2015年7月26日日曜日

マリノス浮上せず・・・

F.マリノスはアウェーのサンフレッチェ戦0対2で敗戦、これで8試合勝ちなしとなった。前半はどちらも攻め手を欠き、このまま終了と思われたところでPKを与え失点。後半にも追加点を与えて敗戦。後半ラフィーニャが入って若干の可能性が出たが、結局無得点に終わった。これで2ndステージ16位は変わらず、年間通算順位は8位に後退した。せっかく前節ロスタイムの俊輔のゴールで流れが変わることを期待したのだが、何だかドンドン泥沼に嵌っていく嫌な予感がする・・・次節エスパルス戦もこの分だと厳しそうだ・・・

読了:
「日経スペシャル ガイアの夜明け 挑む100人」(テレビ東京報道局 編)

  • ユニクロ(柳井氏)、トヨタ自動車(豊田氏)、日産自動車(C.ゴーン氏)など著名な企業・経営者から、世間には知られていない地域密着企業やNPOまで、従来の常識への挑戦、危機からの回復などに「挑む」100社・100人のストーリーがコンパクトに纏められている。いずれもかつて番組で取り上げられているので、見た記憶がある人もあり、改めてその発言を読むと、「やるべきことを見極め、愚直に取り組む」という共通項(極めて当たり前だろうが)が見えるし、それが経営の王道なのだろうと再認識する。(評価A)

「プロフェッショナルマネジャー・ノート2」(プレジデント書籍編集部 編)

  • 「プロフェッショナルマネジャー」を読んだのはもう10年以上前。かつて学んだビジネススクールの講堂が「ジェニーン」という名前だったのは、この名経営者にちなんだものだった。今回改めてローソン玉塚氏の解説が加わった「ノート」を読むと、「目標から逆算して考える」、「リーダーシップは歩みながら学ぶ」といった「ジェニーン氏の経営論がいかに実戦的か再確認できる。(評価A)

「こうして、世界は終わる」(ナオミ・オレスケス、エリック・M・コンウェイ)

  • 「24世紀の歴史研究者の視点で西洋文明がどうして2093年に滅んだか分析する。」本書の設定はとてもユニークだ。筆者はこうした設定を使って、地球温暖化への歯止めが一刻も早く実行されなければ、文字通り地球規模の危機は免れない、と警告する。市場に任せる事の危険性について、2093年の危機を乗り越えられたのが中国だった、というアメリカ人にとっては受け入れがたいだろう仮説を置くことで指摘している事は重く受け止められるべきだろう。(評価A+)
購入:
「『歴史認識』とは何か」(大沼保昭)、「ザ・原発所長」(上)(下)(黒木亮)、「権力の終焉」(モイセス・ナイム)、「人工知能」(ジェイムズ・バラット)

2015年7月19日日曜日

厳しい2ndステージ序盤戦。俊輔の初ゴールで上昇気流に乗れ!

F.マリノスのミッドウィーク対レイソル戦は0対1で敗戦。早くも2ndステージ優勝の「ノルマ」が赤信号となった。ハイライトで見る限り試合はモンテディオ戦同様マリノスペース。しかし課題のセットプレーから失点すると、そのまま追いつけずに終了となった。ホームの連戦で勝ち点1、俊輔のプレー時間が長かったことがプラス材料というのは情けない。次節はガンバとのアウェー。予想では俊輔はファビオと組んでボランチとされているが、トップ下に起用してアデミウソンとの距離を近くするのが得点力アップの鍵のように思われる・・・

という中でのガンバ戦。2点ビハインドから後半35分過ぎにアデミウソンのゴールで追い上げ、アディショナル・タイムに俊輔が直接FKから劇的なゴールを決めて追いついた。連敗は免れたが、2ndステージ3試合未勝利は3チームのみということで、厳しい状況は変わらない。次節はレッズの無敗記録を止めたサンフレッチェ戦。昨年までは相性の良かった相手なので、アウェーではあるが一泡吹かせてもらいたい。俊輔の得点がきっかけにあると信じよう!

読了:
「佐治敬三と開高健 最強の二人」(北康利)

  • ドラマ「マッサン」でスポットライトがあたったウィスキー業界の王者サントリー。その2代目社長である佐治敬三氏と「スーパー平社員」開高健氏。二人のある意味肉親以上の関係が、サントリーの社史と共に描かれている。読んでいるうちに「やってみなはれ」、「断絶の決定の鎖」というサントリーの企業文化を語る言葉の意味について理解できる。やや鳥居信治郎の話が長いが、なぜ佐治家の養子となったのかを探る上ではやむを得ない所もある。(評価A)

「量子コンピューターが本当にすごい」(竹内薫 丸山篤史)

  • 量子力学の原理を用いたコンピューターとはどのようなものか。本書は一方でコンピューターの歴史を繙き、他方で量子力学の進化を説明することで、その特徴を明らかにしている。チューリング、フォン・ノイマン、アインシュタイン、シュレディンガーなど多くの「天才」たちの研究成果が基になってついに実用化された量子コンピューターは、我々にどのようなメリットをもたらすのだろうか、と考えずにはいられなかった。(評価A)

「政治の眼力」(御厨貴)

  • 第二次安倍政権の内外で存在感を示す政治家および引退した後もその言動が注目される「元」政治家まで、合計25人について、筆者ならではの切り口で評価している。ポスト安倍を狙うであろう自民党の面々だけでなく、連立パートの公明党や民主党などからも選ばれているのが面白い。小泉内閣以降の自民党首相は全員登場するのに、民主党の首相経験者3人が漏れている事自体も筆者の評価なのだろうか。(評価A)

「反資本主義の亡霊」(原田泰)

  • 「資本主義は格差・貧困・戦争をもたらす」という反資本主義論の誤りを、歴史・統計などから丁寧に説いている。また、この流れでトマ・ピケティ「21世紀の資本」についても、資産格差にのみ着目している点で狭すぎる議論と反論を加えている。いわゆる「リフレ派」の立場での議論なので、反論もあるだろうが、アベノミクス以前と以降では間違いなく景気のトレンドが変わってきていることだけでも、筆者の立場は支持できる。(評価A)
購入:
「リーン・スタートアップを駆使する企業」(トレヴァー・オーエンス、オービー・フェルナンデス)、「選択と捨象」(冨山和彦)、「宇宙を創るダークマター」(キャサリン・フリース)、「『昭和天皇実録』の謎を解く」(半藤一利、保坂正康、御厨貴、磯田道史)

2015年7月12日日曜日

2ndステージ開幕。勝ち点2を失った再スタート

F.マリノスの2ndステージ初戦はモンテディオ相手のホームゲーム。ゲーム前にはジェフへの移籍が決まった冨澤を送り出すセレモニーがあり、ちょっとウェットな気分に・・・前半齋藤の得点が入ったあたりでは、楽勝ムードだったのだが、前半終了間際に失点し、結果は1対1のドロー。ステージ優勝を狙うために落としてはならない初戦を落としてしまった。今季初先発の俊輔が入った3列目と前との距離が遠く、次第に効果的なパスが供給されなくなった印象がある。後半はシュートミス(あえて厳しい表現を使う)連発で勝ち越し点を奪えなかった。これで5戦勝利なし。個人的には昨日のような戦い方をするくらいなら、俊輔トップ下、三門と喜田のボランチの方がベターだと思う。次戦レイソル戦ではどんな戦い方になるのだろう。前回書いたノルマ達成には負けられない。。。

読了:
「宇宙はどうして始まったのか」(松原隆彦)

  • 少し前まで、宇宙の始まりはビッグ・バンだと思っていた。だがビッグ・バンをもたらしたものがあるのであれば、それ以前があったはずだ・・・本書は宇宙論の変遷を示すことで、宇宙創成論の変遷について説いている。参加型宇宙とかトップダウン型宇宙(ホーキング)などに加え人間原理のような一見「?」といった宇宙論が紹介されているが、本書のタイトルの疑問は、極めて哲学的でもあるということを再認識できる。(評価A)

「技術大国幻想の終わり」(畑村洋太郎)

  • 戦後の「奇跡の50年」を経て、自ら目標を定めなくてはならなくなって20年。本書では、サムソンやアップルとの比較などの事例を踏まえ、日本企業の技術力過信が現在の低迷の一要因であることを指摘している。また、「価値」の追求にスタンスを変えるべきという第3部の内容は今後の進むべき途を正しく示している。「失敗学」で著名な工学者である著者による「『技術では負けていない!』という思い込みを捨てるべき」という警鐘は重い。(評価A+)

「シフト&ショック」(マーティン・ウルフ)

  • ファイナンシャル・タイムズ(FT)の論説主幹である筆者が、リーマンショックとそれに続く欧州金融危機の根本原因を解説、今後に備えるために何が必要かを説いた一冊。グローバルエコノミーにおける「世界的な過剰貯蓄」、「グローバル・インバランスの拡大」とそれを促した自由化・テクノロジー・高齢化といったトレンドまで捉えることが重要だということが理解できる。今まさに進行中のGrexit(ギリシャのEuro圏離脱)を考える上でも、本書のEuro危機分析は極めて有効だ。(評価A+)
購入:
「マスタリー」(ロバート・グリーン)、「プロフェッショナルマネジャー・ノート2」(プレジデント書籍編集部 編)、「こうして、世界は終わる」(ナオミ・オレスケス、エリック・M・コンウェイ)、「量子コンピューターが本当にすごい」(竹内薫)、「反資本主義の亡霊」(原田泰)、「政治の眼力」(御厨貴)、「ガイアの夜明け 挑む100人」(テレビ東京報道局 編)

2015年7月5日日曜日

なでしこ決勝へ。2ndステージに向けて。Gotham(ゴッサム)

なでしこジャパンはW杯カナダ大会準決勝イングランド戦をあまりに劇的なオウンゴールで勝利、2大会連続の決勝進出を決めた。日本時間月曜朝の決勝戦は前回同様アメリカ戦。ここまで唯一全勝で勝ち進んだ日本だが、アメリカとの実力差はかなりあると言わざるを得ない。更に日程的にも中3日の日本は不利だ。そのあたりを承知してか、佐々木監督のコメントもこれまでよりややソフトになっている。正直今大会は組み合わせに恵まれていたが、それでも決勝まで進んできた事は評価できる。なでしこにはいのない戦いをやって欲しいし、誰より澤には是非ピッチで試合終了のホイッスルを聞いてほしい。

来週土曜日から2ndステージが始まる。1stステージは一度も上位を窺うことなく、最終的にレッズと勝ち点15という大差をつけられて6位で終了した。アデミウソンという武器を得たこと、三門・喜田の台頭でケガ人だらけの状態を何とかしのいだ、というのはポジティブに捉えたいところではある。しかし、1stステージ1位~5位のレッズ、サンフレッチェ、FC東京、ガンバ、フロンターレに3敗2分、しかもホームで2敗2分という状況が示すように、上位との差は大きかったと言わざるを得ない。
 
2ndステージに向けては、攻撃陣は言うまでもなく、守備でも解決すべき課題が多い。まず、戻ってくる俊輔をどう使うのか。速攻重視の戦法ではトップ下で起用することは可能だろうか?守備力にある程度目を瞑って一列下げて使うのか?1stステージではアデミウソンと俊輔がピッチで共演した時間はほとんどなかったが、ここが機能すれば得点力が大きく増す。 
 一方守備では何と言ってもセットプレーの失点をいかに減らすかだ。単にポジショニングをどうするかではなく、ガンバ戦のように、与えてはいけないエリアでFKを与えないためにどうするか、までしっかり考えて欲しい。栗原が戻るので、アンカーにファビオか冨澤を置いて、4-1-4-1という形で俊輔を活かすというのはどうだろう?
 上位との勝ち点差を考えると、通算の勝ち点1位はすでにほぼ不可能だろう。2ndステージ優勝というのが目指すべき目標となる。そのためには7月の5試合で3勝2分がノルマだ。ガンバとサンフレッチェとのアウェー戦は厳しいが、敗戦は許されないという位の意気込みで戦ってもらいたい。まずはモンテディオ戦で圧勝するところを見たい!

このところAXNで放映中の「ゴッサム(Gotham)」にはまっている。バットマン誕生のはるか前のゴッサムシティが舞台で、若き日のゴードン署長が主人公という設定に、ダークナイトシリーズ大好きの身としては見ないわけにはいかなかった。実際に見はじめると、ゴードンとブルース・ウェインだけでなく、ペンギン、キャット・ウーマン、エニグマ、さらにはハービー・デントといった「悪役」たちも結構意外な姿で登場する。ブルースの両親は何故殺されたのか?果たして真相は明らかになるのだろうか?毎週楽しみだ!

読了:
「ハーバード流最後までブレない交渉術」(ウィリアム・ユーリー)

  • 交渉術の古典"Getting to Yes"の共著者であるユーリー氏が、これまで欠けていたピースとして、「自分との交渉」=ぶれない自分でいるという事の重要性について説いている。自分の奥底にある願望を知り、インナー・バトナを養う。人生に対するイメージをリフレーミングし、ゾーンにとどまる。相手を尊重し、与え合う。自分にYesというための6つのステップが経営・政治などの局面でどう活かされるか実例も多く、参考となる。(評価A)

「新1分間マネジャー」(ケン・ブランチャード、スペンサー・ジョンソン)

  • 社会人になって間もないころ読んだ「1分間マネジャー」が34年ぶりに改訂された。1分間目標設定、1分間称賛はオリジナル通りだが、これまで1分間叱責としていたところが、1分間修正に変わったという。80年代と現在とではマネジャーと部下の関係が変化してきたことを反映している。ただ、本書を読むと、マネジメントの基本的な原理はその当時も今も変わっていないということに改めて気づかされる。(評価A)

「1分間意思決定」(スペンサー・ジョンソン)

  • やるか、やらないかの2つに選択肢を絞り込むことで、決断しやすくなる。「チーズはどこへ消えた」の著者でもあるジョンソン氏は、ストーリーを通じて、自分なりの意思決定のマップ策定が重要であることを説く。本書で印象に残ったのは、自分に正直か、直観を信じているか、自分の価値を信じているか、という自分に対する3つのと問いかけだ。交渉術でもそうだったが、自分自身をしっかり持つことが如何に重要であるかの証拠だろう。(評価A)

「捏造の科学者」(毎日新聞科学環境部 須田桃子)

  • 昨年大きな騒動を巻き起こした「STAP細胞事件」について、当初の記者会見から11月までの経緯を取材メモから改めて整理している。須田氏と養老氏との対談(「文系の壁」)を読んで、やはり読もうと思い本書を購入した。本書を読むと、このような事件が起こる背景や、極めて日本的、それも「日本の官僚的」な組織の対応が問題の徒な長期化・複雑化をもたらした様子も理解できる。本書を読んで、結局STAP細胞はなかったのだということが納得できた。(評価A+)