読了:
「バランスシートで考えれば世界のしくみが分かる」(高橋洋一)
- 「埋蔵金」の存在を指摘したことで有名になった著者がB/Sのコンセプトを用いて財政のしくみを解説。今のマスコミはB/SとP/Lの違いなど財務を理解していないのは、数年前の「かんぽの宿」売却を巡ってのドタバタでも感じた。本書では年金の会計の説明が非常に明快で良かった。逆に、著者の専門という最終章での国際政治分析は、底が浅いようで、正直不要だと感じた。(評価A-)
「超MBA進化論」(大中忠夫)
- 面白かったのは、デミングが改善を導入した際のコンセプトはPDCAではなく、PDS(STUDY)Aだったという一箇所だけだった。単純なグローバル経済限界論、金融悪玉論に基づく理論構成は受け付け難く、何が進化論か!と思った。(評価C)
「野村総合研究所のやる気を引き出すチーム改革」(野村総合研究所品質管理本部)
- システム保守・運用という「地味」なファンクションでいかに強いチームを作るか、苦労している状況は理解できるし、うちの参考にならないかと思ったが、そもそも人材の質が違う同社のやり方は参考になりそうもない。(評価B)
「企業戦略白書Ⅸ」(沼上幹+一橋MBA戦略ワークショップ)
- ユニクロ、餃子の王将、ユニ・チャームといった個別企業の打ち手の解説が増えたが、So What?という感じだった。また、自動車産業の解説はポーターのファイブ・フォーシズで充分な内容。業界の外の人間に対してはあまりインパクトを持たない。ちょっとがっかりの1冊。(評価B)
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