連休の影響で読了は2冊のみ。
「職場は感情で変わる」(高橋克徳)
- 「不機嫌な職場」共著者のひとりである筆者が「職場の感情」とパフォーマンスへの影響を説いた一冊。私見では、職場の感情を左右するのはリーダーがどのようなマネジメントをしてきたかではないかと思う。知り合うことは重要かもしれないが、著者がある意味懐かしむ「昔の職場」は必ずしもハイパフォーマンスをもたらすのではなく、馴れ合い、傷の舐め合い、ぬるま湯という結果の方が多かった(多い)気がする。多少ギスギスしてもパフォーマンスを生み出す職場が今は求められる。(評価B)
「いまこそ、ケインズとシュンペーターに学べ」(吉川洋)
- 東洋経済の上半期ベスト経済書No.1の本ということで読んだ。ケインズとシュンペーターの著書の概要やその違いは理解できたが、何を「いまこそ、学べ」なのかという点では良く分からなかった。経済危機でケインズが再評価されているが、その点に関しては「アニマルスピリット」の方が良く書かれている。イノベーションに関しては、多くの本でその必要性が説かれており、何を持って「いまこそ」か益々不明。タイトルを気にせず、経済学史の本と思えば良いのだろう。(評価B)
購入:
「金融改革と市場危機」(藤井眞理子)
その他:
「金融」といえば、最近の金融を巡る情勢は非常に気になる。金融機関サイドに全く問題がなかったなどというつもりはないが、アイフルの清算の動き、モラトリアム、郵政民営化見直し。全て金融が何たるかを理解できない政治(政府・国会)の産物だ。グレーゾーン金利廃止で最終的に損をしているのは(借り手としてだけではなく、銀行への預金者としての)消費者だし、モラトリアムが始まれば、融資条件が厳しくなって、困るのはこれから事業を拡大しようとする「成長企業予備軍」だろう。ゆうちょや簡保の温存は民業圧迫以外のなにものでもない。脱官僚依存が誤った方向を助長しそうで心配だ。
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