いろいろと議論のあったチャンピオンシップだったが、準決勝も含め3試合とも良いゲームだった。いずれの試合も交代選手が決勝点に絡む活躍を見せたのが印象に残った。今回残った3チームのサッカーの質ではやはりサンフレッチェが頭ひとつ抜けていたし、一番チャンピオンに相応しかった。ちなみに、マリノスとの対戦成績でも1勝1敗のレッズ、2分けのガンバ、2敗のサンフレッチェという結果だ。来年はマリノスがここに残ってシャーレを掲げられる事を夢見よう。
読了:
「戦略思考トレーニング 経済クイズ王」(鈴木貴博)
- 戦略思考トレーニングも4冊目。今回は何気なく見ている日経の記事をどう読むか、それによってコンサルタントがどのように経済のトレンドを見ているか、という観点からのクイズ50問が出題されている。富士重工が収益率ではトヨタをはるかに上回っている、とか吉野家の仮想敵はコンビニであるといった日本企業のクイズからベトナムのコーヒーがどこで使われているかといったグローバルなクイズまで、解説を読んで「なるほど」という題材が多い。日経新聞は侮れないという事も再認識。(評価A)
「ハウス・オブ・デット」(アティフ・ミアン、アミール・サフィ)
- リーマンショックという名前がついていることからも分かるように、2008年の経済危機は金融機関の問題というのが定説。しかし、本書の著者たちは、かつての世界危機の前には家計債務の負担が重くなり、個人消費が減少するという前触れがあったことを指摘し、今回の対策で家計債務への対応が不十分だったと批判する。サマーズやクルーグマンらが評価するという本書の示唆は、特にいアメリカにおける今後の不況対策にどう生かされるだろうか、と興味深い。(評価A+)
「BOLD突き抜ける力」(ピーター・H・ディアマンディス、スティーブン・コトラー)
- 自らも起業家の著者(ディアマンディス)が「エクスポネンシャル起業家」とは誰か、イーロン・マスク、リチャード・ブランソン、ジェフ・ベゾス、ラリー・ペイジから何を学べるか、そうした起業家を助けるシステム(例えばクラウド・ファンディング)をどう活かしたら良いか、といったノウハウを1冊に取りまとめた。先日の日本版フォーブスで日本の起業家ランキングを見て、日本でも多くの起業家が出ていることを知ったが、本書を読むと、「エクスポネンシャル起業家」と呼べるのは何人いるだろうか、と少し寂しく感じたが、解説を読んで「日本人もちゃんと頑張っているじゃないか」と安心した。(評価A)
「メイカーズ進化論」(小笠原治)
- 「BOLD」と続けて読んだことで、日本におけるメイカーズの現状が良く理解できた。日本の起業家もクラウド・ファンディングを活用している例があったり、大企業とのパートナーシップが一部だが始まっていること。更には大企業で「埋もれかかった」技術がメイカーズにより日の眼をみた例も紹介している。と同時に、毎度のことであるが、欧米のコンセプトの「誤訳」がまた潜在的な問題となりそうなことに危惧した。著者はIoTを「モノのインターネット」と和訳したことに警鐘を鳴らすが、本書を読んで納得。(評価A)
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