2015年2月22日日曜日

Pre-season Match(対 松本山雅)

ホームでのPSM初戦。俊輔はじめ攻撃陣に故障者続出のF.マリノスは2種選手登録したての和田が1トップで先発し、また喜田もスタメンに入ることでモンバエルツ監督の意向が垣間見えた気がする。結果は終了間際の失点で悔しい敗戦だったが、課題が変わっていないことをしっかり認識できたと前向きにとらえよう。

Dukeは現地水曜日夜に永遠のライバルUNCと対戦。後半残り約3分で10点差を追いついてオーバータイムに持ち込み92対90で劇的勝利を納めた。ここ何試合か厳しい試合をものにして、チームには自信ができたのではないか?続くClemson戦はエースのOkaforが足首の捻挫で欠場したが、他のメンバーがカバーし20点以上の差をつけて圧勝した。レギュラーシーズン残り4試合、しぶとく勝ち抜いてVirginiaを追いかけて欲しい。

2月第三土曜日は恒例の大学クラス会。大企業の役員、高級官僚、弁護士に裁判官、コンサルタントまで久々に28名も参加した。役職抜きで色々話せる仲間がいることの価値を再認識した。何となく明るい顔が多かったのは、アベノミクス効果のようだ。

読了:
「世界はシステムで動く」(ドネラ・H・メドウズ)

  • 「世界がもし100人の村だったら」の原案を書いた著者によるシステム思考の入門書。執筆されたのが90年代初めということもあり、引用されている例は古いが、システム・ダイナミクスをどのように捉えるか、システムをよりよくするためのレバレッジ・ポイントの見つけ方など本質を見極める思考法は今も新鮮だ。(評価A)
「トマ・ピケティの新・資本論」(トマ・ピケティ)
  • 「20世紀の資本」のピケティ氏がリベラシオン紙に連載していたエッセイが収録されている。もっとリベラルな考え方が強いかと思っていたが、意外にバランスの取れた内容だった。中には有名になったr(資本収益率) > g(経済成長率)にも言及されている。フランスと日本との制度の違いはあるが、成長政策や税制を考える上で日本政府も参考にすべき点が多いと感じた。(評価A)
「ゲーム・チェンジャーの競争戦略」(内田和成)
  • AmazonやGoogleなどのゲーム・チェンジャーが如何に既存勢力に挑み成功したか、任天堂やソニーはなぜ苦境に陥ったのか、など多くの実例から、儲けの仕組みと製品・サービスという二軸の組み合わせでプロセス改革型、市場創造型、秩序破壊型、ビジネス創造型という4類型で競争ルールの変化を説いている。著者も認めているように4パターン複合型の戦略を展開している企業もあるが、競争環境の整理、新規事業検討にあたって参考となるフレームワークだと思う。(評価A)
購入:
「0ベース思考」(スティーヴン・レヴィット、スティーヴン・ダブナー)、「全員経営」(野中郁次郎、勝見明)、「成功するイノベーションは何が違うのか?」(ネイサン・ファー、ジェフリー・ダイアー)、「カール教授のビジネス集中講義 ビジネスモデル」(平野敦士カール)

2015年2月15日日曜日

日本サッカー協会(JFA)の変わらない体質

JFAが今回のアギーレ監督解任の責任を討議したらしいが、結局会長、専務理事および強化委員長の責任が問われることはなく、報酬の自主返納で決着ということになった。結局今回も問題点をきちんと総括することがないままになったことは個人的に全く気に入らない。問題が発生したら原因分析を行い「再発防止策」くらい明らかにするのが世の中の常識だろう。正直誰が監督になろうが、こうした微温湯に幹部が浸かっているうちは世界との差は益々広がり、アジア各国からは更に追い上げられてしまうだろう。非常に残念だ。

F.マリノスは14日でキャンプを終了。FW陣および俊輔のケガで攻撃の不安が解消されないまま21日にはプレシーズンマッチが始まる。ただ、13日のガンバとの練習試合にはラフィーニャが出場したのは良いニュースだ。

Duke大バスケットボールチームはSyracuse大にアウェーで勝利し5連勝。このままレギュラーシーズン残り6戦勝ち続け、良い流れでポストシーズンを迎えて欲しい。

読了:
「失敗は『そこ』からはじまる」(フランチェスカ・ジーノ)
  • コカ・コーラ、サムソン、ヤフーなどの企業が下した意思決定の誤りはどこに問題があったのか。HBS准教授である著者がFuquaのダン・アリエリー教授など著名な行動経済学者と共に過去行ってきた様々な心理学の実験結果から、意思決定の局面における誤りを防ぐ9つの原則を説いている。自分の内面に由来するもの、他者との関係に由来するもの、外の世界に由来するもの、9つの原則全て思い当るところであり、意識しなくてはと改めて考える。(評価A+)
「救国の政治家 亡国の政治家」(中西輝政)
  • タイトルからはうかがえなかったが、本書は3年3か月にわたる民主党政権がいかに日本の国益をそこなったかを鋭く批判している。もちろん返す刀で自民党についても問題点を指摘しているが、一番興味深かったのは、政官界に対する海外特に中国や北朝鮮の隠れた影響力の大きさだ。著者が期待しているように現政権がぶれないで、これまでやりきれなかった政策を推進してくれることを期待しようと思う。(評価A)
「マネジメントの名著を読む」(日本経済新聞社 編)
  • ミンツバーグ、ポーター、ドラッカーら経営学のGuruによる名著に加えウェルチ、ガースナー、ジェニーンといった名経営者の著作を紹介することで、経営理論と実践とがどのように影響しあい、進化していくかが本書を通じ読み取れる。紹介されている12冊全て読んではいるが、改めて経営学者・コンサルタント各位の解説で理解を深めることができた。(評価A+)
購入:
「変革の知」(ジャレド・ダイアモンドほか)、「大前研一ビジネスジャーナルNo.1~No.3」

2015年2月8日日曜日

アギーレ監督解任

日本代表のアギーレ監督との契約解除は唐突に発表された。先週末のTVに原専務理事および霜田強化委員長が出演したときの印象では、3日の技術委員会で続投決定というシナリオと思えたが、スペインでの八百長疑惑の動きで事態が一変したという説明だ。しかし、裁判所の告発状受理という事態、は告発された時点で一定想定済みだっただろうから、別の力が働いた可能性は否定できない。今回の決定の問題点は、アジアカップの総括という踏むべきプロセスがどこかへ行ってしまったことだ。毎度の事と言ってしまえばその通りなのだが、メンバー固定、戦術の不徹底(サイドからの崩しが指示通りできなかった事など)、その他にも今回明確になった課題がある筈だ。そこをキッチリ検証しないまま解任というのは今後に禍根を残しかねない。いずれにしても後任を決める必要があり、6日の説明では5人程度の外国人に候補が絞られたということなので、成り行きを見守りたい。

Dukeバスケットボールチームは先々週ノートルダム大に敗戦の後、それまで無敗だったバージニア大にアウェーで土をつけ、現地土曜日にはホームでノートルダム大に90対60の大差で雪辱を果たした。レギュラーシーズンも残り8試合。ここからは永遠のライバルUNCとの2戦くらいしかランキング上位校との戦いはないので、取りこぼすことなくバージニア大を追いかけて欲しい。

読了:
「カール教授のビジネス集中講義 経営戦略」(平野敦士カール)

  • 戦略論の歴史、戦略的思考の解説から始まり、全社戦略・事業戦略・機能別戦略まで戦略論の「古典」から最新理論までをコンパクトに繙いている。かなりの参考図書は読了しているので新しい発見はなかったが、字引きとしては「経営戦略全史」よりコンパクトなので使いやすいかもしれない。(評価A)

「本質思考」(平井孝志)

  • 著者は自らがMITで学んだシステムダイナミクスをベースに、思考のくせを自覚し、本質から考える習慣を身につけるべきと説く。先日も会社で感じたのだが、問題の裏返しで解決策を考えている事は確かに多い。「モデル」と「ダイナミズム」で本質を捉えるというフレームワーク、さらにレイヤーを考えるというフレームワークは日ごろから心掛ける必要がある。(評価A)

「第二次世界大戦 陰の主役」(ポール・ケネディ)

  • 「大国の興亡」の著者であるケネディ教授が、第二次世界大戦における5つの戦略テーマ(輸送船団の保護、制空権の掌握、電撃戦への対応、上陸作戦、距離の克服)について連合国・枢軸国それぞれの対応がどのようなものだったか、最終的に連合国が勝利に至る道筋を丁寧に解説している。特に現場がどのように新兵器の機能を改善してきたかという他では見過ごされている視点を取り入れている点で、会社経営にも有効な一冊になっている。(評価A+)