読了:
「戦略論1994-1999」(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編」
- 1993年までの論文集ほどインパクトの大きな論文は少ないが、それでもイノベーションのジレンマなど今でも影響の残るものが多い。思ったとおり日本企業への言及が少なくなっているし、ポーターに至っては「日本企業に戦略はない」とまで言い切っている。失われた20年(もはや10年どころの騒ぎではない)の根本原因も、結局のところ戦略不在によるものだろう。(評価A)
「ポジティブ・チェンジ」(ダイアナ・ホイットニー、アマンダ・トロステンブルーム)
- AI (Appreciative Inquiry)を業務改革にどのように結びつけるか解説した1冊。ただ、詳細なノウハウは書かれていないので、やはりコンサルを頼まないとダメというお馴染みのパターンになっている。考え方や実際のインタビュー手法などは参考になる。(評価B+)
「戦略暴走」(三品和広)
- 著者に関しては楠木建・清水勝彦両氏と並んで、今日本人経営学者で一番しっかりと「企業戦略」を語れる人と評価している。今回も179という多くの企業の「失敗例」を基に、戦略不全を起こしている企業が如何に多いか論じられている。これだけの失敗例を見ると、今の経営者がリスク回避に走るのもむべなるかなと考えてしまうが、見ようによっては、どれだけ熟慮を重ねて実行したとしても失敗するときは失敗するのだから、オムロンの立石氏の例から学んで、撤退する戦略も準備し、どんどんリスクを取って海外や新事業へと多く出て欲しいと思う。それは決して「暴走」にはならないと思う。(評価A)
購入:
「帝王学の教科書」(守屋洋)、「成熟日本への進路」(波頭亮)、「これからの経営学」(日本経済新聞社編)
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