2010年6月20日日曜日

迷走のち晴れ?

 カメルーンとオランダとの戦いを終えて勝ち点3。デンマーク戦に引き分け以上ならグループリーグ突破。日本代表は結果的に予想を良い意味で裏切る健闘と言える。内容に関しても、カメルーン戦の「アンチフットボール」のような守備一辺倒から、攻撃ができるところまで向上している。ただ、正直サッカーとしては面白くない。結局攻撃は松井の個の力に頼っていて、連動して崩すシーンは見られない。オランダ戦にしても、前回対戦したときの前半の方がワクワク感があった。韓国やチリに感じる可能性がこの2戦からは見えなかった。これでデンマークと引き分け以上で決勝トーナメントに進むことができれば、勝負強さが加わるというメリットはあると思うのだが、サッカーのクオリティの面で次回大会以降に繋がるものが見えてこない。オシムの辛口コメントはそのように解釈すべきなのではないか?

読了:
「銃・病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド)
  • 流石に朝日新聞による「ゼロ年代の50冊 第一位」に選ばれた本だけの価値があった。なぜユーラシア大陸とアメリカ大陸・アフリカ大陸・オーストラリアとで文明の進み方が異なったのか。なぜヨーロッパ人がアメリカ大陸を征服できたのか。こうした疑問に対する答えは表面的に年号を覚えるだけの歴史教育では決して学ぶ事ができなかった。まさに「事実は小説よりも奇なり。」(評価A+)
「これからの経営学」(日本経済新聞社 編)
  • 日本のトップ経営学者による最新経営理論の入門書。それなりに分かりやすい内容であった。改めて、日経朝刊は侮れないと思う。こうした内容が掲載されるのだから。難を言うと財務や会計についての記述が少ないのは読者がサラリーマン中心という理由?でもほんとうに日本企業が弱いのはこうしたエリアなので、できればもっとプラスされてもよかったと思う。(評価A-)
「帝王学の教科書」(守屋洋)
  • 「三国志」や「貞観政要」などの中国古典からリーダーのあるべき姿を説いた本。何度も同様の本を買っては読んでいるが、なかなか人名など覚えられない。やはり「三国志」は一度通して読むべきなのだろう・・・(評価A)
「成熟日本への進路」(波頭亮)
  • 「成長ではなく分配」というビジョンの内容には異論があるが、ゼロベースで現在の政策を洗い直し、新たな国家戦略を構築すべきという点はその通りだと思う。今回の参議院選挙で各党はそうした国のあり方を根本的に決定する選択肢を提示して欲しいのだが・・・官僚の生態についての観察はその通り、ここが改革のネックであることは間違いない。これを根本から直そうとしているのは今のところ1つの党だけなのが寂しい。(評価B+)
購入:
「文明崩壊」(上・下)(ジャレド・ダイアモンド)、「MBB:『思い』のマネジメント」(一條和生、徳岡晃一郎、野中郁次郎)、「リーダーになる人に知っておいてほしいことⅡ」(松下幸之助 述、松下政経塾 編)、「リーダーは自然体」(増田弥生、金井壽宏)

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