2013年5月26日日曜日

J1前半戦終了 ほか[

J1は未消化試合をのぞき今節で前半戦を終了。いよいよワールドカップ最終予選&コンフェデの「熱い」6月に突入する。

F.マリノスはサガン鳥栖に勝ち8勝3分2敗で暫定2位。ナビスコ杯でもベスト8に残った。ベテラン揃いでギリギリの選手層を考えると「よくできました」と言える。昨年比で得点が約2倍になったのは、俊輔のセットプレーが冴えまくったことによる。幸か不幸か代表に呼ばれるのは栗原だけだろうから、再開後に備えてしっかり調整して欲しい。更に欲を言えば新聞報道されている松井大輔の獲得で攻撃力の向上を図って欲しい。

ここまでの13節で最大のサプライズはやはりアルディージャの躍進だろう。昨年終盤から「負けない」サッカーをしていたが、今季は得点力が増したことで首位にたっている。その他上位にはレッズ、サンフレッチェのACL組とアントラーズがいるが、セレッソ、FC東京、フロンターレ、レイソルあたりも上昇気配で再開後はますます混戦が予想される。下位ではグランパスの不振が目立つ。メンバー的には上位と遜色ないのに何故?ケネディが復帰してこれから??

今週木曜日からは代表戦が始まる。オーストラリア戦は全員が揃うのは前日という厳しい日程での戦いとなるので、ブルガリア戦をうまく使ってチームプレーの確認をしておく必要がある。心配されていた本田と長友はなんとか間に合ったので、「強い」ニッポンが戻ってくるだろう。

チャンピオンズ・リーグ決勝のドイツ勢対決はバイエルンに軍配が上がった。これでバイエルン黄金時代か?という論評が出た中で、バルセロナがネイマール獲得を発表した。バルセロナとレアル・マドリーのスペイン勢がどう巻き返すのか?パリ・サンジェルマンは?マンUはじめプレミア勢は?今年のポストシーズンも話題豊富だ。

読了:
「ビジネスモデル分析術」(望月実、花房幸範、三木孝則)

  • フェイスブックとグリー、グーグルとヤフー、アップルとソニー、サムスンとパナソニックそしてアマゾンと楽天という5組10企業の財務諸表などから、ビジネスモデルの類似点と相違点を分析している。公認会計士の手による本ではあるが、各種指標をどう見るかといった数字の分析に終わるのではなく、各社の歴史からくるビジネスモデルの変遷などにも言及されており、実践的な内容になっている。(評価A)
「なぜ日本は改革を実行できないのか」(川本明)
  • 日本がなぜ求められる改革を実現できないのか。政・官・民の「経営力」という視点から分析した一冊。処方箋としての経済改革10か条としてまとめられた「政策への信頼」、「成長加速」、「財政金融の安定」、「持続可能な社会保障」というアジェンダには賛成するが、著者が求める政官民の変革は現実(アベノミクス3本目の矢すら打ち出せていない状況)とのギャップがあまりに大きい。(評価A-)
「集合知とは何か」(西垣通)
  • SNSの興隆とともに注目されてきたネットの「知」でああるが、「みんなの意見は案外正しい」のは一定の条件の下であることなど、集合知についての学説変遷や最新状況が説かれている。哲学、サイバネティックス、脳科学などの記述も多く、簡単な内容ではないが、政治への安易なネットの活用に対する警鐘など示唆に富む。(評価A)
「リスクとの遭遇」(植村修一)
  • 前著「リスク、不確実性、そして想定外」に続き、亊例を数多く取り入れてリスク管理とは何なのかが説かれている。各章末には赤壁の戦い、関ケ原、ワーテルローなど歴史上有名な戦闘における人々のリスク管理が語られており、大変面白かった。(評価A)
「教養の力」(斎藤兆史)
  • 教養とはなにか、辞書での定義に始まり、明治以降、旧制高校や大学でどのような事が教養とされてきたか、現代における教養学部廃止の動きがどのような影響をもたらしているのか、といったテーマが説かれている。唐突な感想ではあるが、「物知り」と呼ばれるより、「学のある人」、「教養人」と呼ばれるよう死ぬまでチャレンジしなければ、と考えた。(評価A)
購入:
「俺のイタリアン、俺のフレンチ」(坂本孝)、「崩壊する組織にはみな『前兆』がある」(今村英明)、「コトラー 8つの成長戦略」(フィリップ・コトラー、ミルトン・コトラー)、「日本企業は何で食っていくのか」(伊丹敬之)

その他:
デューク大学のコーチKことマイク・シャシェフスキー氏がバスケットボールアメリカ代表チームの監督を続投することになった。3回目の金メダル獲得に向かい、どんなすごいチームが作れるだろう?

2013年5月19日日曜日

Michael Jackson: The Immortal World Tourに行ってきた

 昨日は横浜アリーナでのThe Immortal World Tourを見てきた。マイケル・ジャクソンの音楽とシルク・ド・ソレイユのコラボは絢爛豪華で、あっという間の2時間だった。アップテンポの曲ではマイケルをコピーしたダンス・パフォーマンス、一方スローな曲ではアクロバティックなシルクらしさが見られた。日本人の新体操もあって盛り沢山。世界平和や環境保護などのアピール色が強いことには賛否あるだろうが、いずれにしても改めてマイケルの偉大さを認識した。生前望んでいたというシルクとの「リアル」な競演ができていたらどんなに凄かったろう。ただ、舞台が低く見づらかったのは残念。首が痛くなった。

 F.マリノスはナビスコ・カップでジュビロに快勝したあと、昨日はベガルタとスコアレス・ドロー。試合は見ていないのだが、動きが鈍かったという新聞の評からすると、カップ戦でベテランを使ったのがマイナスに働いたように感じる。今週はアウェー2試合、ナビスコカップは引き分けで十分なので、ブレーク前最終戦のサガン戦に重点を置いて、メンバーを考えて戦ってほしい。

読了:
「なぜ企業はマーケティング戦略を誤るのか」(野口智雄)

  • 「ブルーオーシャン戦略」、「ラテラル・マーケティング」などマーケティングに関する戦略論(「ロングテール」、「フリー」や「行動経済学」などを含めている点には若干抵抗はあるが・・・)について、そのオリジナリティ、理論性、実証性、実務有効性、発展可能性という5つの視点から評価している。タイトルはミスリーディングな感じだが、いわゆる3Cを評価したうえでどのような戦略を立てるか考える上で参考になる。(評価A-)
「100%」(ジェームス・スキナー)
  • 良い意味でも悪い意味でも「日本人にはこれは書けないな」というのが率直な感想。「今の自分がおかれている環境は自分の選択した結果だ」、「毎日を100%で生きているかが重要」というのは改めて胆に銘じておきたい。一方で、「自分がやらなくてもいい仕事は誰かに任せろ」というと、「じゃあ、任された方はどうするの?」と突っ込みたくなった。(評価B)
「はじめての経営学」(東洋経済)
  • 一橋大や神戸大などの経営学者による入門書。各分野における基本および最新理論の解説と参考図書の紹介は分かり易い。(評価A)
「戦略論の名著」(野中郁次郎 編著)
  • 孫子、クラウゼヴィッツ、マキアヴェッリといった古典から石原莞爾、リデル・ハート、さらには最新理論まで、戦略論の「必読書」が網羅されている。計略の重要性をどうとらえるか、戦術とリーダ―のありかたなど違いはあるが、経営を考える上で戦略論からの学びが大きい事を改めて感じた。(評価A)
「ハーバードが教える10年後に生き残る会社、消える会社」(ジョセフ・バウアー、ハーマン・レオナード、リン・ペイン)
  • ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)の100周年記念行事から始まった未来予測とビジネスのあり方を模索する旅の総括、といった趣の1冊。資本主義が変革を迎えつつあること、環境問題などよりグローバルな考え方が求められることなど、これからの経営を考える際の視座をどこに置くかという点で参考になる。(評価A-)
「戦略思考トレーニング」(鈴木貴博)
  • 実際のケースを題材に戦略思考の勘所をクイズによって学ぶことができる。右脳と左脳のバランスというか、ロジカル・シンキングとラテラル・シンキングのシフトチェンジの繰り返しを如何に行えるかが戦略思考の要諦ということが、設問を考えることによって理解できる。残念ながら答えを知っていた事例がいくつか含まれていたが、それを差し引いても学べた。(評価A)
購入:
「達人と読むビジネス名著」(日本経済新聞社 編)、「教養の力 東大駒場で学ぶこと」(斎藤兆史)

2013年5月12日日曜日

5試合ぶり勝利&Jリーグ20年

 F.マリノスはグランパスにアウェーで逆転勝利。栗原・中町2人が出場停止という中で攻守ともに懸念されたがファビオと小椋が頑張って穴を埋めた。アルディージャの連勝がストップしたので、勝ち点差3に縮まった。ちなみにこれでJリーグでのグランパス戦通算成績で2勝リードになったようだ・・・
 昨日はJリーグ20周年記念イベントがさいたまで行われたのもトピックだ。オリジナル10のうちフリューゲルスは消滅、ジェフ・ヴェルディ・ガンバがJ2に降格、レッズとサンフレッチェも降格・昇格を経験しており、20年間J1にとどまっているのはアントラーズ、F.マリノス、エスパルス、グランパスのみという状況を考えると、それなりに歴史を感じる。この先10年、20年にはどんな「事件」が起き、どんなスーパースターが世界に羽ばたくのだろうか。。。

読了:
「トータル・リーダーシップ」(スチュワート・D・フリードマン)

  • ウォートン校の人気講義の「再現版」。仕事だけでなく、家族・コミュニティ・自分自身を加えた4つの領域で「リーダーシップ」を発揮して人生を充実させよう!というのが趣旨。コミュニティを加えている点などは如何にもアメリカでの講義という感じだが、真にワーク・ライフ・バランスを達成するのには有効なエクササイズだ。(評価A)
「本当に使える経営戦略・使えない経営戦略」(山田修)
  • 6社で社長を経験した著者の体験から欧米の経営戦略論を批判的に論じた1冊。ポーターの戦略論、SWOTなどのフレームワークの問題点、特に日本の中小企業においてそのまま適用することの問題などはその通りと納得する。惜しむらくは誤植の多さ。G.ハメルが数か所ハミルになっていたり、Managementのミススペルが見逃されていたりしている。(評価A-)
「経営センスの論理」(楠木建)
  • 「ストーリーとしての競争戦略」で知られた著書の新刊。世の中で流行っているスキルアップでは優れた戦略は生まれない。センスの問題であるという著者の指摘は、競合の動きを追いかける事が「戦略」となっている多くの企業経営者には耳が痛いところだろう。本書の前半は今年の戦略書でベスト3には間違いなく入る内容だ。ただ、本書の後半、「日本の論理」の章におけるオリンピックと戦略の記述は、著者本人も認めているようにこじつけ感が強く必要だったのか疑問だ。その分マイナス。(評価A)
「経営戦略論入門」(波頭亮)
  • テイラーからはじまる戦略論の歴史は三谷宏治氏の「経営戦略全史」とオーバーラップする内容。新書ということでコンパクトにならざるを得なかったのだろうが、4分類はMECEか疑問で残念。後半、現在の戦略課題に関する記述にシフトしているが、いわゆる日本的経営について年功序列を廃した上で終身雇用を残すべきという著者の主張は現実的でないだろう。(評価B)
購入:
「集合知とは何か」(西垣通)、「リスクとの遭遇」(植村修一)

2013年5月4日土曜日

京都へ行ってきた

 GWの谷間に2日有休をもらい京都に行ってきた。定期観光バスを利用し、1日目は金閣寺、銀閣寺と清水寺を駆け足で回り、2日目は嵐山に足を伸ばし天龍寺、大覚寺を見た後、仁和寺と龍安寺にも立ち寄った。平日とはいえ大河ドラマの影響でもっと混雑しているかと懸念したが、道路が空いていたのでバスはスムーズに走行、拝観時間も比較的たっぷり取れた。仕事以外で京都に行ったのは中学1年生の時以来だったし、初めて行った寺もあったので、改めて京都の歴史の一部に触れたという思いだ。また、今回は宿泊した京都ブライトンホテルの食事(鉄板焼ディナー、朝粥)が本当においしかった。京都の素材を使った鉄板焼では肉を二度に分けて焼き、切り方を変えるといった工夫がなされていて、今までのどこよりも美味しくいただけた。また、朝粥は日経新聞(土曜版)でホテル朝食のNo.1にランクされたこともあり、7時の開始前に行列ができていたほどだった。全般に満足度の高い旅だったが、今回は行けなかった名所・旧跡もまだまだ数多くあるので、これからも来なければと思った。

 昨日のF.マリノスはアディショナル・タイムのファビオのゴールでアントラーズと引き分け、何とか2位を保った。ゲーム後に俊輔が「大人のゲーム」と言っていたそうだが、確かに相手の長所を消し合うゲームはそれなりに見ごたえがあった。開幕直後はそんあ展開でも勝ってきたのだが、ここ3戦は勝利なし。おっさん軍団のやり方に相手がなれてきたようだ。次は中2日だし、ここのところ勝てていないレイソル戦だ。得点が減ってきたマルキはじめ攻撃陣の奮起に期待したい。

 ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグはやはりドイツ勢が勝ち残った。バイエルンがカンプ・ノウでも3対0でバルサを破ったのは衝撃だった。メッシがいなかったのは敗因の一つなのは間違いないが、バルセロナが従来から弱点とされる守備陣について的確な補強をしてこなかったツケが出たと見るべきではないか。プジョルとマスチェラーノ、ブスケッツが不在ではたとえドルトムントが相手だったとしても負けたのでは?ペップが「バルセロナの時代は終わった」と言ったとか伝わっているが、そこまでは行っていないのではないか?希望的観測かもしれないが・・・

読了:
「パワー・クエスチョン」(アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス)

  • 営業でのSPINといった方法論でも「相手に語らせる」ことの有効性が説かれているし、自分自身最近ミーティングで質問からは始めてうまくいった経験もあったので、本書に書かれている数々の例は自然に肚に落ちた。また、有効とされている「考えると夜眠れなくなることは?」という質問は使われ過ぎて陳腐になっている事も参考になった。会議・面談対策を考えるときに手引きとして使いたい1冊だ。(評価A)
購入:
「ハーバードが教える10年後に生き残る会社、消える会社」(ジョセフ・バウアー、ハーマン・レオナード、リン・ペイン)、「ビジネスモデル分析術」(望月実、花房幸範、三木孝則)、「スティーブン・R・コヴィー永遠の知恵」(スティーブン・R・コヴィー)、「経営戦略全史」(三谷宏治)