2009年7月5日日曜日

高原・柳沢・・・「元」代表

高原が2得点、柳沢が復活と昨日のJ1は「昔の名前?」が活躍していた。それで思い出したのが「元代表」という肩書き、確か欧州などではそのプレーヤーが引退して初めて「元」ということになる筈。日本は恐らく一般のスポーツジャーナリズムの問題だろうが、一度呼ばれなくなるとすぐに「元」になる。カズのように明言しているかどうかは別として、現役のプレーヤーは常に「代表」を目指すものだと思う。本人が明確に「代表からの引退」を表明した坪井や加地以外は「元代表」という肩書きは止めるべきだと思う。高原、柳沢、石川(直)などには今の代表メンバーを本当に脅かす存在になって欲しい。それがJ、代表のレベルアップになると信じる。

先週の読了:
「影響力の武器ー実践編ー」(N.J.ゴールドスタイン、S.J.マーティン、R.B.チャルディーニ)
  • 名著「影響力の武器」で示された「社会的影響力の原理に基づいた」6つのテクニック(返報性、権威、コミットメントと一貫性、希少性、好意、社会的証明)がいかに実践されているか実例を挙げた本。チャルディーニより他の2名が主として執筆しているようだ。見せ方、説明の仕方で効果が変わるということは沢山ある。マーケティングだけでなく、日頃の部下との接し方などについても意識して使ってみたいと改めて思う。(評価B+)

「ブラック・スワン」(上・下)(ナシーム・ニコラス・タレブ)

  • 正規分布をメインにする確率論の限界を説いた本。というと実も蓋もないような本だが、著者は経済学者だけでなく、数学者やら哲学者までバッサバッサと切り捨てる。毎度感じるが欧米のインテリの知識は半端じゃない。そういう意味で面白かった。ただ、内容の分かりやすさは「まぐれ」に軍配。それだけこちらの知識レベルが低かったためだろう!?(評価B-)

「パラダイムの魔力」(ジョエル・バーカー)

  • 未来を考えるために必要なパラダイムの考え方を解説した本。原書は92年、日本語訳も95年であり、これまで読んだ本で何度か紹介されていたものの、購入する機会がなかったので読まずにいた本。「ブラック・スワン」の後だったので、未来を予測することの限界を考えながら読んだ。自分としての結論は、結果が無誤謬などと考えず、常にベクトルが正しいかと自省していければ、パラダイムシフトをコントロールできるのではないかと言うこと。(評価A-)

「名著で学ぶ戦略論」(石津朋之ほか)

  • 孫子、クラウセビッツ、リデル・ハートなどの著作とその意義、他の研究書を網羅的に解説した1冊。取り上げられたのは全部で50冊だが、やはり冒頭の3人の影響力が頭抜けて大きいのが確認できた。他では毛沢東の評価が高かったのが読んでいて面白かった。(評価C)

「昭和史-戦後篇-」(半藤一利)

  • 発刊された順番ではなく、幕末史から昭和史、そして戦後篇と読んできて、現在の「みっともない」この国がいつどのように道を外したのか整理できた。本当の意味で戦後、グランドデザインなきままにGHQ=米国の言いなりで左(憲法9条)に右(自衛隊創設)へと揺れたこと、高度成長にかまけて政治特に外交をまともに考えてこなかったこと。官僚主導でそれこそ未だにパラダイムの変換ができないこと、そして何よりこの島国以外に関心を示さない飼いならされた小市民たち。これらの結果なんだろうと思う。本当に痛みを伴う改革をしなければ、GDPランクと共に沈んでしまうという危機感・閉塞感・・・何か変わるのだろうか?

購入:

「1Q84(上・下)」(村上春樹)、「超・階級」(デヴィッド・ロスコフ)、「海の都の物語(4・5・6)」(塩野七生)、「危機の時代の『やる気』学」(金井壽宏)

0 件のコメント: