2014年7月27日日曜日

Godzilla

Godzilla見ました。評判通りの面白さ。1954年オリジナル版をRespectしているというスタッフが手掛けただけあって、当時の水爆実験の映像に背びれが映っているというスタートをはじめ至る所にゴジラっぽさが満載だった。ローランド・エメリッヒ版が酷過ぎたせいかもしれないが、何倍も良いできで、エンディングから続編の制作意欲も感じられた。

F.マリノスはミッドウィークのヴィッセル戦で1対1の引き分け。ドゥトラのホーム最終戦ということで、どうしても勝ちたいところだったが、後半線続けたもののゴールが遠かった。勝ち点差で8位に浮上したものの、首位レッズとは勝ち点差が更に開いてしまった。再開後3試合で得点は5点取っているが、いずれの試合も先制点を献上しているのが気になる。決定力を嘆くより、ここを修正するのがマリノスっぽいのではないだろうか。今晩はアウェーでグランパスだ。

代表監督がハビエル・アギーレ氏に決まった。ブラジルW杯では、ザッケローニ時代の後半再三指摘されていた守備の弱さが放置され、結局根本から修正されないまま本番を迎え、予選敗退という結果になった。堅守速攻が得意というアギーレ氏には、強豪とやっても簡単に点を与えないような守備の構築から入って欲しい。初戦からウルグアイ、ベネズエラと日本が苦手としてきた南米勢との対戦になるが、結果に一喜一憂するのではなく、1月のアジアカップや更にその先を見据え、どんなメンバーを選び、どのようなサッカーを目指すのかを見ていきたい。

読了:
「イノベーションの最終解」(クレイトン・M・クリステンセン、スコット・D・アンソニー、エリック・A・ロス)
  • 2004年に刊行された"Seeing What's Next"の日本語訳。かつて「明日は誰のものか」というタイトルで出ていたが、翔泳社の手で改めて訳されたことで、「イノベーションのジレンマ」など他の日本語訳と整合が取れたものになっている。内容はDestructive Innovation"がどこでどのように起こるかを分析するための理論。初版から10年経過しているので、教育など著者が取り上げた業界で予言が現実のものとなっていることが分かる。(評価A)
「はじめる戦略」(ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル)
  • 「リバース・イノベーション」などの著者が、イノベーションを実行するためにマネジメントは如何に対応すべきか寓話の形式で説明したもの。ジョージ・オーウェルの「アニマル・ファーム」とジョン・コッタ―の「カモメになったペンギン」を参照にしているというが、その通り分かり易いものになっている。既存事業担当部門と新規事業担当部門をどう折り合わせるか、日本企業がイノベーションをモノにできない一つの問題であり、参考とすべき企業は多いのではないか。(評価A)
「プロフェッショナル・ファシリテーター」(ラリー・ドレスラー)
  • ファシリテーションのノウハウではなく、ファシリテーターが守るべき心構えを説いている点でユニーク。著者自身の経験(多くは失敗例)から学んだ教訓を正直に語っている所は共感が持てる。しかし、内容がミーティングのファシリテーションが中心となっているので、プロジェクト・ファシリテーションでどこまで活用できるかは疑問。(評価B)
購入:
「資本主義の終焉と歴史の危機」(水野和夫)、「海賊と呼ばれた男」(上)(下)(百田直樹)、「『レジリエンス』の鍛え方」(久世浩司)、「知の訓練」(原武史)、「エネルギー問題入門」(リチャード・ムラー)、「難題解決の達人たち」(カール・オノレイ)

2014年7月19日土曜日

J1再開

F.マリノスは15日のサンフレッチェ戦で逆転勝利、9位に浮上した。ACLの関係で未消化となっていたゲームはロスタイムの齋藤と伊藤のゴールで勝ち点3を獲得できた。齋藤のゴールはJ・ロドリゲスのようなワントラップ→反転→シュートで、W杯の鬱憤を晴らすようなものだったし、引き分けで良しとせず、栗原を上げてパワープレーを仕掛けたことが伊藤の決勝点につながった。

19日のセレッソ戦も柿谷・南野抜きの相手に先制点を許す展開。一時は齋藤の2戦連続ゴールで逆転したが、前節と逆でロスタイムにロングボールから同点とされて終了。9位は維持したもののレッズとの勝ち点差は10と開いてしまった。7月はあと2試合中3日でヴィッセル、グランパスと上位対戦が続く。他のチームより厳しいスケジュールの中で、昨日のようなモッタイナイ試合をしないようにするには、相変わらず遅すぎる選手交代を改める必要があるだろう。

読了:
「お金と感情と意思決定の白熱教室」(ダン・アリエリー)

  • 我がFuquaの名物教授が遂にNHKに登場。シリコンバレーで行った講義の再録で、内容は過去の著作とオーバーラップするが、改めて人間はそれほど合理的でない生き物だということを理解した。本書を入門書として行動経済学を勉強するというのがおすすめだ。(評価A)

「なぜ『異論』の出ない組織は間違うのか」(宇田左近、黒川清)

  • 元マッキンゼーのコンサルタントで、郵政改革に取り組み、福島原発事故の国会事故調査委員会に参加した著者が経験をベースに説いた組織論。前例主義、年功主義といった日本的な組織文化が、現在において如何に時代遅れで有害であるかが分かる。こうした習慣は官庁や郵政・東電だけでなく所謂大企業に広くしみついている。「オジサン問題」と共に日本の後進性の象徴だ。(評価A)

「選択の法則」(ショーン・エイカー)

  • IQもEQもSQも全てが必要。現実をしっかり見た上でのポジティブ思考が重要だということが説かれている。成功が約束されるか否かは別として、自分に最も価値ある現実を選択することや自分が力を発揮できるXスポットを発見すること、更にノイズを消去し、他者にポジティブな視点をInceptionするというステップは意識する価値がある。(評価A)

「ビジネスモデル分析術2」(望月実、花房幸範、三木孝則)

  • 前作に引き続き、同種の業務を展開するGlobal企業と日本企業とを戦略面、財務面などから対比し分析している。国内で有数の企業であってもGlobalのトップクラスと比べると規模が異なるのは勿論だが、その他の財務指標で見ても勝っている所がほとんどない。今回取り上げられた企業で、唯一世界で勝負できそうなのはソフトバンク1社というのが、日本企業の現実だと改めて感じた。(評価A)


購入:
「プロフェッショナル・ファシリテーター」(ラリー・ドレスラー)、「天下統一」(藤田達生)、「精神論抜きの保守主義」(仲正昌樹)

2014年7月12日土曜日

3度目の決勝 ドイツ対アルゼンチン

ブラジルW杯もいよいよ決勝。開催国を完膚なきまでに叩きのめしたドイツとオランダとの「神経戦」に勝ったアルゼンチンという86年、90年に次ぐ3度目の顔合わせになった。これまでのジンクスからするとアルゼンチンということになるのだが、今回のドイツは南米開催のハンディキャップを乗り越える可能性を持つチームだ。日程的にも有利だし、アルゼンチンは準決勝のような耐える形からメッシの一発という形でしか勝てそうにない。10戦したらドイツが7~8勝というくらいだろうが、そこは一発勝負。果たして結果はどうなるだろう。

F.マリノスは2か月ぶりの実戦。天皇杯でホンダロックFCと戦った。結果は3対0。ベガルタ、アントラーズ、ヴィッセルがGiant Killingされた中、中澤・俊輔らを温存しての勝利は意義がある。15日にはアウェーのサンフレッチェ戦。ここで勢いをつけて逆襲開始だ!

読了:
「法務の技法」(芦原一郎)
  • 普段仕事を一緒にしている著者から「べた褒め」を要求されているが、それを抜きにしても内容のある1冊と評価する。法務という切り口から「小技」のあれこれが紹介されているが、仕事の進め方はどうすべきか、実践的なリスクマネジメントのあり方とは、「困ったちゃん」顧客の対応方法とは、といった観点から整理できるノウハウ集にもなっている。最後に芦原さんの小説家としての才能にも座布団1枚!(評価A+)
「ビジネスゲームセオリー」(御立尚資、柳川範之)
  • 経営戦略とゲーム理論。コンサルタントと東大教授の経済学者とのやり取りを通じ、実際の戦略をゲーム理論ではどのように説明できるか明らかになっている。囚人のジレンマとかナッシュ均衡とかお馴染みの言葉はあるが、1対1の戦いが主として扱われるゲーム理論がどこまで実践に役立つだろうと疑問があったが、1社の行動をどう規定するかという観点でみれば有効だと再認識した。(評価A)
「職場の人間科学」(ベン・ウェイバー)
  • ビッグデータは職場の活性化、生産性向上にも活用できる。人間の行動を測定し、分析することを通じ、非公式な職場内コミュニケーションの重要性が証明できるという著者らのアプローチはアメリカにおいては勿論、日本企業であっても有効だろう。日本企業での勤務経験があるためか、日本企業の事例が多い。(評価A)
「経営参謀」(稲田将人)
  • 前作「戦略参謀」同様に小説の形を通じ、企業改革を阻む「憑き物」とは何か、どう戦うべきかが語られている。本書では加えて購買活動を捉えるRVAPSや、「価格」・「利便性」・「何か楽しいもの」という差別化の3要素といったフレームワークも紹介されているので、B-to-Cマーケティングの観点でも使える内容になっている。(評価A)

2014年7月5日土曜日

準々決勝スタート

日本代表の敗退から1週間余、問題点の総括はどうなったのだろう?新監督人事ばかりが先行していて、今朝は専務理事が離日し、アギーレ氏と交渉すると報道されている。オシム就任ですべてウヤムヤになった8年前とそっくりだ。大目標(2050年までのW杯制覇)を見据え、4年後(ロシアW杯)、6年後(東京オリンピック)、8年後(カタール?W杯)で何を目指すかを描き、そのために必要な人材=監督を選ぶというステップがあるべき姿だ。仮にアギーレ氏になるとしても、W杯予選終了までの契約とし、その段階できちんとあるべき姿とのギャップがないか評価する。そうした進め方ができないと、いつまでたっても強豪の仲間入りはできない。協会は説明責任を果たすべきだ。

W杯は決勝ラウンドに入り、奇しくも予選グループ首位通過の8チームが準々決勝に残った。準々決勝初日はヨーロッパ同士、南米同士の戦いになり、ドイツとブラジルが残った。ブラジルの試合は前半途中から生で見たが、グループリーグとは比べ物にならない激しい戦いだった。勝ち残ったブラジルだが、準決勝はチアゴ・シウバが出場停止、ネイマールも背中を蹴られ腰椎骨折で今後の出場は絶望的だ。残るメンバーが一丸となれるか?

F.マリノスはラフィーニャを獲得。ガンバの時どうだったか思い出せないが、マルキーニョスのようなタイプだろうか。Jを経験している強みを活かしてうまくフィットしてくれるよう期待する。いよいよ来週末の天皇杯から再開だ!


読了:
「天体衝突」(松井孝典)

  • 昨年チェリャビンスクでの隕石落下は人類史上エポックメーキングな出来事だったという。恐竜の絶滅が天体衝突によるものとされるが、最近の学説ではそもそも地球に生命が誕生すること自体に天体衝突が関わっているらしい。世界中の人がビデオを通じ目撃したチェリャビンスクの隕石を研究することで、更に多くの進展がみられることを予感させる。(評価A)

「生命誕生」(中沢弘基)

  • 著者は生命の宇宙起源論に関わる問題を指摘し、科学的な実験を通して地球起源で生命が誕生することを証明しようとする。海から誕生したという通説を否定し、地下で発生したという立場からアミノ酸生成まで成功している。生命の起源ではないとする説においても天体衝突が重要な役割を果たしていることが面白かった。(評価A)

「なぜローカル経済から日本は甦るのか」(冨山和彦)

  • グローバル経済に直接かかわる企業が一部で、大多数の企業(主としてサービス業)はローカル経済の中で存在している。これら2つの経済モデル(GとL)を明確に区別すべきという著者の考え方は通説には反するだろうが、自らバス会社グループを運営する実践に基づいたものであり、一考の価値がある。地方再生を考える上で参考とすべきだろう。(評価A)

「サイエンスの発想法」(上杉志成)

  • 京大教養学部の人気講義の書籍版。アイデア発想法の定石SCAMPER(Substitute, Combine, Adapt, Modify/Magnify/Minify, Put to other uses, Eliminate, Reverse/Rearrange)が具体例と共に紹介されているが、まさにサイエンスの発想法であり、ビジネスにも十分役立つものだ。 人気講義だということが良く理解できた。(評価A)
購入:
「イノベーションの最終解」(クレイトン・M・クリステンセン、スコット・D・アンソニー、エリック・A・ロス)、「はじめる戦略」(ビジャイ・ゴビンダラジャン、クリス・トリンブル)、「ビジネスモデル分析術2」(望月実、花房幸範、三木孝則)、「お金と感情と意思決定の白熱教室」(ダン・アリエリー)、「なぜ『異論』のない組織は間違うのか」(宇田左近、黒川清)、「選択の法則」(ショーン・エイカー)

2014年6月28日土曜日

GL敗退を受けまずはしっかり総括を!

まさにデジャヴ。絶対に勝たなければならないという状況でコロンビア相手に撃ち合いを挑んだ結果は1対4と惨敗。グループリーグ3戦目にしてこの大会で一番良い試合をしたが、世界トップクラスのチームには、たとえ相手が一軍半であっても、大舞台で勝つことはできなかった。岡崎のゴールで前半終了間際に追いついたが、後半ハメス・ロドリゲスの登場で一気に差が出てしまった。残念ながらここが日本の現在地なのだろう。ザッケローニの4年間はアジアカップの優勝や、(親善試合とはいえ)アルゼンチン、フランス、ベルギーといった強豪相手に勝利するなどポジティブな面もあったが、本番では最後まで調子の出なかった本田に依存して敗れた。選手を固定して戦うことのリスクという意味で、今大会はドイツ大会の轍を踏んでしまった。

ザッケローニの後任が誰になるか、マスコミは早くもそんなことばかり取り上げているが、ロシア大会は勿論、その先を見据えて日本サッカーの将来を考えるためにも、まずはしっかりと総括をしてもらいたい。この4年間における問題点の一つは本当の意味で「若手」が台頭しなかったことだ。確かに「ロンドン世代」はW杯メンバーに入っていたが、主力は香川を含む「北京世代」で、南アフリカの時ほどの融合はできていなかったのではないか?柿谷・大迫・青山・山口をもう少し前に使っていたら結果は多少異なっていたのではないか?この辺については特に総括して欲しい。

新監督の下、まずは来年1月のアジアカップ連覇が目標になる。何人か「代表引退」が予想される中、9月の親善試合では国内の若手を招集し、経験させることが必要ではないだろうか?4年後はアジアの出場枠が削減される可能性があるので、これまで以上に厳しい予選を覚悟する必要がある。今大会の教訓を生かし、海外組・国内組、ベテラン・中堅・若手、様々な組み合わせができ、かつここ一番で結果を残せる。そんな代表を作り上げて欲しい。

読了:
「歴史家が見る現代世界」(入江昭)

  • ハーバードの名誉教授である著者には今の世界・日本がどのように映るのか。グローバル化が進む世界では、従来のパワーゲームが成り立たなくなると国家の役割が変わることや、国家主義・地域主義を超えたトランスナショナリズムが説かれるなどリベラルな観点からの一冊。保守化する日本への批判となっている。(評価A)

「非線形科学 同期する世界」(蔵本由紀)

  • 17世紀にホイヘンスが発見した振り子の同期化エピソードに始まり、ホタルの明滅など自然界に存在する同期化、体内時計や心臓のメカニズムなど生理的な現象、更には同期化メカニズムが街の交通管制システムにつながっている話など、様々な事例を基に同期(シンクロ)の研究の最前線が描かれている。(評価A)

「数学は世界をこう見る」(小島寛之)

  • 素数の見方から始まり、方程式の解の公式、整数と多項式の考え方、更には写像の考え方まで、数学の考え方とはどのようなものかが解説されている。ただ、中学数学がベースになっているとはいえ、残念ながら全てを一度で肚に落ちるというところまで理解はできなかった。(評価B)

「『本質直観』のすすめ」(水越康介)

  • なぜスティーブ・ジョブズはマーケットリサーチをしなかったのか?ビッグデータがあったら全てが解決するのか?自らの直観を疑い、問い直す作業が重要である。著者はキットカットやレッツノートなどの成功(&失敗)例も交えながら、マーケティング・経営における「本質直観」の重要性を説いている。参考にすべき一冊。(評価A)

「社会保障亡国論」(鈴木亘)

  • 厚労省は本書を「発禁」にしたいのではないだろうか?それとも「この先ホントのことが言えるようになる」と案外歓迎するのだろうか?社会保障財政が如何に危機的なものか、「100年安心」とされる年金の危うさ、待機児童対策や失業保険など現在の制度の問題点と経済学的にマトモな対策が説かれている。(評価A+)


購入:
「なぜローカル経済から日本は甦るのか」(冨山和彦)、「法務の技法」(芦原一郎)、「サイエンスの発想法」(上杉志成)、「職場の人間科学」(ベン・ウェイバー)、「ビジネスゲームセオリー」(御立尚資、柳川範之)、「経営参謀」(稲田将人)

2014年6月21日土曜日

進歩なく8年前を再現することになるのか???

日本代表はギリシャとスコアレスドローで2戦終了も勝ち点1のみ。初戦逆転負けから第二戦スコアレスドローというここまでの流れは8年前のドイツ大会とオーバーラップする。開幕前のテストマッチに勝利したときに遠藤が危惧していた通りになってしまった。

試合後にマスコミが一斉に書いているが、昨日のギリシャ戦は消化不良の度合いが酷い。F.マリノス推しからすれば「切り札」、「ジョーカー」であったはずの齋藤はなぜ使われなかったのか?一人少ない状態が続き終盤疲労の溜まった相手が嫌がるのは齋藤のようなすばしっこい選手のはず。それがザッケローニは青山を考えていたという。ザンビア戦の夢の再来を期待したのか??新聞報道によれば入れてもドリブルするスペースがなかったということらしいし、攻撃陣の人数を増やす考えはなかったとも報じられている。ではいつ使うのか???

ここまでの2試合に関してはこのほかにも、遠藤を途中投入する意味はあったのか?柿谷はファーストチョイスではなかったのか??パワープレー???などザッケローニの采配について「?」だらけだ。中田英寿氏がNumber誌で、藤田俊哉氏がTVで語っていた通り「違和感」という表現が相応しい。このままでは、コロンビア戦に勝つのはほぼ不可能だ。TVでラモスが「日本代表の誇りを見せろ!」と言っていたが、自分たちの闘いは今後の日本サッカー盛衰のカギを握るのだ、という気概を持って戦ってほしい。

他の組では番狂わせが続き、スペイン・イングランドの敗退が決まった。本番前日本に敗れたコスタリカがウルグアイに続きイタリアも撃破している。この先もヨーロッパ勢は苦戦しそうだ。

読了:
「失敗しないとわかっていたら、どんなことをしてみたい?」(ジョン・C・マクスウェル)

  • 世界No.1メンターの最新作。英語のタイトルにある通り、「人生における最大の学びは我々の失敗から得る」のだということが多くの事例から説かれている。最後に成功する人になるためには、謙虚であること、現実をみること、逆境を恐れないことなどなどが必要という。学ぶ姿勢がなければ失敗を繰り返すだけ、意識して一歩ずつ理想の自分に近づきたい。(評価A)

「史上最大の決断」(野中郁次郎、荻野進介)

  • Dデイからちょうど70年。史上最大の作戦と言われたノルマンディー上陸作戦はどう計画され、どのように実行されたのか。アイゼンハワーが最高司令官に選ばれたのはなぜか、連合軍とドイツ軍の組織・意思決定の相違、チャーチル・レーニンなど政治家の関わり方、現場リーダーの実践知など様々な観点から説かれている。「失敗の本質」などと同様に企業経営においても参考となる点が多い。(評価A+)

「図解でわかる!『戦略実行』読本」(クリス・マチェズニ―、ショーン・コヴィー、ジム・ヒューリング)

  • 「戦略を、実行できる組織、実行できない組織。」の内容に関する実戦のための手引書。前著の要点が数ページ単位でまとめられ、実行のためのテンプレートが示されている。戦略実行PDCAサイクルにおける目の付け所が分かるが、結局一番重要なのは、第4の規律で示される「アカウンタビリティのリズムを生み出す」ことではないか。(評価A)

「チームが機能するとはどういうことか」(エイミー・C・エドモンソン)

  • 「知識経済において組織はいかに学習し、改革し、競争するか」(英語の副題)を考える時、学習と実行を同時にできるようなチームを如何に構築していくかが重要。このプロセスは”チーミング”という「進行形」が相応しい。本書の説く率直に意見を言う、協働する、試みる、省察するという4つを意識してチーム運営に取り組むことを意識したい。(評価A)


購入:
「天体衝突」(松井孝典)、「生命誕生」(中沢弘基)、「社会保障亡国論」(鈴木亘)

2014年6月15日日曜日

ワールドカップ開幕!日本の初戦は逆転負け

W杯ブラジル大会が開幕した。2日目にして早くも優勝候補2チームの明暗が分かれた。地元ブラジルはクロアチアに勝利。(西村主審の判定が一部物議を醸している。しかし、今朝ジムのトレッドミルに乗りながら改めてスロー再生を見たが、ロブレンがフレッジを掴んでいたのは見るとはっきり分かった。)一方で前回優勝のスペインはオランダに大敗。暫定ではあるがグループ最下位でのスタートになった。この結果、ブラジルとスペインがベスト16で当たる可能性が高まった。

日本はコートジボワールに逆転負け。前半本田のゴールで先制するも、後半同じような形から立て続けに左サイドを突破され2失点。全体につまらないミスが多く、中盤でボールを奪われてゴール前に攻め込まれる場面が多く、ザッケローニの狙った主導権を握る戦いには程遠い状況だった。次はコロンビアに0対3で敗れたギリシャとの「最下位決定戦」。正に「絶対に負けられない戦い」に追い込まれた。更に吉田と森重がカードをもらったことで、次戦のFBをどう組むかという新たな課題が生まれた。今日機能しなかった攻撃陣、特に香川には「喝!」だ。奮起して欲しい。

(読了)
「変わった世界 変わらない日本」(野口悠紀雄)

  • レーガン・サッチャー登場以後世界、特にアメリカとイギリスがどのようにして経済を立て直したか、それに対比して日本がその期間本質的な改革ができていないことを説いた一冊。アベノミクスの評価など著者の意見に賛成できない部分はあるが、日本経済が変わるべき方向については、その通りと同意する。抜本的な改革なしでは中長期的な沈没が避けられない。(評価A)
「インサイドボックス 究極の創造的思考法」(ジェイコブ・ゴールデンバーグ、ドリュー・ボイド)
  • イノベーションを起こすには”Out-of-box Thinking"ではなく、制約の中で著者たちの説く5つのテクニック(引き算、分割、掛け算、一石二鳥、関数)を活用することが有効だということが、自分自身の経験からも納得できた。"Out-of-box"と思っていたのは、実は引き算や一石二鳥などのテクニックだった!より重要なのは、固定観念を排除することなのだろう。「目から鱗」の一冊だった。(評価A+)
「『戦略』大全」(マックス・マキューン)
  • 戦略を立案し実行す各プロセスにおいてどのような問いかけを行い、どのように進めていくか、戦略論のGuruたちの理論・フレームワークはどのように役立つのかが戦略ツールキットと共に纏められている。経営戦略策定に携わるにあたりかなり有効なハンドブックになっている。イギリスの本(ファイナンシャルタイムズ社ビジネスシリーズ)なので、日本ではあまり知られていない学者も紹介されている。(評価A)
「戦国時代の組織戦略」(堺屋太一)
  • 信長、秀吉が戦国時代を勝ち抜くために、拡大する組織をいかに取りまとめようとしたか、そのポイントおよび限界についてコンパクトに纏められている。信長の兵農分離や秀吉にとっての補佐役(秀長)が果たした役割はいままでの歴史書と異なる著者一流の視点であり、面白く読んだ。黒田官兵衛のような参謀はいかに使うべきかといった観点は企業経営でも大いに参考になるだろう。(評価A)
「信じよ!」(イビチャ・オシム)
  • ブラジルW杯に臨む日本代表の強み弱みを中心に、日本サッカーがこの先どう進むべきかなどオシム氏独自の説が展開されている。現代表メンバーに対する辛口の評価が興味深かった。今更ながらオシム氏率いる代表がW杯に出場していたらどのようなメンバーを選び、どのようなサッカーが見られただろうかと思わざるを得なかった。ギリギリでコートジボアール戦前に読み終わることができた。(評価A)
(購入)
「『本質直観』のすすめ」(水越康介)、「非線形科学 同期する世界」(蔵本由紀)、「数学は世界をこう見る」(小島寛之)、「歴史家が見る現代世界」(入江昭)