2011年2月5日土曜日

戦略とは・・・

先週から今週にかけて様々な行事があり、改めて戦略とは何か考えた。先週のセミナーで慶応の清水勝彦教授(帰国されていたことに 驚いた)の話で印象的だったのは、日本では戦略という言葉を本当に理解せず、徒に現場を疲弊させているという指摘。今週うちのマネジャー会議に出席したのだが、外資系の日本支店であるにもかかわらず、残念ながら日本社と変わらなかった。他社と違うことをやりたいのか、それとも同じことを違った形でやりたいのかが明確ではない。また、オペレーションのプロセスをしっかり眺めて、どこでマージンを稼ぐのかを考えて計画が立てられていないという点も問題だ。今年はすでにスタートしてしまっているが、必ずどこかで軌道修正が必要になる時が来る。その時にはSpeak Upして修正させようと思う。

読了:
「ハーバードの人生を変える授業」(タル・ベン・シャハ―)
  • ひとつひとつの項目は当たり前だが、52項目すべてやるのは大変。「全部できるのなら、人生は変わるよな」とへたな突っ込みを入れたくなる。ただ、こうやって毎週1回、(たとえ題材はサッカーがメインでも)考えをまとめるという習慣を続けることなど、実践している事も結構あるのを再確認した。(評価B+)
「日本経済の不都合な真実」(辛坊治郎、辛坊正記)
  • 辛坊兄弟による日本経済解説の第二弾。マスコミ受けしない内容だと思うし、今の政治家では実現が困難な政策だが、本当に日本を復活させたいのであれば、このくらいの戦略があってしかるべきだと考える。(評価A)
「フォールト・ラインズ」(ラグラム・ラジャン)
  • 昨年のBusiness Book of the Yearがついに翻訳された。著者はグリーンスパンの目の前でサブプライム問題を「予言」する講演をおこなったことで有名な経済学者。今回の危機が決して一過性のものでなく、真因(フォールト・ラインズ)は残ったままだという分析は大いに議論されるべきだろう。著者の金融改革は現実的なものだと評価する。(評価A+)
「グレート・リセット」(リチャード・フロリダ)
  • 「クリエイティブ・クラスの世紀」や都市論でベストセラーを連発している著者の最新作。今回の経済危機を19世紀終盤と大恐慌に次ぐ三つ目の「グレート・リセット」と位置付け、都市がどう変貌するかを「予言」している。著者のクリエイティブ・クラス論、都市論を今回の危機に紐付けて補強していると言い換えた方が良いかもしれない。(評価A)

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