2013年3月31日日曜日

それでもW杯は99%決まり&F.マリノス4連勝!

 ヨルダン戦は体調回復を優先して生で見なかったし、負けて悔しくてVideoも見ていない。さっき初めてダイジェストを見たような状況だ。確かに今回出場権を確定できなかったのは残念だが、残る試合の組み合わせからすると日本が3位に転落する確率は限りなくゼロに近い。(日本が全敗、イラクが全勝して、かつヨルダンと日本の得失点差10が逆転することが起こりうるだろうか?)アウェーの厳しさから何かを学んで次戦に生かして欲しい。

 F.マリノスは最初の難関と思われたFC東京戦にも勝利し4連勝(カップ戦を含めると公式戦6連勝)となった。マルキーニョスの穴を藤田が埋めたことが最大の収穫であり、今後も期待できそうだ。今週もアルディージャ(カップ)、サンフレッチェ(リーグ)と厳しい戦いが続く。カップ戦ではおじさん(ドゥトラ、ボンバー、俊輔)を休ませるという手もありでは?さて、どうなるか・・・

 DukeはNCAAトーナメントでベスト8(通称エリート8)に進出。日本時間の明日朝ルイビル大(第1シード)とファイナル4をかけて戦う。他のRegionでトップシード校が敗れている状況から考えると、事実上の決勝戦と言える試合だ。Dukeにとって縁起のいいインディアナポリスが会場だし、今シーズン初めに破った相手なので、きっと勝ってくれるだろう。

読了:
「リーダーシップが滅ぶ時代」(バーバラ・ケラーマン)

  • 現代社会においてリーダーであり続けることが如何に難しいか。本書は政治・ビジネス双方の局面における実例からこのことを説いている。フォロワーの力が強くなっていることは良い点も多いのだが、ポピュリズムを誘因することにもつながっている。一方ではリーダー側の懐も甘いために、恰好の攻撃材料を提供してしまう。これまでのリーダーシップが滅びるのは必然と感じた。(評価A)
「ヤバい経営学」(フリーク・ヴァ―ミューレン)
  • 邦題は「ヤバい経済学」(Freak Economics)の類書を想像させるが、ロンドン・ビジネススクール教授による極めてまともな経営書だ。M&A、成果主義、イノベーションなどの経営課題に関して何が実際に起こっていることなのか、通説に頼るのではなく、経営学の最新理論から説明している。(評価A+)
「インテンション・エコノミー」(ドク・サールズ)
  • 企業が顧客との関係性を維持するCRMではなく、顧客が主導権を握るVRMの時代がやってきつつあることを「予言」する一冊。ICTの発展が企業と顧客との関係性に大きく影響していることをアメリカで実際に起こっている実例を通じ説かれている。果たして日本ではいつそこまで変動するのだろう?B to Cでは特に注意して見ていく必要がある。(評価A)
購入:
「マネジメントとは何か」(スティーブン・P・ロビンズ)、「企業が『帝国化』する」(松井博)

2013年3月23日土曜日

公式戦5連勝

 日本代表は昨日のカナダ戦に辛勝。ヨルダン戦前に本田・長友なしの戦いで課題が明らかになったのは良かった。以前にも書いたが、ここで国際試合を入れたのは協会のファインプレーだ。きっと26日は勝ってブラジル行きの切符を手に入れられるだろう。

 F.マリノスはナビスコカップに入っても好調が続いている。フロンターレ戦に続き、ヴァンフォーレにも勝って、公式戦5連勝を果たした。フロンターレ戦ではファビオに使える目途が立ち、今日はマルキーニョス抜きで勝てた。ただ、何と言っても俊輔がすごい。どこかのコラムで後藤健生氏が「本田の代役は俊輔に」と書いていたが、その通りだと思わせる活躍だ。FC東京戦もマルキーニョス抜きとなるのでリーグ最初の試練となるが、俊輔が引っ張って、「勝ちきれるチーム」であることを示して欲しいものだ。

 アメリカではNCAAのバスケットボール・トーナメントが始まった。初日はハーバードが第三シードのニューメキシコに勝ったのがニュースだったが、二日目も第二シードのジョージタウンが敗退した。わがデューク・ブルー・デビルズは昨年1回戦敗退の反省?を生かし着実に勝利を収めた。デュークが第二シードとして入ったMidwest地区はルイビル(第一シードで全体のトップシード校)、ミシガン州立(第三シード)が入った最激戦区だが、何とか突破してファイナル4に進んで欲しい。

読了:
「知的生産のための科学的仮説思考」(竹内薫)

  • サイエンス作家として著名な著者による「ビジネス書」。科学において仮説が果たす役割はビジネスにおいても何ら変わりはなく重要であることは理解できる。また、アップルやディズニーなどの事例も理解しやすいので、入門書としては良いだろう。ただ、コンサルタントなどの手による類書の方がビジネスにおいては実践的だった。(評価B+)
「データ・サイエンティストに学ぶ『分析力』」(ディミトリ・マークス、ポール・ブラウン)
  • ビッグデータとかデータ・アナリティクスとかがバズワードになっているが、重要なのはそれこそデータから何を読み取るのかという分析力だし、そのための仮説思考だということが再認識できた。著者が属するオグルヴィなどの広告代理店がこうした分野のコンサルティングを展開することで生き残りを図っているのだという事も理解した。(評価A)
「デフレーション」(吉川洋)
  • 日銀新総裁就任にタイミングを合わせたわけではないが、貨幣数量説の批判を通じ金融緩和がデフレの万能薬ではないと説く話題の本を読んだ。クルーグマン理論の問題などを丁寧に論じており、トンデモ理論を論破する最後の「結論」の章は特に読む価値が大きい。アベノミクスにおいて金融緩和に加え成長戦略を構築する必要性が分かる。首相が企業に賃上げを要請していることは本書の主旨に沿う「デフレ対策」である。(評価A)
購入:
「ヤバい経営学」(フリーク・ヴァ―ミューレン)、「リ・インベンション」(三品和広+三品ゼミ)、「インテンション・エコノミー」(ドク・サールズ)、「ジャッジメントコール」(トーマス・H・ダベンポート、ブルック・マンビル)、「2020年 金融サービス」(日本IBM金融インダストリーソリューション)



2013年3月17日日曜日

開幕3連勝!

 J1は第3節まで終了し、代表ウィークに入る。F.マリノスはセレッソと並び開幕3連勝で首位をキープした。3試合で11得点は戦前の予想を良い意味で大きく覆したが、薄い選手層を考えるとまだまだ安心できない。連勝は止まったがレッズはやはり「本命」に相応しい強さだし、他のACL勢とアントラーズも強い。次節あたるFC東京では千真、アーリアの元マリノス選手が絶好調なので、本当の実力を試す最初のテストになるだろう。

 ヨルダン戦を控える代表は、やはり本田と長友の2枚看板抜きで戦うことになった。本田の穴は清武と乾が、長友に代わっては高徳と駒野が埋めることになるだろう。今回これとは別に注目しているのはFW(ワントップ)だ。前田がファーストチョイスだが、ここのところハーフナーが好調なので、アジア相手なら高さが威力を発揮できるし、場合によっては大津を使う手もある。ザッケローニにはメンバーを固定しすぎるという批判もあるが、こうして見ると「準主力」クラスが充実してきており、全体の底上げが図られつつある。まずはカナダ戦のスタメンで誰を選ぶだろうか。

読了:
「昨日までの世界」(上)(下)(ジャレド・ダイアモンド)

  • 「銃・病原菌・鉄」、「文明崩壊」に続くダイアモンドの新作。WEIRD(西洋的、教育が普及し、産業化され、富める、民主的な)世界と、パプア・ニューギニアなどの「昨日までの世界」とを対比しつつ、文明によって人類が得たもの、逆に失ったものが明らかになってくる。先進国の生き方がweirdな(異様な)ものにさえ見えてくる。未来を考える上で、いろいろな点で示唆に富む。(評価A+)
「脳科学がビジネスを変える」(萩原一平)
  • マーケティングやR&Dのようなファンクションでも、ダイバーシティなどマネジメントを考える上でも脳科学の最新研究は様々な点で有効なツールになるということが説かれている。グーグル、IBM、ディズニーなどの企業がこうした点を意識して研究しているのに対し、日本企業がいかに遅れているかも分かる。(評価A)
その他:
 明日にはNCAAトーナメントの組み合わせが決まる。デュークがACCトーナメントで早々に敗退してしまったことはどう影響するのだろうか?いよいよMarch Madness本番だ。

2013年3月10日日曜日

首位!?

 J1第二節が終了。F.マリノスが連勝し、得失点差で首位をキープした。マルキーニョスと俊輔が絶好調だ。齋藤がスタメンに入れるようになれば更に攻撃の迫力が増す。ただ、スタメンの平均年齢が30歳を超えている状態は、中盤以降厳しくなるのは間違いないので、目先の勝利だけでなく、若手の経験を積ませる事を考えてもらいたい。それにしても開幕前の心配とエラい違いだ。

 海外組では、内田がケガから復活した。ルールダービー(ドルトムント戦)での2アシストの活躍は代表戦を前に好材料だ。本田や長友の方が厳しそうだが、果たしてメンバー入りするのか?

 アメリカの大学バスケットボールは今週でリーグ戦が終了し、いよいよMarch Madnessが始まる。デューク大は今朝の試合アウェーでUNCに勝利。ACCのレギュラーシーズン優勝は逃したが、恐らく第1シード4校に入れるだろう。3年ぶりの全米制覇に向け、ケガだけには注意して欲しい。

読了:
「2052 今後40年のグローバル予測」(ヨルゲン・ランダース)

  • 40年前に書かれたローマクラブによる「成長の限界」に関わったランダースによる今後40年の予測は、日本やアメリカなど現在の「先進国」にとっては厳しいものだ。アベノミクスのような短期的な政策もさることながら、本書のようなグローバル予測をもとにした国家像をどう描いていくか。残念ながら日本にはその覚悟がないように見える。(評価A)
「宇宙になぜ我々が存在するのか」(村山斉)
  • 「最新素粒子論入門」という副題の通り、ヒッグス粒子発見をはじめとする最新理論が開設されている。「強い力と弱い力」とオーバーラップするところが多い。ヒッグス粒子発見の後の展開にも触れられている。(評価A)
「ニッチ」(ジェームズ・ハーキン)
  • 「大衆」を相手にしてきた企業が苦戦をするようになった背景と、本当にニッチで勝負して成功している企業の取組が明らかにされている。ロングテール理論の問題にも触れられているし、どう対応すべきかについても書かれている。「深さ」というのがキーワードの一つになるだろう。(評価A)
「何が、会社の目的(ゴール)を妨げるのか」(ラミ・ゴールドラット、岸良裕司)
  • 「ザ・ゴール」などの著作を通じエリヤフ・ゴールドラット博士は日本企業に何を伝えたかったのか。本書を読むとその点が理解できる。博士の大野耐一氏への深い尊敬の思いを改めて知った。ビジネススクールの時に”The Goal"を原書で読んだ頃を思い出し、懐かしくなった。(評価A)
「統計学が最強の学問である」(西内啓)
  • 統計学がどのような形で他の研究領域に影響を与えているか、説明されており、統計学の入門書というよりは、「勉強したが良く分からなかった」という人が読む方が良い。タバコの害に関するやり取りなどの事例を見ると、ここでも日本は大きな後れを取っていることを実感した。ページ数の制約などもあろうが、もう少し基本用語の解説があっても良かった。(評価A-)
購入:
「デフレーション」(吉川洋)、「リーダーシップが滅びる時代」(バーバラ・ケラーマン)

2013年3月3日日曜日

Oscar・、J1開幕、香川、Duke、どうするサイドバック

この一週間は話題が多かった・・・
 
先週月曜日、アカデミー賞が発表された。風邪で休んだこともあり、アメリカから帰って以来初めてしっかり中継を見た。作品賞はアメリカでの下馬評通り”Argo” (「アルゴ」)が獲得した。でも、ショーとしてのハイライトはメインキャスト総出演の”レ・ミゼラブル”だった。どちらも見た作品だったので、良かったのだが、興奮して却って熱が出てしまった。

昨日J1がスタート、今日からはJ2も始まった。F.マリノスはベルマーレに苦戦したが、最後は4対2で勝利。俊輔が貫禄のゴールで先制し、その後逆転されたのはいただけなかったが、齋藤の(意外だったが)日産スタジアムでの初ゴールが決勝点となった。去年よりだいぶマシなスタートが切れたので、「前田の呪い」さえ避けられればそこそこいけるかも。

香川がやってくれました。初のハットトリック達成!(ケチャップがあふれ出ました。)アシストしたのがファン・ペルシーとルーニーというところが大きい。チームメートの信頼が高まるだろうから、ミッドウィークのチャンピオンズリーグ、レアル・マドリー戦セカンドレグが楽しみになった。レアルもクラシコに連勝して乗り込んでくるので、良い試合になるのは確実。

Dukeは木曜日Virginiaに敗れたが、今朝のMiamiとの大一番でRyan Kellyが大復活し(Triumphantとの見出しがついた)、何とか勝利を挙げた。レギュラーシーズンは後2試合。無事にACCトーナメント、NCAAトーナメントへと進んでもらいたい。

最後に、今月末のヨルダン戦を控える日本代表の雲行きが少し怪しくなってきた。内田に続き、長友が故障し両サイドバックが欠場という可能性が高まった。W酒井(さかいさかい)に期待しよう。本田もCSKAの親善試合を休み続けているが、こちらは香川初めタレント豊富なので、恐らく大丈夫でしょう。

読了:
「強い力と弱い力」(大栗博嗣)

  • 昨年の「ヒッグス粒子発見」がどういう意義を持つのか。素粒子論がいかに発展してきたか、研究の歴史含め解説されている。湯川秀樹はじめ日本人ノーベル物理学賞受賞者が果たしてきた貢献が大きい事を再認識。それでもまだ宇宙を構成する要素の95%は「暗黒」だという深さに驚愕。(評価A)
「リーダーシップ3.0」(小杉俊哉)
  • 中央集権型(1.0および1.1)、調整者型(1.5)、変革者型(2.0)という段階を経て支援者型(3.0)のリーダーが求められていると著者は説く。変革者型(2.0)までについては理論も整理されているので「その通り」と理解できたが、支援者型(3.0)については道まだ半ばという感じが強い。ただ、一企業(集団)の利害極大化を目指すだけでなく、もっと大きな「共通善」をも目指すリーダーが必要なのだろう。その点で3.0の理論がどう進化するか楽しみだ。(評価A-)
「MBA流 チームが勝手に成果を出す仕組み」(若林計志)
  • こちらは、与えられたメンバーでいかに成果を上げるか」という、ずっと泥臭い中身(マネジメント・コントロール)を扱った1冊。マネジメント上では鬼でも仏でもNG。行動・結果・環境という3つのコントロールをチームの成長段階に応じてバランスを変えつつ実行していく必要性はその通りだ。(評価A-)
「源泉」(ジョセフ・ジャウォースキー)
  • 「シンクロニシティ」、「出現する未来」の著者がU理論の発見とそれ以後の「進化」がいかになされてきたかを回想録的にまとめた1冊。複雑系を扱うサンタフェ研究所のブライアン・アーサーや野中郁次郎といった研究者は勿論、あのユリ・ゲラーまで登場するので驚きだった。自然とのかかわりの重要性については日本人と違った感覚があるので面白かったが、読み終わって”So What?"という思いもあった。(評価A-)
購入:
「統計学が最強の学問である」(西内啓)、「昨日までの世界」(上)(下)(ジャレド・ダイアモンド)、「知的生産のための科学的仮説思考」(竹内薫)、「脳科学がビジネスを変える」(萩原一平)、「データ・サイエンティストに学ぶ『分析力』」(ディミトリ・マークス、ポール・ブラウン)