2013年8月31日土曜日

何とか首位キープ・・・

水曜日のレッズ戦。都合があって見られなかったが3対0で快勝。俊輔の右足でのゴールはビデオで見たが、好調さを裏付ける一撃だった。後半のピンチも榎本がファインセーブで切り抜け完封できたのが大きい。サンフレッチェの敗戦で首位に再浮上した。

続く土曜日のアルディージャ戦は、首位固めに加え鬼門のNACK5での初勝利がかかった。結果は8連敗中の相手に抑えられ0対1で敗戦。5月のベガルタ戦以来となる無得点に終わってしまった。残念ながら今回もNACK5で初勝利とはいかなかった。ただ、サンフレッチェが連敗してくれたお蔭で2位に浮上したレッズに勝ち点差1で何とか首位を守った。正念場だった8月の6試合を4勝2敗で乗り切ったことは後に効いてくると信じたい。


読了:
「共震」(相場英雄)

  • 東日本大震災からの復興途上の東北で、一人の県職員が殺害されるという事件は、その解決過程で、復興事業でさえ利権にするという日本の闇を明らかにしていく。3.11の直後から現地を取材したという著者の描写は生生しいが、それだけに復興を食い物にする悪への怒りを増す効果がある。「震える牛」に次ぐ傑作だ。(評価A)
「ポーカー・レッスン」(ジェフリー・ディーヴァ―)
  • 原題通り"More Twisted"な短編集。お馴染みのリンカーン・ライムばかりでなく、シャーロック・ホームズまでが登場して事件を解き明かす。途中で「こいつが犯人だ!」と分かったとしても、最後まで読むとそこにもうひとひねりが加わっていて飽きることなく読了した。そろそろキャサリン・ダンスシリーズが文庫になると思うので、次はそれを読もう!(評価A+)
購入:
「完訳 7つの習慣」(スティーブン・R・コヴィー)、「戦略参謀」(稲田将人)、「1日で学び直す哲学」(甲田純生)

2013年8月25日日曜日

7試合ぶりの敗戦。2位転落・・・

今節のF.マリノスはアントラーズに逆転負け。1週間で首位を明け渡した。先制はしたものの、チャンスはアントラーズの方が多く、特に後半は押される一方だった。アントラーズでは大迫がキレキレで、ボンバーが振り回される形で2点取られた。昨晩は暑さがそれほどでもなかったのが「おじさん軍団」にはネガティブに働いたかもしれない。次のレッズ戦はホームだが守備陣が奮起しないとちょっと厳しい。サンフレッチェが引き分けだったので、勝ち点差がつかなかったのが救いだ。

セリエAが開幕し、欧州のサッカーシーズンが本当に始まった。前節・今節で気になったのはサウサンプトンの吉田が2試合続けてベンチ外となっていることだ。その他でもシャルケ内田が筋肉系の問題(って何?)で今節は欠場、チームも未勝利と苦戦しているし、長谷部は出場したもののプレーしたおは6分間という寂しい状態が続く。ただでさえ「守備の崩壊」が問題となっている中、欧州組を取り巻く雲行きが益々怪しくなっている。こういう状況なので、9月のホーム2戦はコンディションの悪い海外組はチームに残りレギュラー奪取を優先課題とさせ、国内組の底上げを図るべきだ。今の吉田や長谷部なら、森重、山口(蛍)や高橋の方が期待できる。

読了:
「できるリーダーは部下の『感情』を動かす」(田辺康広)

  • EQを如何に生かすか、はリーダーに益々求められるスキルだ。本書はEQの鍛え方実践編といった内容で、ポイントがコンパクトにまとまっている。特に「6秒」をうまく使って感情をコントロールする方法は自分も含め実践したい。そういえば、今年初めにEQに関する自己診断を受けたことを思い出した。(評価A)


「ストラテジック・イノベーション」(ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル)

  • 新規事業(ニューコ)を立ち上げたとき、それまでの中核事業(コアコ)との軋轢を如何にマネージするかは各国企業に共通の課題だ。本書はアメリカの成功例・失敗例を基に10の提言をまとめている。本書の著者による「リバース・イノベーション」でもこの考え方は根底に流れている。毎度のコメントだが、イノベーションのマネジメントは日本企業の一番苦手なところであり、本書を実践できる企業がいくつあるかは疑問だ。(評価A)


「戦略思考トレーニング2」(鈴木貴博)

  • 前作に引き続き、戦略的思考を実践できる。特に本書ではウェルチ、ガースナー、アイズナー、ゴーンといった名経営者が下した戦略的判断に関する問題があったり、既成概念から飛び出さないと思いつかない判断があったりと問題の幅が一層広くなっている。バックグラウンドも含め「小ネタ」になりそうな話が多いので、使わせていただこう。(評価A)


購入:
「MBB:『思い』のマネジメント 実践ハンドブック」(徳岡晃一郎、舞田竜宣)、「明治国家を作った人びと」(瀧井一博)、「世界は宗教で動いてる」(橋爪大三郎)

2013年8月18日日曜日

ウルグアイ戦は・・・。F.マリノス首位浮上!

ウルグアイ戦は現時点での代表チームの課題を改めて浮き彫りにした。

南アフリカの時より悪い、というセルジオ越後氏ほど悲観的ではないが、攻守ともに今の実力はW杯で予選リーグを突破できるかどうかというレベルだと思う。実際、今年欧米相手のの対戦で勝てたのはカナダだけ、ブルガリア、ブラジル、イタリア、メキシコ、そしてウルグアイに負けている。カナダはW杯予選敗退、ブルガリアとウルグアイも本選出場を確保できていない。その2か国にホームで負けていることをしっかり受け止めなければならない。

思い切った打ち手が必要だが、9月の2試合はおそらく現状通りだろう。10月のヨーロッパ遠征で何かが変わることを期待したいが・・・

一方F.マリノスはFC東京に2:0で快勝。サンフレッチェがグランパスと引き分けたので、久々に首位に浮上した。兵藤のゴールも素晴らしかったが、後半終了間際の俊輔のゴールは凄かった。キックフェイントでディフェンダーを翻弄し、最後はズトンと一発。とどめを刺すというのはこういうゴールのことだろう。勝手にヤマ場と位置付けた8月の上位対決。あと3試合この調子で頑張れ!次はアントラーズだ。

読了:
「会社を変える分析の力」(河本薫)

  • 流行の「データアナリスト」を備えるだけでは日本企業を「分析力を武器にする会社」にすることはできない。必要なのは問題を発見でき、解決策を利益に結び付けられる「分析プロフェッショナル」だ、という著者の主張は明確だ。問題解決をするために必要なスキルは何か、という観点で幅広い社員に読ませたい良書だ。(評価A)
「ディープ・チェンジ」(ロバート・E・クイン)
  • 組織変革を実現するには、まずリーダー自らが変わらなければならない。それも「ディープ・チェンジ」が必要だ。深い自己洞察のプロセスを経ないとそれは達成できない。ビジネススクールの学長のエピソードをはじめ様々な企業での実例は自己変革のむずかしさを示している。分かってはいるが・・・というタイプの理論。でもやっぱりなんとかしなきゃ・・・(評価A)
購入:
「戦略思考トレーニング2」(鈴木貴博)、「できるリーダーは部下の『感情』を動かす」(田辺康広)、「ストラテジック・イノベーション」(ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル)、「『論語と算盤』と現代の経営」(守屋淳 編著)、「共震」(相場英雄)、「バカと笑われるリーダーが最後に勝つ」(松山淳)、「ポーカー・レッスン」(ジェフリー・ディーヴァ―)

2013年8月11日日曜日

ウルグアイ戦代表決定・J1第20節

8月14日のウルグアイ戦の代表メンバーが発表された。欧州組は10名で東アジアカップで新たに招集されたメンバーも豊田、柿谷、工藤、山口、青山が選ばれた。F.マリノスからは常連組だった栗原が漏れ、齋藤も選出されなかったので久々代表ゼロとなった。香川など何人かは直前の合流なので、東アジアカップ組の出場機会は多そうだ。ウルグアイもカバーニ、フォルラン、スアレスらが揃ったので良い試合を見られるのではないか。

今節F.マリノスはサガンと対戦。俊輔のめずらしいヘディングシュートで先制。一端追いつかれるという毎度おなじみの展開を経たが、マルキーニョスのオーバーヘッドシュートが決まり2位を守った。レッズとアルディージャが敗れたので勝ち点差が若干開くというおまけもついた。次節はFC東京。ここから試練の4番勝負だ。


読了:
「ようこそ、我が家へ」(池井戸潤)

  • 「半沢直樹シリーズ」で注目度が高まった池井戸潤の新刊。といっても雑誌連載は2005年~2007年というものだ。主人公が港北ニュータウンに住んでいて、中野に職場がある、というのは自分と同じだという事もあり購入した。会社で起こる「事件」はいつもの事だが、本作では家庭にも事件が起こるという点でユニーク。定年間近になった銀行員の悲哀もよく描かれている。(評価A)
「戦略読書日記」(楠木健)
  • 「ストーリーとしての競争戦略」、「経営センスの論理」が如何に生まれてきたか、著者の読書記録を通じ考えの一端が見える。幅広いジャンルの本を読んでいるのだなあ、と感心するが、紹介されている本に絶版となっているものが多いのと、著者一流の「グダグダ」「だらだら」という感じ(特に巻末の対談・・・)は好みの分かれるところだろう。私はちょっと辟易した。(評価B+)
「リーダーシップ・マスター」(マーシャル・ゴールドスミス、ローレンス・S・ライアンズ、サラ・マッカーサー)
  • タイトルは「リーダーシップをマスターさせるためのコーチングは如何にあるべきか?」という風に読み替えないと内容を誤解する。コーチングのAからZまでをまとめた本というと若干言い過ぎかもしれないが、リーダーシップ研究、コーチングの第一人者がこれだけそろってまとめた本書は、「コーチングの辞書」といった形で使うのがよさそうだ。個人的にはマイクロソフトの人材開発プログラムが興味深かった。(評価A)
「金融依存の経済はどこに向かうのか」(池尾和人+21世紀政策研究所)
  • 欧米の金融危機の原因は何か、日本のバブル崩壊以降学んだ教訓は生かされたのか、グリーンスパンはどのような判断をしてきたのか、アベノミクスの行方は?などの疑問に答える内容で、新書だが、内容が濃い。5つの「日本化現象」(資金フロー、金融政策、金融機関運用、クレジット市場、金融規制)という纏め、最終章での財政再建への提言が印象に残った。(評価A)



2013年8月4日日曜日

東アジア杯優勝。J1再開・2位浮上

東アジア杯は男女とも最終戦で韓国と対戦。なでしこは流石に中一日はきつかったようで、まさかの敗戦。一方男子も押し込まれる一方的な展開だったが、柿谷の2ゴールで勝利し、初タイトルとなった。結果が示す通り、男女で明暗が分かれた大会になった。

なでしこはスランプ状態に見える。今年になってアルガルべカップ、ヨーロッパ遠征いずれも今一つの結果で、今回も3連覇を逃した。アメリカはじめ各国が日本の良さを取り入れようとしており、従来のs根術では勝ちきれなくなっている。加えて、11年W杯、昨年のロンドンオリンピック代表と若手との融合が図れていないというか、思ったほど若手が伸びていない。U-20組が台頭してレギュラーを脅かすようでないと、この先は厳しい。もう一度戦法の立て直しが必要だ。

一方男子はJ1選抜でもそこそこやれることが証明された。今回の代表、特に初代表組などが何人常連を押しのけてウルグアイ戦に選ばれるかが見ものだ。個人的には8月、9月はレギュラーが約束されていない海外組の招集は控え、国内組の経験値を上げるべきだと考える。特に本田、香川のウルグアイ戦招集は反対だ。ザッケローニには来年6月までをしっかり展望した対応をして欲しい・・・

J1が水曜日から再開。「東アジア杯効果」で観客が増えているようだ。F.マリノスは水曜日に苦手レイソルに惜しい引き分けの後、昨日はベルマーレに勝って2位に浮上。首位サンフレッチェと勝ち点差1につけた。マルキーニョスが引き続き好調なのは頼もしいが、齋藤をはじめ他のアタッカーが点を取れていないし、相変わらず無失点でないのも先々心配だ。アルディージャが4連敗とガス欠になってきた一方、底力のあるアントラーズが上がってきた。F.マリノスはサガンのあとFC東京(A)、アントラーズ(A)、レッズ(H)、アルディージャ(A)と上位との直接対決が続く。3試合がアウェーだし、レッズとのホーム戦は何故か連敗中なので、試練の4戦だ。

読了:
「コネクト」(Dave Gray、Thomas Vander Val)

  • 新たな企業の形は企業と顧客が相互接続されたもの。というのが本書の伝えるコンセプト。社内の「つながり」という点ではかつての日本企業に似たところがあるが、同様の接続が社外・顧客にまで広がっているのが違い。NPS(Net Promoter Score)のようなコンセプトがどう活かされるかといった事も分かる。参考となる点が多い。(評価A)
「慶喜のカリスマ」(野口武彦)
  • 大政奉還の「主役」である15代将軍慶喜はその時何を考えていたのか。一見不可解な行動は何故起こったのか。本書は慶喜が明治維新後に語った内容だけでなく、周囲が見聞きした内容を踏まえて推測しており、その作業を通じ、慶喜のカリスマ(のなさというべきか?)の実像を明らかにしている。慶喜が本当にやりたかったことが見えてくるし、彼の失敗から学ぶべき点も理解できる。(評価A)
購入:
「会社を変える分析の力」(河本薫)、「ディープ・チェンジ」(ロバート・E・クイン)

2013年7月27日土曜日

東アジア杯/マンUプレシーズンマッチ

東アジア杯は2戦を終え1勝1分で日本がトップに立った。期待と不安が入り混じった「J1選抜」は思いのほか健闘しているのではないか。

初戦の中国戦はモッタイナイの一言。代表経験のあるメンバーで固めたバックラインが破たんし、2点のリードを守りきれないでドローに終わった。柿谷と工藤の代表初ゴール&アシストは収穫だし、セントラルMFの山口蛍は流石のプレーで可能性を感じた。

第二戦目のオーストラリアで先発全員を入れ替えたのには驚いたが、相手の出来の悪さもあって中国戦より却って良かったぐらいだった。FBの鈴木・千葉やセントラルMFの高橋・扇原から前線への縦パスが入り、「一軍」の時より攻撃のスピードが速かった。豊田が本領を発揮、大迫とのコンビが良かったし、齋藤のゴールはMarvelous!だった。守備は相変わらずだが、勝利が何よりだ。

日曜日の韓国戦は中国戦のメンバーが中心となるだろうが、できれば豊田と柿谷が同時に入ったところを見たい。

代表ウィークで中断中のF.マリノスは火曜日にマンUと対戦。「俊輔vs真司」の直接対決が見られなかったのは残念だが、F.マリノスは良いサッカーで見事逆転勝利を挙げた。選手層が多少なりとも厚くなってきたので、8月を乗り切れればACL圏内確保ができるのではないか、と期待が大きくなった。

逆にマンUは金曜日のセレッソ戦も引き分けに終わった。高温多湿の日本の気候にやられたところもありそうだが、プレミア開幕までにどこまで仕上げられるだろうか。ただ、その中で香川は存在感を増しつつある。頼もしい限りだ。

読了:
「稼ぐ力を取り戻せ」(冨山和彦)

  • コーポレイト・ディレクション、産業再生機構、経営共創基盤での経験を通じ、日本企業・とりわけ製造業がとるべき途を説いた1冊。内容は正しい。とりわけ前半の「日本企業が陥りがちな5つの罠」は必読だ。しかし、言われている内容をExecuteすることは可能だろうか?目先の円相場で一喜一憂しているように見える日本企業には高いハードルだ。(評価A-)
「天佑なり」(上)(下)(幸田真音)
  • 首相・蔵相・日銀総裁を歴任した高橋是清の生涯を、「日本国債」などのベストセラー作家が小説化した。日銀が大規模な金融緩和を行っているタイミングで読んだが、日露戦争の戦費調達のための国債発行がいかに大変だったかを知り、日銀の使命とは何か考えさせられた。アメリカでの奴隷生活やペルーの鉱山開発失敗などのエピソードを見ると逆に明治時代のダイナミズムが感じられた。(評価A)
「銀行王 安田善次郎 陰徳を積む」(北康利)
  • 「天佑なり」の高橋是清とは日銀本店建設の「プロジェクト」を通じて知り合うことになる安田善次郎の伝記。渋沢栄一と並び評されるべき人物だというのを改めて理解した。若いころ、東京都関係の仕事をしていた際に、「あそこは芙蓉グループの牙城だ」と言われたが、本書を通じ改めてそうなった背景等が分かった。(評価A)
購入:
「金融依存の経済はどこへ向かうのか」(池尾和人+21世紀政策研究所)

猛暑

暑い!今年は寝る時もエアコンをつけないとダメだ!こんな中2週間に4試合、しかも上位との3連戦。「年寄り」F.マリノスは厳しい。水曜日のセレッソ戦も先制されたのが痛かった。後半押していたがゴールに結びつかないのは毎度おなじみ。しかし開幕当初と違い勝ちきれなくなっている・・・結局1対2で敗戦し、4位に後退となった。

土曜のアルディージャ戦はマルキーニョスと齋藤の得点で勝利。前半は相手の出来が悪かったので押し込めたが、さすがに首位チーム、後半は立て直してきた。カウンターからドゥトラや俊輔、兵藤の惜しいシュートがあったので、決まっていればもっと楽な戦いになったのではないか?まあ直接対決で勝ち点差を詰められたので良しとしよう。次節レッズ戦に勝てばACL圏内に復帰できる。東アジア杯前4連戦の最後をしっかり飾って欲しい。

その東アジア杯のメンバーが月曜日に発表される。国内組・若手中心ということなので、ザッケローニが海外組のどのあたりを補強したいのか分かるだろう。

読了:
「アウトサイダー」(深町秋生)

  • 組織犯罪対策課 八神瑛子のシリーズ第3弾。ついに夫の死の真実にたどり着いたが、そこに見たものは・・・「アウトバーン」、「アウトクラッシュ」ときて今回は「アウトサイダー」。インサイダーがカギとなるのはこの手の小説のパターンだ。誰が誰にとってアウトサイダーなのか、結末まで読むと理解できる。果たして第4弾以降があるのか?(評価A)
「戦略プロフェッショナル 増補改訂版」(三枝匡)
「増補改訂版 V字回復の経営」(三枝匡)
  • コンサルタント、企業再生スペシャリストからミスミの経営者に転身した三枝氏のベストセラー2冊が同時に(しかも別の出版社から)増補改訂版として出版された。前者はアンダーセンコンサルティングに入ってすぐ「戦略コンサルタントの必読書」と教わって読んだので懐かしく、また後者も丁度プロジェクトにかかわっていたころに読んだのを思い出した。「創って、作って売る」というシンプルだがパワフルなコンセプトを実践することが日本企業の再生にMustだが、アベノミクスに浮かれ始めた経営者では到底期待できない。三枝氏がこのタイミングでこれら2冊を出したのは、そのような経営者に対する「足下を固めよ」というメッセージではないか。(両者とも評価A+)
「ライク・ア・ヴァージン」(リチャード・ブランソン)
  • ヴァージングループ総帥で冒険家、であるブランソン氏による起業家・マネジャーへのアドバイス集。経験に基づいた内容で、成功だけでなく失敗にも多く言及しているのが特徴。「小さな組織のススメ」は三枝氏の主張とも一致していて面白い。MBA的なフレームワークなどはないけれど、会社経営には有効な内容だ。(評価A)