論のいずれに与することなく、様々なシナリオをシミュレートすることにより未来を予測している。その上でこのままでは避けられない2020年代半ばでの危機回避には消費税率20%への引き上げが必要との結論が導き出されている。単に財政再建のための増税を主張するだけでなく、成長戦略の必要性を説くなど非常にバランスのとれた説明に納得できた。(評価A+)



2015年5月3日日曜日

水曜日はダメなF.マリノス。土曜日は・・・

29日(水)のサンフレッチェ戦、F.マリノスは1対2で敗戦。相性の良い相手に対し前半早々伊藤のゴールが決まり、その後齋藤が惜しいチャンスを逃したあたりまでは、「今日も完勝!」と思っていたが、そこから先は全く良い所がなかった。小林が出場停止となった右サイドから何度も良いクロスを上げられ、中盤ではプレスがかからず、セカンドボールも拾えない。前半途中で追いつかれてからは見ていられない状態だった。俊輔・ラフィーニャが入り、豪華メンバーの攻撃陣でも追いつけずタイムアップ。これで今シーズンナビスコカップ2試合を含め水曜日は3連敗となった。ベルマーレ戦も結局は相手の出来が悪かったということなのだろうか?GWに入り連戦が続く中、モンテディオ戦に向け切り替えがどこまでできたか?

用事があって試合は見られなかったが、結局0対1で連敗。首位レッズとの勝ち点差を考えると早くもステージ1の優勝は絶望的となった。負傷者が帰ってきたことでスタメンが固定しないのは連戦を考えると悪い事ではないのだが、却って連係不足という悪循環に陥っていないか?GW最後のグランパス戦も相手の永井・川又が好調なだけに苦しい戦いになるだろう。そんな時こそ俊輔のスタメン起用という手はありだろう。

Dukeバスケットボールの一年生トリオ(Okafor、Winslow、T.Jones)は予定通りNBAドラフトにエントリーした。Tyus JonesのDepartureで来季の戦力ダウンが危惧されたが、何とかPoint Guardの補強ができたことで、タイトル連覇の可能性が少し高くなった。来季はUNCがタイトル候補の最右翼と言われているが、Dukeには是非永遠のライバルを倒してback-to-backを果たして欲しいものだ。


読了:
「戦略の歴史」(上)(下)(ジョン・キーガン)
  • 原題は”A History of Warfare”で、内容も戦略史というより戦争の歴史そのもの。クラウゼヴィッツの「政治の継続としての戦争」という考え方は戦争の歴史の中では一般化できない、ということが客観的な事実を積み上げる形で論じられている。石器、馬、鉄、火薬という道具の変遷がいかに戦術を変えていったかも良く理解できる。日本のサムライについて記述されているところもユニーク。20年近く前の本だが、現在各地で行われている戦争を語るにも役立つと思った。(評価A)
購入:
「なぜ一流の経営者は即興コメディを学ぶのか?」(ケリー・レオナルド、トム・ヨートン)、「変わらないために変わり続ける」(福岡伸一)、「逆流するグローバリズム」(竹森俊平)、「戦後リベラルの終焉」(池田信夫)