2015年1月10日土曜日

アジアカップ開幕

アジアカップが開幕した。開幕戦で地元オーストラリアはクウェートに4対1で快勝、良いスタートを決めた。日本の初戦は12日(月)のパレスチナ戦。前回の初戦(対ヨルダン)はしまりのない試合で、終了間際の吉田のヘッドでやっとドローに持ち込んだ。結果的にはこの試合で目が覚めて、優勝まで上り詰めたのだが、今回はどうだろう?10人の前回経験者が同じ轍を踏まないよう引き締めてくれると信じたい。

新体制発表会まで1週間だが、F.マリノスから新戦力獲得の発表は未だにない。サプライズ演出でも狙っているのだろうか?

読了:
「東京ブラックアウト」(若杉冽)

  • 前作「原発ホワイトアウト」で原発の安全対策に問題があることを指摘した現役官僚が、今度は原発事故発生時の避難対応策がいかにいい加減なものか小説のカタチをとって内部告発している。既得権保護の岩盤規制や役所間の縄張りなど日本の問題点を再認識させられた。東京オリンピック開催中止という本書の結末もあながち絵空事に思えなくなってくる。(評価A)
「ケインズの逆襲 ハイエクの慧眼」(松尾匡)
  • 「リスク・決定・責任の一致が必要」、「予想は大事」というプリンシプルを通じて見ると、新自由主義推進の側も反対の側も共にハイエクの主張を誤解している、という著者の主張には肯かされるところがある。ここにきてのケインズの復権についても同様。アベノミクスの2本の矢(金融緩和と公共投資)が前政権から出てこなかったというのが、日本の政官界のレベルを示している。(評価A)
「国家経営の本質」(戸部良一、寺本義也、野中郁次郎 編著)
  • 「失敗の本質」、「戦略の本質」という2冊で戦時の戦略のありかたを説いてきた研究者が、今回は1980年代~90年代初めに各国を率いた6人の政治家(サッチャー、レーガン、中曽根康弘、コール、ゴルバチョフ、鄧小平)の業績と問題点をレビューし、国家経営の在り方を明らかにしている。「理想主義的プラグマティズム」と「歴史的構想力」とに集約されたリーダーシップの方法論で見ると現在の国家リーダー(本書で取り上げた人物の後継者)が小粒に見える。(評価A+)
「エッセンシャル思考」(グレッグ・マキューン)
  • 「全てをやらなくては」という受け身のパラダイムから「大事なことに集中しよう」という能動的なパラダイムへの転換こそが著者のいうエッセンシャル思考の本質だろう。本書を読みながら自分自身の仕事の仕方を振り返ると、「大事なことだけやる」という段階にはまだまだ遠いことを実感した。(評価A+)
「賢者の戦略」(手嶋龍一、佐藤優)
  • 「インテリジェンス業界の両巨頭」による対論第三弾。今回はウクライナ、イスラム国、東アジア、そして集団的自衛権がトピックとして取り上げられている。いずれの章も日本のマスコミだけからは知りえないインテリジェンスに溢れている。ウクライナもイスラム国も発端が第一次世界大戦にあるという事を知り、「歴史から学ぶ」ことの重要さを痛感させられた。また、日本の現政権の危うさも再認識した。(評価A+)
「ザ・ファーストマイル」(スコット・D・アンソニー)
  • クレイトン・クリステンセンとイノサイトを経営し、共著者でもあるアンソニー氏が、過去イノセント社でのコンサルティング経験を通じ、いかに新事業スタートの第一歩が難しいものか、どうやって乗り越えるのかを解き明かしている。自社のツールだけでなく、ビジネスモデルキャンバスの活用、ファイナンシャルプランへの過度な依存への戒め、など起業家でなくとも有用な示唆がある。(評価A)

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