今週の読了:
「リーダーシップ行動の源泉」(ケン・ブランチャードほか)
- 著者のSituational Leadership論がどう展開されるか期待したのだが、見事に「肩透かし」を喰らった気持ち。DISCの診断は他所でやってという感じなので、自分はどうするかという観点では何のプラスにもならない。せめてURLくらいReferされていてもよさそうに思う。
「なぜ世界は不況に陥ったのか」(池尾和人、池田信夫)
- 経済危機解説本ではあるが、過去30年ほどを3つの周期に分け、今回の危機はそうした歴史の結果と分析しているところが良い。面白かったのは現在の日本の大学(学部レベル)で教えられているマクロ経済学に対する批判。これがそのまま所謂「リフレ」派に対する批判になっていた。水曜日には思わず本屋で最近のマクロ経済学のテキストを見てしまった。また、単純な投資銀行=悪という図式にも組していないことも評価したい。
「ビジネスで失敗する人の10の法則」(ドナルドR.キーオ)
- コカコーラ元COOの実践的なビジネス論。後でコメントする「マネジメント・バイブル」とは「成功した経営者によるビジネス書」という共通点はあるが、本書の切り口はリーダーシップ重視。リスクに対する恐れ、裸の王様となること、コンプライアンス軽視など当たり前ではあるが重要なポイントが整理されている。自らの失敗(ニューコーク発売など)にも触れている(ただし、結果オーライ的な切り口であるのは残念)。
「マネジメント・バイブル」(ヘルムート・マウハー)
- こちらはネスレ元CEOの著書。切り口は異なるが、トップが考えなくてはならない項目を機能別に整理している。
「昭和史」(半藤一利)
- 昭和初期から終戦までの日本史がよくわかる1冊。この人は「海軍礼賛」の傾向があると思っていたが、案外海軍の愚行もきちんと述べられていた。日本人は本当に歴史に学んでいるのか自問させられる。郵政選挙の投票行動など、戦争に自ら追い込んでいった戦前の世論形成とどこが違うのか?知的衰退一方のこの国の将来が益々心配になった。
購入:
「レッドゾーン」(真山仁)、「よみがえる組織」(芦崎治)、「ザ・チェンジ」(門田由貴子)、「ビジネス・インサイト」(石井淳蔵)
その他:
明日朝はクラシコ。ここのところ結果が出ていないバルサは、チェルシーとのセカンドレグに良い流れを作れるか興味深いところだ。
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